№1081 JRグループ 2014年3月15日(土)ダイヤ改正

 JRグループの来年3月15日(土)ダイヤ改正が、昨日発表になりました。
 噂通り、ついに寝台特急<あけぼの>が廃止になります。
 毎日運転の夜行は<サンライズ瀬戸・出雲><北斗星><はまなす>の3本のみ。
 JR東日本では、特急<あかぎ>の新サービスも合わせて発表されました。最近の傾向として、「ホームライナー」的な役割を特急に担わせる路線が多くなり、今改正もその流れを受け継いでいると言えます。
 各社のプレスリリースからチェックして行きます。

JR東日本
新幹線
◆ 秋田新幹線全列車をE6系で運転 320㎞/h運転開始

 東京~秋田間の最速は、下りは8分短縮されて3時間37分、上りは7分短縮されて3時間39分。

下り
 こまち35号 東京20:16 → 23:53秋田
上り
 こまち6号 秋田6:08 → 9:47東京

 その他の<こまち>も全列車、東京~秋田3時間台で運転。
<こまち>併結の<はやぶさ>も320㎞/h運転を開始。
 盛岡~新青森は(区間運転を除き)<はやぶさ>に統一。

◆ <はやて>一部を<はやぶさ>に変更
 東京~盛岡(仙台~盛岡各駅停車タイプ)の内、2.5往復を変更。

◆ 長野新幹線 E7系デビュー
 北陸新幹線の開業に先行して、東京~長野<あさま>7往復で運行開始。
 グランクラスが設定されるが、シートのみで付帯サービスはなし。東京~長野の料金6,000円。
 長野新幹線はデジタルATC導入により、東京~長野は最高速で下りは1分短縮されて1時間24分、上りは3分短縮で1時間20分。平均で下りは2分、上りは4分短縮。

在来線
◆ 平日<あかぎ>を<スワローあかぎ>に変更 「スワローサービス」スタート
 <草津>と共に、<スーパーひたち>から転用の651系で、185系を置き換え。
(新宿<あかぎ>は185系で運行)
 平日通勤時間帯は<スワローあかぎ>に変更し、<ホームライナー鴻巣>も統合して、下り9本(上野→本庄・高崎・前橋、新宿→前橋)、上り2本(前橋→新宿、高崎→上野)を運転。
(全列車土休日運休。他に上りのみ<あかぎ>2本を存続)
<スワローあかぎ>は全車指定席となり、普通車は指定席料金の他、「スワローあかぎ料金券」を設定。
 座席指定を受けても受けなくても利用可能。
(受けない場合、空席に着席する。車内では購入できない)
 発売は、JR東日本の主要「みどりの窓口」「びゅうプラザ」、「スワローあかぎ」停車駅を中心とした各駅の指定券券売機、主要旅行会社。

◆ 常磐線 日中の各駅停車を増発
 12分→10分間隔に短縮。
 結果的に、新松戸での武蔵野線への接続も改善。
◆ 八王子発東京行<中央ライナー>を朝方に増発
◆ 南武線は快速の運転区間を川崎~稲城長沼に拡大(中野島・矢野口は通過)、各駅停車を増発。朝方の一部列車の運転区間を延長。
◆ <むさしの>は、平日は八王子発午前、大宮発午後の列車を八王子発夕方、大宮発夜間にシフト。土休日は八王子発夕方を増発し、大宮発夕方を夜間にシフト。豊田・日野・国立に停車。
◆ 上野発「ホームライナー」は、「鴻巣」「古河」とも全面廃止。
 宇都宮線(東北本線)は代替で普通電車を1本運転。
◆ <踊り子102号>は土休日などの運転に変更。

● 八王子支社では、八高線で午後の列車の一部を廃止して夕方にシフト、中央本線で211系を運行開始(…東京都内にも乗り入れ、という事か?)、<かいじ102号>のダイヤを平日・土休日で統一、など。
● 水戸支社では、常磐線・上野~土浦の増結、久ノ浜~広野と水郡線で増発。水戸線は新幹線接続のため大幅にダイヤパターンが変更され、小田林・東結城に全列車が停車。
 なお、帰町判断に合わせて再開を予定している常磐線・広野~竜田については、今回は発表がありませんでした。再開はもう少し先になるか。
● 千葉支社では、東京~成田空港間の最終快速を増発(成田空港発23時00分)、武蔵野線西船橋駅は、一部の海浜幕張行の発着ホームを変更して混雑緩和、久留里線は夜間の木更津~久留里で3往復増発と一部増結、一方で日中の久留里~上総亀山3往復を削減。
 東京~上総一ノ宮の<わかしお>2往復を取り止め。
● 仙台支社では、仙石線・矢本~石巻の夕方1往復を陸前小野まで延長、仙台~高城町は快速3本を各駅停車に格下げ、仙山線の一部駅の停車回数増、仙台空港線は日中の列車を一部夜間にシフト。
● 盛岡支社では、大館~青森運転の臨時<つがる>を快速・普通電車に格下げ、快速<深浦>は、弘前~深浦の普通列車に変更、青森<しもきた>1往復を八戸発着に変更。
<あけぼの>廃止により、秋田~青森は<つがる>を運転(臨時扱いだが、当分は毎日運転)。
 秋田支社では改正のリリースはなかったが、E3系の特設ページが開設になっています。
● 新潟支社では、<はくたか>の時刻を一部変更し、下りは平均2分短縮、<いなほ>にE653系を追加投入して所要時間短縮。
● 長野支社では、<スーパーあずさ6号>の所要時間を1分短縮、<しなの>の明科・聖高原停車列車の変更。  
 この他、各路線で本数(増発・削減)、運転区間(延伸・短縮)、編成(増結・短縮)の変更や、接続の改善を実施。
「全部撮る!」作成中にも感じているのだが、どうして横浜支社だけ、HPがないのだろう?
(過去にはあったらしい)

JR東海
新幹線
◆ <のぞみ>1時間10本運転可能時間帯拡大
 東京発毎時53分、東京着発毎時50分の列車が増発可能になります。

◆ 岐阜羽島・米原停車<ひかり>N700系投入
 下りは東京発9~16時台で2~4分、上りは東京着10~22時台で3分の短縮。
 関連して、<のぞみ>も一部が短縮。
 この他にもN700系<ひかり><こだま>が増。
 東海道・山陽新幹線の自動販売機が廃止。N700A系は、今年度末までに13編成となるが、自動販売機を搭載していない編成が、改正より前から運行を行うとの事。
 N700系については、自動販売機の跡を利用して、無線LAN活用のサービスの試行を行う予定。
 
在来線
◆ 静岡→沼津の<ホームライナー>を増発。
 静岡発19時。 
◆ 愛知環状鉄道直通を削減
 日中の名古屋~高蔵寺~岡崎5往復を取り止め。
 直通は、平日朝方の瀬戸市→名古屋と、夜間の名古屋→瀬戸市のみ。

JR西日本
新幹線
◆ 広島発東京行<のぞみ>運転間隔を統一
 午後はほぼ20分間隔で出発。
 一部<のぞみ>は、対東京の所要時間を3分短縮。
◆ 徳山は<のぞみ>、新山口は<さくら>の停車増
◆ <さくら>1往復を<みずほ>に格上げ

下り
(さくら569号→)みずほ607号 新大阪16:59 → 20:49鹿児島中央 23分短縮
上り
(さくら546号→)みずほ604号 鹿児島中央8:56 → 12:44新大阪 13分短縮

 増発分を含め、<みずほ>2往復が姫路に新規停車。

在来線
◆ <びわこエクスプレス>増発
 大阪→草津で運行。

上り
びわこエクスプレス2号 大阪20:36 → 21:27草津
(土休日は運休)
この列車は<はまかぜ>用キハ189系を運用。
 
◆ 上り朝方<こうのとり>3本が西宮名塩に新規停車

● 金沢支社では、金沢~富山で521系の運用を増。
 最も、再来年に北陸新幹線が開業すると、この区間はJRから分離される事になります。
<しらさぎ>は、新幹線の改正に合わせて時刻を変更、米原発は原則毎時56分発。
 朝ラッシュ時に松任→金沢で増発、敦賀~福井で普通電車の運転間隔を統一。
● アーバンネットワーク(近畿統括本部)では、ゆめ咲(桜島)線で朝ラッシュ時に増発、阪和線の夜間の紀州路快速が日根野~和歌山各駅に停車、大和路(関西本)線で日中の王寺折返し快速を削減し、始発列車は繰り下げ。
● 和歌山支社では、<くろしお>全列車が太地に停車、和歌山~御坊間で223・225系運用の運用を増。
● 福知山支社では、<こうのとり4号><きのさき・まいづる1・2号>運転時刻を繰り上げ、<きのさき1号>から<こうのとり1号>に接続。
● 岡山支社では、山陽本線の普通列車の一部が福山で系統を分割、上り<サンライナー>と普通各1本を取り止め、津山線・姫新線で運転間隔を変更、早朝の伯備線岡山直通を倉敷折返しに変更、他一部路線で始発を繰上げ。
● 広島支社では、広島→西条・岩国方面で夕方の運転間隔を調整し、平日夜間に広島→瀬野で増発、逆に呉線の広島~坂の区間運転を削減、可部線は平日夕方に増結、逆に山陽本線・呉線・芸備線で一部の列車の編成を短縮。
● 米子支社では、<スーパーおき><スーパーまつかぜ>が全列車鳥取大学に、下り<やくも>1本が玉造温泉に停車。
 伯備線の最終普通列車(根雨→米子)が取り止め。

JR四国
◆ 8000系<しおかぜ>のグリーン車連結位置を統一
◆ <いしづち>の号数を、<しおかぜ>と統一
<しおかぜ>と連結しない<いしづち>は3桁化。
(<いしづち51号>は<モーニングEXP松山>、<いしづち4号>は<モーニングEXP高松>)
◆ <南風><しまんと><あしずり>の運転形態を一部変更
 <南風>下り3本・上り2本は高知で分割(高知以西は<あしずり>)、逆に<しまんと3号>と<あしずり1号>を、<しまんと1号>として直通。
◆ <あしずり51・52号>は廃止
 土佐くろしお鉄道の中村~宿毛は、特急が1往復のみになるよう。
◆ 鳴門線で平日朝方に増発。
 鳴門発池谷行はノンストップ運転。
 この他予讃線・高徳線で土休日運休の早朝の普通列車を毎日運転に変更、阿波池田~牟岐直通の<剣山><むろと>を徳島で分割。

JR九州
新幹線
◆ 新鳥栖・久留米に全<さくら>停車
 筑後船小屋・新大牟田・新玉名停車は時刻設定を変更し、上り朝方2本、下り夜間に1本。
◆ 夕方に博多→熊本<さくら>を増発
 この他、週末に<さくら><つばめ>を増発するが、全体的には若干削減。

在来線
◆ 夜間に博多→佐賀<かもめ>を増発
◆ 787系<かもめ>等を6→7連に増結
 783系4連の<みどり>1往復も4→5連に増結
◆ <有明>の設定を変更
 長洲~熊本は廃止、博多~長洲で下り3本、上り2本を運行。
◆ 鹿児島本線 福岡・北九州地域の運転形態を変更
 小倉~福間各駅停車タイプの快速を準快速に変更し、在来の準快速を統合、赤間~博多では普通列車が快速より先行。
 この他、<きらめき>の一部削減、快速<くまもとライナー>が西里、快速<なのはな>が五位野に停車、久大本線・豊肥本線・長崎本線・日豊本線で普通列車の増発や区間延長、最終列車繰り下げなどを実施。
 高速バス<B&Sみやざき>も改正になるが、大きな変更はなし。

JR北海道
 今回はJR北海道も発表になったが、今年11月のダイヤ変更を引きずった内容になって、全体的には修正程度です。

◆ 東北新幹線改正に合わせ、<スーパー白鳥><白鳥><はまなす>(青森~函館)の時刻を変更
 特に<はまなす>の青森発は新幹線工事のため24分繰上げ、東京から接続できる列車が早くなってしまいました。

 現行 はやて56号 東京18:56 → 22:23新青森/青森22:42 → 6:07 はまなす
 新ダイヤ はやぶさ31号 東京18:20 → 21:37新青森/青森22:18 → 6:07札幌  はまなす

◆ <スーパー北斗><北斗>は<スーパー白鳥><白鳥>接続で時刻変更
 また、<スーパー北斗8号>が森に停車、<スーパー北斗><北斗>は全列車森に停車。
 なお183系は引き続き運行を取り止め、「ノースレインボーエクスプレス」「クリスタルエクスプレス」「ニセコエクスプレス」使用の臨時<北斗>を3往復設定。
(2往復は毎日運転、1往復は金土休日を中心に運転)
◆ <スーパー宗谷>は最高速度120㎞/hに減速
 札幌~稚内で1号は13分、2号は8分、3号は5分、所要時間増。
 一連の時刻変更のため、特急同士で接続ができなくなった所、逆に接続を改善した所があります。
 183系は、6月30日までは運行が取り止めになりそうです。
 津軽海峡線の竜飛海底・吉岡海底・知内各駅が廃止。

JR貨物 
◆ 東京~吹田間速達列車を設定
 上下とも23時台に出発→翌日6時台に到着、所要時間が7時間を切りました。
◆ 隅田川貨物駅増強
 この他、梶ヶ谷~札幌1往復を上信越経由→東北本線経由に変更、大阪発福岡行特別積み合わせ貨物等輸送列車を新設、など。
 機関車14両、コンテナ車178両、コンテナ4,000個を新製。輸送障害に対応して、主要機関区に予備の機関車・コンテナ車両を配置。 

 以上、各社及び各支社のプレスリリースからチェックしてみました。
 各社とも例によって普通列車の「見直し」の文字が目立つのだが、もっと詳しいディティールは解からないから、来年の時刻表3月号が発売になった時点で、改めて眺めて見たいと思います。
 また1本、夜行列車が減ってしまう事になりました。
 №738№739で私なりの夜行列車改善・向上案を記してみましたが、外野がどうのこうの言おうと、最終的にはJR各社の胸先三寸にかかる訳です。
 民営会社だから国鉄時代と違って、採算を度外視してでも運行せよとは言えないし、地域のローカル線のような生活に必要な列車でもないから、運行の義務はないとも言えてしまいます。
 一度JRグループ各社に、夜行列車の運行に関する本音を聞いてみたいです。

 JR以外では、確認した所では、東京メトロ・都営地下鉄・小田急・IGRいわて銀河鉄道・青い森鉄道・愛知環状鉄道などがリリースを出しています。
東京メトロ … 千代田線で日中(本線)6分→5分(北綾瀬支線)約15分→10分に運転間隔を短縮、平日に半蔵門線・南北線で最終電車を一部繰り下げ、南北線・副都心線で増発、など。
都営地下鉄 … 三田線・大江戸線で最終電車を一部繰り下げ。
小田急 … 平日朝ラッシュ時の新宿行急行を快速急行に格上げ、千代田線直通急行の増発、土休日深夜に新宿発<ホームウェイ>・準急を増発、多摩線内各駅停車の一部10連化、など。
IGRいわて銀河鉄道 … 土休日運休の盛岡発滝沢行1本を毎日運転、運転区間見直し、東北新幹線との接続の改善、など。
青い森鉄道 … 筒井駅開業、青い森703系導入による快速設定や増発、JR直通DC列車の見直し、など。
愛知環状鉄道 … 平日日中のJR直通取り止め(自線内列車として運転)以外に、10~11時台と14~17時台で増発。
 
 当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。

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《今日見た・聞いた・思った事》
 昨日の話になるが、銚子電気鉄道(銚電)が、経営再建計画をまとめました。
 銚電は昨年度に4000万円の赤字となって、今年7月から計画の策定を行っていました。
 運賃の値上げ(初乗り150円から170~180円程度、銚子~外川で310円から350~360円程度)や、「濡れ煎餅」の増産による増収を見込むとしています。
 また設備更新については、国や関係自治体からの支援を受けられるよう要望を続けるとの事です。
 銚電は人気の高い小私鉄ではあるものの、もともと経営は苦しく、経営体制が二転三転している上に不祥事まであって、状況はかなり悪化しているようです。
 銚電には3年前に乗りに行って、№303でも書いているが、特に線路の状態が今一つ良くないように感じられました。
 30年以上前にも乗った事があって、あの頃は鯛焼きが名物だったのだけれど。
 いずれにしろこの程度の小私鉄だと、単に経営を長続きさせるというだけでは無理があり、銚子市全体の交通網にどう位置づけるかという視点も必要ではないでしょうか。

《今日のニュースから》
タイ最大野党 来年の総選挙ボイコットを表明