№1122 神奈川の駅を全部撮る!〈終〉 神奈川の駅の未来絵図

 ブログ1000回更新記念企画として始めた「神奈川の駅を全部撮る!」も、最終回になりました。
 日本の鉄道の歴史と全く時を同じくして歩んできた神奈川の鉄道だが、その未来はどこへ向かう?駅を中心に、簡単に展望します。

〔新路線〕
 そろそろ実現が見えてきた新路線として、「相鉄・JR直通線」「相鉄・東急直通線」があります。
 相鉄線の西谷と、JRの貨物専用駅である羽沢との間に連絡線を新設、両社の旅客列車の相互直通運転を行うというプロジェクトです。
 さらに、羽沢と東急東横線の日吉の間にも新路線を建設する計画も、一昨年に工事が認可されました。実現すると相鉄と東急の相互直通も開始、相鉄は2つのルートで東京の都心に向かう事になります。
 相鉄は横浜西口の開発にも大いに貢献した、神奈川県内資本の鉄道の雄なのだが、広域的な鉄道ネットワークの観点からは、必ず乗り換えの現行の路線形態は、利用者の獲得の上では正直ハンデになりつつあります。
 したがって、他鉄道を介する事にはなるが、東京までダイレクトで行ける列車の運行が出来るようになる事は、相鉄にとっては大きなプラスとなるはずです。
 ただし、先行する「相鉄・JR直通線」の工事は遅れており、当初は2015(H27)年度完成が3年程度遅れ、2018(H30)年度になる見通しだと、昨年4月に発表になっています。

 先日、相鉄とJRの境界となるだろう、羽沢新駅の工事現場を見に行ってきました。

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 横浜市神奈川区の西部にある、JRの貨物線上の羽沢貨物駅の北西部で、新駅の建設工事が進んでいます。
 ここは掘割式になり、すぐトンネルになって相鉄線の西谷まで通じる事になります。
 駅そのものもだが、駅に通じるJR側の旅客線がいまだ姿を見せておらず、確かに当初の完成予定には間に合わないだろう、と見えました。
 西谷側のトンネルの工事は鋭意進められていて、ダンプカーが周辺の道路を行き交っています。

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 最寄のバス停は、神奈中バス121系統(新横浜駅~保土ヶ谷駅西口 以前は市営バスだった)の「羽沢貨物駅」。日中は1時間に1本程度の運行です。
 現状において、この付近で一番利便性が良いバス停は、相鉄バス・市営バスの「三枚町」で、横浜駅西口まで頻発しています。工事現場まで徒歩15分程度か。

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 沿線の住民へのお知らせが掲げられています。
 気になったのは駅の構造で、2社の境界になる駅なのに、普通の相対式2面2線になるのか。
 これでは単なる中間駅で、例えばダイヤが乱れた時の運転整理とかには支障になってしまうのではないか。
(さらにこの後東急も入ってくるならなおさら)
 あくまで勝手な推測だが、羽沢~西谷は、営業は相鉄だが、JR・東急の乗務員が通しで乗務、西谷で相鉄の乗務員に交替する形態になるかも知れません。
(阪神なんば線の大阪難波~桜川と同じ)

 それと、「相鉄・JR」の場合、このままだと羽沢の次は武蔵小杉まで駅がない事になり、貨物列車や、武蔵小杉からの先の横須賀線・湘南新宿ラインの存在を考えると、ダイヤ編成が難しくなるし、異常時には混乱を招く恐れがあるのではないか?
 計画は全くないし、特に要請もないようだが、利便性の向上と異常時対策を兼ねて、鶴見あたりにも駅を設置した方が良いのではないかと感じました。
「相鉄・東急」の方は新横浜・新綱島の2駅を設置。新横浜は地下4F?に2面3線、新綱島は地下5F?に島式のホームを設置するよう。新横浜を境に羽沢側が相鉄、日吉側は東急が営業を行う事になるのだろう。
 こちらは大倉山付近にも駅を、という声があるらしいが、造るとなると、ここもホームは地下4~5F程度の深さになりそうで、工事費がかなりかかるのではないだろうか。ここはちょっと難しいと思います。
 これらが全て完成すると相互直通の相手はJRは多分埼京線(今の新宿折返しを延長する形)、東急は目黒線になると思います。一気に都心をスルーして埼玉県へ行く列車が2系統走る事になり、広域鉄道ネットワークがさらに拡充する事になります。ただ、既に湘南新宿ライン(+上野・東京ライン)や東急各路線にも似たようなネットワークがあるので、利用者にはややこしくなる感じられるかも知れません。

 もう一つ、少しは現実味を帯びてきたのが「リニア中央新幹線」で、環境影響評価準備書が昨年公表されました。
 神奈川県は橋本付近に駅が造られる事になりそう。横浜線・相模線・京王相模原線が集中する所で、順当な選択でしょう。
 これでリニア新幹線がGOとなるのか。順調に事が進んでも開業は20年も先だし、環境問題(沿線の自然の保護に加えて、磁気が人体に与える影響、消費電力)もあって、すんなり行くのかどうか。
 私が生きているうちに、リニア新幹線に乗れる日が来るのでしょうか。

 この他にも神奈川県にはいくつも鉄道の構想があり、相鉄いずみ野線の延伸(元々平塚まであり、とりあえず慶應大学キャンパス付近まで)とか、横浜環状鉄道(グリーンラインを延伸する形)、小田急多摩線相模原延伸、横浜市長が提唱するLRTとか、大小さまざまありますが、どれもこれも構想の域を出ていません。
 ほとんどがバブル期のものであり、少子高齢化→人口減少が言われる現状では、あまり実現性は高くない気がします。

〔新駅〕
 新線に絡まない新駅としては、東海道新幹線の相模新駅構想が、かなり昔からあります。
 相模川を渡る手前で相模線と交差するが、この付近に新駅を造ってほしいというもので、期成同盟会が組織されています。倉見駅があるので、県央(海老名・綾瀬市など)からのアクセスが向上するとしています。
 ただ新幹線の駅となると、線路脇に安普請のホームをこさえれば一件落着のローカル線とは違い、高速運転の安全性を確保できなければならず(ホームの乗客も、列車そのものも)周辺の整備も含めると相当な工事費がかかるでしょう。
 まして現行の東海道新幹線のダイヤがタイトで、相模新駅に列車を停車させるためには待避線の設置が不可欠、さらに費用が増えるはず。
 同じく構想があった「びわこ栗東」新駅(滋賀県)がほぼご破算になった事を見ると、こちらも正直?な気がします。やるとしても、リニア新幹線が開業して、東海道新幹線の本数が若干でも減った時点で、在来の新幹線駅より若干簡素にした構造で造る事になるでしょう。
 そうなると実現するとしてもさらに遠い未来の話になりそう。

 他に知る所では、東海道本線の村岡新駅構想があります。大船~藤沢の、藤沢市村岡地区に新駅を造ろうというものです。
 湘南貨物駅の跡地で、隣接して武田薬品の研究所や神戸製鋼があり、市境の先の鎌倉市深沢地区にはJR鎌倉車両センターの跡地(大船工場)もあって、両市に跨る街づくりの一環として、新駅建設の構想が浮上しているものです。大船・藤沢両駅の混雑の緩和の期待もあるようです。
 列車に乗って眺めてみた感触では、貨物駅の跡の線路が残ったままなので、これを整理すれば駅自体の設置は難しくなさそうです。後は駅周辺の区画整理で地元住民の協力が得られるか。

〔在来駅改良〕
 特に「連続立体交差」事業における駅の高架化、あるいは地下化は、神奈川県では今の所相鉄の星川(高架化)、京急の産業道路~小島新田(地下化)が推進されている所です。
 星川は2002(H14)年に事業認可が下りた後、車両の留置線を西横浜に移すなどした後に高架線の建設を開始、駅付近は大方組みあがっているようです。
 ただこちらも工事は遅れ気味、完成目標が当初の2012(H24)年から2018(H30)年と、6年も先送りになっています。
 完成すると、星川駅は現行と同じ2面4線ホームが、高架線の3F部に造られる事になります。関連して、天王町駅が現在の相対式から、島式ホームに改築されます。
 京急大師線は、本来はほぼ全線を地下化、京急川崎駅自体大師線乗場は位置を変更(富士見通のほぼ真下あたり)、川崎大師までは完全な新ルートになる予定。
(京急川崎~港町には駅が1つ新設される見込み)
 先行して、東門前~小島新田から工事が始まっていて、産業道路と交差する踏切を単線化、その先小島新田までを単線並列とする暫定的な線路形態になっています。
 しかしこちらもまた工事は遅れ気味で、完成目標が2019(H31)年に延期になっている上、京急川崎側に関しては工事の着手自体も怪しい状況になっていると言われています。
 星川も大師線も用地買収が最大の難関になっていて、踏切の除去は安全運行の点からも急がれるべき … 私、私鉄乗務員時代に軽微な踏切事故の処理を2度経験しています … なのだが、簡単ではないなあと、改めて痛感させられます。

 この他、横浜駅西口の新駅ビル建設工事もあるが、神奈川県全体を見渡すと、路線にしろ駅舎にしろ、根本的に構造を変えるようなプロジェクトは今の所、他には見当たらないようです。

 神奈川県は、東京を巡る首都圏各県の中では比較的早くに人口の増加・都市やニュータウンの開発が進み、対応するように鉄道の新線建設や複々線化などの輸送力増強も、他より早く進んだような感があります。
 それらが一段落し、都市によって差はあるだろうが、今後は人口の減少さえ指摘される昨今では、大規模な鉄道プロジェクトは、神奈川県ではほとんど生まれないだろうと思います。
 むしろ東京都内の鉄道プロジェクト(小田急線の下北沢複々線化、JR「上野・東京ライン」開業など)に左右される部分が大きいだろうが、今後は路線・駅とも、利用をつなぎとめるための質的な向上に、エネルギーが費やされる事になるのではないでしょうか。

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 最後に、神奈川県に限らないが、私自身、鉄道の駅についてこうあって欲しいと思う事。
 まず、しつこくなってしまうのだが、「エキナカ」はもうほどほどにした方が良いのではないか?
 特に民営化以降のJR駅で顕著なのだが、改札内に店舗を多数誘致する事で、地域との間に軋轢を生むケースをまま聞きます。
(鉄道の利用者は改札がバリアーになって、外部の店舗を利用できなくなるから)
 本来鉄道は地域密着があるべき姿のはずで、こういうモメ事は良くない。
 また、東日本大震災以降の逼迫した電力需要もあるし、今般の大雪でもクローズアップされたが、長時間路線が不通になった時、列車に乗れなくなった多数の利用者の滞留場所を確保しておく必要も出てきていると思います。
 せっかくの広いスペースを店舗で埋め尽くしてしまい、輸送障害が発生した時の利用者の居場所の無くしてしまうのは、良い事ではありません。
 神奈川県では幸いまだないが、他都市の駅の中には、駅というよりどこかテーマパーク的な方向に行ってしまって、本末転倒になってしまっている所もあります。
 今後建設される横浜駅西口新駅ビルがどのようなものになるか、具体的な所は解らないが、本来の駅の機能を喪失するようなものにならないよう望みます。

 一方で、利用の少ない駅では合理化が進み、駅員の姿もだんだん少なくなってきました。
 平成に入って以降、各鉄道とも大半の駅が自動改札になり、改札口に駅員が立つというシーンは、少なくとも神奈川県ではほとんど見られなくなりました。
 それだけならまだいいが、遠隔操作導入で駅員の配置そのものがなくなったり、いても時間限定になったりするケースも見るようになりました。
 御殿場線の山北も、町を代表する駅でありながら一時は駅員の配置がなくなり、地元NPO法人への委託でかろうじて最低限の人的サービスを確保する事態になっています。
 もちろん何が何でも人をたくさん配置しなければならない、というつもりはないし、一部には逆に「これはもういらないんじゃないかなあ」と思うような人員配置も多少は見かけます。
 極端に利用が少ないローカル線の駅だと、ホームに簡素な待合小屋だけの無人駅が、逆に旅情をそそったりする事も、ない訳ではありません。
 しかし、堂々とした駅舎の窓口に「○月○日を持って駅員の配置を取りやめました」などと張り紙があったりするのを見かけると、ガッカリする事は事実。
 ローカル線はまだしも、前述のリニア新幹線の中間駅は営業要員や切符販売スペースすら置かないと聞くと、「そんな寂しい事言うなよ」とか思うし、これも幸い神奈川にはまだないが、去年訪れた山陽電鉄の舞子公園駅が、高速バス乗換駅で特急停車駅にもなったのに、遠隔操作で駅員の配置がなくなっているのを見ると、この流れは正しいのか、と若干の疑問も感じます。
 列車のワンマン化も同じで、国鉄の経営悪化→民営化の過程で「人手が多いのはコストの無駄、いけない事なんだ」という風潮になってしまった事の流れではあるのだが、少しはこれが正しい方向性なのか、今一度みんなで考える事もあるべきではないか。
 とはいえ、特に運転関係はホームドア設置などもあるから確かに人手は必要なくなるだろう。であれば、その分を営業とか、案内とか、ソフト部分に費やして欲しい。

 ダラダラ書いてしまったが、

駅の基本は、列車への乗り降りのためにある

この根本は忘れないで、営業にしろ、改良・改築にしろ進めて頂きたいと思っています。

 最後に前にも書いたが、私自身、いかに地元神奈川の鉄道、そして地域について知らなさ過ぎたかを、今回の企画の作成を通じて痛烈に思い知らされました。
 あっちこっちと遠くへ行きたい、この気持ちは今も変わりませんが、今後はもう少しは地に足をつけて、わが町・神奈川の鉄道の過去・現在・未来について、見て、知って、考えていきたいと思います。
 このブログでも書く事もあろうかと思います。
 今後とも、当ブログをよろしくお願いいたします。当企画の長らくの閲覧ありがとうございました。


この企画は

「神奈川の鉄道」(日本経済評論社)
「横浜の鉄道物語」(長谷川弘和/JTBキャンブックス)
「日本の鉄道旅行地図帳4号 関東2」(新潮社)
「週刊 歴史で巡る 鉄道全路線」「同 私鉄全駅・全車両基地」関係各号(朝日新聞出版)
「マイウェイ №87 かながわ御殿場線物語」(公益財団法人はまぎん産業文化振興財団)
各鉄道事業者公式Webサイト

などを参考にさせて頂きました。


 当ブログでは、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 なお、当ブログに寄れない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。

 明日・明後日の更新はお休みです。
 それにしても、2週連続の大雪の中の通勤、疲れました。
 でも私はまだまだ恵まれた方で、高速道路とかで身動きができなくなったり、孤立して食糧品の確保に四苦八苦されている方々は、本当に災難だと思います。
 バス路線も山間部はまだしも、横浜市内でさえいまだに運行を再開できていない区間があって、まだ数日は混乱が続きそうです。

《今日のニュースから》
米下院ロイス外交委員長 中曽根元首相らと会談 安倍首相靖国神社参拝に懸念

№1121 神奈川の駅を全部撮る! 神奈川の駅と同じ名前の駅

 東横線で追突事故とは驚きました。
 雪の中の列車の追突とは、1988(S63)年の西武新宿線・田無の一件を思い出させるが、東急でこの手の比較的大きな事故とは、私の記憶にある限りでは、1986(S61)年に地上時代の横浜駅で、デビューしたばかりの9000系が脱線した時以来ではないでしょうか。
 ともあれ今日の始発からの再開でホッと一息。ダイヤは乱れがちではあったが。何しろ昨日は私の通勤に直接の影響が出ましたので…。

 ブログ更新1000回達成記念企画「神奈川の駅を全部撮る!」も、前回でどうにかこうにか、神奈川県内全384駅を御覧頂く事ができました。
 神奈川の外の都道府県には、神奈川にある駅と同じ名前の駅がどれだけあるのだろう?
 調べてみた所、意外に多くありました。
 漢字が全く同じ駅を並べてみます。読み方が神奈川と違う場合は、所在地の横に記しました。

足柄 あしがら
1.小田急電鉄 小田原線 小田原市

2.東海旅客鉄道 御殿場線 静岡県駿東郡小山町

入谷 いりや
1.東日本旅客鉄道 相模線 座間市

2.東京地下鉄 日比谷線 東京都台東区

江田 えだ
1.東京急行電鉄 田園都市線 横浜市青葉区

2.東日本旅客鉄道 磐越東線 福島県いわき市

扇町 おうぎまち
1.東日本旅客鉄道 鶴見線 川崎市川崎区

2.大阪市交通局 堺筋線 大阪府大阪市北区

大倉山 おおくらやま
1.東京急行電鉄 東横線 横浜市港北区

2.神戸市交通局 山手線 兵庫県神戸市中央区

北山田 きたやまた
1.横浜市交通局 グリーンライン 横浜市都筑区

2.九州旅客鉄道 久大本線 大分県玖珠郡玖珠町(きたやまだ)

こどもの国 こどものくに
1.東京急行電鉄 こどもの国線 横浜市青葉区

2.名古屋鉄道 蒲郡線 愛知県西尾市

杉田 すぎた
1.京浜急行電鉄 本線 横浜市磯子区

2.東日本旅客鉄道 東北本線 福島県二本松市

高田 たかた
1.横浜市交通局 グリーンライン 横浜市港北区

2.高松琴平電気鉄道 長尾線 香川県高松市
3.甘木鉄道 甘木線 福岡県朝倉郡筑前町
4.東日本旅客鉄道 上越線 新潟県上越市(たかだ)
5.西日本旅客鉄道 和歌山線・桜井線 奈良県大和高田市(たかだ)
6.九州旅客鉄道 長崎本線 長崎県西彼杵郡長与町(こうだ)

高津 たかつ
1.東京急行電鉄 田園都市線 川崎市高津区

2.西日本旅客鉄道 山陰本線 京都府綾部市

十日市場 とおかいちば
1.東日本旅客鉄道 横浜線 横浜市緑区

2.富士急行 大月線 山梨県都留市

中川 なかがわ
1.横浜市交通局 ブルーライン 横浜市都筑区

2.東日本旅客鉄道 奥羽本線 山形県南陽市

中田 なかだ
1.横浜市交通局 ブルーライン 横浜市泉区

2.東日本旅客鉄道 五能線 青森県つがる市(なかた)
3.四国旅客鉄道 牟岐線 徳島県小松島市(ちゅうでん)

中山 なかやま
1.東日本旅客鉄道 横浜線
  横浜市交通局 グリーンライン 横浜市緑区

2.土佐電気鉄道 伊野線 高知県吾川郡いの町

根岸 ねぎし
1.東日本旅客鉄道 根岸線 横浜市磯子区

2.東日本旅客鉄道 只見線 福島県大沼郡会津美里町

橋本 はしもと
1.東日本旅客鉄道 横浜線・相模線
  京王電鉄 相模原線 相模原市緑区

2.京阪電気鉄道 本線 京都府八幡市
3.西日本旅客鉄道 和歌山線
  南海電気鉄道 高野線 和歌山県橋本市
4.福岡市交通局 七隈線 福岡県福岡市西区

長谷 はせ
1.江ノ島電鉄 鎌倉市

2.西日本旅客鉄道 播但線 兵庫県神崎郡神河町
3.西日本旅客鉄道 三江線 広島県三次市(ながたに)

番田 ばんだ
1.東日本旅客鉄道 相模線 相模原市中央区

2.えちぜん鉄道 三国芦原線 福井県あわら市(ばんでん)

日吉 ひよし
1.東京急行電鉄 東横線・目黒線
  横浜市交通局 グリーンライン 横浜市港北区

2.西日本旅客鉄道 山陰本線 京都府南丹市

富士見町 ふじみちょう
1.湘南モノレール 鎌倉市

2.西日本旅客鉄道 境線 鳥取県米子市

星川 ほしかわ
1.相模鉄道 本線 横浜市保土ヶ谷区

2.三岐鉄道 北勢線 三重県桑名市

大和 やまと
1.小田急電鉄 江ノ島線
  相模鉄道 本線 大和市

2.東日本旅客鉄道 水戸線 茨城県桜川市

 字面は同じでも、読み方が若干異なる駅も含めています。特に「田」が濁るか濁らないかの微妙な違いが、結構ありました。
 典型的なのがグリーンラインで、高田・東山田・北山田の「田」は、全て「た」と濁りません。「高田」は、同じく濁らない所が2ヶ所、「だ」と濁る所が2ヶ所と、神奈川の外でも違いが出てくるものです。
 逆にブルーラインの中田は「だ」と濁るが、五能線は「た」と濁らない、という違いもあります。
 同じ鉄道事業者で2ヶ所あるのが、JR東日本の根岸。
 足柄はそんなに離れてはいなくて、どちらも松田から行けます。間違ったりするお客さんとかいないのかな?御殿場線の方は県が違うからそれ程はいないだろうけれど。
 他都道府県では、JR西日本に、神奈川と同じ駅名の駅(読み方が違う駅も含めて)が意外に多いと感じました。 

 横浜線にある駅と同名の「十日市場」駅が山梨県の富士急行にあり、先日降りて来た事は№1111で書きました。

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 山間部にあり、冬場は陽射しに恵まれないようで、雪が相当残っていました。
 御覧のように駅員はもちろん、駅舎と呼べるような建築物もありません。待合場所のベンチと一体の、吹き抜けの小屋があるだけ。
 駅周辺も民家が並んではいるものの集落は小さく、商店も見当たりませんでした(見落としたかもしれないが)。
 こんな所がどうして「市場」などと名がついているのだろう?
 山梨県の公式Webサイトに寄れば、鎌倉時代、月に3回開かれる「三斉市」に由来し、山梨県には他に南アルプス市にも「十日市場」、笛吹市に「四日市場」、身延町の「八日市場」の地名が残されているそうです。昔は集落にも、今以上の活気があったのでしょうか。
 神奈川の「十日市場」は、毎月十日に市場が開かれた所から来ているそうで、根本的な由来は同じだと思います。

 逆に読み方は同じでも、漢字が違う駅として、「いずみちゅうおう」があります。
 相鉄いずみ野線の他、仙台市営地下鉄南北線(宮城県仙台市泉区)、泉北高速鉄道(大阪府和泉市)にあるが、「いずみ」の文字が全て違います。

相鉄 … 「いずみ」
仙台市 … 「泉」
泉北 … 「和泉」

 仙台市と泉北高速は終着駅です。相鉄も一時期は終着駅でした。
 先にあげた「こどものくに」も、名鉄の駅の他、JR九州の日南線に「子供の国」駅(宮崎県宮崎市)があります。

 今回は神奈川県外も交えて、駅名で遊んでみました。
 次回はシリーズ最終回です。神奈川の駅と鉄道の未来を展望して完結します。

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「烈車戦隊トッキュウジャー」、見ました?
 思った以上に、現存する鉄道と連携していろいろやるようです。
 北総鉄道でロケ、というのは聞いていたが(印西基地だった。今日から記念乗車券も発売)、オープニングでカグラ(トッキュウ5号に変身する女の子)が立っていたのは、相鉄のゆめが丘駅のホームでした。
 エンディングは週替わりで日本各地の列車を取り上げるようで、今日はSLやまぐち号、新幹線500系、小田急ロマンスカー(VSEでなくLSEだったのは意外)でした。鉄道ファン誌が協力しているよう。
 今後、各地の鉄道イベントにも積極的に出てくる事になるのではないでしょうか。特に「鉄道の日」の前後は忙しくなりそうだ。

《今日のニュースから》
パソコン・プログラミング体験教室開催 横浜市港南区

№1120 神奈川の駅を全部撮る! 39.若葉台~和田町

 先週に輪をかけて凄まじいです、関東の雪。
 戸塚は今現在も、雪交じりの強風がゴーゴー吹き荒んでいます。いったいどの位積もっているんだ?
 私はかろうじて地下鉄で帰って来れましたが、交通機関はどこも大混乱に陥っています。バスはほとんど止まっているみたい。
 一方、冬の五輪をやっているはずのソチでは黒海で水泳ができるそうで、「こんなの間違っている!」と嘆きつつ、雪の国道をトボトボ。
 視界の悪い中サインを見つけ、たどり着いた地下鉄の駅のホッとさせられる事。
 地下鉄に限らず、どの駅も、いつどのような時でも、人々の安らぎの場所になって欲しいと願います。
 
 こんな事も、ほんのチョコッと考えながら続けてきた「神奈川の駅を全部撮る!」、ついに最後の4駅です!


若葉台 わかばだい
京王電鉄 相模原線

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高架駅舎

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2面4線式ホーム

(2013(H25)年2月19日撮影)
開業:1974(S49)年10月18日
所在:川崎市麻生区
駅番号:KO39
 京王多摩センター延伸時の開業。若葉台工場・若葉台検車区に接続している。北側の道路が東京都との都県境で、バス路線が発着する交通広場は東京都稲城市になる。区間急行停車駅。乗降人員23,402人。小田急多摩線黒川駅からは徒歩15分程度。


和田河原 わだがわら
伊豆箱根鉄道 大雄山線

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マンション共用の駅舎

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島式ホーム

(2013(H25)年3月24日撮影)
開業:1925(T14)年10月15日
所在:南足柄市
駅番号:
 乗降人員3,256人は、大雄山線では第3位。


和田塚 わだづか
江ノ島電鉄

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駅全景

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ホーム

(2013(H25)年5月15日撮影)
開業:1907(M40)年8月16日
所在:鎌倉市
駅番号:EN14
 駅員無配置。駅舎然とした建物がある鎌倉方の正規出入口に加え、藤沢方にも出入口があり、ICカードリーダーも両方設置されている。


和田町 わだまち
相模鉄道 本線

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橋上駅舎

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相対式ホーム

(2013(H25)年6月25日撮影)
開業:1952(H27)年8月15日
所在:横浜市保土ヶ谷区
駅番号:
 戦後の開業と、比較的新しい。各駅停車のみ停車。乗降人員15,899人。

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 今回は京王と、伊豆箱根鉄道大雄山線の駅の乗降人員を取り上げます。
 京王は井の頭線は除き、京王線と関連する各支線の駅の乗降人員を上位から並べてみました。
(単位:人)

新宿 714,949
調布 113,385
橋本 88,377
分倍河原 87,539
府中 86,577
京王多摩センター 81,841
千歳烏山 74,696
笹塚 72,830
仙川 72,452
聖蹟桜ヶ丘 65,164
南大沢 61,111
高幡不動 58,988
京王八王子 57,645
初台 54,153
明大前 49,647
京王稲田堤 48,824
つつじヶ丘 44,675
下高井戸 44,239
京王永山 41,996
八幡山 39,627
国領 38,285
桜上水 36,349
幡ヶ谷 30,116
京王堀之内 29,840
高尾 27,422
中河原 25,186
武蔵野台 24,647
飛田給 23,784
若葉台 23,402
北野 22,186
代田橋 20,438
東府中 20,137
稲城 19,758
めじろ台 17,986
多摩境 17,582
柴崎 17,227
京王多摩川 16,430
西調布 15,924
布田 15,366
上北沢 14,162
芦花公園 13,810
多磨霊園 11,546
京王よみうりランド 11,486
南平 10,733
高尾山口 10,690
平山城址公園 8,884
百草園 7,510
狭間 6,896
多摩動物公園 6,290
山田 4,744
京王片倉 4,431
長沼 4,062
府中競馬正門前 3,088

 基本的には特急急行快速の停車駅が上位に来ているが、必ずしも「乗降人員の多少」=「上位級の列車の停車・通過の選定」につながっていない駅も、他社に比べると若干目立つ気がしました。
 神奈川の京王の駅は3つしかないが、橋本は平成になってからの開業でまだ四半世紀も経っていないのに、京王八王子より3万人も多く、京王線系統で3位、井の頭線を含めても6位にランクされています。
 相模原線には乗降人員が1万人を割っている駅がなく(一番少ない京王よみうりランドでも11,486人)、完全に京王線の1支線という地位を脱しました。もちろん多摩ニュータウンの存在もあるが、神奈川県北部(川崎市西部・相模原市)と都心をダイレクトに結ぶ、京王線・井の頭線と並んで京王の鉄道事業の一翼を担う大幹線と言い切れると思います。

 最後に、伊豆箱根鉄道です。
 神奈川の中小私鉄・新交通システム事業者で、自社の公式Webサイトで乗降人員を公表しているのは、伊豆箱根鉄道だけでした。大雄山線のみ取り上げ、駅順に並べてみます。

小田原 17,324
緑町 424
井細田 2,656
五百羅漢 1,516
穴部 1,365
飯田岡 1,744
相模沼田 2,952
岩原 1,672
塚原 2,464
和田河原 3,256
富士フイルム前 1,243
大雄山 5,364

 1位小田原は当たり前として、2位大雄山、3位和田河原、4位相模沼田と、南足柄市の駅が並びました。
 小私鉄路線ではあるが、小田原と南足柄市を結ぶ幹線的な性格も若干あるのかなと感じました。

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 どうにかこうにか半年がかりで、神奈川の駅384を全部取り上げる事ができました。
 子安(京急本線)や幸浦(シーサイドライン)の大チョンボもあったし、各駅毎のコメントも書く事が駅によって多くなったり少なくなったりとアンバランスで、とても見辛くなってしまった事はお詫びしたいと思います。恥ずかしながら、この企画の作成のために、初めて降り立った駅が少なくなかったし、休日だけでなく、仕事前の数時間のみであまり時間を費やせなかった、という言い訳も出来てしまうのですが、いかに地元神奈川の鉄道を(特に、JRを意外と)知らなさ過ぎたかと、記事を作り続けながらつくづく思い知らされました。
 それゆえ新鮮な発見もありました。JRで言うと、南武線・鶴見線・相模線は戦時買収で国有化された路線だが、鶴見線・相模線は元より、南武線も私鉄時代の面影が思ったより多く残されているように感じました。特に向河原駅の駅舎にステンドグラスが用いられているというのは、若干の驚きでした。もちろん武蔵中原・武蔵新城のように高架化できれいさっぱり無くなってしまった所もありますが。
 神奈川県はいくつかの例外があるものの、全体的には乗降が極めて多い路線ばかりで、それに対応して駅の規模は大きくなっていくけれど、一部には混雑に対応しきれず、飽和状態に陥っている駅が少なからず(具体的には菊名、東戸塚等)見かけられました。また、バリアフリー対策も現代の駅の大きな課題だが、古い駅だと後付けでエスカレーターやエレベーターを設置するには構造が向かず、動線が複雑になって、障害者目線ではこれでいいのかなあ、と思わされる所もままありました。横浜・小田原に代表されるように、神奈川県は複数の事業者が集中して乗り入れる駅が多く、各事業者の利害も絡むので簡単にはいかない部分もあるが、なんとしてもその壁を乗り越え、地道でも利用者目線で改善が進められる事が望まれると思います。
 明日の更新は本体の更新のためお休み(京王バス・小田急バスの画像を追加)し、次回は多少ウンチクめいた事を書き、最後に神奈川の駅(と鉄道)の未来を展望して、このシリーズを終了したいと思います。

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《今日のニュースから》
大阪市 橋下市長の辞職届 市議会が不同意

 大阪市に限らず、この数年のいわゆる「改革派市長」の発言・行動は、自己の主義主張を弄んで、自治体の運営そのものをかえって混乱に陥れるケースが目立ちます。
 先日選挙があった東京都知事もだけれど、もう少し自らが置かれた立場を考えて、物事を進めて頂きたい。
 これは本人だけでなく、有権者とかジャーナリズムの問題でもあると思うのだが、大阪市長はTVで名前を売った人だからなあ。はっきり言ってジャーナリズムには期待できない部分が多いと思う。