№1312 思い出の海外旅行クロニクル 15.2000年ベルギー 3

画像

 ベルギーにも保存鉄道がいくつかあります。特に大規模なのは南部のマリエンブールにある、トロワバレ蒸気鉄道。非電化ローカル線と合わせて訪ねてみました。

2000年 6月 2日(金)

 この日はリエージュからナミュールに向かい、南西部の非電化ローカル線でディナンを訪ねます。

画像

 当時のナミュール駅は大規模改良工事中。橋上駅舎を建設しているようだった。ホームは新しくなっていました。

画像

 リブラモン駅。単行のDC列車に乗り換え。ベルトリクスまでは電化された複線。

画像

 牛の放牧が見られる、農村地帯。

画像

 ベルトリクスで、3方向からの路線が合流し、DCが集う。

画像

 DCの車内。かなりオンボロで、エンジンの唸りが凄い。特に中央部はかなり暑かった。エンジンの熱がこもるのか?窓もほとんど開かないし…。
 ビルトンまでは非電化ながら複線。しかも電化工事中で、真新しい架線柱が並んでいました。せっかくの複線なのに、すれ違ったのはリブラモン行の単行DCだけだったが。

画像

 当時は終点だったビルトン。構内には貨物列車の姿が何本かありました。現在はアチュ経由でアーロンまで旅客列車が走っているようです。フランスのロンギョンも16㎞と比較的近いが、バス便などは無いよう。
 駅自体はバスのガレージがあるだけで閑散としていたが、「Centre」の表示に従って駅前の緩い坂道を上がっていくと、通りに露店が並んでいました。ブラッスリーで昼食。

 ベルトリクスまで戻り、ディナン行DCに乗り換え。

画像

 ボーレン付近。空が広い…。
 この路線も電化工事中でした。ボーレン駅は仮設ホーム。

画像

 ディナン駅。

画像

 城壁と教会で有名なディナン。山に挟まれたムーズ川の狭いエリアに市街地が広がります。城壁へは、ロープウェイで行けます。

画像

 ロープウェイ(195BEF≒500円)で城壁まで登り、市街地を見下ろします。

 この後いったんブリュッセルに戻り、YHに宿泊。連泊としてここをベースにトロワバレを訪ねる事にします。

********************

2000年 6月 3日(土)

 トロワバレ蒸気鉄道を訪ねます。シャルルロワへ向かうが、途中の二―ベルまで普通電車、その先はIR(快速)で行きます。

画像

 ニーベル駅。普通の田舎町風情という感じ。

画像

 シャルルロワ駅。ベルギー第4の都市だそうで、付近は大きな工場が目立ちます。

画像

 駅前には路面電車が発着します。残念ながら、今回は乗る機会なし。

画像

 シャルルロワの市電。この電車はマスターカードのラッピング広告が施されています。本来は、ワロン地方の公共交通を運営するT.E.Cの共通カラーです。ワロン地方の路面電車は、シャルルロワだけのよう。

 マリエンブールまではDLのプッシュプルトレイン。途中ガントレット区間がありました。

画像

 国鉄のマリエンブール駅。
 蒸気鉄道の駅は離れた場所にあります。10分ほど歩き、本当にこの道で良かったのか?と思い始めた頃、行く手にSLの煙が見えてきました。

画像

 蒸気鉄道のマリエンブール駅。
 終点のトレーニュには、小規模な鉄道博物館があるらしい。往復250BEF+博物館入館料100BEF(合計で≒900円)。

画像

 機関庫。車両の補修作業が行われていました。

画像

 最初の1便はDC列車。他に乗客はいませんでした。大半はやはりSL目当てか。DCはカラーからして、国鉄払下げでしょうか。

画像

 その車内。窓は開かない。前日のDC列車の事もあってやや心配だったが、幸いこの列車の車内はそれほど暑くはならない。
 線路は手入れがあまり行き届いていないようで、木々がビシビシ窓を叩く。約30分でトレーニュに到着。

 駅に隣接して、見てくれはやや安普請な博物館がありました。中は展示車両が多く、思ったよりは本格的でした。ただし、少し車両を詰め込み過ぎ。

画像

 展示車両から、18051号機。紫色が美しい。1905(M38)年、リエージュ・サンクトレオナルド工場製。

画像

 流線型の1200号機。

画像

 何故だか解らないが、日本の鉄道の制帽が展示されていました。旧日本国鉄3種とJR東日本・JR西日本・JR九州。日本酒の便やとっくり、一方でTGVの模型と一緒というのもなんでだろう。

画像

 マリエンブールからのSL列車が、トレーニュに向かってラストスパート。SLは逆向き。

画像

 トレーニュ駅構内にて、前後付け替え作業中。観光客の注目度も高いです。

画像

 左が蒸気鉄道の目玉、158号機。小ぢんまりした、1C配置のタンク機。
 右は静態保存の52号機。

画像

 3両の旧型客車を牽引するが、最後部車両は荷物室との合造車だったのだろうか。

画像

 客室のシートは木製。

画像

 改めて、トレーニュ駅。
 レールはフランス方面へつながっていたのだろうか。歩いても30分程で、フランス国境付近に行けました。

画像

 沿線はひたすら田舎そのもの。

画像

 途中の踏切では必ず一旦停車、機関助手が降りて、安全を確認してから合図を送り、列車が出発します。
(往路のDCもそうだった)
 いくつかトンネルもありました。当然モウモウと煙が立ち込めて来る事になるが、一方でヒンヤリして気持ちよくもありました。

画像

 マリエンブールまで戻ると、もう一往復の始業に備えて、給水作業に入りました。

画像

 最後に、ブリュッセルに戻って、YH隣接の駅に行く地下鉄。

 明日はベルギー最終日。ブリュッセルの路面電車の博物館を訪ねた後、ユーロスターでロンドンへ。帰国の途に就きます。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。

《今日のニュースから》
17日 東北地方各地で大震災余震 三陸沿岸に一時津波注意報
18日 日本郵便 オーストラリア物流最大手の買収を発表