№1334 思い出の海外旅行クロニクル 16.2000年イタリア 1
今回の「思い出の海外旅行クロニクル」は、2000(H12)年10~11月のイタリア旅行について、8回に分けて書きます。
イタリア単独の旅行は1995(H7)年にも行っていて、当ブログでも書いたが、あの時は最後の最後、ミラノで置き引きにあってしまって、自ら台無しにしてしまいました。ただ、もちろんあれは自分自身のチョンボから来るもので、イタリアそのものには悪いイメージはありません。多少私の感性には合わない部分はあるが、あくまで個人の性格からくる印象であって、イタリアそのものは今も昔も、十分魅力的な旅行先です。
ただ、最後の置き引き被害に至るまでを考えると、夜行列車利用が多すぎて、南に北に右往左往し過ぎ、多少疲労を蓄積し過ぎて判断力を鈍くしていたのかも知れません。そこで今回はもう少しゆったりした日程として、ミラノを基点に、基本的に時計回りでイタリア半島を巡るスタイルとしてみました。それと、夜行列車は利用はするが、多少減らして連泊はなくしました。
また、シチリア島と共にサルディーニャ島も訪ねます。この島にもイタリア鉄道(FS)が走っているので。
多少は前回のやり直し、という意識も持って、この旅に臨みました。
2000年10月24日(火)
イタリア入りは、JAL445便を選択しました。この頃には既に欧州路線は他社も含めてほとんど全便が直行になっていたが、当時のJALには週1便だけモスクワ経由ローマ路線があり、途中経由便そのものにも興味があったし、入出国審査がないトランジットのみとしても、ロシアに足を踏み入れられるのが面白そうで、わざわざ日程を調整して選択したものでした。
成田空港第2ターミナル。両替なのだけれど、小学生があちこちに見られる。社会科見学らしく、なんと目の前のアメリカ人の夫人にアンケートに協力してもらっていた。黄色い帽子が、何とも浮いている。話が通じるのがうれしそうで、折鶴をプレゼントしていました。
(アンケートに英語が書いてあったようだ)
JL445便。JA8917。1年前に就航した新鋭機。
30分程遅れて出発。
離陸。東関東自動車道の成田インターを見下ろす。円形が印象的な建物はヒルトンホテル。
今回はアッパーデッキでした。ナローボディ機みたいな独特の雰囲気があります。
取手が見えたところでベルトサイン消灯。
先にオツマミがサービスされます。この頃には長岡を経由して日本海へ。
離陸後最初の食事。洋食はパスタ。
キャビン最前部だったので、シートテレビは肘掛内蔵タイプでした。「シティ・オブ・エンジェル」のニコラス・ケイジとメグ・ライアン。
シベリア上空は、ひたすら雲がかかって、何も見えやしない。
と、アナウンスで、「後方のトイレで煙草を吸われる方がいたが、絶対に吸わないように」みたいなアナウンスがあった。ロシア上空では、何があっても緊急着陸はできない、とも。本当…?
(この時期には、既に全席が禁煙になっていた)
モスクワ到着前の食事。ボックスミールとは軽いが、東京~モスクワ間だけだと10時間弱程度だし、モスクワ~ローマ間でも食事が出るので、こういうスタイルになっているのだろう。それにしてもクロワッサンサンドとちらしずしとは、妙ちくりんな取り合わせだなあ?
いよいよモスクワに向けてのディセンドにかかる。CAが背もたれに何やらシールを張って回っている。「OCCUPIED 使用中」と書かれていて、引き続きローマに向かう旅客の場所に張っているようだ。
名前は解らんが、着陸直前、左手に大きな湖を見ます。高速道路が横切っています。これがモスクワの、ロシアの街か。
先にモスクワが目的地の旅客が降り、その後ローマまで通しの旅客が降りる形になる、通しの客はトランジットカードを受け取り、空港ロビー内で待つように、とアナウンスがありました。
当時のJALは、モスクワ市中心部より北にある、シェレメチェボ空港の発着。着陸すると、当然アエロフロート(SU)機が多いが、西側のLHやAFも見られる。誘導路の状態は、あまり良くないように見えました。「ターミナルが小さいね」と後方から声が聞こえてくる。
遅れを取り戻せないまま、5番ゲートに到着。ここで1時間程度駐機になります。
あまり評判が良くなかったシェレメチェボ空港ターミナルだが、トランジットオンリーでは実態は解らない。古びていて、やや狭いのはまあ予想通り。ただ、ロシア語が意外に少ないなあと思った。
免税品店では、日本人旅客も思い思いに買い物を楽しむ。エリツィンやゴルバチョフのマトリョーシカ人形が並んでいました。当時大統領になったばかりのプーチンの人形はまだなかったよう。値段は米ドル建てでした。
再度搭乗が始まるが、大改修前の成田第1ターミナルのサテライト同様、入国客と出発客が同じ平面で交差する形になっていて、やや待たされることも。なお、モスクワ~ローマ間オンリーの利用も可能だが、そういうお客さんはいなかった模様。
再度出発する頃には、外はかなり暗くなってきた。この便のクルーはモスクワでの交代は降機はせず、機内のエグゼグティブクラスの中央部に便乗で乗っていました。
タキシング中外を見ると、エンジンカバーをかけられた機体がやたら多かった。IL-86も何機がいたが、全て使われていないように見えました。
離陸。
モスクワ近郊の団地。
モスクワ~ローマ間の食事。トレイだがコールドミール。
イタリア上空。もう日は沈み、この後は暗くなる一方。
この後はもう真っ暗になってしまい、一方で時差ボケ+やや体調不良もあったのか?全然写真を撮っていないし、あまり記憶もなくて、ローマ・フィミチーノ空港の印象が薄くなってしまっているのは、申し訳ありません。せっかくの初降り空港なのに。到着ゲートからターミナルまでゴムタイヤの新交通システムだった事、マシンガンを担いだ警備兵が多かった事、この便のお客さんの大半は団体ツアー客だった事は、記してあるのだが。
従って次は、空港からテルミノ駅までの空港アクセス鉄道「レオナルドエクスプレス」の始発駅。ホームまでは地下道で移動します。
「レオナルドエクスプレス」はプッシュプルトレイン。先頭の制御車には車椅子専用のコンパートがあり、JALの札をつけた親子らしき日本人がいた。成田で優先搭乗が行われた時に、先に乗り込んだ人たちでしょう。
淡々と闇夜を走る。放送や検札は何もなく、ウトウトする間に、テルミニ駅に着きました。
駅から徒歩5分程のホテルに投宿。
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2000年10月25日(水)
本格的に鉄道の旅が始まる。ミラノ行ESで出発。当時は「ユーロスター・イタリア」と呼称していました。
ミラノ行9404列車。日本で予約済み。7時30分出発なので、ホテルの朝食は食べないで出てきました。サマータイム終了直前のローマは7時でもまだ薄暗いが、駅には活気があります。
前回イタリアに来た時は、旧型のETR450に乗りました。ETR500は初めて。
2等車の車内。ボックスシート中心。指定された6号車は7~8割方埋まっていました。
(私は日本で予約済み)
食堂車はレストランと立食のBARに分かれています。レストランは、私の他はご婦人一人だけだったが、ぱらぱらお客さんが増えてきました。
朝食はコンチネンタル・ブレックファースト1種類のみ。13,000ITL(≒650円)。
BARコーナーは終始賑わっていました。
高速新線に入ってグングンスピードが上がる。川を渡る。
グングンスピードが上がるが、車内は静寂だ。ただ、あちらこちらからケータイの着信音が聞こえてくる。1等ではノートPCを使うビジネスマンの姿も。そういう時代になりつつありました。
南欧調の薄茶色の屋根が印象的な、山間部の集落。
フィレンツェで進行方向が変わる。フィレンツェは郊外を列車で走っている限りは、普通の大都会の一つ、と見えました。
高速新線は終わり、山越えの区間は目立ってスピードが落ちる。
ボローニャを過ぎてミラノへの本線に合流すると、平坦な田園地帯となり、畑が広がってくる。
太り気味の車掌さんが検札に回ってきた。制服はやはり、以前に比べてずっと良くなっていた。以前はファッションの国にしては野暮ったいなあと感じたものだったが。
ミラノ中央駅到着。定刻の到着でした。
イタリア東部はヴェネチアは行った事はあるが、その先は足を踏み入れた事は無い。ウディーネ経由で、大陸側では最東端のトリエステを目指します。ウディーネ行IC。落書きが酷いのは、相変わらずか…。
ミラノ方面行とすれ違い。
ウディーネ駅。もうスロベニアとの国境とはそんなに遠くないです。
トリエステ行のローカル5989列車。釣り掛け駆動の旧型車。この電車もまた落書きが酷く、先頭車は車号(Le 803 024)が読み取れない程でした。
ウディーネ発車時点では帰宅の客でそれなりに込んでいたものの、2つ3つ駅に停車したらもうガラガラ。
イタリアでは特に変哲のない、近郊タイプの車内。荷物棚が、日本の過去の修学旅行電車みたい。
トリエステに着くころにはもう真っ暗。YHに電話したら空きがあるとの事で一安心。ただ、アクセスのバスが解りづらく、乗り間違えたりしながらなんとかたどり着きました。海に面して良いロケーションと映ったが。
翌朝の朝食は7時30分だって。遅い…。午前中はトリエステ滞在なので、たっぷり寝ます。
当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。
今日は全国的に風が強くて、成田ではIBEX機が着陸時に主翼を接触させたらしい。各地で被害も相次いでいるようです。戸塚はようやく収まってきたでしょうか。遠くからはまだゴーゴー聞こえてくるが…・。
《今日のニュースから》
4日 上西小百合衆議院議員 維新の党より除名処分
5日 バスケットボール女子Wリーグ JX-ENEOSが7連覇達成