「Forever ANA's B747-400」はあと1回残っていますが、1回お休みします。
昨日の話になるが、JALは、「2012~2016年度JALグループ中期経営計画 ローリングプラン2014」を発表しました。
中期経営計画の3年目を迎えるに当たり、過去2年を振り返った上で、残り3年で目標を達成するための方針を再確認するというものです。
他にもいろいろあって、一部は後で少し触れるとして、具体的な施策の中で一番大きいのは、今年の10月にJALエクスプレス(JEX)をJAL本体に吸収合併させるというものでした。
JEXは、元々は伊丹ベースのローカル路線の低コスト化を狙って1998(H10)年に設立されました。機材はJALから移籍のB747-400を使用したが、赤系ベースではありながら、JALグループのイメージを破るような、結構大胆なデザイン(特にロゴ)で注目されました。
CAは「スカイキャスト」と称したが、低コスト化のため、これまでのCAが行ってこなかったような業務も担当するようになり、その様子は一般のTVニュースにも取り上げられた事があります。
その後、JAL・JAS統合によりデザインも「Arc of the Sun」カラーに統一、MD-81の移管も受け、さらにはわずかな時期ながら短距離国際線も手掛けるようになりました。
2010(H22)年以降は、JAL本体の経営再建に伴う再編成により、機材のダウンサイジングによりB737-800が国内線の主役に躍り出たから、一気に全国に路線網を広げる事になりました。しかし、JEX便名での運行はなくなり、当初の低コスト運航部門から、JALの運航の下請け的な役割に変わってきていました。
合併の理由として、別のリリースによれば
「本合併により、JALグループにおける国内線の需給適合の機動性向上、および機内ヒューマンサービスの強化を実現し、国内線事業運営の安定化を図ってまいります」
としているが、あくまで部外者の勝手な推測だが、現場の従業員、特に実際に運航にあたるクルーへの配慮をせざるを得なかったのではないか、という事情もあるのかなと思います。
№1136で書いた羽田→鹿児島線のように、乗客の立場としては、もうJEXである事を意識するシーンはほとんどなくなってしまっていると思うのだが、一方で同じB737-800ながら、JALが直接運航に関わる便もわずかながらあります。
企業内の労働条件については解らないからうかつな事は書けないが、JEX側から見たら、「同じB737-800の国内線なのに、どうしてJALより賃金体系や労働条件が低いのよ」という不満も、ひょっとしたらあったのかも知れません。
JAL側の方も経営再建の過程で賃金水準も若干下がってきているようだし、統合するには、ここらが好機、という判断もあったのでしょう。
16年に渡るJEXの健闘、まだ就航期間は半年ありますが、ここで称えたいと思います。
先の「ローリングプラン2014」について、お金などの話については専門家に任せるとして、お客さんの立場として、また趣味者として他に注目できる点としては、
1.B777-200ER・B767-300ER・B787にも「SKY Wi-Fi」を導入
(今回はパナソニックと組む)
2.JTAは2015(H27)年度より機材更新開始
3.4月より、BAにAYを加えた、欧州線共同事業をスタート
という所でしょうか。
JTAの機材更新はちょっと注目で、これまでならB737で決まりだったと思うが、JAL本体がA350の導入を決定している事で、ひょっとしたら傾向が変わるかも。A320の可能性も、決して少なくはなくなってきたのではないでしょうか。
この「ローリングプラン2014」には、
「JALグループには、計画作成を重視する一方、その実行状況や達成度に対する振り返りが十分ではなく、結果についての分析、反省をふまえることなく、以後の経営を進めたという、大いに反省すべき過去があります」(=経営破綻に至る事になる)
という言葉が何度か出てきました。
会社の経営としてはこれでは失格、社会的に怒られたり笑われたりしても仕方ない(こんなものでは済まなかった訳だが)、となるのだが、これを個人の生活に強引に当てはめると「耳が痛え」って人、実は案外多くいるのではありませんか?
かく言う私も、その一人…。
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《今日のニュースから》
JR西日本・セブン=イレブン 業務提携を正式発表
最近の各鉄道のコンビニや売店は大手と提携するケースが多くなっていて、セブン=イレブンは既に京急などと提携しているが、鉄道事業者との提携は最大規模になるとの事。
6月下旬の京都や岡山などからスタートし、5年程度で転換。「Kiosk」「Heart・in」の名は副称で残るよう。