№1393 バスマガジンvol.72(講談社ビーシー/講談社)

「バスマガジンvol.72」が先月末、発売になりました。

 まず、敢えて書いてしまうと、今号はいつになく誤字・脱字が目立ったような気がします。過去の号にもなくはなかったが、中見出しにまで誤字があると、「チェック体制どうなっているのかなあ?」とか感じます。講談社という日本有数の大手出版社の刊行なので、もう少ししっかりしたものが欲しいと思います。でないと読んでも興醒めになるので。

復活!! 日野・K-RE101 弘南バス
 表紙にもなっている、弘前大学から弘南バスに譲渡された、1980(S55)年製日野モノコック車。
 走行距離11万7000㎞強は、都心の普通の路線バスだと3年程度でたたき出す数字なので、確かにすごく少ない。それと写真で見る限りだが、雪国でありながら防雪剤などの影響も少なさそうで、ボディのコンディションも良さそうです。
(用途が用途なので、冬場はほとんど動かないのだろう)
 弘南バス自体、かつては日野のモノコックボディの路線車を運行していたのだから、本当は弘南バス一般色(もちろん旧塗装)に塗り替えればもっと雰囲気が出るのでは?と最初は思った。
 ただ、メインの用途が引き続き弘前大学の実習農場への輸送であるし、弘前大学の好意も思えば、今の塗装のまま通すのが礼儀であるかも知れません。
 弘南バス内部にもまだこのバスを運転できる人はいるようだが、今後ドライバーの世代交代が進んだ時、ATとか、フィンガーコントロールに馴れきった若い人は運転できるだろうか?この点が今後の課題か。何だかSLみたいだが。
 K-RE101は「残り3台」と表紙の見出しにあるが、ここと、東陽バスと、あと1台はどこですか?
(士別軌道にも日野モノコックが残っているが、K-RC301P)

ジェイバスブランドとセレガ/ガーラ誕生10周年

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 Jバスのセレガ/ガーラの統一モデル発表から、ちょうど10年になりました。それまで別々の形態で製造されていたライバル2社が経営統合のみならず、モデルまでほぼ同型となった事は、ちょっとした驚きでもありました。当時のバスメーカーを巡る状況の象徴でもあったと思います。
(当時は他に富士重工の撤退とかあった)
 セレガ/ガーラ両方を保有するはとバスで比較しているが、グリルとオーナメントランプで見分けるしかないか。セレガでもオーナメントランプがない事業者もあるし、なお難しい。でも諸元が型式記号の末尾のアルファベット以外全く同じとなると、はとバス以外にもあるが、両方を同時に導入する意味は、どこにあるものだろうか。

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 路線車のブルーリボンⅡ/エルガにも触れられているが、こちらはエルガのデザインがそのまま日野で採用されたので、さらにショック?だったかも知れない。特に日野車はあってもいすゞ車の導入がなかった千葉内陸バスあたりだと、ファンには相当違和感を与えたのでは?
 当初はヘッドライトもエルガと同じだったので、とにかく見分けるのにどうしよう?とか思った。今でもそうだが。一部の事業者ではフロントなどに「SELEGA」「GARA」のロゴがあって、ずいぶん助かった経験があります。
 この統合モデルの前に、いすゞから日野へのOEM供給のKL-KV234が東武バスや青森市営など向けに少数造られているのだが、これについては触れられていませんでした。
 また、中型車のエルガミオ/レインボーⅡが取り上げられても良かった。

路線バスで行く!アニメ聖地巡礼 PART5
「たまゆら」。竹原が舞台で、この連載で関東地方以外の土地が出てくるのは初めて。
 芸陽バスはアニメにも少し出てくるようだし、高速バス車内の液晶表示にもキャラクターが出てくるのか。「かぐや姫」号は、そもそもそれこそ「かぐや姫」のキャラクターが描かれていたのに、その上からそのまま「たまゆら」をラッピングしているのでしょうか。
 芸陽バスの公式Webでは「かぐや姫号ラッピングバス」とは記されているが、「たまゆら」の4文字がどこにも出てこないのが不思議。

帰ってきた 路線バス全方位レポート

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 Vol.4は群馬県。
 ここも先に指摘しておくと、数多くの誤字・脱字に加えて、上信電鉄の説明文は永井運輸と全く同じ文面になってしまっていました。かつては自社鉄道線を中心に路線網があったが、現在は高崎からの2路線と高崎市コミュニティバスのみ。昨今の鉄道会社では珍しく、未だにバス部門も兼営しています。路線数が少なくなりすぎて、かえって分社のメリットがないのでしょう。
 それと、群馬中央バスがないのはどうして?大幅に縮小されてはいても、会社は健在なのだが。
 前回は創刊間もないVol.4(2004(H12)年5月)で取り上げられていました。当時はさらに西武高原バスと草軽交通もあったが、現在は群馬県内に車両の配置がなくなったからなのか、取り上げられていません。路線網の急速な廃止に対応した「21条バス」の運行について記されていて、永井運輸はその中の一事業者として取り上げられていました。現在は一般のバス事業者として、独立して記されています。
 朝日自動車は、太田の路線の他、本庄からの1路線がほんのわずか、藤岡市(旧鬼石町)に入っています。群馬の路線バスでPASMOを導入しているのは、今の所朝日自動車のみ。
(国際十王は、伊勢崎~本庄路線では導入していない。他にJRバス関東の志賀草津高原線が今春にSuicaを導入)
 関越は、朝日と同じ色になりつつあるのか。どこの都道府県、どこの企業グループでもそうだが、貸切・高速はまだしも、路線車は独自のカラーでやって欲しいなあとも思っているのだが、グループ内の移動もあるのでそうならざるを得ないのか。
 北関東はどこでもそうだが(館林市は何とか路線バスが復活したが、茨城県の筑西市・桜川市がバスなしになってしまっている)、特に群馬県は相当きつそう。それは特に、何度か足を運んでいる伊勢崎で痛烈に感じた事でした。来る度にどんどん路線がなくなっているので。よそ者がどうのこうのいう事も無理があるが、何とかバスの復権が図られて欲しいと思います。 

おじゃまします バス会社潜入レポート vol.72 九州産交バスグループ
 
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 九州産交バスについては最近書いたばかりなので、さらに書き加える事は少ないが、大津営業所の菊陽町移転計画は初耳でした。JR豊肥本線光の森駅新設もあって、利用者が増えているのでしょう。
 カラーリングでは、路線車の「くまモン」ラッピング車や、空港バスのANA・B787ラッピング車があっても良かった。一般的な話題性、という意味でも。
(「くまモン」は車種ラインナップにあるが、特に解説はない)
「じゅくりっと号」のボンネットローザは元大十バス?どのような用途で使われていたのだろう?

 今号は、ドライバーに関する記事がかなり目立ちました。
バス屋稼業 第4回 「ママダイヤ」なるものの存在は初耳。という事は、特定の時刻の便は必ず女性ドライバー、という事になります。こういう取り組みも、女性ドライバーの採用には必要な試みではあるでしょう。ただ、東急バスは全体的に本数が多く、日中でも5~10分毎に走る系統が少なくないから、ある程度は柔軟にやれるでしょう。便数が少なく、通学など乗客の都合に合わせてダイヤを固定しなければならない地方の事業者だと、難しい部分があるかも知れません。
バス運転士になろう! 東武バスの例が上げられていたが、いきなり「いろは坂を走りたいから日光で働きたい」と言われても、あそこはある程度のベテランでないと難しいのでは?いろは坂以外も霧降高原へ行く路線も厳しいし、冬場は雪もあるのだから。まして大型車なので。東武グループの女性ドライバーはまだ20人程度ですか。東急と比べても、ものすごく低いはず。

 神奈中バスの本厚木駅~宮ヶ瀬路線は地元でもあり、何度か乗った事があります。宮ヶ瀬湖ができる前にも乗った経験がありました。三叉路からヤビツ峠方向は、一時札掛までだが神奈中バスの路線があったらしいです。水害で不通になり、そのまま終わってしまったよう。宮ヶ瀬からは三ヶ木へ行く路線の接続も、以前はありました。
「バスラマ・インターナショナル」誌との横のつながりはやはりあるみたいで、バステクフォーラムの取材もありました。バス趣味誌で、定期刊行の「雑誌」は、今の所この2誌しかありません。方向性も違うし、競う所は競っても、協調できる所は協調する事は必要でしょう。

 次号は富士重ボディ特集ですか。首都圏ではほとんど見なくなってきたが、神奈川県では、藤沢や海老名あたりではまだ結構見られます。ラストチャンス。どの程度取り上げられるでしょうか。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。

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《今日見た・聞いた・思った事》
 この所の国際ニュースで大騒ぎになっている事件の一つが、フランスからイギリスに強引に渡ろうとする、「不法難民」の急増。港やユーロトンネルの入口があるカレーでは相当数のアフリカからの難民が集中、警察も手を焼いているとの事。BSで現地のニュースを見ていると、以前はフェリーに乗ろうとするトレーラーの荷台に強引に乗り込もうとしたり、最近ではユーロトンネル入口の近くの操車場の金網をこじ開けて侵入しようとしたりと、皆が皆あからさまにやるのでビックリしてしまいます。これ、鉄道の側から見て、車両の安全管理の面でも問題と思うけれど。高速鉄道なのだから。
 でもさらに考えなければならないのは、彼らが仮に何とかイギリスに渡れたとしても、そこが彼らの「ユートピア」となるのか、「ユートピア」として受け入れてもらえるのかはまた別の問題だという事。極右勢力に排斥されてしまうかもしれないし、でなければ「ブラック企業」等に搾取されてしまうかも知れない。それでも内戦で命の危険がある祖国に比べたらまだマシ、と考えるのかも知れないが。今の欧州は社会の雰囲気がどんどん右寄りになって行くようにも見え、これが本当に彼らにとって良い行動なのか、私はちょっと考えてしまいます。と言っても誰にも止められないだろうが。
 この状況を見た時、日本の「安保」を巡る議論や行動がどこか温く見えてしまう私は、「軍国主義者」の烙印を押される事になるのでしょうか?「国境のない世界」は、本当に理想郷?

「さんふらわあ」火災は、残念ながら乗員の一人が遺体で発見されました。お悔みを申し上げます。彼のような人がいたから、「コスタ・コンコルディア」や「セウォル号」のような事態にならずに済んだのだと思います。

 日本も連日超猛暑だが、中東も超猛暑で、イラクでは50℃を超える日が何日も起きているのだとか。アメリカもそうらしいし、今年の北半球の夏はどこか狂っているようです。

《今日のニュースから》
 2日 国連職員合唱団 被曝70年祈念コンサート 東京で開催
 3日 民主党岡田代表 韓国パク・クネ大統領と会談