№1433 BUS Life vol.2 (笠倉出版社)

「BUS Life」の第2号が先月22日発売になりました。少々遅くなったが、ここで取り上げます。やはり月刊にはならないようです。
 多少バスがある風景写真を多めにしているのが、他誌と差別化しているポイントでしょうか?表紙見返しの、西日本JRバスが印象的でした。
 渋谷駅西口は今月末(29日)よりバス停の移動が始まる事になり、これから数年で大きく様変わりするのでしょう。

富士ボディ5E車 終焉までのカウントダウン
 個人的な思い出から記してしまうと、初めて5E車を見かけたのはまだ学生だった頃、正月の寒川神社で、初詣輸送にあたっていた神奈中バス(日デ)でした。特に角ばったパネルで構成されたヘッドライト周りが新鮮だった印象があります。
 富士ボディ自体生産終了からもう13年、5Eとなると生産終了から四半世紀だから、ほとんど見られなくなっているのも当然だろう。ついこの間までモノコックモノコックと言っていたのに、やはりバスの世界はサイクルが早いと感じます。
 ここで取り上げられた車両は大半がスクールバスまたは教習車、良くて予備車という状況で、現状である程度一般で乗れる可能性が高いのは、鞆鉄道の新川の車両でしょうか?大分交通は皆予備車・共通車だが、全国相互利用ICカードで乗れるのはここが唯一。
(下津井としずてつはスクールバスなので一般の利用は不可)

万歳 バスライフ!
 他の乗り物と同じで、どんな楽しみ方をしても良いと思うが、やはりローカル路線を走るバスの写真集が、一番印象的でした。私も、こういう写真を撮りたいといつも思っているが、思うだけでほとんどできていないのは悲しい。
 特に季節感を出すのは、タイミングの問題もあるからとても難しい(桜なんて本当そう)。それとバスは他交通と違って公道を走るので、マイカーや自転車、歩行者などが被ったりする可能性も小さくないからなおさら。加えて電柱・電線も目障りだし。
 本格的な出版・販売は難しいが、他人に見てもらう程度なら、DPEを扱う写真店で写真集をいくつか取り扱っている(プラザクリエイトのフォトブックなど)ので、一考の余地があるのではないでしょうか。他にも色々アイデアはあると思います。
 シャッタースピードに関しては、LEDの表示が読めるかどうかは、私はとりあえず気にしません。バスそのものがキチンと撮れる事がまず第一なので。こだわりとしては、私は「回送」は撮りません(鉄道でもそうです)。どんな希少価値がある車両でも。それ以外の「教習中」とか、会社名の表示などの時とかは撮るが。

The バス会社 西日本ジェイアールバス

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 JRバスはどこでもそうだが、西日本もご多分に漏れず、一般路線バスの割合は相当小さくなってしまいました。全284台中一般路線車は61台のみ、21.84%に過ぎません。京丹波〔営〕が乗合車のみ8台、近江今津も乗合車のみ7台で、これだけでは…、と、一瞬今後の存続が心配になってしまいました。
 ただ、京丹波〔営〕は全車両がこの2~3年に導入されたノンステップ車だし、PiTaPa導入も金沢〔営〕に続いて、近江今津・京都〔営〕で始まっているので、残存路線は、しばらくは現状維持を期待して良いのでしょう。
 関西で高速バスを持つ営業所は、移転した所が多い。
 歴史がやや軽い感があり、「メガドリーム」や、一部一般路線で採用されていたオンデマンドバスあたりは触れられても良かった。

尼崎市営バスに乗りに行こう!
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 せっかく全車両ノンステップになって大きな話題になったのに、もったいないと言えばもったいない。ただ、尼崎市自体は決して大きな市ではなく、民営バスのネットワークもあるので、独立した市営バスとしてやっていくのは難しいのかも知れない。
 来年の運行終了までの間には、どこかでまとめて撮る機会を作る予定です。でも、ギリギリになるかも知れない…。
「BUS Life」誌は、現役車両のリストまでは作らないようです。

バス運転士になろう!
 実は私も、一瞬バス運転士をやってみたいと思った時期もありました。でも、適性がありませんでした。
 昨今は(一部ブラック企業を除けば)どこも、ある程度はドライバー獲得のために条件を良くしたりしてくれているようだが、適性はかなり大事だと思う。やる気はあっても、適性が十分でないと、万一事故が起こしたりした時、その影響はマイカーなどとは比べ物にならない位大きくなるので。
「誇りを持って運転する事」は、それ自体はもちろん正解だが、誇りを持てるような外部の環境作りも必要でしょう。会社もそうだし、労働者・労働組合側の取り組みも必要(ただし、政治的な要素を持ち込んではダメ。純粋に労働条件・環境の維持・向上のみに取り組む事)。地域社会の協力ももちろん求められます。

未成線・廃止代替バス乗り継ぎの旅
 滝川・芦別を中心とした、北海道中央バス路線の旅。芦旭線は未成線、滝川北竜線が旧国鉄札沼線廃止区間、滝川浦臼線がJR北海道バスの、それぞれの代替路線。
 沿線はどこも北海道らしく雄大さを感じさせる車窓(特に新城峠)だが、それだけに運営は厳しそう。それでも滝芦線は本数が多いし、雨竜までは空知中央バス路線もあるので、何とか利便性は確保されている様子。
 滝川浦臼線が代替した国鉄~JR北海道バス路線は、札沼線の時刻表上に時刻が掲載されていたものでした。札沼線は浦臼~新十津川間が1日3往復にまで減り、JR北海道が置かれた状況を考えると、「廃止」の2文字が現実を帯びる可能性は少なくないと見ています。その際、中央バス路線はどう変化するか。
 このエリアは浦臼から先の中央バス路線はないが、美唄経由で岩見沢方面への乗り継ぎは可能。本数は少ないが。

 いくつかニュースもあるが、天北線廃止代替バスの来年の廃止は初耳だった。数年前の佐呂間町(湧網線)もそうだったが、北海道はバスでも持ちこたえられなくなっている鉄道代替路線が少なくなくなっている様子。天北線も、札幌直通急行が走っていた路線なのに。
(札幌・旭川行の長距離バスは維持されそうだが、ダイヤからして地元優先、外部の利用は難しいかも)
 伊予鉄南予バスの一部撤退もそうで、公共交通への回帰は叫ばれるものの、厳しい現実をどうにも変えようがない、というのが本当の所ではないでしょうか?
 横浜市営バスの「バス窓」車、古すぎて写真に収めていない車両が大半だが、北村ボディの日デ車などは見た事があり、懐かしい。

 さて、「BUS Life」は2号まで出た事になるが、ここまでの2号を見た感触では、メインスタッフが以前手掛けていた「バスマガジン」誌と、それほど大きな傾向の違いは見られないと感じました。所々独自の特色を出そうという所も見えなくもないが、差別化のためには何か一つ、他誌(バス・グラフィックやバスラマインターナショナルとも)と決定的に違う大型企画が欲しいように思います。前号で書いたように、バス趣味の現状は、そこまでは行かない、行けない部分も少なくないのだが。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。


《今日のニュースから》
 4日 アマゾン日本法人 労働組合結成
 5日 八戸市・蕪嶋神社 全焼

 上でも少し書いたが、労働組合結成自体は結構だが、純粋に雇用・労働条件の維持・向上等に専念し、政治的な思惑は一切入れない事。これを入れたがために、良くなるものもなっていないのではないか?というのがこの数十年の労働運動の現状だと、私は思っているので。政治・政党とははっきり距離を取るべきでしょう。
 蕪島の神社は震災後2回訪れていて、№468№678で画像をご覧頂きました。ちょっとショックです。早期の再建を願います。