「バスラマインターナショナル142」が、先月末発売になりました。
★電気バス 2014
いよいよ日本でも、大型電気バス(EV)の実用化が見えてきた、という事なのか、過去から現在のテスト走行まで、さらに海外の事例までまとめて、おさらいになっています。
正直技術的な部分は解らない所がほとんどだが、大型に限らずEVの課題としては、
1.1回の充電でどのくらいの距離が走れるのか
2.1回の充電にどのくらいの時間がかかるのか
3.電池は何回まで充電の繰り返しに耐えられるのか
4.電力はどこで供給するのか
この4点を中心に絞られるのかと思います。
色々読むと、日本の一般路線バスに関しては大容量のものは必要ない、大きいと重量がかさむし、充電の時間もかかる、というのは共通の認識になるようです。となると後は充電の繰り返しどこまで耐えられるか、が最大のポイントになるか。
また、充電ポイントの設置場所も問題で、個人的には、スペースはガソリンスタンドほどは必要ではないとも思うので、後はコストでしょうか。
車体の軽量化を求める声が多いようだが、ただ、あまり軽くしすぎると、事故とかが起きた時の耐久性は大丈夫かとも思う。
バスの場合、電力は使ったらそれっきりというのも少々辛い。電車だと、発生した電力を他の電車に使ってもらえる回生ブレーキとかあるのだが。
電力そのもので言うと、化石燃料だろうが、原子力だろうが、再生可能クリーンエネルギーだろうが、何から得るにしろ、この先はジャンジャカ湯水のように使う訳には行かないはずで、多少成長にブレーキを掛けてでも、ある程度は強制的に、電力の使用量を押さえ込まなければならない。ではどこを優先するのか。「バスラマ」誌だったら、おのずとはっきり答えを出すだろうが。
いずれにしろ、EVバスが市中をひっきりなしに行き交うシーンを目の当たりにするには、まだ今しばらく時間がかかりそうです。
★バス事業者訪問170 日立電鉄交通サービス
異色なのは、「世界的製造業の企業グループの公共交通部門」と位置付けられている所。
「日立」の地を走っているから「日立電鉄」ではなく、日立製作所の傘下に入っています。
(日立製作所の公式Webサイトでも、きちんとグループ企業の1つとして(日立電鉄タクシーと共に)記されている)
とはいえ車両に日立製作所のマークやロゴが掲げられている訳でもなく、表立っては親会社が口を出す部分は多くはないみたい。技術的部分(ICカード)などでの協力関係はあるようだが。
ラッシュ時と日中で極端に需要(=輸送力)の差があるのは、昔の電車もそうだったが、企業城下町らしい所なのだろうか。
路線網は南部の日立中心と、北部の高萩で分断されていて、北部は結構山奥まで路線が伸びているが、南部はそうでもないようだ。一般路線は、今後はBRTを中心とした路線の再編に期待、でしょうか。
高速バスは割と好調のようで頼もしいです。関西方面への夜行の話はないみたい。
このエリアも東日本大震災では手ひどい被害を被ったと思われるし(海岸沿いの路線もあるし)、すぐ北には福島第一原発があるのだが(常磐線でエリア最北の磯原駅と、原発に最も最寄りの大野駅の間は85㎞程度)、直接的にも間接的にもどの程度の影響が出たのか、もう少し知りたいと思いました。
★WILLER EXPRESS 2014年の展開
村瀬茂高代表へのトップインタビュー。
小さいが注目したのは、中国JRバスが運行する広島の市内循環「ひろしまめいぷるーぷ」との提携で、もちろん直接競合するのではないが、在来の乗合バス事業者との提携は、これまであまりなかった事ではないか。今後は、路線によっては共同運行という事もあるのか。
(既にイーグルバスや大阪バス等は、短距離空港バスでは在来事業者と共同運行を行っている)
バスの乗り継ぎを前提としていないのは在来事業者も同じだと思う。ネックは、やはり定時性になるのではないか。渋滞に巻き込まれる心配が、どうしても拭えないと思う。乗り継ぎ便に間に合わなかったら、鉄道や航空のような救済措置があるのか(ない事もあるが)、その点も検討課題でしょう。
★各地の新車から
宇野自動車はまるで顔ぶれが変わらないと、3年前に岡山を訪れた時の印象として、№595で書いたが、レインボーⅡワンステップが入りましたか。
宇野自動車は、両備グループや下津井電鉄などとは一線を画した営業方針を持っているようだが(ICカードはない)、岡山程度の規模でいつまで続けられるのか。
京都市営バスは、「幕」のBRCとは新鮮。交通局のポリシーが伝わってくるよう。別項に「市バス新運転計画」があって、昨今の公営バスでは珍しい積極策に打って出るようで期待。
★各地の復刻塗装から
やっぱりレギュラーになるの?
都営バスについては別記事があり、担当者へのインタビューもあるが、本当にしつこいのだが、やっぱりラッピングではなく、全塗装でやって欲しかった…。数年運行の予定ならなおさらで、まあラッピングの本家の東京ならではなのだろうが。
大阪市もラッピングなのか。窓の部分は、中からだとどう見える事になるのだろうか。
超長期実用テストレポートで、東急バスのKK-MK27HMが引退する事になりました。
(もう引退済みのはず)
11年弱とは、東急バスとしては早いかなあと思った。それに、もっと古い東武バスのKL-LV280L1が、未だ安定して走っているようなので、なおさら。
京急バスの高速車KL-MS86MPも3月中の引退だそうで、2度目の世代交代の時期、でしょうか。
次のレポート車には、鹿児島のユニバースが加わるそう。首都圏以外も初めてになりそうです。
2月の2度にわたる「豪雪」は、関東地方のバスにかなりの打撃を与えました。
今日現在でも、奥多摩方面では運行が再開できていないようです。
関係者の皆様のご苦労も大変だったと思います。次号でレポートなどがあると良いと思います。
当ブログでは、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
ところで、明日から鹿児島と松江に4日間掛けていってきます。
ずいぶん方向違いとも思われるだろうが、福岡~出雲間では、JACのSaab340Bにも乗ってきたりします。
ただ天候が、明日の鹿児島はまだしも、その先がどこも良くなさそう、松江は一畑電車も撮ってきたいのだけれど、現状では難しそうです。何とかそれなりに楽しんで来ようとは思っていますが。
このため当ブログは、明日と明後日の更新をお休みし、都合3連休とさせて頂きます。
帰宅後の木曜日に再開する予定です。
********************
《今日見た・聞いた・思った事》
ちょっと遅いのだが、ANAの「ANA Wi-Fi サービス」の概要が先月26日に発表になり、昨日から正式にスタートしました。
初期のアナウンスからかなり経ってしまったが、全くやっていなかったわけではなく、去年帰国で利用したB787-8に搭載の「ANA SKY CHANNEL」には、Wi-Fiサービスの掲載がありました。
ただ当時はまだ試験運用の段階だったようで、正式なリリースもなかったし、その直後には、技術的な問題でサービス開始が延期になるともリリースがありました(なぜかすぐに消されたようだが)。
ANAのサービスの特徴としては、料金が容量別になる事。
5MB … 6USD
10MB … 12USD
20MB … 24USD
支払いは、C/Cのみ。
ここで、先行してサービスを行っているJALの「JAL SKY Wi-Fi」の料金を掲げてみます。
JALは時間制。
1時間 … 11.95USD
24時間(1フライトと考えて良い) … 21.95USD
とすれば、容量が小さいデバイスなら、ANAの方がお得ではありそうです。
ただ、実際の優劣はスマホやタブレット端末を持っている方々に決めてもらうとして、ANAの方はノートパソコンの使用や動画ダウンロードは推奨しないとしていて、これは機内でもPCで仕事をしたいというビジネスユーザー向けではないなあ、という気がしました。
ANAはB777-300ER(当面は2機)に加えてB767-300ER(当面は1機)にも搭載、東南アジア各路線にも展開するという事なので(路線は固定されないので、今の所は乗ってみないと対応かどうかは解らない)、特にスマホが好きな、若いカジュアルな旅行者向けが中心のサービス、という所でしょうか。
なお、試験運用の時点ではアメリカ・韓国・タイ・インドネシア・インド等がサービス非対応だったが、本運用ではどうなっているのかは解りませんでした。
私はこれまで何度も自らを「ITオンチ」と呼んできたが、世界中の各交通機関でWi-Fiが普及すると、それだけで済ましてばかりもいられず、ほんの少しは勉強しなければなあ、とも感じます。
《今日のニュースから》
国内報告のエイズ患者・感染者 過去2番目の1546人