№1331 2015年3月 今月は何があった 何をやった

日本人も犠牲になったチュニジアのテロにドイツ機墜落。人の心には何が棲みついているか?と思ってしまう3月、何があったのでしょうか。

 1日 常磐自動車道 常磐富岡IC~浪江IC間開業 全線開通
 2日 長野県広範囲で大規模停電 長野新幹線一時不通
 3日 腹くう鏡手術で8人死亡 群馬大学病院が最終報告書公表
 4日 小学生投手のケガで全国アンケート 約半数が肩・肘の痛みを経験
 5日 美濃加茂市市長 贈収賄事件で無罪判決
 6日 南アルプス市グループホーム死亡事故 4人を書類送検
 7日 JR山田線 復旧工事開始 宮古駅で着工式
 8日 東京大空襲犠牲者の墓碑 東京都江東区で除幕式
 9日 ガザ地区の子供たち 凧揚げで震災復興のエール
10日 外れ馬券も必要経費 最高裁判所が判断

11日 「リベンジポルノ」画像ネット流出 防止法成立後初の逮捕  
12日 辺野古沿岸部 沖縄防衛局がボーリング調査再開
13日 英3少女シリア越境手引き シリア人男性逮捕をトルコ政府発表 
14日 「ワール丼カップ」開催 福井市
15日 水星観測探査機「MOMO」 JAXAが公開 
16日 栃木県佐貫観音 136年振り開帳
17日 関西電力・日本原電 老朽化原発3基の廃炉を決定
18日 オーロラの撮影に成功 名寄市の天文台
19日 ミュージカル上演中にセット倒れ6人ケガ 帝国劇場
20日 ルミネ 「不適切表現」でYou Tube上のPR動画を削除

21日 松井秀喜 ・ デレック・ジーター 東日本大震災チャリティーイベントに参加
22日 東急プラザ渋谷 閉店
23日 シンガポール「建国の父」 リー・クアンユー元首相死去
24日 マンション併設の豊島区新庁舎完成 見学会開始
25日 大阪桐蔭「裏金」は5億円以上 第三者委員会が調査結果発表
26日 ファールボールで失明 北海道日本ハムファイタースなどに賠償命令
27日 大塚家具株主総会 社長側の議案を可決
28日 甑島国定公園指定 薩摩川内市で記念式典

 今月はこの他、淡路島で5人殺害事件、ダルビッシュ・有投手右ひじ手術、東洋ゴム工業の免震装置問題、鳩山元首相クリミア半島訪問、米大統領ミシェル夫人来日、落語家桂米朝死去、3年振りに日中韓外相会談開催、「ワン・ダイレクション」創設メンバー脱退、などがありました。
 戦艦武蔵の残骸にミゲル・デ・セルバンテスの遺骨と、歴史的発見が相次いだ月でもありました。
 北陸新幹線に上野東京ライン開業、石巻線全線運行再開、首都高速中央環状線開通と、交通の明るい話題が相次ぎました。是非「乗り物」の力を見せて欲しいと思います。

《今月この一枚》

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 今月は頭で熊本と徳島に行きました。最終日の3日、徳島駅で撮影したキハ185系です。〔剣山〕のマークを掲げています。
 キハ185系は国鉄時代末期の1986(S61)年、四国向けに導入された特急ディーゼルカーで、キハ185とキロハ186からなり、急行型に近い車種構成になっていました。当時の181系と共に〔しおかぜ〕〔南風〕、瀬戸大橋開通後は〔いしづち〕〔しまんと〕にも使用されたが、その後は振子車2000系デビューにより早くも余剰化し、一部はJR九州に売却され、一部は普通列車に転用されました。トロッコ列車に転用された車両もあります。本来の特急用としては、〔うずしお〕2往復以外は〔剣山〕〔むろと〕〔ホームエクスプレス阿南〕のみとなり、高松配置ながら徳島近辺のローカル運用が中心となりました。
 国鉄時代導入時は緑の帯だったが、JR化後はシンボルカラーのライトブルーになりました。ただし2両は緑色の帯に戻されています。トロッコ列車用との事だが、一般の特急にも運用されるようです。早くに主役の座を降りてしまった185系だが、それでも置き換えという話は現状では聞こえておらず、もうしばらくは特急で走る姿が見られそうです。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。

 明日の晩、本体の更新を行います。熊本バス・熊本都市バスの画像を再公開します。また、神奈中バスの画像を追加する他、夜行高速バス参入時のチラシをご覧頂きます。茨城急行も画像を追加します。

《今日のニュースから》
29日 三菱電機製液晶テレビ「REAL」 全国規模でトラブル発生 
30日 福島県矢祭町 住民基本ネットワークに接続
 開港以来終始付きまとう課題だった成田空港の道路の検問 が、今日の正午を持って廃止になりました。イヤな思いをした経験はなかったが、これが必要以上に成田のイメージを悪くしていた事も事実でしょう。なお、第2ゲート利用の場合はターミナルによってゲート通過前に進路が変わるので、マイカーの場合は要注意。

№1330 JTB時刻表2015年4月号(JTBパブリッシング)

 JTB時刻表は1925(T14)年4月号に、日本旅行文化協会発行による「汽車時刻表」に始まり、この2015年4月号で90周年になりました。
 今号の表紙は、その「汽車時刻表」に始まり、エポックメーキング的な出来事が起きた号を中心に、過去の表紙数点で飾られています。

 JTB時刻表に関しては、6年前の2009(H21)年5月号で1000号を迎え、その時点で「JTBキャンブックス」も発売になっていて、一部被る部分もあります。

◆ 時刻表誕生90周年

表紙写真の移り変わり
 やや手前ミソ的なテキストもチラホラ見られるが。
 1991(H3)年7月号の〔成田エクスプレス〕は、車両も置き換わったし、253系がいる線路は、今は京成のスカイアクセスに転用されています。降下していくジャンボ機も今は無きノースウエストで、24年は長いのか、短いのか。
(付近の風景は変わっていない気がするが、どうだろう)
 2001(H13)年1月号はJR以外の鉄道の先例とされているが、この年はJTBが日本交通公社から社名を変更した年で、モノレールの背後にはJTB本社ビルも映っていて、JTB側の事情が大きかったのでは?

オトコの編集会議
 昔の話、今の話、未来の話、色々興味深い。国鉄監修時代はSLの表紙は少なかったとの下りは興味深かった。「RC」の2文字を探したという話も、今となってはやや笑い話になってしまうかもしれない。
(今はネット予約が普通の上、宿泊特化型ホテルが増えたから)
「国鉄色は鉄道風景にとって貴重な存在」の下りも考えさせられた。民営化直後のJR各社は国鉄色を早々に払しょくしたかったからなのか、国鉄形でも独自のカラーを採用させた。でも一部では「これどうなの?」を思わせるデザインも少なくなかった。JR化以降の新型車は良いのだが、ここ数年続く国鉄色復刻ブームは、その反動なのではないか。タラコ色(首都圏色)が懐かしいなんて、国鉄時代末期に現れた頃はボロクソにこき下ろされていたものなのに、「鉄」って勝手だなあとか思ったりもしています。
「車内での食事サービス」は、たとえ食堂車がほぼ全滅となろうとも、「鉄」にとって永遠の願望・永遠の課題となっていくのでしょう。ただし、あくまで私的には「居酒屋」はちょっとカンベン。車窓を愛でながら、静かに食べたいので。
 あと、私は特に特急とか普通とかはこだわらないつもり。特急には特急なりに、普通には普通なりに見えてくるものがあると思うので。

 表紙に限って言うと、今は国鉄監修の縛りもないから乗り物なら何を出しても良いが、あまりマニアックには走らないでほしいと思う。趣味誌と違ってパブリックな出版物なので、一般にも通用するようなデザインが今後も続けられるよう望みます。

未来に残したい鉄道のある風景
 上の「国鉄色」にも関わりあるが、115系の湘南色と聞いて急に思い浮かんだのは、私の場合は「スカ色」の方。

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 先の改正で豊田からも事実上なくなってしまったが、本州各地で見られた湘南色と違って、スカ色は中央東線・篠ノ井線以外ではほとんど見られませんでした。中学生の頃、当時走っていた新宿→長野の夜行でも何回か乗った事があって、多少は思い入れもあります。昨年富士急線内で撮ったものを改めて眺めて、ああやっぱりいいよなあ、と実感しました。

 この他、90周年記念のプレゼントキャンペーンもあり、特賞はしなの鉄道「ろくもん」の旅。

「のりもの情報局」は、「函館市電 箱館ハイカラ號」「りんかい線 東京ジョイポリスタイアップキャンペーン」「福島成田山不動院 『鉄道御守』」「NTTぷらら『ローカル鉄道研究部』」「筑豊電気鉄道 5000形デビュー」「エースJTB『日本縦断の旅』」「小学館・洋泉社 新刊発売」。

◆ 黄色のページ
「90周年特別企画」と称して、北陸新幹線⇔北陸本線特急乗継時刻表を掲載。
(全く恥ずかしながら今気づいたのだが、3月号より「連絡早見表」の掲載がなくなっていました)
 新幹線⇔〔サンダーバード〕〔しらさぎ〕乗継は、新幹線側は〔つるぎ〕が中心になり、〔かがやき〕〔はくたか〕は一部を除くとあまり良くないなあと感じました。東京⇔福井間では、最速は3時間30分(〔かがやき501号〕→〔サンダーバード14号〕)。予想より遅くなりました。米原経由東海道新幹線利用の方がまだ早いでしょう。 

 JR九州は、4月4日にハウステンボスで開催される「九州一花火大会」に合わせて、臨時列車を運転。今回が初設定。
〔ハウステンボス〕は博多発1本(〔みどり〕に併結)・博多行6本(1本は〔みどり〕に併結)設定。86号はハウステンボス発が日付が変わった5日午前0時30分発。82号は787系。
 普通列車は佐世保線で増発。

 会社線は、陽羽里駅が開業した、北陸鉄道石川線を掲載(平日のみ)。石川線は一昔前までは準急も走っていたが、現在は各駅停車のみ。
 樽見鉄道の桜ダイヤは昨年とほぼ同じ。

◆ 本文
 JRは改正したばかりなので大きな変化は認められません。
 4月1日より、北近畿タンゴ鉄道→京都丹後鉄道(WILLER TRAIN)、近鉄内部・八王子線→四日市あすなろう鉄道に運営が変更。
 青い森鉄道は野辺地の工事のため、5月4日の日中は上北町~小湊間で列車が運休、代行バスを運行。GWの真っ只中に行う訳だが、夕方までかかるので、平日の通勤・通学の便の確保を優先させたのかも知れない。
(JR大湊線は八戸直通中止以外は変わらず、青森直通〔リゾートあすなろ下北3号〕〔しもきた〕(3730D)は通常通り運行)

 JR北海道日高本線は、今号も欄外の注釈のみで、時刻は通常通りの掲載。
 JR北海道のWebサイトでは5月一杯までの代行バスの時刻が発表になっているが、苫小牧⇔様似間の移動で利用できるのは、下りは夕方2本・上りは日中1本(静内で3時間以上待つ必要がある)しかありません。「6月以降は改めて…」となると、再開まではまだ相当かかるのか?

今回は会社線や航空に注目。
 JRバス東名高速線は19日に改正済み。〔新東名スーパーライナー〕は10往復(名古屋発1便は新宿経由)、〔スーパーライナー〕は9往復(特定日は+1往復)に増発し、東京~静岡・浜松間のノンストップ便も新設。
 一方急行は東京~静岡間4往復、静岡~名古屋間1往復と大幅に減りました。

 空港バスは、羽田空港~港南台線は4月1日より東戸塚駅・上永谷駅経由に変更。
 また、首都高速中央環状線開通に合わせて関係路線でダイヤ改正が実施されるが、当面所要時間は変えない模様。
 さらに国際線深夜便運行路線を一部拡大。
 成田関連では第3ターミナル開業に合わせて、各路線でダイヤ改正を実施。
 地方空港では航空ダイヤ変更に合わせてダイヤ改正を実施。

 航空は明日29日、欧州のサマータイム移行に合わせてサマースケジュールに移行します。
 国内線は事前に各社から発表になった計画通り(SKYは経営破綻後に再度発表された計画)。
 羽田~北陸路線に注目すると、ANAは富山・小松両路線ともB737(富山はA320も)にダウンサイジング。JALの小松線は2便がB767だが、他はB737になっています。14日から既に一部ダウンサイジングが行われていたが、特にANA小松線はB777・B787が就航していたのだから、大幅な輸送力削減です。
(便数は両社変わらず)
 4月1日より、JALがAMX全便でコードシェアを開始。
 ANAのB787-9は、羽田~伊丹線1往復・羽田~福岡線4往復に就航。

 国際線は、後日施行されるダイヤも含まれています。
 注目されていたエチオピア航空のダイヤが公表されました。成田~香港~アジスアベバ線が週3便(成田発着水・金・日曜日)、成田発着4月22日就航。成田着19時30分→成田発20時45分では、撮影はほぼ無理か。せっかくのB787-8なのに。
 また、厦門航空が関空~厦門線に再就航。週3便(火・木・土曜日)。こちらも関空着18時50分→関空発19時50分では、撮影は厳しいか。

 他では、ANAと春秋航空、韓国のLCCの新規就航・増便が目につきます。
ANA 成田~ヒューストン(6月12日新規就航)・成田~シンガポール(6月12日増便)・成田~ホノルル(7月17日増便)・成田~バンコク(成田発8月1日増便)・成田~クアラルンプール(成田発9月1日新規就航)
春秋航空 関空~成都(週4便)・関空~泉州(週3便)・関空~青島(週3便)・関空~鄭州(週4便)
チェジュ航空 関空~釜山(2便)・福岡~釜山 ※公式Webでは、4月3日就航としています。
ティーウェイ航空 関空~大邱(3月30日から週5便(日曜日2便))・関空~ソウル

 カンタス航空は8月1日より、成田~シドニー線を羽田にシフトし、代わりに成田~ブリスベン線を就航。日本~ブリスベン間の空路は、JAL撤退以来か?
 エアアジアXは成田~クアラルンプール線に新規就航、タイ・エアアジアXは新千歳~バンコク線に新規就航し、成田~バンコク線を増便。
 セブ・パシフィック航空は成田~セブ線に新規就航。週4便。
 デルタ航空は羽田~シアトル線を再開。
 エアカナダは関空~バンクーバー線に5月2日新規就航(週4便で、エアカナダ・ルージュ機材のB767)、成田~トロント線を5月2日に再開。
 香港ドラゴン航空は羽田~香港線を再開。

 一方でアリタリア航空の成田~ヴェネチア・関空~ローマ、大韓航空のセントレア~済州島、エアアジアのセントレア~クアラルンプール、トランスアジアの釧路~台北の各路線などは休止。

 成田空港は、4月8日にLCC専用第3ターミナルが開業。
 国内線はジェットスター・ジャパン、バニラエア、春秋航空日本、国際線はジェットスター(ジャパンを含む)、バニラエアと韓国のチェジュ航空が使用。
(ピーチは第1ターミナル残留)

 今後のJTB時刻表全体に望む事としては … 以前も書いたが … もう少しページ数を減らして、全体的に薄くしてほしい。特に長大本線では、新幹線に並行していて在来の長距離列車がほとんどなくなった路線だと空白の部分が多くなるし、逆に特急の本数が多く、普通列車の特急退避も多い路線だと、前後関係が複雑になる(特急から乗り換えられる普通列車の掲載がうんと前になったりしている事がある)など、運行の実態に合わなかったり、利用者の利便性が今一つになっている部分も散見されるので、この辺は整理をすべき。山陽新幹線も、東海道とは分離すべき時であるように思います。
 国際線航空については、大陸別に単純にABC順に並んでいるが、日本の出発地に関わらず、国別に統一した方が良いのではないか?日本~ドイツ間は、現在は羽田~フランクフルト、成田~フランクフルト、羽田~ミュンヘン・成田~デュッセルドルフ・関空~フランクフルト・中部~フランクフルトが就航しているが、B-9・B-10・B-11・B-20・F-5・H-9と分散されていて、希望の便が満席だった時の代替案の検討が面倒臭くなると思う。また、コードシェア便は日本に関わらないものは省略しても良いのではないか。アメリカン航空便の一部にマレーシア航空のナンバーがついているが、日本ではほとんど関係ないと思うので。

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《今日見た・聞いた・思った事》
 ジャーマン・ウイングス機事故は、副操縦士が故意にやった事、という線で原因究明・捜査が進む事になりそうです。でも、CVRの音声だけで、いきなり副操縦士の名前や顔写真が国際的にデカデカ報道され、報道陣が実家や、所属していた航空クラブに押し掛ける、というのはどんなものかとも思ってしまう。ドイツを初めとする西欧は「人権の国」という印象もあるのだが。
 今回の事故は、コクピットを1人にしてしまった事も事故の遠因とされて、必ず複数人をコクピットに同乗させる事をルール化すべき、という議論も起こっているようで、アメリカでは既にそうなっているとも聞きます。パイロットが一人退出した場合は、代わりにCAを乗せるという事だそうだが、素人考えでは、操縦で異常が発生した時に、CAが何かできるものなのか?1人で操縦→重大アクシデントと聞くと、4年前のANAウイングス機の急降下を連想するのだが、あの時、仮にCAが乗っていたとしても、何か危機からの脱出のための有効な手を打てるものなのだろうか?この事故に関連して、1982(S57)年の日航機羽田沖墜落事故が取り上げられる事があるが、あの時は副操縦士(さらに機関士も)がいても止められなかったのだし、本質的な解決策ではない思います。ただでさえ世界的にパイロット不足の航空業界、日本でもLCC大量欠航が起こったばかりだが、新たな難題を突き付けられたと感じます。

《今日のニュースから》
27日 大塚家具株主総会 社長側の議案を可決
28日 甑島国定公園指定 薩摩川内市で記念式典

№1329 私鉄名車列伝 123.とさでん交通2000形

 土佐電気鉄道は昨年秋、高知県交通と合併し、とさでん交通として再スタートを切りました。公主導による県単位の公共交通再編成が、どうか成果を上げる事を期待します。
 今回の「私鉄名車列伝」は、そのとさでん交通の2000形です。

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 2000形は、土佐電気鉄道時代の2000(H12)年6月、200形の車体更新車としてデビューした。1000形以来、19年振りの新型車両である。形式名称は、デビュー年の西暦からつけられた。当時の土佐電では初の新機軸がいくつか取り入れられている。

 母体となった200形は東京都電6000形をモデルとして、1950(S25)~1957(S32)年の間に21両が製造された。土佐電の主力として活躍してきたが、車体の老朽化が著しいため冷房化が困難であり、2両は1980(S55)年にバス用の機器を利用して冷房化されていたものの、本格的には車体更新によって冷房化を促進する事が計画された。
 2001号車は218号車の車体を更新して製作されている。アルナ車両によって製造された新型車体は軽快電車スタイルをさらにモダンにしたもので、前照灯・尾灯は正面窓の下に置き、車体側面は観光バス風の上部引違いタイプの窓として、その下に、土佐電では初めて行先表示装置を設けた。前部ドア(降車口)は折戸としている。カラーは白をベースにして深緑色と灰色、窓上部に青を配した新塗装になっている。パンタグラフはシングルアームを採用した。スマートな印象だが、制御装置やブレーキ機器、台車は218号のものをそのまま利用しており、直接制御・空気ブレーキ方式は変わっていない。


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 車内は全ロングシートで、降車口付近の運転台脇には土佐電では初の自動両替機能付き運賃箱を設置した。ステップは高さを低くし、乗降を容易にするため3段としている。放送装置は音声合成装置を採用している。

 2001号車は6月23日に出発式を執り行った後営業運転に入り、全路線で営業運転を行っている。その後2004(H16)年に2002号車(旧217)、2003号車(旧219)が製造されている。この2両は行先表示がLEDとなり、車内に停留所名表示装置が新設された。また、座席のカラーも変更されている。2000形製造はこの3両を持って打ち止めとなった。現在も他形式と共通に使用されている。


 とさでん交通発足時、618号車とバス2両にシンボルカラーをあしらった新塗装がお披露目になったが、今の所電車・バスとも後が続いていないようです。お金のかかる事なので、現状では一気に全部塗り替え、とはいかないのでしょう。2000形の新色は、いつか見られる日が来るのでしょうか。
 
 今回の記事は
「鉄道ピクトリアル2001年10月臨時増刊号 新車年鑑2001年版」「同 2011年8月臨時増刊号 【特集】路面電車」(鉄道図書刊行会)
「ローカル私鉄車輌20年 路面電車・中私鉄編」(寺田裕一/JTBキャンブックス)
「路面電車パーフェクトガイド」(ネコパブリッシング)
「週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 公営鉄道・私鉄№16」(朝日新聞出版) 等
を参考にさせて頂きました。

 次回は一畑電車3000形です。元南海ズームカーだが、全車両引退が近そうです。

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《今日見た・聞いた・思った事》
 ジャーマン・ウイングス機の事故は、なぜ突然異常な急降下が起きたのかが原因究明の最大のポイントとなるのは間違いないが、今しばらくは調査を待つ必要があるでしょう。色々な可能性を指摘する声はチラホラ聞こえて来るけれど。
 失われた命は皆同じ、重い軽いはあり得ないのだが、敢えて個人的な感想では、スペインから帰る途中だったという交換留学生の犠牲がもっとも痛ましい気がします。もうすぐ1年になるセウォル号沈没事故や、ちょうど27年前の、高知の修学旅行生が犠牲になった上海の列車事故もそうで、生き別れたクラスメイト達も、後々重いトラウマを引きずってしまいそうな気がするのです。
 前回少し書いたが、一昨年のアシアナ航空のサンフランシスコ事故以降、重大な航空事故が多発しているようです。今年は日航ジャンボ機墜落事故からちょうど30年、日本ではこれ以降旅客死亡事故は起こっていないが、「ハインリッヒの法則」の「1:29:300」の、「29」に相当する事態は決して少なくはないです。全キャリアが今一度安全性の再確認を。

《今日のニュースから》
25日 大阪桐蔭「裏金」は5億円以上 第三者委員会が調査結果発表
26日 ファールボールで失明 北海道日本ハムファイタースなどに賠償命令
 統一地方選挙が始まりました。まず神奈川も含めた10道県の知事選が告示されています。今回の統一地方選は、これまで「目玉」だった東京都知事選がないので、関心が低くなってしまうのではないでしょうか。