「バスマガジン」vol63が先月末に発売になりました。少々遅くなったが、ここで取り上げます。
表紙は神姫バスのBRCハイブリッド。行先表示の「手柄山ループバス」は2010(H22)年3月運行開始。この月は姫路市営バス最終日に訪れているのだが、気づきませんでした。市営バスからの転換と同時の運行開始だったのか?
◆ 俺の推しバス
新旧さまざまあるが、私的な思い出もあって、「急行専用車」と、「B8シリーズ」が特に興味深く読めました。
山形交通の急行(特急)バスは、15年前の1988(S63)年に乗った事がある。山形発米沢行で、米沢からはJR米坂線に乗り換えるプランだったのだけれど、雪のために渋滞でベタ遅れ、予定していた列車には間に合わなくなり、次の坂町行に乗った時にはもう真っ暗で、景色が全然楽しめなかった、という、正直苦い経験もありました。
現在の山形交通は一般道長距離路線はほぼ壊滅(せいぜい山形~長井位)で、このため米沢・新庄は一般路線のエリアが孤立してしまいました。
山形交通に限らないが、当然利用者数の大幅な減少(沿線人口そのものの減少、マイカーへの転移)もあるし、並行するJR線のダイヤの整備も、急行バスの衰退の一因に挙げられるでしょう。
また、路線は維持されていても、現代ではバリアフリー対策が必要だから、通常は2ドア車の導入が必要になり、昔の急行専用車みたいなトップドア車両の投入はもはや難しい。
B8系というと、小学生の高学年時に今の戸塚に越してきて、神奈中バスのB800…舞岡〔営〕だとN(長尺)だったっけ?…に何度も乗る事になりました。
停車中の「タカタタカタタカタタカタ…」のアイドリング音と、発進時の「ズゥーン」という響きが、同時に在籍していたMRともMPとも違っていて、当たったら子供心にも嬉しいと思ったものでした。
池の平へ行く越後観光バスの写真はいいなあ。こういう、田舎道をバスが走る光景は、今後どの程度見る事が出来るのでしょうか。心配です。
◆ 博物館にバスを見に行こう!
東急「電車とバスの博物館」の日野RB10、東武博物館のキャブオーバーバス、日野オートプラザの日野ボンネットバスが取り上げられていました。
なぜかここでは記されていなかったが、日野オートプラザのボンネット車は、20年前まで上毛電気鉄道で動態保存的に走っていた車両でした。
本当にしつこいのだけれど、バスに関しては、各鉄道事業者毎に任せている状況からは脱却して、本格的なバスの博物館が欲しいし、何よりもっと台数が欲しいとも思います。今ならまだクラシック車両の収蔵・レストアはギリギリ間に合うだろうと思うし、ここでは出なかったが、「京王レールランド」のRNのような比較的新しいバスでも、ある程度歴史的価値がある(と認められる)車両なら並んでいたっていい。
動態保存にはこだわりません。今は排ガス規制のクリアもきついし、それに対応するための出費ができるなら、その分、現役の路線バスの安全運行対策に費やすべきだから。
◆ 離島に生きるバスたち
1回休んで、第3回は石垣島。
石垣島は10年以上前に行った事があるのだけれど、当時からすでに東運輸の積極的な運営が見えていたとはいえ、新空港開港後の現在は、かなり様相が変わっているように読めました。
元々頻発運転だった白保線をベースにしていたとはいえ、30分毎の空港バスは地方空港(それも離島)では破格だし、ノンステップ車も新車・中古車合わせてかなりの数があるようです。
旧空港のランプバスは、確か元大阪市営コスモスクエアシャトルの三菱ふそうエアロスターKもあったと思う。ドアの形態で一目瞭然でした。
新空港開港後はLCCも巻き込んだ航空の激戦区になり、国際線も就航したほどだから、しばらくは活気があるでしょう。
◆ おじゃまします バス会社潜入レポート vol.63 神姫バスグループ
神姫バスは前にも書いているから特段新たに記す事は少ない。
ツアーバスから移行した神戸~TDR線は「ハートライナー」と称して、今でも在来の高速乗合バスとは一線を画した運用を行っているよう。この路線、バス停がどこも一般にはあまり馴染みがない感がある。三宮でさえ、神姫のバスターミナルではない。
関西国際大学輸送のエアロスターKは本体で御覧頂いているが(画像の車両はリタイアした模様)、車両面から見ても、かなり長距離の輸送が多い大学のよう。
今後も旧市営バス路線を含めた姫路・明石両市が、グループの路線バス事業を引っ張って事になるでしょう。
◆ 終点までのバス散歩
第4回は西武観光バスの西武秩父駅→坂本。
分社とは言え、西武バスもずいぶん山奥まで入るもの。お祭りが多そうです。
(このルートからは外れるが、吉田の「龍勢祭」なんて有名だし)
西武鉄道も最近は秩父の観光宣伝に力を入れているし、相乗効果で利用が増えてくれれば。
その西武バスの都内路線や関東バスは、どちらもなかなか厳しい部分があるようです。
(その点は、前号の「全方位レポート」で指摘されていた所も多い)
ただ、西武池袋線の高架化がなったし、新宿線の地下化も着手されたので、踏切が減れば定時性が確保できて、利用者が戻ってくれるかも知れない、という期待はあります。
両社とも、富士重ボディの車両は、いよいよ終わりが近づいているようです。生産終了からもう11年だし。
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《今日のニュースから》
大阪市橋下市長 辞職を表明
今知事選挙戦真っ只中の東京都もだけれど、特定の個人の思想信条だけで自治体があっち行ったりこっち行ったりする傾向があるのは、やっぱりどこか不健全だと思います。馴れ合いもダメなのだろうけれど。