№1336 思い出の海外旅行クロニクル 16.2000年イタリア 3

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 5日目。バーリを後にして海岸線を南下。夜行で一気にローマを目指します。
 翌日はナポリまで戻り、前回は行かなかったソレントへ。明るい観光地でした。

2000年10月28日(土)

 バーリ中央駅に着くと、困った事にFSのダイヤは大混乱。何しろ今8時というのに、5時38分発のレッチェ行がまだ出発していなかったりする。
 ターラントへ行くのだけれど、次に乗れそうな7時38分発は、1時間30分の遅れと表示が出ている。今回イタリアへ来て、以前よりは慢性的な遅れ、というものは少なくなってきたと思っていたのだが。いくらなんでもひどすぎ。何かアクシデントがあったのだろうか?
 結局ターラント行がバーリ中央を出発したのは、9時42分になってだった。ターラントまでは山越え。複線化工事が行われていました。

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 ターラント駅。

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 シバーリ行のローカル12602列車。客車3連。

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 途中のジノーザ駅。

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 この駅でバーリ方面行ICを退避。向こうもICと言ったって客車3連とローカル色が濃いが、猛スピードで通過して行った。

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 海岸線。ブルーが美しい。沿線はリゾート?

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 シバーリ駅。構内は広いが、田舎のムード。
 カタランザーロ行を待つ間、バールでパンとカプチーノと、簡単に昼を済ます。この間に、ミラノからのE929列車が来ました。3時間39分の大幅遅延。これはさすがに編成が長かった。

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 DC単行のカタランザーロ行ローカル。E929を待って、こちらも16分の遅れで出発。

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 海岸線に、廃墟がポツン…。

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 大分日が傾いてきました。列車の影が長い…。

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 西の空遠く、夕陽が沈んでいきました…。

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 しかし乗継はまだ続く。カタランザーロからのレッジョ・デ・カラブリア行ローカルR34843列車。意外にも、客車は近郊タイプだ。
 残念ながら陽がとっぷり暮れて、陸も海も真っ暗。本来のプランではもっと早い時間に通過するはずだったのに…。やがて海の向こうに光の帯が。シチリア島か?ETR450を見たりする内にレッジョ・デ・カラブリアに到着。
 この区間は明るければ海岸線からの眺めを存分に楽しめるはず。全くもって残念。機会があれば、もう一度、明るい時間に乗りたいです。

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 レッジョ・デ・カラブリア始発のローマ行夜行。本来はナポリが目的地だが、ナポリは早朝になってしまうので、ローマまで乗り通します。
 最後部車両の座席コンパートに乗車。この後、ラメツィア・テルメで、同じレッジョ・デ・カラブリア始発でカタランザーロ経由でやってきた客車を連結します。始発駅が同じながら別ルートの車両がある訳です。

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2000年10月29日(日)

 どこかの駅で乗客がやってきて、どこかの区間で検札があったような…と思いつつウトウトする内、駅のアナウンスで目覚めると、ラッテに停車中。
 欧州はこの日から冬時間。どこかで時間調整をしたはずだが、ナポリでの方向転換も含めて全く気付かず。
 ローマに近づくとアーチの門の下をトラムが走るのを見たりする。定刻にテルミニ到着。

 ローマからすぐに、7時10分発のレッジョ・デ・カラブリア行ETR(ES9365)でナポリまでとんぼ返り。しかし早朝なのに窓口は行列が長いし、翌日まで預かってもらう荷物の受け付けも時間がかかるし、何とか列車は間に合ったが、車内を移動しようとすると通路が狭い上に、乗客の皆さんの荷物が通路まではみ出るくらいの大荷物で、なかなか前に進めない。大荷物なのは欧州全体の傾向だと思うが、イタリアはさらに輪をかけていると思う。

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 左手には白っぽい山々が連なるのが見える。

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 今回乗車した、ETR480。
 イタリアの列車の落書きが酷いのは見てきたけれど、高速特急列車にまでこんな事でいいの?それに先頭部が一部へこんでいる…。
 ナポリはYHに泊まるので、メルジェリーナ駅で下車。

 ナポリ初日は、ソレントへ足を延ばします。チルクムヴェスビアーナ鉄道(SFSM)の路線があります。5年前はベスビオ山の麓を巡る路線に乗ったが、ソレントには行っていませんでした。

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 SFSMの路線図。ソレントへ行く路線は一番下の青い路線。

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 ベスビオ山。てっぺんは雲に隠れていました。

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 旧型電車との交換。

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 ナポリから1時間強でソレント着。
 ナポリからは4,900ITL(≒240円)。

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 SFSMの時刻表。区間運転もあるが、ナポリ~ソレント間も30分間隔で列車があって便利。

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 なんという明るさ!
 町は高台にあり、ティレニア湾に面した港を見下ろす事が出来ます。海の向こうにベスビオ山。
 本当、素晴らしいです。来て良かった。

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 ナポリ~ソレント間は高速船もあります。帰りはこれにしました。12,000ITL(≒580円)。電車の倍以上だが、日本人の感覚では、これでもかなり安く感じられます。

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 出航すると、あっという間にソレントが遠ざかっていく。ベスビオ山が間近で見られます。
 ソレントは快晴だったのに、急速に天気が悪くなって、ナポリは一気に雨になりました。

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 ナポリそのものの見どころから、ヌォーボ城。

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 卵城。

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 大理石の門。

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 最後に、短区間で終わったけれど、ナポリの市電にも乗りました。かなり小ぶり。

 ごく短時間だけれどナポリの街を見て歩いた感触では、ナポリの交通は、全体的にどうもしまりがない。赤信号は平気で無視、横断歩道が少ないので、どこを横断していいものか解らない。交通以外でもタバコのポイ捨ては当たり前、ゴミは散らかり放題。これがナポリ、と言われればそういう事になるのだろうが。

 YHで食事したり、洗濯したりしている内、夜行明けの影響か猛烈に眠くなってきた。22時前にはさっさと寝てしまいました。
 明日は国立鉄道博物館に行きます。

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《今日のニュースから》
 8日 天皇陛下 パラオを訪問 大統領夫妻と会見
 9日 競泳日本選手権 女子50m自由形 内田美希が日本新記録

 パラオ訪問はANAのB767-300ERチャーター機でした。政府専用機じゃないの?と思ったのだが、滑走路が2100mちょっとしかなくて、B747は無理みたい。