№1352 思い出の海外旅行クロニクル 17.2001年ロサンゼルス 2

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 今日も一日撮影三昧…と思ったのだが、YHの外は曇り空。
 とりあえず朝食を済ませて空港へ向かいました。

2001年10月27日(土)

 空港のターミナルに着く頃には、青空が戻ってきました。今日は南側のLOTBに行って撮ります。
 全部ではないけれど、一気にご覧頂きましょう。

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ユナイテッド航空 B757-200 N577UA
 旧塗装。UAはもちろん日本でもメジャーなキャリアだが、このような日本で見られない小型機材を撮れるのも、海外への撮影行の魅力。

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フロンティア航空 B737-200 N270FL
 尾翼には1機毎に異なる動物が描かれています(今もそうみたい)。
 当時の旅客機は、このように旧式のタイプが少なくありませんでした。

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アメリカウエスト航空 B737-200 N184AW
 一時は日本路線の就航もあったキャリアだが、この後USエアウェイズに統合。胴体のロゴのフォントが、アメリカらしくポップな印象があります。

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ヴァンガード航空 MD-81 N814US
 今はないキャリア。

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アエロメヒコ航空 MD-88 XA-AMU
 地理的に、メキシコからの便が多いようです。

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アメリカン・イーグル サーブ340B N358RZ
 アメリカン航空系のコミューター部門。別会社がAAのカラーで運航しているが、詳細は不明。

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デルタ航空 B757-200 N646DL
 ノースウエスト統合前の、先代のカラー。

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ナショナル・エアライン B757-200 N544NA

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エア・パシフィック B747-200B DQ-FJG
 以前は日本にも来ていたフィジーのキャリアです。

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ラクサ A320-200 N991LR
 コスタリカのキャリアで、TACAの傘下にあったようです。

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アエロメヒコ航空 B757-200 N804AM

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アエロカリフォルニア DC-9-31 XA-TNT
「カリフォルニア」と称しているが、メキシコのキャリアでした。今はありません。

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 後半は地元航空ファンのアドバイスで、LOTBに隣接するカーパークで撮りました。他にも同じように旅客機の撮影を楽しむファン多数。テロの影響が懸念されたが、これを見る限り、この場所での旅客機撮影は問題ないようでした。

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メキシカーナ航空 A320-200 F-OHMN
 レジからしてフランス籍。

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スカイウエスト Embraer120 N582SW
 ユナイテッドのコミューターを受託していて、ユナイテッドカラーになっています。

 さらにもう一度ターミナルに戻り、立体駐車場から旅客機を撮ります。

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ヴァリグ・ブラジル航空 B767-200ER PP-VNQ
 日本でも馴染みのキャリアでした。当時の新カラー。

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トランスワールド航空 MD-82
 アメリカン航空への統合が大詰めの段階にあったが、旧カラーがまだ残っていました。
(新カラー機は次回)

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ヴァージン・アトランティック航空 B747-400 G-VAST
 №1315でもご覧頂きました。VSのB747-400は日本では見られなかったので、ここで撮れたのは素直にうれしく感じたものでした。

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 ターミナルに並ぶ台湾の両雄、チャイナ・エアラインとエバー航空のB747-400。

 もうちょっと撮っていたかったけれど、パトロールの警官に職務質問を受けた上で退去を命じられてしまいました。素直に従う以外道なし。それに、また雲が広がってきたよう。

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 今回は旅客機撮影がメインで鉄道に乗る事はあまり考えていなかったのだが(天気が悪かったら郊外へ行く列車に乗る事も考えてはいたが)、この機会なので、LAを走る都市鉄道「メトロレール」に乗ってみました。
 3路線あるが、グリーンラインは小型の2連でワンマン運転。運賃1.35USD(≒170円)でした。

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 カーパークに隣接する、アヴィエーション駅。

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 片方の終点、レドンドビーチ駅。「ビーチ」とは言っているが、海からは遠そうで、殺風景な気もする。

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 もう一方の終点、当時は1-605/1-105と称していました。意味不明(今は違う駅名のようだが)。
 この路線は中心部には入らず、郊外のハイウェイの中央に線路があります。ハイウェイは片側5車線位はありました。

 この後、日本車両製の電車が走るブルーライン、さらにレッドラインに乗り換えて中心部に行ってみた。シビック・センター駅の近くにリトル・トーキョーがあるが、カタカナが氾濫して、一気に日本に戻ってきた感覚がしました。あんまり雰囲気が良くないようなので、サンタモニカまでバスで戻る。結構荒っぽい運転と感じたが、思った以上に時間がかかり、1時間以上もかかってYHの近くまで戻ってきました。
 今回は、鉄道の写真がほとんどありません。ゴメンナサイ。

 アメリカはこの日でサマータイムが終了。時計を1時間遅らせて、就寝体制に入ります。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。

 JALがUSJのオフィシャルエアラインになったそうです。「バック・トゥ・ザ・フューチャー・ザ・ライド」に協賛するとか。TDRと両立できるものなのか?以前USJはANAがオフィシャルで、ANAはウッド・ペッカーを描いたB767-300「ウッディー・ジェット」を就航させていた事があり、№427でJALの「ドリームエクスプレス21・ディズニーシー」との2ショットをご覧頂き、「航空会社もライバルなら、身にまとうテーマパークも最大のライバル同士」と書いたのだが、驚くべき変わりよう。

《今日のニュースから》
10日 レッドソックス上原浩治投手 日米通算100勝100セーブ達成
11日 法科大学院入学者数2,201人 過去最低を更新

№1351 思い出の海外旅行クロニクル 17.2001年ロサンゼルス 1

 2001(H13)年は、私にとっては一大転機となりました。
 早い話が、それまでの鉄道乗務員の職から離れ、別の部署に転属になった事です。
 詳しくは記せないが(決してやましい事ではないですよ)、そういう事情もあり、この1年はそれまで続けてきた欧州旅行をお休みせざるを得なくなりました。
 一度に長期の旅行の日程を組む事が出来なくなったためであり、代わって短期になるけれど、ついに初めてアメリカを訪れる事となりました。
 航空雑誌にロサンゼルス空港での旅客機撮影ガイドがあったので、一度アメリカに行って、彼の地の旅客機をガンガン撮りまくろう、そういうプランでした。
 ところがご存じの通り、この年の9月11日、あの「同時多発テロ」が発生、アメリカはもちろん、世界の全てが大混乱に陥る事になります。
 そういう状況の中の10月、当初の構想通り渡米。それが私のノーテンキぶりを現してしているのですが。
 実質4日の短期ではあったが、ロスはほぼ全日快晴。テロ警戒の警官によって場所の移動を余儀なくされた事も一度二度ではなかったが、ともかく旅客機を撮りまくってきました。結構満足できる旅はできたと思っています。
 今回から4回に分けて書きます。

2001年10月26日(金)

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  今回は初めて、往復ANAの利用となりました。クラシックはフランクフルト線で乗った事があるが、ダッシュ400は初めて。
 当時のANAでは、1999(H11)年に開設されたシカゴ線に3機が導入された「シカゴスタイル」が一押しでした。上級クラスにビジネスコーナーやバーコーナー、エコノミークラスにも全席パーソナルモニターを備えた最新のサービスを誇っていました。
 ただ当時のシカゴ線は利用が定着しなかったのか一時休止(「9.11」とは関係ない)、この3機は「スーパースタイル」と呼称し、成田→ニューヨーク→成田→ロサンゼルス→成田のパターンを3日で完結させる運用に就いていました。
 ロサンゼルス行NH006便、JA404A。

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 当時のANAは第2ターミナル発着。旧JASのマークも見えます。

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 出発はサテライトのD95。当時はシャトルで移動。

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 D95番ゲート。パッと見た限り、お客さん、すごく少ない…。「搭乗時にパスポートの写真を拝見します」とのアナウンスも。
 ANAは既にスター・アライアンスに加盟していて、この便はNH便名の他、UA8232・AC6845のナンバーもついていました。

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 搭乗開始。ボーディングブリッジに出ると、分岐部でまた荷物検査(これはランダムで、私は調べられず)。成田で既にテロ警戒が始まっていました。
 エコノミーのキャビンに収まると、お客さん、やっぱり少ない。全体の1/4以下?

 10月後半の17時過ぎとなると、もう外は真っ暗。

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 天井のモニターで離陸の様子を放映。パーソナルモニターでは見られなかったのが残念。
 離陸直後のアナウンスでは、食事のナイフ・フォーク類は保安強化のため全てプラスチック製になるとの事。事前に知っていた事だけれど。

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 離陸直後のオツマミ。
 パーソナルモニターにはルート表示。鹿島を経由して東に向かう。

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 キャビン。ご覧のとおりガラガラ。CAに旅客数を聞いてみた。Yクラス、46人!座席数228だそうだから、利用率20.17%。上級クラスは健闘しているようだが、やはり観光客が激減しているという事だろう。全体では86人、26.87%。

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 離陸後の食事。アナウンスの通り、ナイフ・フォーク・スプーンはプラスチック。私はエコノミーだし、割り箸も使うからあまり気にはならないけれど、上級クラスでも同じ事、ビジネス・パーソンやセレブの心境はいかに。

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 ゲーム。将棋。全く歯が立ちませんでした…。

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 日付変更線を越えるのは初めて。夜は明けても日付は同じ。

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 天井のモニターでは、エクササイズのプログラムを放映。パーソナルモニターでも見られます。「エコノミークラス症候群」対策だと思います。CAの実演で、当時のユニフォームも注目。

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 到着前の食事。ワッフル。

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 ずっと太平洋上を飛んできたが、だんだん大陸が近づいてきた。カラッカラ。これがカリフォルニアの大地か。

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 ロサンゼルスの大都会。白っぽいという印象。当たり前だが、欧州とは大分趣が違う。人工的という印象。

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 都心は快晴なのに、空港付近は霧が発生していた。KEのB747-400が離陸して行くのが見えるが、すぐに姿が見えなくなってしまった。他にもアジアのキャリアが目立つ。
 直接スポットには入らず、トーイングカーの牽引で到着。

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 トム・ブラッドレーターミナルの到着ロビー。ここへ来るまでの間、入国審査で帰りの航空券の提示を求められたり、税関へ申請書の提出が必要、などやはり欧州とは手続きがかなり異なりました。テロ直後だから、というより、不法移民対策だったのではないでしょうか。

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 雲は広がったままだが、中心部の天気からして、すぐ晴れるのではないだろうか。とりあえず下見。「LAXシャトル」のバスで、撮影ポイントを下見。その途中垣間見たフリート群。ANA以外にもアジア勢が並ぶ。JALは2機だ。

「LOTCA」で降りて、階段を上がった陸橋上の歩道から、北側のR/W24Lに着陸する機体が撮れそうだ。ただし、コミューターの小型機は300㎜でも小さく、B737でもギリギリだ。離陸機はちょっと無理。

 思った通り、青空が戻ってきてくれました。いつどうなるか解らんから、どんどん撮ります。
 日本より遥かに浮き沈みが激しいアメリカの航空業界の事、既になくなってしまったキャリアも多数あるし、現存のキャリアでもカラーが今と異なる所が多くあります。もちろん、今では見られない型式もあります。日本では見られない、それらのフリートを中心にご覧頂きます。

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ATA(アメリカトランス航空) L-1011-100 N163AT
 今はもうないが、かつては日本の米軍基地にも頻繁に来ていたそうです。

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ユナイテッド航空 B737-300 N394UA
 当時のUAの低運賃部門“Shuttle by UNITED”。

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 ANA機が成田へ向けて帰る所を見る事も出来ました。今の目で見ると、コクピットの窓が街路灯の柱と被ってしまったのはまずかったかな。あまり意識がなかったのか、あるいは側面の「全日空」の3文字を入れたかったのかも知れない。
 LAは滑走路が4本もあるのに、離陸機が数珠つなぎ。さすが航空大国。

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サウスウエスト航空 B737-300 N609SW
 スペシャルカラー「カリフォルニア・ワン」。

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ブリティッシュ・エアウェイズ B747-400 G-CIVA
 台湾路線対応のブリティッシュ・アジア・エアウェイズタイトル。当時のワールドイメージ「チェルシー・ローズ」。

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カナダ3000 A320-200 C-GVXD
 今はないカナダのキャリアです。

 16時前には再び雲が広がってしまったので、今日はここまで。
 サンタモニカのYHまで、バスに乗っていきます。「Big Blue Bus」(サンタモニカ地区のバス 画像は後で出します)3系統はさすがアメリカ!人種のるつぼ。

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 サンタモニカの海岸線。

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 サンタモニカの通り。

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 カモメ。

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 夕陽が、水平線の向こうにゆっくり消えていきました…。
 来て良かったです。

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 サンタモニカ全景のポストカード。

 もうとてつもなく眠い。思えば、日本より東に行くのが初めて。時差の影響がバリバリ出ていました。先のバスの中もひたすら居眠りだったし。21時にはさっさと床につきます。長い長い10月26日でした。

 次回以降も、日本では見られないフリートを中心に、旅客機をふんだんにご覧頂きます。

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《今日のニュースから》
 8日 アドベンチャーワールド 双子のパンダを屋外で初公開
 9日 中谷防衛大臣・翁長沖縄県知事初会談 話し合いは平行線

№1350 2015年度GW 航空利用データ分析

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 本日、GW中の航空各社の利用実績が一斉に発表されました。いつも通り、数字から利用状況を読み解いてみます。
 今年度は4月28日(火)~5月6日(水)を対象。前年度より3日少なくなっています。
(このため、前シーズンに発表された数値とは、単純な比較はできない)
 注目されるのは、北陸新幹線の影響がどの位出ているか、羽田~北陸路線。それと経営破綻直後に路線網の縮小を行ったSKYでしょう。
 会社によって呼び方が若干違うが、「座席数」「旅客数」「利用率」で統一します。
※注記以外は、コードシェア販売分の扱いは記されていない カッコ内は前年比


ANA
 国内線 座席数1,654,138席(97.1%) 旅客数1,164,475人(108.8%) 利用率70.3%(+7.6%)
 国際線 座席数255,947席(102.9%) 旅客数204,337人(113.9%) 利用率79.8%(+7.7%)
 国内線は、東北・北陸路線の座席提供数が81.6%と大幅に減りました。北陸路線の小型化を行った影響なのは間違いないはずだが、旅客数は前年比96.2%とそれほどの落ち込みにはなりませんでした。沖縄路線が75.0%と好調でした。「その他」の旅客数が前年比126.3%と大幅に延びたが、羽田~セントレア路線の開設でしょう。
 一方、4月29・30日の上りの利用率が5割を割り込みました。
 臨時便は羽田~沖縄・中部~沖縄・沖縄~石垣で合計11便を運航。
 ピークは下りが5月2日(95.7%)、上りが5月5・6日(6日95.4%)。
 国際線では中国線の旅客数が130.2%と大幅に増えました。欧州線は座席提供数がやや減ったが(B787-8の投入か)、利用率は111.4%と好調でした。ホノルル線の利用率が91.5%と高率。
 ピークは日本発4月29日と5月1・2日(2日93.0%)、日本着5月5・6日(5日92.0%)。
 臨時便は運航がなかったようです。


JAL
 国内線 座席数997,297席(97.0%) 旅客数733,956人(107.0%) 利用率73.6%(+6.9%)
 国際線 座席数269,959席(100.3%) 旅客数229,419人(108.6%) 利用率85.0%(+6.5%)
(国際線は他社運航コードシェア便含む)
 国内線は2シーズン連続して座席提供数が減少しているが(小松線小型化に加え、B777の退役が進んでいるからか)、利用率は70%を上回って好調でした。ただ例によって中国・四国方面の利用率が64.9%と低い(今年は、広島空港のアクシデントが影響しているかも)。前年比では上回っているが。こちらも東北・北陸方面は座席提供数が92.4%と減らしているが、旅客数は上回りました。沖縄線も同じです。関西方面が81.2%と高率でした。
 一方でこちらも4月30日の上りが5割を切っています。
 臨時便は羽田~新千歳3便・羽田~沖縄1便・関空~新千歳1便の合計5便。前シーズンは19便だったそうだから、かなり減りました。
 ピークはやはり下りが5月2日(97.7%)、上りが5月5・6日(6日95.9%)。
 国際線は韓国路線が好調だったと言っているが、座席数は前年比86.5%と大きく減っています。関空~ソウル路線自社運航便の休止があると思われるが、旅客数はそこまでは減らなかったので、利用率は88.0%と上がっています。中国線も座席提供数は減ったが、利用は増えたので利用率は85.3%と高率でした。グアム線が93.6%とかなり良かった一方、オセアニア線は78.7%、欧州線が79.1%とやや低くなりました。GWは短いし、欧州は円安ユーロ高の影響があるか?
 ピークは日本発4月29日~5月2日(2日94.4%)、日本着5月4日~6日(6日95.8%)。
 臨時便はホノルル便3便、チャーター便はパラオ便3便。 

JTA
 座席数91,600席(96.5%) 旅客数74,251人(104.7%) 利用率81.1%(+6.4%)
 前年はやや落ち込んだ利用率が、今年は向上しました。
 臨時便の事だと思うが、那覇~久米島線14便・那覇~南大東2便運航、とあるが、南大東はRACではないのか?

RAC
 座席数14,886席(96.5%) 旅客数11,600人(106.4%) 利用率77.9%(+4.8%)
 RACでは、臨時便の運航はなかったとしています。

JAC
 座席数73,805席(95.9%) 旅客数45,898人(104.2%) 利用率57.7%(+5.1%)
 JACも臨時便の運航はなし。

HAC
 座席数6,480席(98.4%) 旅客数4,064人(109.5%) 利用率62.7%(+6.7%)
 HACが再び他のJALグループと同時に発表されるようになったが、別にHACも独自に発表しています。
 函館~三沢路線の運航がなかったので座席提供数は減ったが、利用者は増加しました。ピークは下りが5月2日(72.5%)、上りが4月28日(77.5%)

 JALグループは全体的に座席提供数が前年より少なくなったが、利用率は向上しています。ダウンサイジングの効果が表れているのでしょうか。


SKY
 座席数202,488席(102.5%) 旅客数166,081人(106.8%) 利用率82.0%(+3.3%)
 経営破綻直後で路線・便数を縮小した後だけに注目されると思うが、利用率は前年より向上しており、何とかうまく乗り切れたという所ではないでしょうか?GWまで落ち込むようだと本当に困るのだが。
(前年は、A330-300の就航が延期になっていた状況にあった)
 ピークは下りが5月2日(98.5%)、上りが5月6日(99.0%)。


ADO
 座席数73,188席(110.1%) 旅客数52,527人(121.5%) 利用率71.8%(+6.8%)
 旅客数が前年を大きく上回って好調だったと見えます。ただし、4月30日の北海道発は利用率37.7%と低調でした。
 座席提供数が大きく増えているが、新千歳~仙台線増便の一方で新千歳~福島・新潟・富山・小松路線の休止があり、トータルではそれほど変わらないのではないかと思ったのだが、B737-700が増えたからでしょうか?
 ピークは下り(北海道行)が5月2日(99.2%)、上り(北海道発)が5月5・6日(6日98.9%)。
 臨時便は羽田~新千歳4往復8便を運航。


SNA(ANA販売分は含まず)
 座席数67,881席(105.8%) 旅客数51,920人(118.0%) 利用率76.5%(前年との比較は不可)
 こちらも旅客数が前年を大きく上回っています。ただこちらも上り便で、4月28日・30日の搭乗率が4割を割っているのは少々気がかり。
 ピークは下りが5月2日(98.8%)、上りが5月6日(99.0%)。
 5月2・3・5・6日に羽田~長崎線で臨時便を合計8便運航。


SFJ
 座席数49,998席(89.5%) 旅客数39,151人(101.3%) 利用率78.3%(+9.2%)
 座席数は大幅に減ったが(羽田~福岡線の減便はあったが羽田~山口宇部線の開設があり、トータルでは便数は変わらないと思うが、どうして?)、旅客数が増えたため利用率は大きく向上しました。しかしここも、4月29・30日の搭乗率が5割を切りました。
 全体のピークは下りが5月2日と6日(98.5%)と、他社とやや違う傾向も見えました。上りは5月6日(99.6%)。


FDA(JAL販売分を含む)
 座席数40,860席 旅客数30,944人 利用率75.3%(△0.4%)
 利用率はやや減っているが、新路線の開設もあるので、前年並みと言って良いのでは?
 FDAは路線別のデータを公表していて、春スケジュールより新設の小牧~出雲線は86.5%と好調。一方で小牧~北九州線は54.9%と低調でした。やはりビジネス中心?小牧~高知線は89.1%と、前年の81.9%から大幅に向上し、全路線中最高の利用率になりました。
 

APJ
 国内線 座席数99,000席(116.0%) 旅客数90,230人(121.0%) 利用率91.1%(+4.0%)
 国際線 座席数34,200席(106.0%) 旅客数30,673人(110.0%) 利用率89.7%(+3.6%)
 とにかく絶好調、の数字が並んでいると思います。国内線は下りが4月29日以降・上りが5月1日以降、国際線も日本発が5月5日まで、日本着が5月4日以降の全日で、搭乗率が90%を越えました。
 国内線下りは5月2日95.6%、上りは5月6日96.7%、国際線日本発は5月2日96.1%、日本着は5月6日の95.2%が最高でした。


VNL
 国内線 座席数34,380席(141.2%) 旅客数30,289人(184.5%) 利用率88.1%(△20.7%) 
 国際線 座席数19,440席(300%) 旅客数16,885人(297.6%) 利用率86.9%(△0.6%)
 ソウル路線の休止はあるが、ともかく1年で輸送量も輸送力も急激に増えました。国内線は成田発が4月29日~5月4日・成田着が5月2日以降、国際線は成田発が5月4日まで・成田着が5月4日以降の全日で、搭乗率が90%を越えました。
 AAPはピークがいつとは記していないが、国内線の搭乗率の最高は、下りは12月29日の97.8%、上りは1月4日の98.3%。
 国内線成田発は5月2日97.7%、成田着は5月6日97.7%、国際線成田発は5月1日98.1%、成田着は5月6日の98.1%が最高でした。国際線成田発のピークが1日なのは、香港行に20時55分出発JW307便があるからと思われます。


 主要航空会社では、IBX・JJP・SJOは、今日の時点では発表がありませんでした。
 GWはお盆・年末年始と違って「短期決戦」になりがちで、国内線は5月2~6日の5連休に集中する一方、4月28~30日の上り便が全体的に低調、という傾向になりました。
 北陸路線についてはANA・JALとも利用者は当然減少と思われる(両社とも東北路線も含めているので実際の数値は解らないが)が、機材のダウンサイジングを行った結果、利用率の点では歯止めが効いているのかとも思います。もちろんGWまで利用率が下回るようでは困るし、通常の時期だとどうなのか。
 次回は夏のお盆休みにデータ分析を行います。北陸路線は今後も注目でしょう。

 北陸新幹線については4月26日~5月6日の間、JR西日本区間の上越妙高~金沢間は39万1千人の利用で、前年の在来線特急〔はくたか〕〔北越〕との比較で3倍、JR東日本区間の高崎~軽井沢間は72万2千人の利用で、長野新幹線時代の前年との比較で2倍になっていると発表がありました。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
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《今日のニュースから》
 6日 サンシャイン60展望台 休館前最後の営業
 7日 任天堂 円安で4年振り営業黒字