№1200 バスラマインターナショナル144(ぽると出版)

 1000回を越えると100回単位で回数を刻むのはあまり意味がないかも知れないが、当ブログはおかげさまで1200回目の更新を迎える事が出来ました。4月以降隔日更新なのでペースが落ちているが、地道に、コンスタントに続けていきたいと思っているので、今後もよろしくお願いいたします。

「バスラマインターナショナル144」が、先月末発売になりました。

★各地の新車から
 ほとんどがJーBUS系になりました。東急トランセの高速バスは、東急グループとしては15年半ぶりに関東地方の外へ出て行く路線になりました。
(「ミルキーウェイ」終了以来)
 京急バスのANA職員バスは一般の京急バスベースのカラーで、将来的には一般路線への転用もありなのか?ロングトップドア仕様だが。以前は別の会社が白地のANAカラーでリエッセとかを走らせていたような気がするが、契約先が変わった、という事か?
 中央アルプス観光は、それ自体見る機会がほとんどない事業者という印象。1路線しかないので。名鉄グループなので、これまでは三菱ふそうオンリーだったようです。

★三菱ふそう エアロスターを一新!
 今回は完全な速報。6月19日新発売・同日プレスリリースされているが、バスラマ誌にはもう少し早く情報が伝わっていたのではないかなあ。
 ノンステップ車はMP38系に移行するが、ワンステップ車は記されていない。MP35系のままなのだろうか?
(エンジン自体は変わらないようで、規制記号は「QKG」のまま。
次号で詳細が明らかになるはずだし、これを機に増刊で特集号が出るそうだから期待。

★バス事業者訪問172 小湊鐵道

画像

 今回の小湊鐵道は、個人的には大歓迎でした。規模が比較的大きく、路線も車両もバラエティに富んでいるのに、バス事業を集中して取り上げたメディアがほぼ皆無だったので。
 バスからは離れるが、冒頭に鉄道事業について触れられているけれど、1日平均で4000人程度に落ち込んでいるとはちょっと驚きました。確かに最近は若干列車本数が減少気味だったけれど、ちょっと心配。車両の代替も本気で考えなければならない時期のはずなのだが、資金的にできないのかも知れない。
 私鉄がバスを兼営しているのは最近では珍しくなって、関東地方ではほかに関東鉄道・上信電鉄位になりました。売り上げは公表されていないようだが、恐らくはバスの方が圧倒的に多いでしょう。
 小湊鐵道バスは車体カラーからのイメージもあってあまり都市輸送のイメージが沸かないが、千葉市内では団地輸送も割と活発みたい。一般路線は全体的に北高南低の傾向が見られるようです。南部はローカル線がおおいから。
 高速バスはアクアライン開通以降活発になって、神奈川県内でも見る機会が多くなりました。しかし短距離路線オンリーのネットワークも、それなりには課題があるようです。フェリーの代替から始まっているのだから、利用の傾向がエリア発中心になるのは当然か。貸切事業も含め、アクアラインの開通前と後ではどのような変化があったのか、その辺も聞いてみたかった。高速バスを多角的に見直すというが、ロケーションからして、ネットワークの根本的な変更はあり得ないだろう。名古屋・京阪神方面への夜行バスとかも、営業地盤からの集客は難しそうだし、ツアーバス勢の攻勢も考えると、独力での新規開設もないだろう。いずれにしろ、資本が入っている京成あたりの協力は必須か。
 また、一般乗合ではその京成バスやその分社、千葉中央バスや日東交通等との関係はどうなっているのでしょうか。
 東金地区の九十九里鐵道委託は正直初耳でした。
(公式Webサイトには、東金〔営〕の存在は記されていない)
 車両面では、旧型車両も特に南部(長南〔営〕と配下の車庫)には少なくないが、他社の中古車両の導入がないのは特筆されます。北部新製配置→経年化後は南部に転属、の流れが出来上がっているからでしょう。
 大網~季美の森の路線は開通当時はデベロッパーと契約した専用塗装の車両が導入され、一般色になった今も2段窓ながらブロンズサッシで異彩を放つのだが、写真がなかったのが残念でした。
 あと、これまでの事業者訪問ではたいていあった路線乗車ルポがなかったのも残念。
 成田空港路線は7月23日より6往復に削減、君津発着は廃止と、今日リリースがありました。

 木更津の三井プレミアムアウトレット輸送がバカにならないようだが、小湊に限らず、アウトレットモールの存在は、高速バス事業者にとって無視できない存在になりつつあるようです。
 先にあげた東急トランセも御殿場のアウトレットに行く路線があるし、買い物客だけでなく、従業員輸送の点でも安定した需要を生み出してくれているようです。JRバステックの阿見プレミアムアウトレット路線は廃止になってしまったが、一度アウトレットモール輸送に関した特集記事が組まれても良いのではないでしょうか。マイカーからバスへの転換を図る術を考える上でも。

★日本に初上陸した韓国製大型電気バス
 九州2ヶ所で3台が運行されている韓国HFG製バスは、三菱重工業が販売を手掛けたというが、同じ「三菱」ながら、三菱ふそうは全く関わっていないよう。
 60~70㎞位走れれば、今の路線バスの系統の平均的な距離はせいぜい10㎞程度だから、日常の運用に組み込む事も難しくはないか。
 導入希望があれば積極的に関わりたい、としているが、三菱重工業の方から売り込みを図る事はないか。インフラ整備も必要だし。とにかくほとんど経験がない分野なので、しばらくは走りこんで様子見、データ収集という感触に見えました。
 三菱重工業というと、最近は独シーメンスと組んで仏アルストーム社のエネルギー部門を買収しようとしたくらいで(GEに敗れたが)、電気中心の社会インフラにかなり積極的に取り組んでいるようだが、ただし、全原発が停止中、再開の見込みも立たず電力供給に不安を残す昨今の日本では、どの程度可能なのだろうか。三菱自身、再生可能エネルギーにも取り組んでいくようだが。何度も書いているが、限られたエネルギーの配分のあり方も考えられるべきでしょう。 

 前号で取り上げられた日野BRCハイブリッドの次世代モデルは、都営バス(やはりまた深川〔営〕か)で試験的な営業運行を行っているそう。1年というから、今すぐ新発売ではないみたい。
 トヨタ・コースターが全世界で年間2万台発売とは、なるほどそうかとも思った。一昨年は香港でも見ているし、TVニュースで発展途上国や紛争地帯の映像が流れると、コースターが映る機会も少なくないように感じます。マイクロバスの2ドア仕様はかつて三菱ローザであって、弘南バスで使われた経験があるが、現状の日本だと可能性はなさそう。
 各地でいろいろバスのイベントが行われているが、必ずしも9月20日、という訳ではないもの。関シティターミナルは、かつて一時期名鉄美濃町線が乗り入れていたあたりか。
 JR江差線の代替バスがスタートしたが、ポンチョなのか!便数は変わらないが、これで間に合ってしまうようだと、ちょっと不安かも。
 ルクセンブルクのカラーグラフは車両中心で、この国は国鉄バスの長距離路線が割と発達しているのだが、その辺に触れられていないのがちょっと残念。バスラマ誌は欧州の記事が掲載になる事が多いが、オペレーションの分野では都市バスが中心になる傾向があり、日本との比較の意味でも、もう少し長距離バスを取り上げてくれてもいいかなあと思います。

 次号は新エアロスターの他、スタート1年になる新高速乗合バス制度の検証記事が掲載になるよう。北陸道の事故もあって、まだまだ問題は山積みと思うが、どこまで触れられるか。また、高知県の土佐電・県交通の公主導による統合は取り上げられるでしょうか。県単位の話なので、全国的にも一大事ではないかと思いますが。

 当ブログでは、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。

《今日のニュースから》
「世界最大の花」ショクダイオオコンニャク つくば市の植物園で開花