№1442 2015年冬 国際線ダイヤ総整理.2
日本発着国際線スケジュール総整理、第2回は台湾、香港・マカオ、その他アジアです。特に台湾は現在の国際線の最激戦区です。
3.台湾
CI … チャイナ・エアライン BR … エバー航空 IT … タイガーエア台湾 TZ … スクート(シンガポール) AE … マンダリン航空 CX … キャセイ パシフィック航空(香港) DL … デルタ航空(USA) GE … トランスアジア航空 3K … ジェットスター・アジア(シンガポール)
便数も増えたし、日台双方の大手にLCC、さらに第3国のキャリアの存在もあって、こちらもこの数年で便数が増えました。日本側はMM、VNに加えて、12月からはジェットスター・ジャパン(GK)も就航、MMの羽田深夜発着便スタートは一般的な話題にもなりました。台湾側もGE就航で大手3社が出揃った上、ITに加えて,12月15日よりVエアコーポレーションの就航が発表になっています(国土交通省のリリースから)。
日本側の就航都市も増えてきているが、特に北海道が注目される所で、札幌~台北は大手2社が共にデイリー(CIはなんとB747)、BRとGEが旭川と函館に乗り入れています(GEの釧路は短期間で終わったが)。アジアでは珍しい雄大な景色が、台湾の人々を惹きつけるのかと思います。
台湾側は高雄路線も増えてきて、日系LCCも乗り入れを行っています。私も去年行ったが、北回帰線より南にあるからか、北海道とは逆でトロピカルなイメージも感じました。リゾート的な要素も理由かと思います。また、台中・台南からの日本路線も始まっています。どこまで利用が定着するかが見もの。
一方で石垣~台北路線は設定がなくなりました。
第三国のLCCの経由便も注目されます。TZは初めて高雄経由便を設定しました。また、CXの台北経由便も馴染みです。
思えば20年位前までは中国メインランドとの関係があって航空便の就航もかなり気を遣わなければならず、日本側はJALではなく日本アジア航空、ANAではなくエアー・ニッポンが就航、台湾側はCIもBRも成田ではなく羽田に就航「させなければならなかった」事を思うと、ここが色々な意味で一番変わったのかと感じます。
定期便以外でも最近はJALが秋田・青森とのチャーター便をB787で運航、エア・ドゥにソラシドもチャーター便の就航があり、定期国際線就航への足掛かりになるかも知れません。今後も台湾は注目のディスティネーションです。
4.香港・マカオ
CX … キャセイ パシフィック航空 KA … 香港ドラゴン航空 DL … デルタ航空(USA) ET … エチオピア航空(エチオピア) UO … 香港エクスプレス航空 AI … エア・インディア(インド) HX … 香港航空 NX … エアマカオ
ここは昔からお馴染みのディスティネーションです。
やはりCXが強くて、日本の5都市6空港へ、18便の設定があります(札幌は週4便。台北経由を含む)。現在はほとんど全てがB777またはA330で、B747はタイムテーブル上は、羽田発着の1便のみです。
香港側はUO・HXの就航が急激に増えました。KAは時期によって路線が増えたり減ったりします。
JALは昔は結構便数があって、鹿児島・沖縄からの便もあったのだが、経営再建の影響もあるのか、現在の自社運航便は羽田・成田各1便のみです。同じワン・ワールドのCXにお任せ、の部分が大きいでしょう。
そんな長距離ではないのだが、時差(1時間)を利用して、特に香港発で夜行便が結構あります。LCCが中心だがCXにもあるし、ANAは往復とも羽田発着で週3便、夜行があります。
マカオは新空港開港以降、現在に至るまで日本路線就航はNXのみ。12月から成田路線もデイリー運航に戻ります。思うのだけれど、特に日本のLCCは、マカオなんて行先はいいんじゃないの?香港も決して遠くないし(高速船で1時間程度)、競争はまだ厳しくないのだから。
5.アジア
AI … エア・インディア GA … ガルーダ・インドネシア航空 MH … マレーシア航空 D7 … エア・アジアX OM … MIATモンゴル航空 PK … パキスタン航空 5J … セブ・パシフィック航空 PR … フィリピン航空 DL … デルタ航空(USA) 3K … ジェットスター・アジア SQ … シンガポール航空 TZ … スクート UA … ユナイテッド航空(USA) UL … スリランカ航空 XJ … タイ・エアアジアX TG … タイ国際航空 JF … ジェットアジア・エアウェイズ VN … ベトナム航空
その他のアジアをまとめてみました。
東南アジアは、やはりD7・XJを中心にした新興勢力の台頭が目立ちます。
国別では、タイは以前はTGのプーケット路線もあったが、現在はバンコクに集約されています。TGは、中部路線の日系キャリアのコードシェアの「ねじれ」(中部行644便がANAで、中部発645便がJALだった)はなくなりました(645便はコードシェアなしの状況)。JAL自身が中部~バンコク路線を就航させた事があるでしょう。ただし、関空~バンコク線は未だANAコードシェアとJALコードシェア両方があるし、日本の国内では、JAL国内線にTGコードシェアがあります(関空~札幌など)。歴史的経緯もあるだろうが、ANAは何も言わないのか?
バンコクはスワンナプーム新空港に統一されていたが、D7とXJ、TZはドンムアン空港発着になっています。
インドネシアは、GAは関空~ジャカルタ路線がなくなり、日本路線は3便のみ。タイとは逆にうち2便はバリ島(デンパサール)行で、リゾート重視か。
ベトナム路線の急成長が目につきます。特にVNは関空開港で初乗り入れ以降便数が順調に増えて行って、ホーチミンシティ・ハノイに加えてダナン路線も就航、日本の4都市(5空港)に11便の設定にまで延びました。最近はA350の日本初就航の話題もありました。今回はお披露目という程度だが、今後レギュラーでの就航が大いに期待されます。ANA・JALは全便B787です。
昨日、ASEAN経済共同体発足に向けた署名式がありました。ASEAN10ヶ国の内、カンボジアとラオスは今の所日本路線定期便就航の実績がありません。当然この両国への路線の新設も期待されるし、無論他国(非ASEANも含めて)の路線もさらに充実する事が期待されます。
次回は残りの地域、オセアニア・ミクロネシア、欧州、中東、アフリカ、そして北米大陸等です。
今朝の朝日新聞朝刊に、前回取り上げた静岡空港発着の中国路線の話がありました。路線数は増えているが、突然の欠航も少なくない、中国経済の先行きが不透明なので、中国頼みからの脱却も必要だとする関係者のコメントもありました。特に最近の中国の新興航空会社はほぼ自国民のみが相手、(中国から見て)外国人の利用はほとんど想定していない所も少なくないようです。何しろ公式Webも、中国語しかないキャリアもある位だから(英語すらない)。
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《今日のニュースから》
22日 韓国 金泳三元大統領死去
23日 世界核被害者フォーラム 広島宣言を採択
昨日の大阪W選挙は共に「おおさか維新の会」の勝利となりました。この事は、交通の世界(特に大阪市交通局)にも影響を与えるでしょうか。それにしても、「維新」に対抗した政党の選挙「協力」は、今後国政まで含めた政治の運営上、「禍根」を残す事になりはしないのか。