№1401 思い出の海外旅行クロニクル 20.2003年ポルトガル 5

画像

 ポルトガル最終日はリスボンとその近郊を巡り、ロカ岬で夕陽を眺めます。
 タルゴの夜行「ルシタニア急行」でマドリードに抜け、帰国の途に。

2003年 1月16日(木)

 昨日APから見たSLが気になったので、朝方はサンタレンまで往復してきました。

画像

 サンタレン駅。ICや、一部のAPも停車するが、駅付近は田舎という感じ。

画像

 この駅の構内には小規模な鉄道博物館があるが、閉まっていました。冬季休業?

画像

 その代わり、構内に留め置かれていたSL、553号を間近で見せてもらえました。動態保存機らしい。日本のC51に似ています。

画像

 基本的には、ポルトガルは踏切が多いです。ここは警報自体は自動、それを聞いたおばさん係員が遮断かんを降ろします。警報が鳴り続けていても、遮断かんが上がる事もあります。

画像

 「SUD EXPRESS」(南急行)。この時点では仏西国境のイルンが始発になっていました。
 帰りはAPの「トゥリステカ」に乗車。座席は2-2配置だが、掛け心地は「コンフォート」と大差ないように感じました。ビデオ・オーディオサービスも同じ、決定的な違いはシートサービス位では?

画像

 リスボン名物ケーブルカー。

画像

 トラムは基本的にはクラシックなスタイルの単車、街のムード作りにも一役買うが、実際眺めてみると、それはかなり必然的。一車線の狭い道路にも線路が延び、急カーブに急こう配の連続、一方通行の分岐ではガントレットまである位の難路で、とてもLRTタイプの大型車が導入できる環境にはない。そのためなのか、街の上の方では、廃止になったらしいレールの跡があちらこちら残っているのが残念でした。

画像

 一方、ほぼ全区間テージョ川沿いの平坦な区間を走る15系統には、3連接のLRTタイプが導入されています。広告ラッピング車が多かった。

画像

 ジェロニモス修道院の前をゆく新型トラム。

画像

 カイス・ド・ソドレ~カスケイス間の近郊電車。7連の電車が頻繁に行き交い、活気を感じます。

画像

 7年ぶりのカスケイス駅。
 急にロカ岬から夕陽を見たくなりました。でもバスは行ったばかり、私としては異例だがタクシーを捕まえました。事前にドライバーに料金を聞いたら12€(≒1,530円)、日本の感覚からすれば高くはない。

画像

 ロカ岬。7年ぶりに、欧州大陸の西の果てに立ちました。

画像

 岬に立つ、十字搭。

画像

 大西洋の水平線に、夕陽が沈んでいきます。

 …来てよかった。

画像

 カスケイス行のバス。シントラからの路線が立ち寄る形。カスケイスまで1.9€(≒240円)。

 ロカ岬に行ったため、地下鉄や、4月25日橋を渡るCP近郊電車に乗る時間はなくなりました。7年前も全く乗っていないし、次に来る機会にがあれば、今度こそ。

画像

 ライトアップされた、夜のサンタ・アポローニャ駅。

画像

 ルシタニア急行。スペインのタルゴ編成。

画像

 最後は個室寝台をおごりました。発車前にシャワーを浴びておきます。

 
画像

 サンタ・アポローニャ出発前。
 定刻に動き出した。ポルトガルとはお別れです。Tchau!

画像

 すぐに食堂車へ。夕食の前菜。

画像

 夕食のメイン。メニューを良く読まないまま(スペイン語とポルトガル語のみ、英語はなかった)注文したら、両方とも鮭でした。ヘルシー?

画像

 食後のケーキ。
 寝台車だと料金には夕食代が含まれているらしく、請求がありませんでした。普通に払ったらコーヒーも含めて19.46€(≒2,500円)になる所。

 エントロンカメントを過ぎた所で、もう寝ます。CPの車掌に、モーニングコールは7時とお願いしておきました。

********************

2003年 1月17日(金)

 モーニングコールで目覚め、シャワーを浴びて朝食へ。外はまだ真っ暗で、朝という感じは全然ないが。フエンラブラダ駅の赤系のサインで、スペインの都市の近郊に来た事を感じます。

画像


 食堂車の車内。

画像

 朝食はパン・トーストにジャム・マーガリン・クッキー、それとオレンジジュースにコーヒーと簡単なもの。朝食も代金は請求されませんでした。
 部屋に戻り、8時になって車掌が前夜預かっていた切符を返しに来る頃、ようやく空が明るくなってきました。

画像

 マドリード到着。
 チャマルティン駅は、さすがにポルトガルのどの駅よりもはるかに大きい。

「ルシタニア急行」は、一昨年あたりから「南急行」と一本化してサラマンカ経由に変更、食事のサービスは取り止めとなっているそうです。

画像

 バラハス空港までは地下鉄を乗り継いで行く。8号線は最新の路線。駅が少ない。

画像

 バラハス空港の出発ロビー。
 本来は午後のAF1501便を予約していたのだが、チェックインは何時から?とAFのスタッフに聞いたら、いきなりAF1001便に変更された。10時15分出発、あと1時間ないじゃん!? 何でだろう?ディレイとかキャンセルとかのセリフがどこかから聞こえてきて、これ以降のダイヤに何かが起こるのか?

画像

 という事で慌ただしく搭乗。A321-200。後方の窓際で、しかも隣2席に誰も来ないのは幸い。

画像

 ターミナルから一番遠い36Lから離陸。

画像

 グアダラマ山脈。

画像

 キャビン。アジア系の乗客が多く、中国語の新聞を読んでいる人も見かけた。

画像

 機内食。

画像

 ピレネー山脈を越えて行きます。

 どこかのフランスの都市からパリの市街地を右遠くに見て、CDGにランディング。

画像

 改めてAF1001便。ターミナルに背を向けて、オープンスポットに到着。
 寒いけれど、一週間前の雪は、どこに行ったのだろう?

 当初の予定より3時間も早く着いた。どうやって時間をつぶそうか。取りあえずターミナル1に行ってみた。14時を過ぎると、パァッと晴れになって、ある程度は旅客機を撮れました。その中から。

画像

エア・ヨーロッパ B737-400 EC-HXT
「アンダルシア」ラッピング機。

画像

ヴァリグ・ブラジル航空 B777-200ER
 75周年記念ラッピング機。

画像

 14時40分、JALのJA8921がランディング。行きと同じだ。これがこれから乗るJL416便。
 これを見てターミナル2Fに戻る。
 なお、先のAF搭乗便繰上りは、特に運航上の異常はなく、サービスだったのでは?との事。

画像

 ターミナルFの56番ゲート付近は、案の定日本人ばかり。日本語のアナウンスを聞くと、もう日本に帰ってきてしまったかのような錯覚を覚えます。

画像

 ほぼ定刻の出発。タキシングの最中、雲の隙間から夕陽が覗く。今回は朝日・夕陽を見る機会が非常に多かった。

画像

 離陸。農村地帯を見るが、すぐ雲の中。

画像

 機内からも、夕陽を見る事が出来ました。この後はどんどん暗くなる一方。町明かりがきれい。

********************

2003年 1月18日(土)
画像

 キャビンの様子。
 パーソナルモニターとは別に、メインスクリーンではNHKニュースを放映。前日17日のもので、阪神大震災から8年、各地での追悼行事がメインになっていました。1$≒118円、1€≒125円。

画像

 オツマミ。

画像

 離陸後、最初の食事。洋食のメインは舌平目のムニエル。フヮッとした食感。スィーツのティラミスは、洋酒が隠し味?

画像

 翌朝、離陸から9時間弱でアムール河上空を通過。真っ白。

画像

 到着前の食事。オムレツは定番ですか?

画像

 日本海を越えて、新潟上空を経て朝日連峰の白い山々を見る。ディセンドスタート。

画像

 九十九里で大きくUターン。

画像

 12時ちょうど、成田空港R/W34Lに着陸。

画像

 到着は定刻より37分も早かった。追い風が強かったらしい。
 帰りも京成と京急の通勤車の乗り継ぎでした。

 最終回では例によって、ポルトガルの列車やリスボン・サンタアポローニャ駅の画像などをご覧頂き、ポルトガルの鉄道の印象や、ポルトガル自体のパーソナルデータを記して、完結です。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。

《今日のニュースから》
18日 常磐線再開に向けた協議 国土交通省で関係者の会合開催
19日 自民党 武藤貴也衆議院議員 離党届を提出

 イラストレーター柳原良平さんがお亡くなりになりました。船のイラストで馴染みだったが、交通関係で一番有名だったのは、相鉄の「緑園都市号」でしょう。ご冥福をお祈りします。

№1400 2015年度お盆休み 航空利用データ分析

画像

 当ブログも、1400回目の更新となりました。当ブログのスタートが2009(H21)年8月16日なので、ちょうど6年にもなります。その時々によって更新のペースがかなり違うのだけれど、平均すると約1.6日に1回は更新できている計算になります。我ながら良くできている方でしょうか?
 毎回グダグダと適当な事しか書かず(書けず)申し訳ないとも思いますが、それでもお立ち寄りくださる皆様には、厚く御礼を申し上げたいと思います。

 航空各社から、今年のお盆休みの航空利用についてのデータの発表があったので、これを基に私なりに分析してみます。
 今年度は7日(金)~16日(日)を対象。会社によって呼び方が若干違うが、「座席数」「旅客数」「利用率」で統一します。
 なお、各社ともこの手の数値は速報らしく、後に修正もなされるようです。比較の対象となる昨年の数値は、昨年発表と若干異なる事が多くなっています。
※注記以外は、コードシェア販売分の扱いは記されていない カッコ内は前年比

ANA
 国内線 座席数1,999,283席(101.7%) 旅客数1,475,967人(102.6%) 利用率73.8%(+0.7%)
 国際線 座席数303,896席(109.5%) 旅客数242,577人(111.6%) 利用率87.5%(+1.7%)
 国内線は、昨年は台風の影響があったが、今年は全体的には天候に恵まれたようで、座席提供数は東北・北陸路線の減少(羽田~小松・富山線の小型化だろう)を相殺して増加しました。東北・北陸路線は前年比89.3%だが、座席提供数の前年比よりは上回っています。北海道が79.0%、沖縄が78.7%と好調でした。
 ピークは、下りが12日の91.5%、上りは16日の96.6%。一方、10日の上りは55.2%とかなり低く、11日の上りと14・15両日の下りも60%を切っています。
 臨時便は羽田~千歳・沖縄・八丈島と中部~新千歳で42便運航。
 国際線では、北米路線がヒューストン線開設などもあって、座席提供数115.4%、旅客数113.2%、利用率89.4%。
 方面別で一番良かったのは欧州で、座席提供数はB787導入のためか97.0%と減少したが、旅客数は103.4%で、搭乗率が94.1%でした。円安ユーロ高はあまり関係ないか。
 中国路線の旅客数は前年比113.4%で、大幅に上回りました。他のアジアも109.0%で、やはりインバウンド需要は無視できなくなっているよう。韓国線は中国以外のアジア路線に含めているので、MARSの影響があったかどうかは、ここでは解りません(ついでに、香港もアジア路線に含めている)。
 ピークは、日本発が7日~10日(8日97.0%)、日本着が15・16日(16日94.6%)。全体的に80%を切ったのは、11日の日本着(78.3%)のみ。


JAL
 国内線 座席数1,174,967席(101.1%) 旅客数920,827人(104.3%) 利用率78.4%(+2.4%)
 国際線 座席数299,521席(98.4%) 旅客数274,429人(101.7%) 利用率91.6%(+2.9%)
(国際線は他社運航コードシェア便含む)
 今回は先に国際線からいきます。座席提供数が前年よりマイナスとなって30万席を切ったが(B787の導入が進んだからか)、この結果、30万席を上回ったANAより座席提供数が下回り、逆転となりました。これはひょっとしたら、史上初めての事ではないでしょうか?
(旅客数はJALの方が上回っているが、他社運航コードシェア便の販売分を含むため、単純な比較はできない)
 利用率では欧州線が95.0%と、こちらも方面別では一番良くなりました。旅客数では北米路線が前年比118.9%と大きく伸びたが、韓国路線はやはりMARSの影響もあるだろう、84.0%と大きく落ち込みました。JALはダウンサイジングで対応したと思われ、座席提供数の減少(前年比82.5%)よりは上回っています。全方面、利用率は90%台をキープしています。
 ピークは日本発7~9日(7日97.7%)、日本着15・16日(15日96.9%)。80%を切った日はありませんでした。
 臨時便は成田~ホノルル6便・関空~ホノルル2便、チャーター便は成田~ホノルル2便を運航。 
 一方国内線の利用率は、関西路線86.9%が目を惹きます。旅客数も前年比106.7%。JALはUSJ効果としているようです。北海道路線が82.0%・沖縄路線79.6%の他、東北・北陸路線の旅客数が前年比102.4%と増えているのは注目されます。中四国路線が69.1%と70%に届かないのは、この方面の相変わらずのJALの弱さか。
 ピークは下りが12日の93.1%、上りは16日の96.8%。一方で11日の上りが62.8%と低調でした。
 臨時便は羽田~新千歳の4便。
 ANAもJALも、東北と北陸を分けてもらえないものでしょうかね?

JTA
 座席数105,238席(95.0%) 旅客数88,394人(98.8%) 利用率84.0%(+3.2%)
 2年続けて座席数、旅客数が共に減少しました。利用率は逆に向上しているのだが。臨時便は那覇~石垣2便・那覇~宮古1便・羽田~石垣1便・関空~那覇3便を運航。

RAC
 座席数15,386席(92.2%) 旅客数12,223人(95.0%) 利用率79.4%(+2.4%)
 臨時便は那覇~与論2便。

JAC
 座席数79,383席(104.4%) 旅客数51,189人(106.2%) 利用率64.5%(+1.1%)
 昨年は台風の影響をモロに食らったから、そこから持ち直した形。臨時便はなし。

HAC
 座席数7,838席(100.7%) 旅客数4,920人(103.8%) 利用率62.8%(+0.4%)
 臨時便を丘珠~三沢間で18便、という事はほぼ1日1往復は飛んだ事になります。


SKY
 座席数230,100席(97.7%) 旅客数199,189人(98.7%) 利用率84.5%(+0.9%)
 A330-300の早期退役と路線網の縮小があったが、その割には座席数は案外減っていないように見えるし、旅客数も大幅な減少ではなく、利用率も向上しています。この時期まで減ってしまったらいよいよ困る訳だが。
 ピークは下りが12日の93.7%、上りが16日の98.9%。


ADO
 座席数80,597席(106.9%) 旅客数63,797人(106.2%) 利用率79.2%(△0.5%)
 座席数の伸びに旅客数がやや追いついていないが、まあ前年並みという所でしょう。
 ピークは下りが8日~13日(10日98.1%)、上りが15・16日で、16日が99.7%と、ほぼ全便が満席。
 羽田~新千歳線で5往復10便の臨時便を運航し、羽田~女満別線で1往復2便を大型化・増便。
 

SNA
(ANA販売分は含まず)
 座席数73,729席(111.0%) 旅客数65,195人(98.7%) 利用率88.4%(+11.2%)
 前年は台風の影響があった事、中部~那覇線及び那覇~石垣線の開設があり、久しぶりに利用が大幅に増えました。
 なお、今年は台風13号の影響で6便、落雷による機材繰りの影響で臨時便を含む3便の欠航があったとの事です。
 ピークは下りが12日の97.9%、上りが16日の99.6%。
 臨時便は羽田~長崎線6便(ただし1便が欠航)。


SFJ
 座席数54,709席(90.9%) 旅客数46,600人(88.2%) 利用率85.2%(△2.6%)
 ちょっと落ち込みが大きい気もします。座席提供数以上に旅客数が減ってしまいました。全体的なピークは下りが12日の95.7%、上りが16日の97.6%。


FDA
(JAL販売分を含む)
 座席数47,380席(126.3%) 旅客数34,998人(114.8%) 利用率73.9%(△7.3%)
 名古屋~北九州線・名古屋~出雲線を開設しているため座席提供数は大きく増えたが、旅客数はその伸びには追い付けていません。 
 FDAは路線別のデータを公表しているが、名古屋~北九州線は50.5%にしかなりませんでした。GW中もそうで、やはりビジネスが中心になるのか。静岡~福岡線は66.4%と、前年の83.6%から大きく落ち込んでしまったが、7月から1往復増便になっている事があるでしょう。夜間の便なので、こちらもビジネスが中心になるのかも知れないし、知名度がまだないのかも。松本~新千歳が85.7%で、全路線中の最高になりました。
 ピークは、名古屋と静岡は発が12日、着が16日。松本は発が10日、着が16日。新潟は発が11日、着が8・9・13日。


APJ
 国内線 座席数111,420席(117%) 旅客数105,221人(124%) 利用率94.4%(+5.7%)
 国際線 座席数41,940席(134%) 旅客数38,358人(137%) 利用率91.5%(+2.1%)
 国内線は期間中全日上下とも、搭乗率が90%を上回っていました。ピークは下りが11日になり95.8%、上りは16日の97.3%。
 国際線は羽田~台北線の就航もあり、座席数、旅客数も前年を大幅に上回りました。ピークは日本発は9日の97.7%、日本着は16日の95.0%。
 なお、国内線・国際線とも往復で搭乗率の差がほとんどないのが特徴的、10%以上の開きがあったのは11日の国際線(日本発96.4%・日本着86.1%)のみでした。


VNL
 国内線 座席数43,200席(126.9%) 旅客数39,684人(126.8%) 利用率91.9%(△0.1%)
 国際線 座席数20,520席(142.5%) 旅客数19,267人(147.8%) 利用率93.9%(+3.4%)
 内際とも、座席数の増加にほぼ比例して旅客数も延びました。国際線の方が主力になりつつあるのでしょうか?国際線は台風13号の影響で、台北路線4便・高雄路線2便が欠航になりました。
 ピークは国内線の下りは10日になり95.6%、上りは16日で98.0%、国際線の日本発は12日の98.3%、日本着は15・16両日の96.9%。


 主要航空会社では、IBX・JJP・SJOは、今日の時点では発表がありませんでした。IBXは、最初から利用実績の発表は行わないとしているようです。JJPは、本当は他社と同じ日付で発表があるのだが、外資主導のキャリアだからかWebにアップされるのは後日になるようです。SJOは最初から、発表自体後日になります。
 全体的な傾向は、国内線は下り12日、上りは16日がピーク。ただ、LCC勢はもう少し早くピークが始まる傾向があります。国際線は、LCC勢はもちろん、ANAもJALも、日本発と着の差が小さくなってきているように見えます。やはりインバウンドの増加でしょうか。航空に限らないが、往復の差が小さければ小さいほど、キャリアにとっては有難い話のはずです。この点、海外のキャリアの実績も解るとよりはっきり傾向が読めるのだけれどなあ。
 次回は年末年始の予定です。9月の大型連休はやるのかなあ?

 ニュースでは、航空全体では国内線は5%、国際線は10%の増、だったそうです。国際線に関しては、燃油サーチャージの値下げや、東南アジア方面からのインバウンドの増加が理由として挙げられています。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。

 西日本JRバスが貸切バス専門の「西日本ジェイアールバスサービス」の設立を発表しました。10月1日に設立、来年春より営業を開始。やはりインバウンドの増加に対応したものらしいです。JRバスでは過去にはJR四国が地元事業者を買収、JRバス東北が地元事業者に出資した事があるが、自ら貸切バス会社を設立するのは、初めてのケースになります。

《今日のニュースから》
16日 池袋駅前で乗用車暴走 歩道の5人重軽傷
17日 楽天 斎藤隆投手 現役引退を表明

 池袋の事故は、重傷だった方が今朝お亡くなりになりました。ご冥福をお祈りします。
 斎藤隆投手の引退で、横浜大洋ホエールズを知る現役選手は、中日の谷繁兼任監督ただ一人、でいいのでしょうか。
 夏の高校野球はいつになく「東高西低」という感じ。ベスト8の段階で東北が2校残る一方、中部・関西・中国・四国は1校もいなくなりました。今日の試合の結果、東京が東西共に残り、後は神奈川と宮城。明日は休みで、明後日準決勝だが、決勝はどんなカードになるか。

№1399 思い出の海外旅行クロニクル 20.2003年ポルトガル 3

画像

 ポルトには2種類の「トラム」があります。ドゥーロ川の畔を行き交う短区間の動態保存的クラシック電車と、後に一大ネットワークを築く事になるLRT。この両方を乗り歩いた後、ナローゲージのローカル線を訪ねます。
 翌日はいよいよアルファ・ペンドラー(AP)乗車。

2003年 1月14日(火)

画像

 ポルトのトラムについては事前に色々な情報が錯綜する状態だったが、この日訪れた時点で、クラシックの方は1E系統(インファンテ~パッセイオ・アレグレ)と、18系統(マッサレロス~ヴィリアト)の2系統。1E系統はこの270号車と、もう一台(失念)が交互に走り、フリューヴィアルで行き違う形になっていました。

画像

 1E系統の起点インファンテは、サン・フランシスコ教会の傍らにあります。客は他に誰もいなかった。運転士と女性車掌の2人乗りだが、動き出してすぐ、運転手がポールを転換させていない事に気づいたりして、何とも呑気なもの。

画像

 乗車券。0.5€(≒65円)。

画像

 270号車の車内。かつての名鉄美濃町線600形を彷彿させる、2-1配置の転換クロスシート。ただしゴザ張りだが。
 次の電停で高齢の方々がパラパラ乗り込む。はっきり言って、とんでもなく遅い。マイカーやバスにどんどん抜かれていく。車道に並行する形で敷かれるレールは、案外新しくも見えるのだが。

画像

 パッセイオ・アレグレの終点。付近はドゥーロ川の河口に面した、静かな漁村という感じもしました。

画像

 実はこれ、折返しの電車を敢えて見送り、並行して走る路線バスで追い抜いて、撮影したものでした。それだけ遅い、という事です…。バスの方が本数が多くて速く、しかもCNGノンステップ車とあっては、トラムの方は、はっきり言って日常の足としてはあまり機能していないのでは…。バスから垣間見たトラムの車内には、乗客の姿がありませんでした。

画像

 18系統を分岐するマッサロレスには車庫があり、年代物の電車が並んでいました。

画像

 その18系統は、218号車がピストン運行していました。2軸車。

画像

 その車内。こちらも2-1配置の転換クロスシート。屋根のカーブが独特。
 こちらは急坂をグングン上って、病院の脇のヴィリアトが終点。ここもやや中途半端な感じ。リベルダーデ広場のあたりにかけては、あちらこちらに電車のレールの跡が見られた。廃止が進んだのだろうか。
 先の270号の屋根に「MUSEU DO CARRO ELECTRICO DO PORTO」と記されていたように、クラシックトラムに関しては、動態保存・博物館的な要素の方が強くなっていたのではないでしょうか。
(この数年後に路線の延長が行われた模様)

画像

 一方、新型LRTは当時の鉄道趣味誌にレポートが記されていたが、この時点ではトリンダーテを起点として、セニョール・デ・マトシーニョスまでの1路線が開業していました。「メトロ」と呼称。
 電車は、あのストラスブールの物に似た7車体連接車(少し違うらしい)。

画像

 LRTの車内。運転室のすぐ後ろの仕切りは窓が大きく、前方かぶりつきができるのがうれしい。

画像

 当時はカンパーニャ駅まで延伸工事中、トリンダーテ駅自体も暫定開業という感じで、引き続き工事が進行中でした。

画像

 トリンダーテ駅の将来はこんな感じになりますよ、みたいな看板、ではなく横断幕。

画像

 サインシステムも完備。
 このLRTはICカードを導入しているが、まだ慣れない人が多く(私もその一人)、「メトロ」マークの若いお兄さんが色々レクチャーしておりました。
 見た感じとしては、日中7~8分おき位の運行のよう。

画像

 昔のCPの路線を改良したらしい区間から、新規に建設された路線に直通して行く。一番の見どころは、クラシカルな商店街の中をトランジット・モールで走る、ブリト・カペイル付近の区間ではないかと思います。

画像

 大概の電停は、このようなシェルターが設けられています。

画像

 終点のセニョール・デ・マトシーニョスは港に面したコンテナ基地、という感じで、35分の所要時間は結構変化があって楽しく感じました。
 LRTは3路線の計画があり、この後順次路線を延伸、ドン・ルイス一世橋上部を専用軌道に転換して南部にも路線を拡大しているようです。空港への路線もあるらしく、再訪が楽しみになりました。いつになるかさっぱり解らんが。

画像

 ポルトのCPのターミナルで、市の中心部に近いのはサンベント駅。

画像

 この駅の見どころは何といっても内部の「アズレージョ」、一般の観光客にも良く知られている所。ただ、訪れた時は改装工事中でした。

画像

 サンベント駅は頭端式ホーム。ホームの有効長が6連分程度しかないし、特にリスボン方面だとカンパーニャですぐ方向転換が必要になる。なので長距離列車は全て町外れになるがカンパーニャが始発となり、サンベントとの間でシャトル的な列車の設定もあるようです。

 ポルトからドゥーロ川沿いに東に延びるローカル線からは、さらに3本のナローゲージのローカル路線が延びているらしい。全部乗りたい所だが時間的には不可能、途中のレグアを起点として、ヴィラ・レアルへ行く路線を選択してみました。カイデまでは電化され、フリークエント・サービスを実施、その先はDC乗り換えで一気にローカル線風情になります。

画像

 ひなびた農家を見ます。

画像

 マルコ・デ・カナヴェセス駅。アナウンスはあるのだが、窓口は16時45分で既に閉鎖。
 ポルトガルの小駅は、どこも運転関係の職員はいるのに、窓口が開いている時間が短い。

画像

 新型DC。

画像

 その車内。集団見合い形のシート配置。

 この先はもう真っ暗になってしまうので写真がないのだが、レグアでヴィラ・レアル行のナローDC列車に乗車。お客さんはやはり少なく、車掌は乗務しているものの、一通り検札を済ませたら、あとは知人の女性とおしゃべり。
 しばらくは本線と共用の4線軌道、分かれると暗闇の中をグングンよじ登っていく。一応いくつかの駅があって、レグア行との行き違いもあったのだが、どこも駅員がいない。信号機も見当たらず、どんな閉塞システムになっていたんだ?ほとんどはリクエストストップで、駅付近に明かり一つ見当たらない所も少なくなく、乗降ってあるの?
 1時間位でヴィラ・レアルの駅に着いた。ここも駅員がいなくて、出迎えの人もなく、わびしい限りでした。

 街の中心は川の向こう、いくらか歩いて見つけた安ホテルに投宿。20€と聞いてやや質に不安も感じたが、部屋は少し古びているものの、バス・トイレ・TV付でまずまず、という所だった。教会から聞こえてくる鐘の音はやや大きいのだが。
 レストランで夕食を食べて、就寝…。

********************

2003年 1月15日(水)

 朝食を下に降りたら驚いた、人っ子一人いない、だけでなく、正面の玄関自体鍵がかけられ、外に出られない!!冗談じゃない、このままでは朝食どころか、レグアへ降りる列車にも乗れなくなってしまう。朝食をあきらめ、キーカードに適当なポルトガル語の単語を並べて鍵を置き、会議室の窓を開けて無理やり出てきた。人通りが多かったのに、ドロボーと間違えられたりはしなかっただろうか?
(宿泊代は前夜にC/Cで精算済み、帰国後にちゃんと2,545円請求されてきた。念のため)

画像

 改めて、ヴィラ・レアル駅。4線あるが、ナローゆえ構内は狭いか。先の方にレールが延びた後がある。
 窓口の営業は平日の10時40分~14時30分と、15時30分~19時15分のみ。だから昨晩は誰もいなかったのか。

画像

 発車してすぐ、ヴィラ・レアルの街並み。街自体は大きいのだが、列車の利用にはつながっていないのだろうか。

画像

 今度はオメガカーブを交え、忠実に山腹をトレースしつつどんどん下る事になります。遠くに白い山々を見ます。

画像

 中間駅はほとんどこんな感じ。やはり、ほとんど乗り降りはなさそうだなあ、そんな感じの立地。
 気がつくのは、元はトイレだったのだろうという小屋が別棟で立てられ、待合所に転用されている駅がほとんど、という事。

画像

 集落はやはり駅の近くにはほとんどなくて、山の中腹に固まっています。
 遥か下だと思っていたドゥーロ川が、はっきり近づいてきました。再び4線となって、レグアに着きます。入換作業に引っかかって、6分の遅れになってしまったが。

画像

 この路線のDC。比較的新しい。客少ないのに2連。

画像

 その車内は、なんだか市内路線バスみたい。

 この路線、昨今のポルトガルの経済危機も影響したのか、他のナロー数路線共々、廃線になってしまったようです。

画像

 レグア駅。

画像

 構内はなぜか解らないが、この路線で使われていたと思われるSLやDCなどが多数、朽ち果てるに任せたまま放置されていました。SLなんか日本人の感覚ではもったいないなーと思ってしまうのだが。

 ポルト・カンパーニャに戻るIRは、理由は良く解らんが、レグアを1時間以上の遅れで出発。まずい、このままではAPに間に合わない…。

画像

 途中のエルミダ駅。

 遅れが不安になったが、ポルト・カンパーニャ駅到着は、リスボン行AP発車の6分前、かろうじて間に合ってくれました。

画像

 しかしこのため、駅舎の写真と、一番上に掲げたAP写真を撮るのが精一杯、駅の観察などとてもできませんでした。せっかくのAPなのに、出だしが慌ただしすぎ。

画像

 APの指定券。今回は1等「コンフォート」をおごってあります。とはいってもパスを持っているから、指定料金2€(≒250円)の支払いだけなのだが。

画像

 コンフォート車内。2-1配置の3列シート。オーディオサービスもあり、天井のモニターでプログラムの放映もあります。

画像

 慌ただしくも、ともかく無事ポルト出発。ドゥーロ川を渡る。手前は、後にLRTが走る事になるドン・ルイス一世橋。

画像

 次の停車駅を出ると、グングンスピードが上がっていく。仕切りドアの上にはLED表示があり、最高220㎞/hまで表示されます。

画像

 コンフォートでは、専任のスタッフによるドリンクサービスが廻ります。いくつか選択肢があるが、せっかくのポルト発だからと、ポルトワインを注文しました。ワインの事など解らぬくせに。

画像

 そのワインとオツマミ。ワインは有料とも聞いていたのだが、実際には無料。他にはジュース、コーヒー、ケーキなどがあるようでした(あれもこれも、とはいかない)
 なお、列車によっては本格的な食事を提供する便もあり、駅で配布される小型の時刻表で判別できます。ただ、次に食事を提供するのはポルト18時05分発、この時期ではもう真っ暗になってしまうので、車窓優先でこの時刻を選択したのでした。

画像

 仕切りの表示は速度の他、車内と外部の温度が表示されるのがユニーク。

画像

 2等車「トゥリステカ」にはBARカウンターがあります。品ぞろえ自体は、これまで乗ってきたICやIRのそれと、あまり変わらないように見えました。窓際にもカウンターがあるが、窓の位置が低いので、外を見ながら飲み食いするにはあまり向いていない。4年前、同系のフィンランドS220に乗車した時も感じた事です。車内販売基地としての性格の方が濃いように思いました。

画像

 田園地帯を快走。
 この路線のレールはさすがにがっちりしていて、ナロー路線のヒモみたいなレールとは全然違う。通過する各駅は地下道が整備されているようで、跨線橋を後付けしたところも見られました。それと、踏切を見かけなかった。沿線の線路際も、7年前には見なかった金網が設けられていて、いずれもAP運行開始に合わせて整備されたのだろう、と見えます。

 途中工事による単線運転の影響はあったが、リスボンのオリエンテ、そしてサンタ・アポローニャには定刻に着きました。所要3時間15分。
 途中のサンタレンで、構内にSLの姿を見ました。気になる。明日見に行こうか。

 この日はオリエンテ駅近くの、やや高めのホテルに泊まりました。ポルトガル最後の晩だし、いいでしょ?

画像

 万博が行われたオリエント地区から望む、夕陽。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。

 次回は1回お休み、違う事を書く予定。

《今日のニュースから》
14日 TPP著作権問題 コミックマーケットで議論
15日 福知山市爆発事故から2年 事故現場に献花