№1311 思い出の海外旅行クロニクル 15.2000年ベルギー 2

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 ベルギーでも、各地で路面電車が走っています。特に西部フランダースに多く、ゲントにも広範囲なネットワークがあります。1日費やして乗ってみました。
 月が変わって翌日は、北海沿岸を走る軽鉄道を訪ねた後、ICで東部ワロンを目指します。

2000年 5月31日(水)

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 当時の(今でも?)最新鋭で、完全ノンステップの5連接車。前の日にアントワープで見たものと同型だが、こちらは前後に運転台、左右にドアがあるシャトルタイプです。

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 その車内。ベビーカーがそのまま乗っているのが、当時は欧州らしいなあと感じました。今は日本でも当たり前になりつつありますが…。

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 こちらは旧型市電。単行で前後ドアとは、欧州では珍しいかも知れません。

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 その車内。集団見合い型の固定式クロスシートだが、その配置は名鉄旧600形と同じ。

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 ズイド付近は市電・市バス各系統が集まり、市内交通の要衝となっているようです。

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 コレンマルクトの電停。背後には中世のファサードが並んでいます。

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 聖ピータース駅の乗場。以前は駅前のロータリーに発着していたようだが、21・22系統は訪問の直前にヘスティヒト・ストラートまで延長されており、この時点で移転したと思われます。

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 1系統は北部の郊外まで走ります。フーヴェストラート電停。今は少し様相が変わっているようだが、当時は市電とは思えぬど田舎でした。

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 ここだけ切り取ると、複線ではあるけれど、ほとんどローカル線。

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 1系統の終点、エヴェルヘム。郊外の住宅地。

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 21・22系統の終点、ヘスティヒト・ストラート。住宅地の中の駅。中央駅から最近ここまで延伸したようでした。

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 ゲントの街中から、聖バーフ大聖堂。

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 聖ニコラス教会。付近は買い物客や行楽客で大賑わい。

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 グラーフェンステーン。

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 当時は1路線だけ、3系統がトロリーバスで走っていました。ベルギー全体でも、唯一のトロリーバスとなっていたようです。
(2009(H21)年に廃止になったとの事)

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 トロリーバスの車内。

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 一方の終点、メールセムドリース。ここも閑静な住宅地の中の終点。

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 この日、ゲントでは「フラワーバスケット」なる催しがありました。
(今回調べてみたら、5年に1度の「ゲント・フローラリア」のイベントの一環らしい)
 高さ26mの鉄柱からバスケットをぶら下げ、上から眺めるという代物。その下にはステージとスタンド、テラス席が設けられています。特製ビールも販売されているとの事でした。入場料100BEF(≒255円)。

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 聖ミヒールス橋から見るグラスレイ。

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 中央駅に相当する、聖ピータース駅。

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 駅のコンコース。なかなか厳かです。

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 駅のレストラン。夕食はここで食べました。

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 駅にはブリュッセル・アントワープ・オステンド・リール(フランス)の各方面からひっきりなしに列車が発着します。フランダースにおける鉄道の十字路、という所でしょうか。

 この晩はYHが満室だったから、別にホテルを見つけて泊まりました。

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2000年 6月 1日(木)

 この日のベルギーは祝日。でも、何の日だったっけ…?市電は国旗を掲げて走っているので、休日なのは間違いない。
(今回改めて調べ直したが、ベルギーの今年6月1日は、祝日にはなっていない)
 ゲントを発ち、北海沿岸のクノッケを目指します。

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 クノッケ駅。

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 ここからオステンドを経由し、フランスとの国境に近いデ・パネまで、「ベルギー沿岸軌道」が通じています。60㎞以上と相当な長距離で、全区間乗ると2時間30分位かかります。
 電車は普通の連接車タイプ。これは広告ラッピング車だが、基本はゲントやアントワープと同じDE LIJN色。なお、中央部に超低床車体を挟んだ3連接も見かけました。

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 その車内。ループスタイルなので、シートは前向き。

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 クノッケの乗場は、国鉄駅とは交差点を挟んだ反対側。

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 リゾート地を結んで走るが、前半は北海は見えない。オステンドを過ぎて、ようやく見えました。これが線路のすぐ右手、の素晴らしすぎるロケーション。

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 デ・パネの終点が近づいて、商店街の中を併用軌道で行く。やや走りづらそう。

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 終点のデ・パネ電停。ここはやや町外れ、という感じ。電停がモダンで、最近開通したのかも知れない。
 クノッケからここまで、250BEF(≒640円)。

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 国鉄のデ・パネ駅。ブリュッセルからくる路線の終着駅、のはずだが、中間駅然とした印象。レール自体はフランスの方まで延びているようだが、旅客列車はここまで。

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 オステンド方面へ折返し、途中ラベリンゲン電停で途中下車。海岸のすぐ脇が電停だなんて、鎌倉高校前以上の素晴らしいロケーションだ!?

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 マリアケルケ地域が、沿岸軌道最大の見どころでしょう。船を見ながら電車が走る。

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 ひたすらどんより曇り空で冴えない。さすがに泳ぐ人はいないが、それでもウインドサーフィンを楽しむ人が多い。

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 オステンド駅まで歩いてみました。海岸沿いにホテルやらリゾートマンションらしき高層ビルがギッシリ立ち並ぶ。まるで北海からの強風に立ち向かう壁のよう。

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 国鉄のオステンド駅。頭端駅です。リゾート地らしく、パリからのTGVタリス乗り入れもあります。

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 IC514列車。ブリュッセル経由で、ワロン地方のウペンへ行きます。プッシュプルタイプの客車編成なのに、なぜかELの次位の客車が運転台付きで、最後部は普通タイプの1等車でした。

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 2等車の車内。窓とピッチが一致していないが、モダンでゆったりした印象。

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 ベルギーではフランダースとワロンで言語が違うが、ブリュッセルは両方の言語を使用します。これはワロン語。

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 こちらはフランドル語。
 ブリュッセル以外では、フランダース地方ではフランドル語、ワロン地域ではワロン語しか表示されません。

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 北海沿岸は曇りだったのに、ブリュッセルを過ぎてワロン地方になったら、急に青空が広がってきました。広い!
 のどかな田園地帯が続きます。

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 終点のウペン駅。ドイツ・ケルン方面へ向かう本線から分岐した支線の終点で、ICの終着駅にしては田舎。
 保存鉄道がドイツの方まで走っているらしいが、未確認に終わりました。

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 駅舎は新しくてモダン。
 それにしても、もうすぐ18時なのに、真昼間のような明るさ。

 列車2本を乗り継いで、この日はリエージュまで戻ります。

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 ベルビエ駅は、トンネルの真上に駅舎があります。
(先月半ば、テロ計画発覚で銃撃戦が起きたのはこの地)

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 今日の旅の終点、リエージュ・ギュルマン駅。今はすごく斬新な駅に変わっているそうだけれど、当時ははっきり言ってつまらない感じの駅ビルでした。

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 ムーズ川から街を見る。思ったより近代的。

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 ペロンの噴水。

 この晩はYH泊。最近オープンしたばかりなのか、新しくてモダンでした。

 明日からはワロン地方のローカル線と蒸気保存鉄道を訪ね、ブリュッセルに戻ります。

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 昨日・今日浜松に行って参りまして、たった今帰ってきました。遠州鉄道のバスと、天竜浜名湖鉄道の駅の撮影がメインでした。遠州鉄道は富士重ボディの旧型車が浜松駅前でも未だ相当数走っており、今後バスファンの注目を集めそうです。後日書きます。

《今日のニュースから》
15日 「みかんジュースタワー」 松山空港でお披露目
16日 首都高速小松川線で火災 作業員2名死亡

 昨日の女満別空港は猛吹雪に封じ込められて大変だったようです。今日はJALが緊急対応便を運航、道路も再開できて一件落着になったようだが、空港で遭難なんて、シャレにならないです。