№1390 熱海~函南間 ICカード導入を

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 東海道線・熱海~函南間はJR東海の営業区間だが、現在この区間は同社のIC「TOICA」は利用できません。
 この事は、利用者の立場から見て問題ではないかと考えます。

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 JR東海の在来線の路線と、TOICAの導入区間を図面に記してみました。
(接続するJR東日本・JR西日本の路線も一部加えています)
 この内東海道本線は熱海~函南間の他、関ヶ原~米原間もTOICAが導入されておらず、自社のカードを利用できません。JR東海の車内・駅では、同様の注意書きが掲げられています。
 関ヶ原~米原間に関しては、関ヶ原より西は滋賀県になり、生活圏が若干異なるだろうから、導入がなくても問題はないかも知れません。実際の利用の状況は解らないから明言はできないが。
 しかし熱海~函南間は、丹那トンネルを挟んでいるとはいえ同じ静岡県であり、この区間ははっきり利用が多いと見ます。しかもE231系導入時に大幅に縮小されたとはいえ、今でもJR東日本区間からの直通列車が設定され、上野東京ラインスタート時でも変わりはありません。
 福島県のいわきや長野県の松本まで、200㎞以上離れた場所へもICカードだけで行けてしまうのに(これはこれで別に問題があり、№1164で書いたが、また違う話)、もっと近距離で普通電車の直通があるのに、会社が違うだけで行けなくなってしまうのは、相互利用も行われているのに不合理だと思います。
 技術面の問題、ではないでしょう。相互直通の境界駅では、SuicaとPASMO(中野・綾瀬)、九州のSUGOCAとはやかけん(姪浜)は両方利用できます。今はJR東海車の東日本区間直通はなくなったとはいえ、この考え方を当てはめて、熱海駅でTOICAを受け入れる事は可能なはずです。
 別に考えられる理由として、例えば東京~名古屋間で、中央本線経由で利用されたらどうするのか?とか考えるのでしょうか?1社内で済む事ならまだしも、他社の収入にも関わる話だから面倒になりそうです。
 しかしこれとて、では紙の切符だったら?乗車券は区間を指定しなければならなくなるが、どの道途中の連絡改札とか、車内の検札とかがなければ解らない話でしょう。積極的に除外する理由とは思えません。
 私の理解の及ばない部分で明確な理由もあるのだろうが、どうしても理解できません。

 このケースに限らずJR各社では、ICカード適用外区間を設定する事でエリアのバリアを築こうとしているようにも見えるが、乗客の流動や列車の運行形態を無視した所がいくつか見られ、このままでは良くないと思います。唯一、JR九州「SUGOCA」が、JR西日本管轄の下関でも利用できる例外があるが、これもこのままなら、JR西日本は、下関付近に自社のICOCAを入れたくてもできない事になります。かつては九州から小郡方面へ415系の直通運転も行われていた位で、流動は少なくないはずなのに。
 №1164で書いたように、どの道ICカードは長距離の利用を想定したシステムとは考えられず、どれだけ乗り通しても通用は入場当日限りで途中下車も不可(出場駅で自動精算)、仮に東京~大阪間をIC1枚で乗り通す事が可能になったとしても、実行する人はほとんどいないでしょう。いたとしても、JR各社の営業に悪影響を与えるとも思えない。
 なので、熱海~函南間を典型として挙げたけれど、他の区間でも、変に非導入区間を設定する事でバリアを設けて、利用者に不便をかけるような事はしないで欲しいと思います。
 熱海に関しては、現在在来線側は駅ビルを建設中で、今後大きく姿を変える事になります。この時点でどうか、沼津方面からのTOICAも受け入れ、JR東海側の利用者の利便性の向上も図って欲しいと思います。

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 調布の墜落事故は、やはり調査を待たないと私には何も言えません。事故そのものとは別に、市街地の飛行場の安全性を問う声が多くなっているようだが、個人機に限らず、飛行機が空を飛ぶ乗り物である以上、どんなロケーションで空港・飛行場が存在しても、危険は全くないとは言えないもの、だと思いますが…。

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