№1400 2015年度お盆休み 航空利用データ分析
当ブログも、1400回目の更新となりました。当ブログのスタートが2009(H21)年8月16日なので、ちょうど6年にもなります。その時々によって更新のペースがかなり違うのだけれど、平均すると約1.6日に1回は更新できている計算になります。我ながら良くできている方でしょうか?
毎回グダグダと適当な事しか書かず(書けず)申し訳ないとも思いますが、それでもお立ち寄りくださる皆様には、厚く御礼を申し上げたいと思います。
航空各社から、今年のお盆休みの航空利用についてのデータの発表があったので、これを基に私なりに分析してみます。
今年度は7日(金)~16日(日)を対象。会社によって呼び方が若干違うが、「座席数」「旅客数」「利用率」で統一します。
なお、各社ともこの手の数値は速報らしく、後に修正もなされるようです。比較の対象となる昨年の数値は、昨年発表と若干異なる事が多くなっています。
※注記以外は、コードシェア販売分の扱いは記されていない カッコ内は前年比
ANA
国内線 座席数1,999,283席(101.7%) 旅客数1,475,967人(102.6%) 利用率73.8%(+0.7%)
国際線 座席数303,896席(109.5%) 旅客数242,577人(111.6%) 利用率87.5%(+1.7%)
国内線は、昨年は台風の影響があったが、今年は全体的には天候に恵まれたようで、座席提供数は東北・北陸路線の減少(羽田~小松・富山線の小型化だろう)を相殺して増加しました。東北・北陸路線は前年比89.3%だが、座席提供数の前年比よりは上回っています。北海道が79.0%、沖縄が78.7%と好調でした。
ピークは、下りが12日の91.5%、上りは16日の96.6%。一方、10日の上りは55.2%とかなり低く、11日の上りと14・15両日の下りも60%を切っています。
臨時便は羽田~千歳・沖縄・八丈島と中部~新千歳で42便運航。
国際線では、北米路線がヒューストン線開設などもあって、座席提供数115.4%、旅客数113.2%、利用率89.4%。
方面別で一番良かったのは欧州で、座席提供数はB787導入のためか97.0%と減少したが、旅客数は103.4%で、搭乗率が94.1%でした。円安ユーロ高はあまり関係ないか。
中国路線の旅客数は前年比113.4%で、大幅に上回りました。他のアジアも109.0%で、やはりインバウンド需要は無視できなくなっているよう。韓国線は中国以外のアジア路線に含めているので、MARSの影響があったかどうかは、ここでは解りません(ついでに、香港もアジア路線に含めている)。
ピークは、日本発が7日~10日(8日97.0%)、日本着が15・16日(16日94.6%)。全体的に80%を切ったのは、11日の日本着(78.3%)のみ。
JAL
国内線 座席数1,174,967席(101.1%) 旅客数920,827人(104.3%) 利用率78.4%(+2.4%)
国際線 座席数299,521席(98.4%) 旅客数274,429人(101.7%) 利用率91.6%(+2.9%)
(国際線は他社運航コードシェア便含む)
今回は先に国際線からいきます。座席提供数が前年よりマイナスとなって30万席を切ったが(B787の導入が進んだからか)、この結果、30万席を上回ったANAより座席提供数が下回り、逆転となりました。これはひょっとしたら、史上初めての事ではないでしょうか?
(旅客数はJALの方が上回っているが、他社運航コードシェア便の販売分を含むため、単純な比較はできない)
利用率では欧州線が95.0%と、こちらも方面別では一番良くなりました。旅客数では北米路線が前年比118.9%と大きく伸びたが、韓国路線はやはりMARSの影響もあるだろう、84.0%と大きく落ち込みました。JALはダウンサイジングで対応したと思われ、座席提供数の減少(前年比82.5%)よりは上回っています。全方面、利用率は90%台をキープしています。
ピークは日本発7~9日(7日97.7%)、日本着15・16日(15日96.9%)。80%を切った日はありませんでした。
臨時便は成田~ホノルル6便・関空~ホノルル2便、チャーター便は成田~ホノルル2便を運航。
一方国内線の利用率は、関西路線86.9%が目を惹きます。旅客数も前年比106.7%。JALはUSJ効果としているようです。北海道路線が82.0%・沖縄路線79.6%の他、東北・北陸路線の旅客数が前年比102.4%と増えているのは注目されます。中四国路線が69.1%と70%に届かないのは、この方面の相変わらずのJALの弱さか。
ピークは下りが12日の93.1%、上りは16日の96.8%。一方で11日の上りが62.8%と低調でした。
臨時便は羽田~新千歳の4便。
ANAもJALも、東北と北陸を分けてもらえないものでしょうかね?
JTA
座席数105,238席(95.0%) 旅客数88,394人(98.8%) 利用率84.0%(+3.2%)
2年続けて座席数、旅客数が共に減少しました。利用率は逆に向上しているのだが。臨時便は那覇~石垣2便・那覇~宮古1便・羽田~石垣1便・関空~那覇3便を運航。
RAC
座席数15,386席(92.2%) 旅客数12,223人(95.0%) 利用率79.4%(+2.4%)
臨時便は那覇~与論2便。
JAC
座席数79,383席(104.4%) 旅客数51,189人(106.2%) 利用率64.5%(+1.1%)
昨年は台風の影響をモロに食らったから、そこから持ち直した形。臨時便はなし。
HAC
座席数7,838席(100.7%) 旅客数4,920人(103.8%) 利用率62.8%(+0.4%)
臨時便を丘珠~三沢間で18便、という事はほぼ1日1往復は飛んだ事になります。
SKY
座席数230,100席(97.7%) 旅客数199,189人(98.7%) 利用率84.5%(+0.9%)
A330-300の早期退役と路線網の縮小があったが、その割には座席数は案外減っていないように見えるし、旅客数も大幅な減少ではなく、利用率も向上しています。この時期まで減ってしまったらいよいよ困る訳だが。
ピークは下りが12日の93.7%、上りが16日の98.9%。
ADO
座席数80,597席(106.9%) 旅客数63,797人(106.2%) 利用率79.2%(△0.5%)
座席数の伸びに旅客数がやや追いついていないが、まあ前年並みという所でしょう。
ピークは下りが8日~13日(10日98.1%)、上りが15・16日で、16日が99.7%と、ほぼ全便が満席。
羽田~新千歳線で5往復10便の臨時便を運航し、羽田~女満別線で1往復2便を大型化・増便。
SNA
(ANA販売分は含まず)
座席数73,729席(111.0%) 旅客数65,195人(98.7%) 利用率88.4%(+11.2%)
前年は台風の影響があった事、中部~那覇線及び那覇~石垣線の開設があり、久しぶりに利用が大幅に増えました。
なお、今年は台風13号の影響で6便、落雷による機材繰りの影響で臨時便を含む3便の欠航があったとの事です。
ピークは下りが12日の97.9%、上りが16日の99.6%。
臨時便は羽田~長崎線6便(ただし1便が欠航)。
SFJ
座席数54,709席(90.9%) 旅客数46,600人(88.2%) 利用率85.2%(△2.6%)
ちょっと落ち込みが大きい気もします。座席提供数以上に旅客数が減ってしまいました。全体的なピークは下りが12日の95.7%、上りが16日の97.6%。
FDA
(JAL販売分を含む)
座席数47,380席(126.3%) 旅客数34,998人(114.8%) 利用率73.9%(△7.3%)
名古屋~北九州線・名古屋~出雲線を開設しているため座席提供数は大きく増えたが、旅客数はその伸びには追い付けていません。
FDAは路線別のデータを公表しているが、名古屋~北九州線は50.5%にしかなりませんでした。GW中もそうで、やはりビジネスが中心になるのか。静岡~福岡線は66.4%と、前年の83.6%から大きく落ち込んでしまったが、7月から1往復増便になっている事があるでしょう。夜間の便なので、こちらもビジネスが中心になるのかも知れないし、知名度がまだないのかも。松本~新千歳が85.7%で、全路線中の最高になりました。
ピークは、名古屋と静岡は発が12日、着が16日。松本は発が10日、着が16日。新潟は発が11日、着が8・9・13日。
APJ
国内線 座席数111,420席(117%) 旅客数105,221人(124%) 利用率94.4%(+5.7%)
国際線 座席数41,940席(134%) 旅客数38,358人(137%) 利用率91.5%(+2.1%)
国内線は期間中全日上下とも、搭乗率が90%を上回っていました。ピークは下りが11日になり95.8%、上りは16日の97.3%。
国際線は羽田~台北線の就航もあり、座席数、旅客数も前年を大幅に上回りました。ピークは日本発は9日の97.7%、日本着は16日の95.0%。
なお、国内線・国際線とも往復で搭乗率の差がほとんどないのが特徴的、10%以上の開きがあったのは11日の国際線(日本発96.4%・日本着86.1%)のみでした。
VNL
国内線 座席数43,200席(126.9%) 旅客数39,684人(126.8%) 利用率91.9%(△0.1%)
国際線 座席数20,520席(142.5%) 旅客数19,267人(147.8%) 利用率93.9%(+3.4%)
内際とも、座席数の増加にほぼ比例して旅客数も延びました。国際線の方が主力になりつつあるのでしょうか?国際線は台風13号の影響で、台北路線4便・高雄路線2便が欠航になりました。
ピークは国内線の下りは10日になり95.6%、上りは16日で98.0%、国際線の日本発は12日の98.3%、日本着は15・16両日の96.9%。
主要航空会社では、IBX・JJP・SJOは、今日の時点では発表がありませんでした。IBXは、最初から利用実績の発表は行わないとしているようです。JJPは、本当は他社と同じ日付で発表があるのだが、外資主導のキャリアだからかWebにアップされるのは後日になるようです。SJOは最初から、発表自体後日になります。
全体的な傾向は、国内線は下り12日、上りは16日がピーク。ただ、LCC勢はもう少し早くピークが始まる傾向があります。国際線は、LCC勢はもちろん、ANAもJALも、日本発と着の差が小さくなってきているように見えます。やはりインバウンドの増加でしょうか。航空に限らないが、往復の差が小さければ小さいほど、キャリアにとっては有難い話のはずです。この点、海外のキャリアの実績も解るとよりはっきり傾向が読めるのだけれどなあ。
次回は年末年始の予定です。9月の大型連休はやるのかなあ?
ニュースでは、航空全体では国内線は5%、国際線は10%の増、だったそうです。国際線に関しては、燃油サーチャージの値下げや、東南アジア方面からのインバウンドの増加が理由として挙げられています。
当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。
西日本JRバスが貸切バス専門の「西日本ジェイアールバスサービス」の設立を発表しました。10月1日に設立、来年春より営業を開始。やはりインバウンドの増加に対応したものらしいです。JRバスでは過去にはJR四国が地元事業者を買収、JRバス東北が地元事業者に出資した事があるが、自ら貸切バス会社を設立するのは、初めてのケースになります。
《今日のニュースから》
16日 池袋駅前で乗用車暴走 歩道の5人重軽傷
17日 楽天 斎藤隆投手 現役引退を表明
池袋の事故は、重傷だった方が今朝お亡くなりになりました。ご冥福をお祈りします。
斎藤隆投手の引退で、横浜大洋ホエールズを知る現役選手は、中日の谷繁兼任監督ただ一人、でいいのでしょうか。
夏の高校野球はいつになく「東高西低」という感じ。ベスト8の段階で東北が2校残る一方、中部・関西・中国・四国は1校もいなくなりました。今日の試合の結果、東京が東西共に残り、後は神奈川と宮城。明日は休みで、明後日準決勝だが、決勝はどんなカードになるか。