№1297 今年初 年始早々福岡へ空の旅 2.西鉄313形 お別れ乗車

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 西鉄313形は、今週土曜日(24日)引退します。引退が近づけばどこも混雑が激しくなってポジションの確保もままならなくなるだろう。これもこの年明け早々の福岡行を決定した理由でした。
 問題は、今日(4日)は走ってくれているかという事。日曜日なので、ファンサービスとして運用はされているだろう、と勝手に思ってはいたのだが。

「曇りのち晴れ」の予報通り、なのか、空は青空が広がってきました。いい感じ。博多駅近くのホテルで不要な荷物をチェックインまで預かってもらって、貝塚へ向かいます。
 最初は博多バスターミナルから直接西鉄バスで貝塚方面へ向かうつもりだったが、そういう路線はない、との事だった。1Fの一般バス乗場は混んでいた。太宰府直行は当然としても、ヤフオクドーム行の臨時バス乗場も大変な行列。若い女性が大半。「関ジャニ∞」のライブ、だって。

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 結局地下鉄で行く事になったが、通常の一日乗車券のほか、土休日のみ発売の「エコちかきっぷ」がありました。博多~貝塚間は260円だから、往復だけで元が取れます。福岡空港で気づいていればよかった。

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 西鉄の貝塚駅。2007(H19)年の西鉄新宮~津屋崎間「宮地岳区間」廃線後、貝塚線に乗るのは初めてになります。

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 600形。313形引退後の貝塚線は600形で統一されるが、これにしても既に50年以上経っていて、本来なら置き換えの対象になってもおかしくない。といって適当な代替車両が現状の西鉄にはなく、当分はこのままでしょうか。

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 多々良の車両基地。少なくとも外部から見た限りでは313形の姿はなし。どうやら動いてくれているようです。

 この後西鉄香椎駅で出会いました。この時に撮影したのが、一番上の画像。
 とりあえず西鉄新宮まで乗り通します。

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 以前は行き違いを行っていた香椎花園駅。宮地岳区間廃線と同時に上りホームは撤去、行き違いはなくなったのだが、線路はそのまま残されています。試運転などで使うのでしょうか?

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 現在の終点、西鉄新宮駅。駅舎自体は、宮地岳線時代とは変わっていません。

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 相ノ島航路の時刻表。
 羽田から福岡へ行く航空便を利用すると、たいていこの島の上空で左旋回してアプローチするので(この日は見えなかったが)、その三日月形の島の形もあって気になる島でした。どうやっていくのだろうと思っていたのだが、航路は新宮からあったのか。でも便数が少なくて、ヨソ者としては、行くにはちょっと大変そうだ。

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 313形さよなら運転のポスター。最終日の24日(今週の土曜日)は、この3往復で走るとの事です。
(実は、この日もこのダイヤで運行されていた)

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 ホーム。日中は交互に発着します。

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 宮地岳側は線路が途切れています。

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 その先は、バスターミナルになっています。でも入ってくるのは宮地岳区間の代替バスと、新宮町のコミュニティバスだけ。コミュニティは西鉄ではなく地元のタクシー会社が受託、「マリンクス」の名で運営されています。

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 線路跡はさらに、新興住宅地に転用されていました。ここの住人が、貝塚線の恒常的な利用者になってくれていれば良いのだが。

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 宮地岳区間は、西鉄バス宗像が代替バス(5系統・西鉄新宮~津屋崎橋)を運行しているが、日中は30~40分間隔と大分少なくなりました。電車時代は12~13分位で走っていたはず。宮地岳区間は末期に乗った事があり、確かに大分お客さんが少ないなあとは感じていました。この程度で間に合ってしまうなら廃線もやむなしとも思うが、福岡市中心からそんなに離れていない地域でこんなだと、先行きは少々不安かも。
(宮地岳区間とはルートが若干異なる。日中はJR福間駅~津屋崎橋の区間運転もあるようだ)

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 30分後、315Fが貝塚から折り返してやってきました。車内も特別な装飾になり、ドア上の路線図も専用のものになっています。

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 車内。以前にも乗った事があるが、座席の地が変わっていました。
 天井吊りは、313形に関わる公募の写真が展示されていました。過去の大牟田線時代や、宮地岳線移動直後の未更新2ドア時代の写真もあります。これらの写真を集めたフォトブックが、貝塚駅で販売されています。

 1本早い電車で先回り。再び西鉄香椎で待ちました。西鉄香椎は高架化が完成していて、木造駅舎だった頃とは完全に様相が変わっています。

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 改めて315F。きれいに撮れたと思う。このまま貝塚まで乗っていきます。

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 記念のヘッドマーク。なお、掲出は23日(金)までだそうです。
(最終24日は特別の装飾になるそう)

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 車内のドア上には、西鉄が募集した、利用者などからのお別れのメッセージが掲げられています。

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 貝塚駅には、引退までのカウントダウンが表示されています。

 再び315Fで西鉄新宮まで1往復、「お別れ乗車」としました。

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 再度、西鉄新宮駅で並ぶ315Fと600形。

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 西鉄旧マークも、きちんと復元されていました。
 本当はもう1枚撮りたかったけれど、空は再び曇りがちになってしまいました。「曇り時々晴れ」というのが正しい予報だったのではないかと。ともあれ貝塚まで乗り通し、お別れとしました。

 この後はWebページ作成の一環で、JR九州バスの直方線を訪ねました。いずれWebページ再公開時にご覧頂こうと思います。
 この日はこのまま博多駅近くのホテルに投宿。明日も晴れて欲しいな。天気予報はそうなっているのだが。何しろ早い便で帰らなければならないので。

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《今日のニュースから》
18日 民主党代表選挙 決選投票で岡田代表代行を選出
19日 学校統廃合 文部科学省が60年ぶりに手引き

 私が小学生だった頃、6年生は4クラスあったのだが、現在は2クラスに減少、当時建築された新校舎はコミュニティハウスに転用されています。
 公立の小中学生はこの50年で約半分に減っているらしい。バス停の名称変更で学校の名前が相次いで消えたりしているのは、昨今の路線バス事業者のリリースで我々も良く目にしているはずです。修学旅行列車など、交通業界や交通趣味にも影響を与えるだけに、今後も要注視です。

№1296 今年初 年始早々福岡へ空の旅 1.ANA241 B787-9!

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 西鉄313形の引退が、一週間後に迫っています。
 昨年引退の発表があってから、大牟田線時代のクリーム+茶色の旧塗装を復刻して運行を行っています。撮りに行きたいとは思っていたが、機会を作れないうちに新年になり、これがラストチャンスと、年始最初の休日を使い(1日余分に休みをもらって)、やや慌ただしかったが福岡まで飛びました。年明け早々、これだけ早い時期に飛行機に乗るのは初めて、私的には相当異例です。

 往路は、ANAの最新鋭、B787-9です。思いの外早く乗る機会を作れました。

 1月 4日(日)

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 羽田空港行特急。上大岡から乗ったのだが、都営5300形だった。
 前にもどこかで書いたが、アナウンスが日本語だけというのは、国際空港アクセス鉄道としてはそろそろ問題だと思う。京急蒲田からは外国人の利用も多かったし、国内線でも外国人の利用は少なくなくなっている。関係各社で調整し、早急に多言語放送の実現を。

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 第2ターミナルの出発案内表示。241便は下方の上から2段目。この便はハワイアン航空6121便でもあります。

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 2F出発ロビー。思いの外暗い。節電対策もあるのか?もっとごった返しているかと思ったが、それほどではない。

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 展望デッキに立ち寄ってみました。241便はすぐ目の前の63番スポットから出発。右の64番は「ゆめジェット」。曇りがちではあるが、もう夜明け。

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 保安検査場C。通過すると63番ゲートは目の前でラク。

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 出発準備中。今日はJA833A。

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 63番ゲート付近は、思いの外お客さんが少ない?事前改札も、優先搭乗もほとんど対象者がいないまま、早めに全員の搭乗になりました。
 プレミアムクラス、1人もいなかった?普通席も思いの外ガラガラ…。予約時に座席指定をした時点では、もう少しお客さんがいたような気がしたのだが…。34Kを指定していたが、もっと後方の窓際もかなり開いていました。

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 なので、かなり早くドアが閉じ、ドアモード変更指示が出る。もっとも、コンテナ積み込みにやや時間がかかって、動き出したのは定刻7時20分ピッタリ。
 残念ながら、この便では非常デモビデオの後、前方の風景が映りません。最初からそういうシステムなのか、たまたまこの便だけ?

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 南側のエリアには機体がほとんどなく、ただB777-300「ピースジェット」がポツンと留まっていました。

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 D滑走路、R/W05から離陸。すぐに右旋回。

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「風の塔」をグルッと一周する形で上昇して行きます。

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 羽田空港を右に見て、レインボーブリッジを見下ろしつつ西下して行きます。ゴミゴミした東京の街並みを見る。
 後方から女の子たちのオシャベリがペチャクチャ聞こえては来るが、それ以外は静かなもの。

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 B787-9のキャビン。これだけだと、B777あたりとどう違うというのは、正直解らない。それにしても、後方のパートは自分を含めても、20人程度しかいない。いくら羽田発下りとはいえ、もう少し乗っているかと思ったが、ちょっとびっくり。年始だからもうちょっと乗っているかと思っていたのだが。

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 南アルプス上空、機内サービスの最中、キャプテンアナウンスがあった。驚いたのは、高度が40000ft(12200m)と告げられた事。うそ、もうそんな高さ?普通は目的地到着前、ディセンドの直前あたりで出る数値のはずだが。一昨年のフランクフルト便でも感じたが、これがB787、という事か。

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 サンドイッチとコンソメスープで簡単な朝食。空港の売店で「空弁」って豊富に売られているが、洋風となるとこの程度のサンドイッチしかない。私は朝は基本的には洋風派なので、パン中心の本格的な洋風弁当が欲しいなあって思っているのだが、どうでしょう?

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 機内誌数種と、セーフティインストラクション。インストラクションは-8と共通のようです。

 下界はやや雲が多かったが、その隙間から琵琶湖が垣間見えました。周辺は雪景色みたいだった。ちょうど1週間前、JRの新快速で通過した時は、雪なんてまったくなかったのに。

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 中国の山間部。山の名前が解らないのが残念。

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 広島を過ぎたら、もう着陸アプローチ。降下開始。九州は天気が良くない…・。
 ベルトサインが点灯すると同時に、日英二か国語で自動的にアナウンスがあるのが初耳。モニターはデータの表示が消され、やはり前方は何も映らない。

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 大分降下した所で右手に志賀島が見えてくる…のだが、かなりボンヤリしています。

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 箱崎上空。かなりビル群がスレスレ。

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 R/W16に着陸。

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 誘導路に入り、、ターミナルに向かう。RACとAMX機を見る。福岡空港は工事中と聞いたが、ターミナル近辺だけではなく、エプロンも工事をしているようだ。この付近で一時停止してしまった。他機の出発を待っていたと思うのだが、前方の様子は解らないから、どうなっていたのかは解らない。
 それでもターミナルには定刻より4分早く到着。「少々早く到着できました。定時運航にご協力ありがとうございます」ともアナウンスがあった。

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 降機開始。キャビンの明かりはブルー系。

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 荷物受取のテーブル。お客さん、少ないなー。その割にはバッグがなかなか出てこなかったりするのだが。

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 到着ロビーも、ほぼ同時刻の羽田発JAL便が着いたにも関わらず、それほどの大混雑とは見えなかった。多分出発ロビーはすごかったのだろうと思うが。

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 福岡市営地下鉄空港線。今はPASMOでも乗れます!

 初めてB787-9に乗ったけれど、キャビン仕様自体は在来のB777あたりとあまり変わらないので、特にB787だからどこがどう違う、というのは、見た目では正直解りませんでした。これからB777-200に代わって国内幹線の主力になり、搭乗の機会も増えてくるのだろうから、そこで違いがよりはっきり解ってくるようになるのでしょうか。高度はビックリしたけれど。

 福岡の天気予報は「曇りのち晴れ」。本当に回復してくれるの?やや気がかりではあったが、ともかく一旦博多で降りて、ホテルで不要な荷物を預かってもらった後、貝塚線を訪ねる事にします。313形、動いているよね?

 当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
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《今日見た・聞いた・思った事》
 今日は阪神・淡路大震災から20年の節目でした。犠牲になられた方々には改めてお悔みを申し上げます。
 20年ともなると、成人式を迎えていない若い世代は、LIVEでは解らない訳です。あれだけの大惨事だ、風化なんてありえないとは思うが、この経験を若い人たちにどう伝えていくか、重要な課題です。
 今年はこの後、8月15日に太平洋戦争終戦から70年を迎え、国内でも国際的にも様々大きな動きがあるでしょう。日中・日韓関係はどうなってしまうのか。日本の政治家には心して欲しい。
 この他、交通がらみで節目となる出来事がいくつかあります。3月20日には「地下鉄サリン事件」からやはり20年、4月26日には福知山線の大惨事から10年、8月12日には日航ジャンボ機墜落事故から30年、事故ではないが12月には「国鉄スト権スト」から40年になります。どれもこれも社会に与えた影響は極めて重大、いずれも現代にいたるまで、各分野で重く引きずっていると思います。
 どうも西暦で一の位が「5」の年は、日本では交通の大事件が起こる傾向があるようです。今年も比較的小さいとはいえ、バスの事故が相次ぎました。どうかこの一年、日本の公共交通で、犠牲者を出すような大惨事が起こりませんように。

《今日のニュースから》
16日 DeNAベイスターズ オーナーに南場智子氏就任 日本プロ野球初の女性オーナー
17日 オリックス・バファローズ 監督・コーチ 元本拠地球場で黙祷

 20年前は「オリックス・ブルーウェーブ」、1989(H元)年に阪急ブレーブスから引き継いで生まれたチームです。震災の年はグリーンスタジアム神戸(今のほっともっとフィールド神戸)を本拠として、故仰木彬監督の下、イチローらを擁してパ・リーグ優勝を果たしました。
 今年の4月にほっともっとで行われる西武2連戦は震災20周年の企画として、当時のブルーウェーブのユニフォームを着用して試合を行うとの事。

№1295 この列車の行先・終点はどんな場所 1.印旛日本医大

 鉄道趣味、特に撮影の中でやや「マニアック」なジャンルと思えるのは、列車の正面や側面に記された「行先」でしょう。他者様のサイトでも、ダイヤ改正で新たに設定されたり、臨時ダイヤで特別に見られた行先を掲げた列車の画像は、どこでも大きく掲げられるものです。最近の例だと、入間基地の航空祭の時に西武線で見られた「入間市」でしょう。通常は設定がない行先だが、この日は東横線でも見られたりしました。

 思い出すのは2004(H16)年1月31日の東横線。前日に横浜~桜木町間が廃止、一方でみなとみらい線直通開始は翌2月1日となったので、この日1日だけ、1日中「横浜」の行先を掲げた列車が走りました。これをカメラに収めんと、東横線の各駅ホームはどこも大変な騒ぎになっていました。ややお行儀の悪いファンもいて、上り電車の運転手が思わず怒鳴りつけるシーンも見られました。当然だよなあとか思ったのを思い出します。

 たかが列車に記された地名に過ぎないのに、なぜ多くのファンを惹きつけるのか。もちろん後々に歴史を残す意味の方が大きいのだろうが、ひょっとしたら、その地名自体に、どこか惹かれるものを感じるのかも知れません。どんな近場でも、どんな無味乾燥な駅でも。
 ただ単にその駅名を記した列車を撮るだけでなく、その列車の行先・終点ってどんな場所なのだろう。何があるのだろう。鉄道そのものから離れて、そんな事も少しは知っても良いのではないかと、今回より不定期だが、列車に記された駅名、つまり列車の終着駅はどんな場所なのか、実際に訪ねて歩いてみる試みを始めます。

 もちろん、短い路線、相互直通をやらない路線だと列車に掲げられる行先などそう多くはなく、注目度は少なくとも「鉄」では低いでしょう。JR中央快速線だと、「東京」「高尾」なんて普通過ぎるし。一方で直通運転の「高麗川」「河口湖」はもちろん、短区間折返しで「新宿」とか見るとアレッと感じるのではないでしょうか。 なので、私鉄では相互直通運転だったり、JRでも昨今の直通運転の広域化で急に目に触れるようになった、あるいは区間運転で設定数が少ない、比較的レア?と思われる行先について、実際に訪ねてみます。

 第1回目は、北総鉄道(千葉ニュータウン鉄道)の「印旛日本医大」です。
 北総線や京成押上線・都営浅草線はもちろん、京急線でも羽田空港直通の増強で、都内区間では普通に見られる行先だが、京急蒲田より南、神奈川県内区間では、沿線の利用者から見ても、今でもアレ?と思う行先の一つではないでしょうか。

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 現行ダイヤでは、京急蒲田より南の神奈川県からは、平日5本・土休日2本あります。特に羽田空港発着では見られない特急での設定が平日3本・土休日2本あり、この組み合わせもまたレアと言えましょう。
 馴染みの少ない行先ゆえか、列車には「品川方面」の一文が添えられています。
(全く蛇足だが、画像の1001Fは正面のみフルカラーLEDに改造、側面は幕のままだった)

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印旛日本医大駅
 2000(H12)年7月22日、印西牧の原からの延伸により開業。駅番号HS14。小室~印旛日本医大間は千葉ニュータウン鉄道が第3種鉄道事業者で、この駅も千葉ニュータウン鉄道が保有する(業務は全面的に北総鉄道に委託)。2010(H22)年7月17日に京成成田空港線(スカイアクセス)が開業。同駅は京成との共同使用駅となり、アクセス特急が停車する。乗降人員4,552人。
 駅名の通りかつては印旛村に位置し、同村初の鉄道駅となったが、市町村合併により、現在は印西市に位置する。塔とドームが印象的。関東の駅百選。

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 待ち合わせスペース。ガス灯風の照明が印象的。

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 改札口。
 地元でなくとも、「どこかで見たような…」という人、多いと思う。「烈車戦隊トッキュウジャー」のオープニングで、ミオ(トッキュウ3号に変身する女の子)が通過する改札です。
「トッキュウジャー」は2月頭に終了するが、これまでここを含めて多数の鉄道(ほとんど関東地方だけど)でロケを行っているので、「トッキュウジャー」の「聖地巡礼」なんて、「鉄」の皆さん、いかがですか?アニメよりリアルだし。

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 開業から15年近くになるが、一応高層マンションや住宅も並ぶようになってはいるが、全体的には、駅付近はまだ閑散としたイメージが拭えない。ちばグリーンバスの酒々井行の他、中小事業者数社の短距離バス路線があるが、どれも本数は少ない。土休日のみ、ちばレインボーバスの酒々井プレミアムアウトレット行が経由するようになりました。

 最初この鉄道が延伸する時、駅名は隣接するニュータウンから取って「印旛いには野」となるのではないか、と勝手に考えていたが、結局正式駅名は「印旛日本医大」となりました。正直行先としてはスマートさに欠けるかなあと、開業時には思ったものです。

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 その「日本医大」とは「日本医科大学」の事。キャンパスはないのだが(千駄木と武蔵境にある)、付属の千葉北総病院があり、駅から無料送迎バスが運行されています。1時間に1~5(休日は3)本程度。
 バスに乗って、実際に行ってみました。日曜日だったから外来は休診だが、それなりに人の往来はあります。コンビニはまだしもドトールコーヒーが営業していたのが、少々ビックリ。

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 そもそも、この駅の工事中の仮称は「印旛松虫」でした。
「松虫」って何?聖武天皇(701(大宝元)年~756(天平勝宝8)年)の第三皇女「松虫姫」から来ていて、駅名票にも記されています。

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 この松虫姫ゆかりの松虫寺が、駅の北東約1㎞強の位置にあり、徒歩で20分程。ニュータウンから、農村地帯にかけて歩くと、駅付近の遠景を見る事が出来ます。小さくてわかりづらいかも知らんが、駅の塔が見えます。

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 寺の近くには、周辺の案内看板があります。

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 この辺の最大の見どころ、松虫寺。
 745(天平17)年建立とされています。説明書きによれば、松虫姫が重病を患った時、夢のお告げに導かれて下総に下向。萩原郷に祀られていた薬師仏に祈り続けた結果、重病は平癒した。喜んだ聖武天皇が僧行基に命じて建立させ、姫の名をつけた、という事のようです。1959(S34)年、国の重要文化財に指定されています。「房総の魅力500選」。

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 スカイアクセスの南に広がる「松虫姫公園」。一連の伝説にも現れる「牛むぐりの池」があります。

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 最後に、駅を通過して成田空港に向かうスカイライナー。北総線としてはここが終点になるが、線路は引き続き京成の成田空港線(スカイアクセス)として、成田空港まで延びて行きます。

 この印旛日本医大に見られるように、北総線沿線にも、よくよく見ると駅周辺には小さくても見どころが数多くあるのだが、それらは輸送の大幅な増加につながる訳ではなく、開発の遅れ等は北総線の経営に悪影響を与えています。運賃面でのギスギスした話が絶えないのも残念な所で、羽田・成田両空港をダイレクトに結ぶ、他の鉄道にはないアドバンテージを最大限に生かして、北総線の活性化が図られる事が強く望まれます。その最中で、松虫寺のような小さな見どころも、さらに注目を集める事が出来るでしょう。

 今後もこんな感じで、列車に現れる行先・その終着地の駅とその周辺を訪ね、魅力を探ってみようと考えています。次はどこにしようかな。皆様もたまには「鉄」を離れ、駅付近の佇まいにも関心を持たれてはいかがでしょうか?こういう事も時には大事だと思うので。

(撮影は2014(H26)年12月21日(京急線の車両・駅を除く))

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 東急バスに続いて、印西市のお隣の白井市コミュニティバス(ちばレインボーバス受託)でも、ドライバーの居眠りが原因とされる事故が起きてしまいました。今日、会社に捜索の手が入ったそうです。ドライバー、73歳か。どちらも「居眠り」の原因が解らないが、ともかく慎重かつ適切な真相の究明が望まれます。ドライバーの健康が連日問題になるが、そろそろ日本バス協会あたりも、個々の事業者に任せっ切りにせず、自ら行動を起こすべき時ではないか?とにかく、これ以上重大事故が起こらないように。

《今日のニュースから》
14日 セガサミーホールディングス 会長宅で発砲事件
15日 中部電力「メガソーラーしみず」 運転開始