№1061 11年ぶりの沖縄 5.ゆいレール展示館

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 沖縄都市モノレール(ゆいレール)の本社は那覇空港の近くにあり、車両基地も併設されています。
 そして、「ゆいレール展示館」もここにあります。
 帰りのANA便の出発が早めなので、曇り空でもあったし、手っ取り早く立ち寄ってきました。

11月 7日(木)

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 沖縄都市モノレールの本社入口。空港の国内線ターミナルから徒歩5分程度。
 9時30分~16時30分の開館、無料だが、土曜・休日が休み。
 本社の業務に合わせているからだろうが、子供や学生だと、基本的には春・夏・冬の長期の休みを利用する事になるでしょう。
(今年のGWは全日開館していたそうです)

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 入ってすぐにグッズショップがあるが、通常は無人で、欲しい物があったら、内線電話でスタッフに来てもらいます。
 本土のモノレールや路面電車の記念切符も並んでいます。

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 1Fの展示ホール。各駅のガイドが掲げられています。

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 建築中から、開業にかけてまでまとめた映像。
 硬軟両面でうまくまとまっていたと思います。
 №1052で書いた、「ゆいレールが行くよ」の映像もあります。
 とにかく、軌道系交通への期待が非常に高かった事が伺えました。

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 ゆいレールのジオラマもあります。

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 本土各地のモノレールの展示もあります。

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 最南端・最西端の展示。
 最南端が赤嶺で、最西端が那覇空港。

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 2Fに上がると、戦時中まで沖縄で走っていた鉄道の展示があります。
 これは路線図。
 太平洋戦争の最中まで、沖縄には「沖縄軌道」「沖縄電気」「沖縄県営鉄道」がありました。
 全部が戦争でやられた訳でもないが、沖縄県営鉄道が戦争末期の爆撃で消え去って以降、ゆいレール開通まで沖縄県は鉄道の空白地域になってしまいました。
(海洋博で新交通システムが走った事はある)
 路線図には参考としてゆいレールも加えられているが、安里付近は戦前も県営鉄道嘉手納線と沖縄電気が交差し、昔も今も鉄道の要衝だったのか、と思わせました。 

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 戦前の陸上交通に関する年表。
 その前に、古レールが2本あります。
 手前は、沖縄県営鉄道の嘉手納線で、ひめゆり通りの工事中に見つかったそうです。
 奥は沖縄電気(路面電車)で、廃止後77年目にして初めて発見されたとか。

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 戦前の鉄道を描いた絵画も数点あります。
 軽便鉄道と沖縄電気の交差のシーンのようです。
 鉄道が全て戦火をかいくぐり、現代まで生き延びていれば、さぞや本土から鉄道ファンがわんさか押し寄せていたでしょう。無論、戦前そのままの形では残らないだろうが。

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 JRから寄贈された、寝台特急<なは>のヘッドマーク。

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 同じく<なは>の、客車に掲げられていたテールマーク。

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 そういう絵画やダイヤ等の展示コーナー。個人のコレクションが大半のようです。

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 もう一つ展示コーナー。LRT等について触れられています。沖縄にもLRTの話はあるらしいが、構想の域を出ていないよう。

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 最後に、6年後を予定している、浦添市への延伸計画についても掲げられています。
 4つの駅の新設を想定しています。

 多少説明が舌ったらずだったと思います。他にも貴重な資料がたくさんあるので、やはり実際に足を運ばれ、じかに眺められた方が良く理解できるでしょう。

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《今日のニュースから》
日本・ハンガリー首脳会談 企業進出拡大目指す共同声明を発表

№1060 11年ぶりの沖縄 4.沖縄の東海岸へ、バスで

 那覇を離れ、バスで少し遠くへ行ってみようと思います。
 最初は名護も考えたが、66㎞も先では東京~大磯とほぼ同じ。高速バス便もあるとは言え、簡単には往復を決断できませんでした。
 もう少し近場、かつていくつかの出版社でも取り上げられた、新原(みいばる)ビーチ(南城市)を目指します。

11月 6日(水)

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 新原ビーチへは沖縄バスの39系統に乗っていくが、ターミナル8時15分発は途中の親慶原(おやけばる)出張所まで。
 まずはこのバスの終点を目指してみます。

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「沖縄200か251」号車は横浜市営バス、のはずなのだが、一部の席の座布団は川崎市営バスからの転用だったり、運転席も別の車両からの転用みたいで、かなり年期が入っています。
 エアロスターKなんでね…。そのくせ、運賃表が最新のLCDだったりするので何かチグハグ。
 なお、外観は2ドアのままだが、中ドアは使用せず、ステップ部を床板でふさいで、シートを増設しています。この車両は、39系統と41系統(つきしろの街線)専用みたい。
 国道507号線は、那覇市内の上間交差点までは中央線変移区間でした。その先与那原を経由し、東海岸から丘陵地帯を登っていきます。

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 終点の親慶原出張所。本線の途中のロータリーをクルリと回って着きます。
 他の系統の発着もあるが、皆本数が少ないです。
 マイカーが多く、現地出退勤が多いようです。

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 後続のバスに乗り換えて、着きました、新原ビーチ。
 ここはかつて、「路線バス 終点の情景」(№442)や、「バスマガジンvol.49」(№549)でも取り上げられたから、写真は見た、という方は多いと思います。
 運転間隔のバラつきは気になるが、1時間に1~2本の本数は、沿線のロケーションからしたら決して少なくはないと思います。

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 バス停から降りてたどり着く、新原ビーチ。
 オフシーズンだし、曇り空なので人影も少なく冴えませんが、観光用グラスボートの乗客は多いようです。ほとんどはマイカーだろうが、本土からの団体さんを乗せた観光バスもチラホラ訪れるようです。

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 新原ビーチからの、那覇行。
 撮影場所は、琉球バス交通の53系統志喜屋線と交差する場所です。
 曇り空になってしまったが、晴れの日だったら午後がいいと思う。

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 この地点から南に5分程歩いた所にある、琉球バス交通の百名営業所(バスターミナル)。
 ここからだと、那覇までは50系統(百名線)が加わり、1時間に1~2本はあります。

 敢えて逆方向の志喜屋までテクテクヒーヒーいいながら歩いて、始発の東陽バスを待ちます。
 海辺には整備された漁港もあるが、基本的にはひなびた集落。

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 志喜屋は東陽バス38系統志喜屋線の始発だが、折り返し場所みたいなものもなく、降車専用の終点のバス停も道端にあるだけで、なんだか中途半端。
 11時34分発の那覇行は、海岸の方からやってきた。どうやら馬天にある営業所から、親慶原を経由して回送されてきたみたいだった。次が13時過ぎになってしまうので、乗れて良かった。

 馬天からは、先の沖縄バスの路線と合流して、同じ道を行く。
 この後途中で降りて、首里までまた歩く。ひたすら雲が多くて、バスの撮影が叶わない…。

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 最後に1枚。首里駅に到達する軌道は浦添方向に延伸される事になるが、その軌道空間は既に確保されているようでした。これから建設工事が始まる事になるでしょう。

 首里は天候が一時回復したけれど、夕方には再び曇り空。
 予報ではこの先明日まで、天候の回復は望めなさそうです。
 明日は、ANAのB747-400D「お別れフライト」。
 その前に、「ゆいレール展示館」を訪れてみようと思います。
 ただ、明日・明後日の更新はお休み、木曜日に書く予定。

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 帰り道、夜空を見上げたらお月様がきれいでした。
 いつまでも、穏やかな日々が続くように…。

《今日のニュースから》
福島第一原発4号機 核燃料取り出し作業開始

№1059 11年ぶりの沖縄 3.那覇のバスと「ゆいレール」

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 同じホテルに3連泊。大きな荷物もなくスッキリ、存分に沖縄の乗り物を堪能できそうです。
 私の場合は、どうしても雲行き次第になりますが。

11月 5日(火)
 朝っぱら起きると、快晴のようです。バス・モノレールを存分に撮れるか、と思ったが、先にもう一度空港に行きます。
 昨日も見たJALのB777-200「ハピネス・エクスプレス」を、改めて撮りたくて。

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 先に、羽田から来た、ANAのB737-800。「STAR ALLIANCE」。

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「ハピネス・エクスプレス」も昨日と同じく、901便で羽田から到着。
 8時40分位には着陸。
 ANAもJALも、定刻より10分以上早い。

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 驚いた事に、昨日乗ってきたJJP301便も、後を追ってもうやってきた。
 昨日成田から着いた時も10分程早かったが、今日は輪をかけて早い。25分も早着です。
 東京からの3便が皆、大幅に早く着きました。向かい風が弱かったのでしょうか。

 今日は「ハピネス・エクスプレス」が撮れればOKなので、再び旭橋に戻ります。

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 那覇バスの那覇市内観光周遊バス「那覇まーい ゆいゆい号」。
 バスターミナルを起点に敷名園や首里城、DFS、国際通りを巡る路線で、6月より運行を開始したばかりとの事。
 20~25分間隔で、一周約75分。
 とりあえずは本土の中古車にラッピングを施して運行しています。

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 明治橋交差点で見かけた、那覇バスのユニヴァース2代。
 空港に通じているので、観光バスの往来がかなり頻繁です。

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 琉球バス交通は、中古のエルガ・ノンステップも入っています。
 沖縄に限らず、エルガ・ノンステップの中古も全国的に出回る様になりました。

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 神戸市営そのまんまの琉球バス交通。
 登録番号(沖縄200か257)からすると、沖縄入りしてからかなり経つと思うが。

 天気の変化が急で、昼前には曇り空になってしまいました。もっと撮りたかったが残念。
 ここまで撮ってきたバスの画像は、過去の撮影分も含めて、次回の本体の更新時に公開します。

 ここからは、二日乗車券を使って乗り降りした「ゆいレール」の全ての駅を御覧頂きます。
(撮影順ではありません。前日4日撮影の駅もあります)

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那覇空港 なはくうこう (4日撮影)

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赤嶺 あかみね

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小録 おろく

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奥武山公園 おうのやまこうえん

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壺川 つぼがわ

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旭橋 あさひばし (4日撮影)

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県庁前 けんちょうまえ

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見栄橋 みえばし

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牧志 まきし (4日撮影)

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安里 あさと (4日撮影)

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おもろまち (4日撮影)

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古島 ふるじま (4日撮影)

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市立病院前 しりつびょういんまえ (4日撮影)

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儀保 ぎぼ (4日撮影)

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首里 しゅり (4日撮影)

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 駅名票は駅の内も外も、3駅毎にカラーを変えた上、各駅毎に「かりゆし」っぽい染織のデザインを施して、アクセントにしています。

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 各駅とも、改札を入ると壁際に「アートガラス」があります。
(画像は赤嶺駅の「平和の礎と平和祈念堂」)
 説明書きがないのが残念。

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 改札を入ってすぐ下には「アートタイル」があります。
(画像は壺川の「マングローブ」)

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 改札口または券売機の上には「シーサー」が置かれています。
(画像は見栄橋)

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 1000形は基本的には区分タイプのロングシートだが、乗務員室直後は前向きシートになっていて、前面展望を楽しめます。
 特に首里からの上りで、古島あたりまでは急な下り坂になり、正面に白い那覇の街並みと、その向こうの青い海を眺める事ができます。

 さて、2日かけてゆいレール線内をあっちへウロウロ、こっちへウロウロしてみましたが、初めてゆいレールに乗った者として気がついた事や感想を並べてみると、

1.アートガラス、アートタイル、シーサーの置物の展示について、どんなものが描かれているのか、並んでいるのか、ガイドみたいなものがあれば良かったが(ネットには記されている)、改札口付近には観光やビジネスなどのフリーペーパーは山積みされているものの、モノレールそのものの利用ガイドは全くなかった(時刻表のみ)。那覇空港駅のスタッフに聞いてもないという。ちょっと惜しい。

2.車内放送は、到着前には三線の沖縄民謡(わらべ歌だそう)が流れる。携帯・スマホ使用に関するお願いはなかった。次の駅名を知らせる放送では、駅近くの施設や観光スポットを並べ、宣伝も兼ねて案内しても良いのではと思った(旭橋…那覇バスターミナル、県庁前…パレットくもじ、おもろまち…DFSギャラリアなど)。中国語、韓国語でのアナウンスも課題だろう(航空の直行便もあるので)。

3. 新交通システム系にありがちなホームの自動放送は、到着する列車の簡単な接近放送だけで、停車中に駅名や発車を知らせる音声や、発車サイン音がない。運転士自らがワイヤレスマイクで案内する。

4. 「節電中」という張り紙もあったが、そのためか日中は車内の明かりを消す。しかし晴れならいいが、曇り空だと、特に駅停車中はかなり暗い。もちろん節電は大事だが、やり過ぎではないか?沖縄県は本土と違って、特に節電の要請はなかったと思うのだが。

5. 観光客が多く、しかも長距離の旅行者が大半でキャスター付スーツケースが多く、混雑に拍車をかけている。特に那覇空港行が慢性的に遅れがちに見えた。沖縄の場合、団体が利用するような高級大型ホテルはビーチリゾートに集中、ゆいレール沿線、特に旭橋~見栄橋あたりには、もう少し低廉で個人旅行者向けの「宿泊特化型」ホテルのチェーン店が非常に多い。この事もあるかと思う。

6.加えてATOではないし、運転台には監視モニターもなく、停止時には運転士はいちいちドア横に移動して、ホームを監視してドア開閉スイッチを操作する。また、モノレールにしては駅の数が多いので、必要以上に運転手の負担が大きいと思う。
(そのためか、那覇空港では次の列車の乗務まで、時間を取っているようでもあったが)

 盛業なのは結構だが、それだけに輸送力が不足してきているように思えた。旅客サービスの面でも、運転士の負担軽減の面からも、6年先予定の浦添市延伸を待つ事無く、早目に輸送力増強策を策定すべき時ではないか。
 那覇空港から降り立った航空旅客の大半がゆいレールを利用するのだから、ゆいレールが沖縄のイメージをまず決定付ける事になるので、できるところから逐一改善を。

 明日は、天気予報は良くない。良かろうが悪かろうが、那覇市の外へ出るつもり。
 
 当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
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《今日のニュースから》
「ゆるキャラ」バンド「GCB47」 埼玉県志木市で初ライブ

 ゆいレールでも「ゆるキャラ」の名称募集があって、「ゆっぴー」と決まったそうです。