№1207 マレーシア機 「新冷戦」の生贄なのか

画像

 アムステルダムからクアラルンプールに向かっていたマレーシア航空のB777-200が、ウクライナ東部で墜落し、乗客乗員300人近く全員が犠牲になった事は、全世界に衝撃を与えています。
 墜落そのものもさる事ながら、場所が場所な上に、原因が撃墜ではないかとされる事で、ウクライナ政府と、東部を支配する「親ロシア派」とされる武装勢力が、原因の究明を差し置いて早くも非難の応酬を始めています。

 №1180で少し書いたように、ウクライナは今年初めの前大統領が追放された途端、政情が急激に不安定になり、クリミア半島がロシアに併合された上、東部では武装勢力と政府軍が軍事衝突をたびたび起こし、ロシアとアメリカがそれぞれの背後にいるだろうとされる事で、「新冷戦」とまで言われるようになりました。
 不幸なのは、現状に於いて完全な「第三者」と呼べる存在がいない事。今後は関係各国の調査が待たれるが、この状況では、どのような組織が調査して、どのような結論が出されたとしても、事態が収束するとは到底思えません。

 書きたい事は他に一杯あるけれど、これだけは言っておきたい。
 旅客機であれ鉄道であれバスであれ船舶であれ、民間交通機関を狙い撃ちする卑劣な戦闘・テロ等は絶対許されない。
 そして、この事件そのもの、そしてその調査結果を政争の道具にして弄ぶ事も許されません。
 上も下も東も西も、人の話を聞こうとせず、相手をけなし、ののしり、あざ笑い、時には傷つける事で自己を美化しようとする連中が、昨今あまりにも多すぎる。
(日本もだ!)
 マレーシア機が、本当はこんな低レベルの争い事の犠牲になったとすれば、関係国だけでなく、全世界にとって何もかも不幸です。
 今後どんな展開になるか、シロートの私には何も解らないが、少なくとも、「新冷戦」の巻き添えの犠牲は、このマレーシア機が最後となり、底辺の人々にとってはつまらないだけの醜い争い事など、とっとと終わりになる事を、強く願います。
 犠牲になられた方々の冥福を祈ります。

 当ブログでは、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。

《今日のニュースから》
最年少の野球殿堂入り 野茂英雄氏ら表彰式