3月8日 クアラルンプール発北京行370便がインド洋上?で失踪
7月17日 アムステルダム発クアラルンプール行17便がウクライナ上空で撃墜・墜落
昨2014(H26)年に相次いで発生したマレーシア航空(MH)B777の「事故」で、ここへきて新たな展開がありました。
それにしても同じ航空キャリアの同じ型式の旅客機、便名まできちんと見ないと混同してしまいそう。
先月末、アフリカに近いインド洋上のフランス領レ・ユニオン島で航空機の部品らしきものが見つかり、シリアルナンバーから、B777の「フラップロン」(主翼の後部中央部にあり、機体のコントロールに用いられる)と呼ばれる部品らしい、洋上に「墜落」したB777はMH370便しかないから、どうやら間違いはなさそうとの事。トゥールーズまで運ばれて詳細が調べられるが、同時に乗客の遺留品らしきものも上がっていて、私もMH370便のものとみて、間違いはないのだろうと思っています。
当初の「墜落」したとされる場所から相当西だが、インド洋上には大きな海流があり、それに乗って運ばれたのだろうと見られています。部品には海洋生物が多数付着していたという事でした。海流が大規模な物体を移動させる、というと、東日本大震災の大津波で流された大量のガレキが1年後位にアメリカ西海岸などに流れ着いた、とかいうニュースを思い出します。実際、それに関連付けた報道もありました。こうなると、隣接するモーリシャスやマダガスカル、ひょっとしたらアフリカ大陸にも何かが流れ着いているかもしれません。
とはいえ、やはり「ブラックボックス」が見つからないと、事の全容は解明できないでしょう。それが見つかる日が、果たしてくるのかどうか。
事故直後にも書いたと思うが、北京行だったから日本では割と他人事みたいに伝えられるが、もしこれが、ほぼ同じ時間帯を飛ぶMH80便成田行で起きた事だったらどうなっていただろうか、そんな事も考えても良いと思います。
2006(H18)年6月24日、成田空港第2ターミナル展望デッキから撮影した、9M-MRD。当時は「Freedom of space」と称された、スペシャルカラー機だった。欧州路線などにも就航していた。一般塗装に戻された後、昨年ウクライナ上空で撃墜された。
一方、MH17便に関しては、29日に国連の安全保障理事会で、国際法廷の設置を求める決議案が提出したが、ロシアの拒否権発動で否決になりました。マレーシアやオーストラリアは激怒しています。
何度も繰り返し書くが、この一件に関しては、悲惨であると同時に、極めて不愉快と言わざるを得ません。298人の犠牲者の命を利用して、政治的プロパガンダに利用しようとする空気がありありです。
特に、はっきり言ってロシア。実際に撃墜したのが親ロシア派かウクライナ軍かは解らないにしても、ロシアから発せられる一連の報道には、散発的に「証拠」的なものを出して、ウクライナがやったように世論を誘導しようとしている節があります。あるいは西側に「カマをかける」事もあったのでしょう。
(それを西側が無視すると、その件はその先一切口にしなくなる)
それに、ロシア・親ロ派とも、ウクライナ軍(さらには西側)がやったというなら、むしろ積極的に現場を公開して良かったはずです。初期の段階で新ロ派がブラックボックスを隠そうとしたという報道もあり、事実なら後ろめたい事があったのではないか?と勘繰られても仕方がないのではないか?
また、過去の事例として、1988(S63)年のアメリカ海軍の巡洋艦がイラン航空のエアバスを撃墜した事をロシアは盛んに強調するが、その5年前、1983(S58)年の、旧ソ連による大韓航空機撃墜事件については、完全に口を閉ざしたままです。自国の恥をさらしたくないのは、古今東西どの国も同じだろうが。
秋口にはオランダによる事故報告書が公表される見込みだが、どのような内容になろうとも、これで一件落着になるとは、誰も考えないはずです。むしろこれが紛争の拡大につながってしまう危険も排除できません。
インド洋上に墜落した370便についても、テロの可能性が示唆されているし、17便は完全に「新冷戦」の犠牲です。
どうして、ただ旅客機に乗って空の旅を楽しみたいだけなのに、2件で合わせて537人もの人命が失われ、しかもなお、政治的に弄ばれなければならないのか。はっきり言って昨今の世界情勢には絶望感も感じざるを得ません。
元々経営難が指摘されていたMHは、さらにこの2件の「事故」で、経営的に窮地に陥り、今年になって国有化の道を歩みました。路線網の縮小なども行われているが、今後再建の過程で、リブランド(社名変更)も有り得るとの報道もありました。エアアジア等との競争も厳しい中の困難な局面だが、何とか立ち直って、いつまでも日本の空港でその姿を見つつけていたいと願います。
今月12日は日航ジャンボ機墜落から30年。
そして15日は太平洋戦争終戦から70年。
でも、あと何人の命を犠牲にすれば、空の安全は、世界の平和は実現できるのか。
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「さんふらわあ」火災は未だに鎮火できていないようです。行方不明の乗員が無事見つかる事を願わずにはいられません。乗客が全員救助されたのは幸いでした。苫小牧到着が近かった事もあるだろうが、船長を中心としたクルーの適切な判断もあったようです。この辺、「コスタ・コンコルディア」や「セウォル号」のような事にはならず、評価されてよいと思います。それにしてもこの件により、東京や北海道のバス事業者も積極的に宣伝していた、東京~大洗~苫小牧~札幌のバス&フェリーの旅は、今後どうなってしまうのか。
《今日のニュースから》
31日 「ビットコイン」取引仲介会社 「マウントゴックス」社長逮捕
1日 今年の最高温度 39.9℃を記録 岐阜県多治見市