一昨日は青森から遅くに帰ってきたので、更新を1回お休みさせて頂きました。今回の青森編については、来月書きます。
「私鉄名車列伝」、今回は九州の第三セクター鉄道、平成筑豊鉄道で開業から21年に渡り走り続けた100・200・300形です。
平成筑豊鉄道は1989(H元)年10月1日、旧国鉄第3次特定地方交通線の伊田・糸田・田川3線をJR九州から引き継ぎ開業した第3セクター鉄道である。開業に際し、旅客営業用として14両の新型車両が導入された。
通勤・通学が主体の輸送になる事、経費節減が図れる事、旅客誘致のため多数の新駅の増設が計画されていたため加速性に優れている事、などのポイントを勘案して検討された結果、富士重工製のLE-DCタイプの導入が決定された。LE-DCは、同社がローカル路線用に開発していたLE-Carを発展させたタイプで、鉄道車両と同様の溶接構造による大型断面車体を持ち、在来の国鉄形車両などと比べて軽量化が図られている。
平成筑豊鉄道では基本となる16m級の100形9両の他、LE-DCでは初の車体延長型となる200形3両、300形2両を導入している。いずれも正面はパノラミックウインドウに貫通扉を備え、側面は上部固定・下部引違いの観光バススタイルとなった。デザインはアイボリーをベースに、伊田・糸田・田川の3路線をイメージした3本のラインを配している。エンジンは加速性能に優れたPE6HT03A(250㏋)、液体変速機は3段切換え方式のTACN-22-1100、台車は小型で軽量の空気ばね台車を履いている。
車内は100・200形は中央部を1-2配置のボックスシートとしたセミクロスシート、300形はロングシートとした。車内収受方式のワンマン運転を行うため、乗務員室の後部に運賃箱を設けていたが、営業開始時は、整理券は駅で発行していたため、整理券発行機は設けられていない。トイレは設置されていない。
開業当初より、JR九州時代と比べて大幅に増発され、利用者も増加したため、2年後の1991(H3)年10月には300形2両が増備された。200形は2002(H14)年7月に3両ともロングシート化改造され、300形との差は事実上なくなっている。
3形式合計16両が旧炭鉱地域の足を担っていたが、2007(H19)年より後継の400・500形への置き換えが始まり、LE-DC3形式は2010(H22)年12月の300形2両の運行終了を持って、全車両が退役した。304号は「へいちく Happy Train」として金田駅構内で動態保存され、運転体験コースやイベント利用などに活用されている。また、合計7両はミャンマーに売却されている。
今回の記事は
「鉄道ピクトリアル1990年10月臨時増刊号 新車年鑑1990年版」(鉄道図書刊行会)
「ローカル私鉄車両20年 第3セクター・貨物専業編」(寺田裕一/JTBキャンブックス)
「私鉄気動車30年」(寺田裕一/JTBキャンブックス)
「日本レールバス大全」(斎藤幹男・岡本憲之/芸文社) 等
を参考にさせて頂きました。
「私鉄の車両シリーズ」、次回からは東日本に戻ります。まず、京成3700形です。
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《今日見た・聞いた・思った事》
2015年度の設備投資計画、西武・相鉄から発表になりました。
西武(194億円):趣味的な目玉は何といっても「観光電車の導入」だろう、と思われるが、「詳細は決定次第お知らせ」とあるだけで、どのようなものになるのかは明らかにされていません。「天空」「つどい」のようなものなのか、もっと大規模な「スカイツリートレイン」的なものなのか。それとも全く新しいコンセプトか。新造か、改造か?運用区間は、種別は?期待して詳細を待ちたいと思います。
車両面では他に30000系28両(10連×2・8連×1)を導入。しかし、3ドア車の置き換えが事実上終わっているので、どのような運用方になるか。6000系には車内情報配信装置(サイネージ)の導入を推進。
施設面では石神井公園駅付近の高架化の2016(H28年)完成を目指して引き続き整備が進められる他、中井~野方間(地下化)・東村山駅付近(高架化)の立体化を推進。池袋駅では引き続きリニューアル工事を進めるほか、ホームドアの整備も進め、今年度は2番線に設置、2017(H29)年度には整備終了の予定。なお、他駅への導入については記されていませんでした。
中井駅は南北自由通路の整備に合わせ、駅施設も地下に移転。これって、京王あたりとは方向性が逆に行っています。
相鉄(鉄道87億円・バス4億円):相鉄はバスが完全に分社になって以降も、バスについても事業計画を発表し続けています。
鉄道は、今年も新車両の導入はなく、9000系のリニューアルと、8000系のVVVF制御装置の更新を実施。
ホームドアは横浜駅3番線に設置されるが、こちらも他駅への導入は今の所予定がなさそう。天王町~星川間の連続立体化を引き続き推進。
バスは、ノンステップ車12両もさる事ながら、トイレ付大型高速バス1両とはなんだろう。現在相鉄バスでトイレ付車両を運用する高速バスは河口湖線のみ。2両在籍があるが、2005(H17)年導入なので置き換えは近いかも知れない。その置き換え用なのか、あるいは新路線の計画もあるのでしょうか?
大阪市の「大阪都構想」に関わる住民投票が17日に行われ、反対多数で大阪市が存続する事となりました。政界への影響や「二重行政」問題は専門家に任せるが、反対派の方はご都合主義的な連携が、今後に禍根を残す事になりはしないか?さて、大阪市交通局はこれでどうなるのでしょうか?当初のプランでは昨年にバスが、今年は地下鉄が民営化する事になっていたのだが、計画はこれでご破算、という事でしょうか?
《今日のニュースから》
18日 フィギュアスケート浅田真央 現役続行を表明
19日 維新の党 新代表に松野頼久幹事長を選出
20日 日本動物園水族館協会 「追い込み漁」イルカの入手を禁止し国際組織残留
21日 韓国パク・クネ大統領 新首相にファン・ギョアン法相を指名