№1067 JTB時刻表2013年12月号(JTBパブリッシング)

「JTB時刻表2013年12月号」が20日、発売になりました。
「103系電車50周年」のタイトルで、表紙は新旧各色の103系が並んでいます。
 11月号の予告からは山手線が主役かと思ったが、グラビアは103系メインになりました。

◆ 103系電車50周年
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 なぜ今になって103系なのかとも思ったが、
1.現在、山手線のE231系1編成が「みどりの山手線ラッピングトレイン」が運行されている
2.JTBキャンブックス「山手線 ウグイス色の電車今昔50年」「103系物語」が刊行されている
この2点があろうかと思います。
 1963(S38)年に101系の後継系列としてデビュー、山手線に始まり、京浜東北線や常磐線、関西地域等にも新製配置が続き、国鉄通勤型の最大勢力となった。
 地下鉄直通用に1000番台(千代田線)・1200番台(東西線・なぜかグラビアには写真が全くなかった)・1500番台(福岡市営地下鉄)も開発。1500番台が最後の新製となった。
 国鉄時代末期に郊外や地方路線への転用が始まり、山手線は後継の205系に道を譲って1988(S63)年に引退、JR東日本からも既になく、現在はJR西日本で運用され、かなり広範囲に配置・運用されています。
 ほとんど記されていないが、名古屋の中央本線でも運用され、JR東海では東海色で使用されていました。
 個人的には横浜線沿線に住んでいたので、73系と混用されていた103系7連が印象に残っています。
 当初はスカイブルーで、京浜東北線との区別のため、正面に「横浜線」のプレートを掲げ、これはウグイス色に変更されてからも続けられていました。

◆ ダイヤに輝く鉄おとめ 第74回
 かなり久し振り。
 特集もあってか、103系が相当数残る大阪環状線の京橋駅の駅員。
 広島市から大阪に転居して勤務されているそうだが、失礼だが、いくらなんでも、広島に「京橋駅」がない事も知らなかったのですか?
(京橋川は、比治山公園のそばを流れる川で、傍らを広電が走る)
 大阪環状線は山手線と違って車両も多彩(3ドアもある)、種別も多く、関西空港へ行く列車もあり、片町線(学研都市線)に京阪と地下鉄も交差、基本的な行き先のご案内からして、かなり大変なのだろうと察します。
 京橋駅がJR西日本で4位ですか。1位が大阪、2位が天王寺、その後3・4位は京都と三宮が分け合っていると思ったのだが、2位が京都、3位が天王寺で、三宮は5位。

 この後、103系が走る盲腸線(和田岬線(山陽本線)・羽衣線(阪和線)・桜島線)を挙げています。
 和田岬線は廃止の噂があるようです。

「のりもの情報局」はカレンダー特集で、埼玉高速鉄道・三岐鉄道・江ノ島電鉄の各カレンダーがプレゼント。
 他は「アリタリア・イタリア航空ヴェネツィア直行便就航記念」「JR八戸線『TOHOKU EMOTION』」「JR九州『九州駅弁グランプリ』」。

◆ 黄色のページ
 今年も「大みそか終夜運転のご案内」が掲載されるシーズンとなりました。
 首都圏では、湘南新宿ラインの小金井~宇都宮が取り止め。 
 各地の初詣列車も掲載。
 新顔が「新春富士山初詣号」。

下り
新宿4:20 → 6:33河口湖
上り
河口湖14:08 → 16:23新宿
1月1日運転 停車駅:三鷹・国分寺・立川・八王子・大月・三つ峠・富士山・富士急ハイランド
(富士急線内のみの利用は不可)
全車グリーン車指定席。

 中京圏では、東海道本線の熱田神宮初詣列車の掲載がなく、取り止めか?
(次号に掲載されるかも知れないが)
 また、鹿児島本線の博多を中心とする区間は、かなり減便になります。
 次号で、もう少し情報が追加されるでしょう。私鉄・地下鉄の終夜運転情報もあるはずです。
 会社線は、津軽鉄道の冬ダイヤや、高速バス(南大沢・昭島・)立川~飯田線。
 アルピコ交通の成田空港~白馬線は、オーストラリアからのスキーヤーがメインのターゲットだそうです。
「青春18きっぷ」の発売が予告されました。内容は前年度と同じ。

◆ 本文
 山口線・津和野~益田の運行が再開になり、これを踏まえたダイヤが掲載になりました。
 運行再開区間では、日中に普通列車が1往復増発になっています。
<スーパーおき>も再開、津和野で接続するJRバス<ノンストップつわの号>が運行を開始しています。
(時刻は黄色のページ「NEWS」に掲載、津和野発4本・新山口発3本で、津和野発9号は<スーパーおき>接続なし)
 12月21日にSL快速<SLクリスマス号>を運転。
 新山口→地福の片道運行で、C56+DD51の重連。

 会社線では、東急の東横線・田園都市線で12月の金曜日に渋谷発最終電車の繰り下げがあり、時刻が公表されています。
 東横線元住吉行は1時20分発、田園都市線鷺沼行は1時15分発。
 京成線の京成成田駅構内の一部(1番線)が台風被害のため使用できなくなり、本線のダイヤにかなりの変更が生じているが、これについては触れられていませんでした。

 航空では、バニラエアが12月20日就航。
(3レターはエアアジア・ジャパンと同じWAJになっているが、変更されるらしい。2レターはVN)
 成田~沖縄・台北で1往復ずつでスタート。
 沖縄線は28日に3往復、台北線は1月29日に2往復に増便。
(台北は深夜発着になる)
 1月29日には新千歳線も3往復で就航。
 エア・インディアが関空~デリー線にB787を就航させています。
(この便は香港経由だが、香港行はB777のままになっているが?)

 これで今年(2013(H25)年)分の発売は終わりました。
(来月に2014年1月号の発売がありますが…。)
 当ブログでは「JTB時刻表から見る日本の乗り物」として、今年のブログ更新の最終日(今の所12月30日を予定)、内容を整理したうえで取り上げます。
 E6系<スーパーこまち>デビュー、E5系<はやぶさ>320㎞/h運転開始、東急東横線⇔メトロ副都心線相互直通運転開始、近鉄「しまかぜ」デビュー、富士山の世界遺産登録、JR北海道の修正ダイヤ、B787一時運航停止、大船渡線BRT運行開始等が、今年のトピックスに挙げられるでしょうか。

 来年はまず、4月の消費税増税(5%→8%)があり、各種運賃・料金の消費税転嫁による値上げが行われる見込み。
 ICカードを導入している事業者では、1円単位の運賃設定を行う所も出てくる見込みです。
 JTB時刻表自体も値上げになり、現行1150円→1180円程度になるかと思われます。
 来月になれば春のJRダイヤ改正の発表があるはずだが、ここへ来て<あけぼの>の廃止が噂になってきており、この時点で噂になるようだと、過去の例からもほぼ既成事実でしょう。また一本、夜行が姿を消す事になりそう。
 10月には東海道新幹線がついに開業50周年を迎える事になり、様々なイベントや、その関連の列車が時刻表を賑わす事になるのでしょう。 

 当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。

 明日はお休みし、本体の更新を行います。
 先日撮影分を含めて、沖縄本島主要4社の車両の画像を一挙、新規公開致します。

《今日のニュースから》
香港~マカオ高速船事故 日本人含め83人怪我

№1066 バスジャパン・ハンドブックシリーズS82 西鉄バス 一般路線バス編(星雲社)

「バスジャパン・ハンドブックシリーズS」、西鉄バス編の後半、中・大型一般路線車。
 対象は全部で2287台に上りました。
 西鉄グループは福岡県のほとんど全域に路線があり、特に福岡・北九州市内は多数の営業所がある上に分社もあり、西鉄本体も郊外は分社などへの委託があるので、分析の前にバス部門の事業所(営業所・車庫・支社)を整理してみます。
 後半の「西鉄バスのあゆみ」だけでははっきりしなかった部分(特に委託車庫)もあるので。
(西鉄本体の営業所は、正確には「自動車営業所」だが、「自動車」は省略。東京都営バスと同じく、過去に路面電車の「電車営業所」があったから区別していた名残りだろう)

西日本鉄道
●中央主幹営業所 … 博多営業所・愛宕浜営業所・吉塚営業所・百道浜営業所・雑餉隈営業所・自動車教習所(車庫)
●西主幹営業所 … 壱岐営業所・金武営業所・早良営業所
●南主幹営業所 … 片江営業所・桧原営業所・柏原営業所・那珂川営業所
●東主幹営業所 … 新宮営業所・香椎浜営業所・土井営業所・宇美営業所
●委託車庫 … 福岡高速営業所(高速)・北九州高速営業所(高速)・飯塚第2営業所(筑豊)・篠栗第2営業所(筑豊)・香月第2営業所(筑豊・高速バスのみ)赤間第2営業所(宗像)・月の浦第2営業所(二日市)・甘木第2営業所(二日市)・宇美第2営業所(二日市)・原第2営業所(二日市)・久留米第2営業所(久留米)・大川第2営業所(久留米)・筑後第2営業所(久留米)・八女第2(久留米)・京町第2営業所(久留米・高速バスのみ)吉井第2営業所(久留米)・佐賀第2営業所(佐賀)・日田第2営業所(日田バス・高速バスのみ)・亀の井第2営業所(亀の井バス・高速バスのみ)

西鉄観光バス 福岡支社・千代支社・北九州支社

西鉄高速バス 福岡支社・北九州支社

西鉄バス北九州 小倉営業所・弥生が丘営業所・戸畑営業所・八幡営業所・門司営業所・恒見営業所・浅野営業所・中谷営業所・香月営業所・行橋車庫

西鉄バス筑豊 本社・田川支社・直方支社・大隈車庫・篠栗車庫(西鉄受託のみ)

西鉄バス二日市 本社・原支社・宇美支社

西鉄バス久留米 本社・大川支社・京町支社(西鉄受託のみ)・吉井支社・八女車庫(西鉄受託のみ)

西鉄バス大牟田 本社

西鉄バス佐賀 本社・鳥栖支社

◆西鉄バスの車両たち
 冒頭の写真カタログを眺めて気付くのは、台数の割にはバラエティが少ない事。
 西鉄の場合、
1.2010(H22)年の西工車体製造終了までは、車体は完全に西工偏重であった事。
2.仕様・規格の標準化が徹底されており、大型車の中での短尺・標準尺・長尺とか、地域によって中ドアが引戸・4枚折戸、とかいった違いが見られない事
等が挙げられます。
 ここからは、「S82」全車+「S81」の乗合車を含めた2351台について記します。

.西鉄は西工生産終了まではシャーシよりボディ重視の傾向がはっきりしている。
 現状では日産ディーゼル58.40%、いすゞ18.84%、日野12.63%、三菱ふそう9.91%と、日デが6割近くを占めている。
 特に西工が日野・三菱ふそうへの架装を中止した2002(H14)年以降、2002(H14)・2004(H1)・2008(H20)年は100%日デ。
 いすゞは2005(H17)~2007(H19)年・2009(H21)年に西工車体で若干導入があったが、日野は2002(H14)~2008(H20)年は全く導入なし。
 三菱ふそうも2003(H15)年、二日市がコミュニティ用のローザおよびエアロミディMEを導入したのみで、2010(H22)年までは中大型の導入がありませんでした。
 日デPKG-RA274MANは一形式だけで5年間に518台が導入され、これは乗合車全体の5分の1以上にも上り、貸切・高速・特定も含めたグループ全体でも17%以上を占めます。
(しかし実質3タイプしかない)
 日デ導入終了以降の3年間ではいすゞが毎年5割近く導入され、残りは年によって日野か三菱ふそうのどちらかの導入が多くなる傾向があります。
 エルガ・ハイブリッドは、「バスジャパン・ハンドブックシリーズ」初登場。

.一般乗合運行8社では、分社が行われたとはいえ、西鉄本体が65.38%を占めています。
 北九州は22.25%、当然ながら2大政令指定都市に台数が集中する傾向があります。
 西鉄本体に絞ると、南主幹営業所管内が28.24%に達する一方、東主幹営業所管内は15.42%に留まっています。福岡市は南高北低の傾向があるでしょうか。東は福岡市外の営業所があり、西では地下鉄の影響もあるでしょう。
 所属台数にはかなりのバラつきがあり、最大の那珂川(福岡市外)には140台配置されている一方、吉塚・香椎浜には各43台しかありません。
(営業所統廃合の影響もあるかもしれない)
 分社への委託は18.22%。

.平均車齢は8.85年と出ました。
 参考までに、比較のため、当ブログスタート以降の「BJハンドブックシリーズ」各社の当時の平均車齢(乗合)を並べてみました。
R69の東急バスが5.8年
R70の国際興業が5.74年、山梨交通が15.46年
R71の京阪バスが7.30年
R72の富士急行が8.35年
R73の神戸市交通局が6.17年
R74のアルピコ交通が13.66年
R75のジェイアールバス関東が12.02年
R76の神姫バスが8.75年
R77の茨城交通が17.72年
R78のジェイアール・北海道バスが12.31年
R79の函館バスが11.63年
R80の関東バスは7.02年と出ていました。
 年も違うし、集計の対象も若干変えたから単純比較もできないが、基本的に西鉄グループは、排ガス規制が厳しい首都圏や近畿圏よりは若干高目、しかし地方の事業者よりは大幅に低い、中間的な結果が出ていると思います。
(富士急・神姫とほぼ同じ)
 西鉄本体は8.88年だが、東管内が5.48年と大幅に若くなっています。理由はちょっと解りませんが。
 委託車庫は12.47年。
 分社では福岡市に近い二日市が9.97年と比較的若い以外は、北九州が10.96年、他が11~13年程度と高目です。
 福岡市が一番車齢が若く、郊外に行くほど高くなる傾向は、他の大都市の事業者と変わりません。
 最も、福岡市内でも20年程度の経年車が少なくなく、1992(H4)年式が8台、1993(H5)年式が18台残っています。予備車と思うが。

.ノンステップ車は今の所グループ全体で61台。
 17台はコミュニティの小型車(ポンチョ・エアロミディME)で、一般的なノンステップ車は44台に留まっています。
 ノンステップ率は2.59%。 

 なお、グループ全体の乗合・高速・貸切・定観・特定の割合はそれぞれ77.34%、12.24%、9.38%、0.07%、0.99%でした。
 平均車齢は高速車は7.90年とさすがに若いものの、貸切車(高速・乗合からの転用を除く)は14.77年と大幅に高齢化していて、1995(H7)~1997(H9)年の導入車が全体の5割近くに上ります。

◆ 西鉄バスのあゆみ(後編)
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 さすがの西鉄バスも、この10~20年位は全部門で厳しくなっているようです。
<ムーンライト>でさえ不振、関西へ行く系統は他との統合で1本だけになってしまいました。
(それについては№130で書いています)
 分社については、当初は独立色を高めて地域密着性を強調→やはり西鉄グループとしての連帯感を出したいため、再編成に合わせて社名を変更・カラーも再統一、という考えではないかなあと思われました。
 記述で気になったのは、まず2010(H22)年の大幅縮小について触れられていない事。
 21世紀に入って以降の一連の流れの一つではあるのだが、この年発表の縮小は西鉄のバス事業では史上最大とされ、営業所の統廃合(四箇田・脇山等)にドライバーの採用停止もあったたため、避けては通れない事だと思います。
 また、最後の西日本車体の廃業は、テキストからは、「日産ディーゼルがバス部門から撤退するから廃業を決めた」ように読めてしまう。もちろん時系列的には逆で、西鉄は導入しなかったものの、日デ→UDトラックスは三菱ふそうエアロスターのOEM供給車を販売していたので、これは誤りではないでしょうか。

◆ 西鉄バスの路線エリア
 当然、福岡・北九州の二大政令指定都市に路線の相当数が集中しています。
 この数年でかなり路線が整理されているらしいが、それでも現在でも結構奥地まで路線が延びています。
 ただし大牟田は9年前の路線廃止により、他地域との一般路線によるつながりがなくなりました。
 最盛期だったら、どのような路線網が築かれていたのだろうか。大分県北部にも路線があったらしいが。

◆ 終点の構図 普光寺
 大牟田駅の東に位置しています。筑後三十三観音二十四番札所。九州新幹線がすぐ近くを長大トンネルで通過しているようです。
 普光寺行は、割と終バスが早い(大牟田駅発18時41分)。「地元の高校生とお年寄りが利用の中心」だと、通勤の利用はほとんどないのか。
(2つ手前の米の山までは1時間に1~2本あって、20~21時台まで運行されているが)

◆ 筑前・筑後 歴史探訪
「一日半にわたる」と最後に記されているが、取材日及びプランを読むと、実は「S81」で「オープントップバス」を降りた直後の旅である事が解ります。前後計3日間を費やして、門司港から柳川まで西鉄バスを乗り継いでいる訳です。だから前回はかなり早く乗り継ぎが終わっていたのか。
「三輪トラック」って、実は私、子供の頃に現役を見た事があります。
 2回出てくる400系統はダイヤを検索してみたら、1時間に2本はあって意外に多い。博多駅~甘木だとバスは都市高速経由でも1時間15分に対して鉄道ではJR快速+甘木鉄道で最速1時間だけれど、乗り換えはいらないし、鉄道の恩恵がない区間もあって利用が多いのでしょう。一般路線車だから乗り通すと辛そうだが。
 福岡県は、もちろん門司港レトロ地域に大宰府・柳川と有名な観光地はあるが、九州の他県のような、自然を背景にしたダイナミックな観光地が少ないのが惜しい(ない訳ではないが)。

 遠い九州の事なので今後の西鉄バスはどうなるのか推測するのも難しいが、まず、大手私鉄で唯一、鉄道の直営という事になった福岡市中心部の路線は、今後も鉄道の直営でいくのか、あるいはいずれ福岡も分社になるのか。
 高速バスは以前書いたように、<ムーンライト>開業で見せた輝きをもう一度見せて欲しいのだが、ツアーバス移行組や航空のLCCとの競争がきつくなりつつあって、西鉄といえども苦しいかも。当面は九州島内の強化に努めることになるか。短距離路線では、「nimoca」導入が進むでしょう。
 一般路線では、これも前に書いたが、天神付近の乗場がかなり分散していてわかりづらい部分があるので、インフォメーションの強化に努めて欲しい。ただ、天神はヨソ者からすると、福岡で最初の目的地にはならない事が多いから、博多駅バスセンターなど程急いでやる必要も、ひょっとしたらないかも知れない。 
 九州新幹線の開業からもう3年近く経つし、福岡県内ではとりあえず大型の鉄道の新規開業はないから(地下鉄七隈線の博多延伸はあるが、開業はかなり先だろう)、高速・一般とも、地道な改善が進められる事になるでしょう。
 西工車体がなくなって今後は標準車両の割合が高くなっていく事になり、5年後・10年後はどういう傾向になっていくでしょうか。特にノンステップ車の割合はどこまで上がるか。
 ともあれ、西鉄には今後もバス業界のトップリーダーの役目を果たして欲しいと思います。

 次号は「Lions Express」で西鉄とつながりがある西武バス。R51以来になります。
 ここは一時期、西鉄以上に日デの割合が高かった事業者だが、導入終了から2年経ち、傾向はいくらか変わっているでしょうか。 

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《今日のニュースから》
韓国・古里(コリ)原子力発電所1号機 運転停止

 韓国では原発23基中6基が運転を停止し、寒さが厳しい冬の電力供給への懸念が高まっているとの事です。

№1065 リニューアル 市電保存館

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 3年前の№238で、横浜市の市電保存館「トラムポート」について書きました。
 その市電保存館が7月20日、開館40周年を機にリニューアルしました。
 沖縄に行く前だったので時期が前後してしまうが、10月23日(水)に再度訪問しましたので、ここで御覧頂きたいと思います。

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 入口でまず目に付くのは、マイカーの駐車場が拡張整備されている事。
 24台分あるそうだが、私たちとしては、やはりバスで訪れたいものです。

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 これは反対側の国道沿いにある滝頭バス停(桜木町・横浜駅方面)の傍らにある、「ちんちん電車の走った道」。

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 入口に戻って、市電の車輪は変わっていません。

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 大空襲で被弾した痕が残るポールは、左側に移設されていました。

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 エントランス。各種グッズも販売。
 画像には写っていないが、反対側には市電の年表もあります。

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 フロアガイド。

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 リニューアルオープンを報じる神奈川新聞の記事。
 神奈川新聞は、久良岐公園(磯子区)に静態保存されている市電のレストアにも関わっていて、左下に記されています。

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 エントランスにあった、市電のマスコン。

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「電停シアター」。
 市電に関わる映像を上映。

 これから展示車両を御覧頂くが、以前はあった、恐らくバリアフリー用と思われるスロープは、全て撤去されていました。

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523
 1928(S3)年製の2軸車。馬力があり、勾配路線に重用されたとの事。523号は市電最終日まで生き延び、デビュー時のカラーを復元した上で保存されている。

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 その車内。バーチャル映像システムはなくなりました。

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1007
 500形と同年に、大型3ドア版として製作された。1970(S45)年の本牧線廃止まで使用。

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 その車内。

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 運転台部分の仕切り。中吊り広告は昔のものではなく、その体裁で書かれた「市電まめ知識」的なもので、他の車両にも掲げられています。

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1104
 1936(S11)年製の中型ボギー車。当初はセミクロスシートで「ロマンスカー」と呼ばれたが、戦時中に撤去、立席スペースとされたようだ。市電廃止日まで使われた。

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 その車内。「ロマンスカー」当時のセミクロスシートが再現できれば、とも思うが、写真も見た事がないし、当時の図面も残されていないかも知れない。

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1311
 柱が支障して見辛いのはご勘弁。戦後の1947(S22)年に3000形としてデビュー、翌年に改称した。1971(S46)年の長者町線廃止まで使用。今回のリニューアルで、デビュー当時のカラーを復刻した。

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 その車内。

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1601
 市電最後の形式で、1968(S33)年製。前中4枚折戸や大型行き先表示が斬新だった。市電全廃より先に廃止になってしまった。実働僅か12年。1601号のみ新製当時のカラーを復刻して保存。

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 その車内。かなり明るい。

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 今回のリニューアルでは、側面に掲げられていた方向板も再現されています。
 18系統は、今の市営バス158系統に相当する系統と思われます。 

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1510
 見た目は普通の市電だが、アメリカの会社と提携して製作された高性能市電「PCCカー」。1931(S26)年デビュー。リニューアルオープンに合わせて、1160形2両が試験的にまとっていたコーヒーブラウン色が再現された。
(1500形自体がこのカラーをまとった事はなかったようだ)

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貨10
 キリンビール運搬用に1913(T2)年に製造された電動無蓋貨車。後に路線延長やレール運搬車としても使用され、市電最終日には花電車となった。

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 電停カフェも若干模様替え、明るくなりました。

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 今の駅ビル(ルミネ)が建設される前の横浜駅東口駅舎に掲げられていた、大時計。
 今回大修復の結果、実際に時を刻むようになりました。

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 吉村栄氏が製作・収集されたOゲージコレクション。

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 模型運転コーナーも、引き続きお約束。
 10時30分、11時30分、13時30分、14時30分、15時30分の5回運転。
 最初にOゲージ、続いて裏側のHOゲージを運転。
(こちらはHOゲージ)
 色々な車両が汽笛交じりに走り回るが、<カシオペア>とかフレートライナー等もあるのだけれど、横浜の鉄道模型なのだから、それよりは東急や相鉄、みなとみらい線、シーサイドラインなど、地元の模型がもっと多くても良かったのではないでしょうか。

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 Nゲージのパノラマ。
 1回100円で運転でき、自前の模型の運転もできます。

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 PCを使った、「車庫入れゲーム」もそのまま残されています。

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「地下鉄コーナー」は今回大幅に縮小され、模型とシミュレーターのみ残りました。

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 地下鉄のシミュレーター。なお、手前に掲げられた写真は、ホンジャマカの石塚英彦。

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 最後に、館内からは市営バスの滝頭車庫をガラス越しに見る事ができます。
 手前に、遠州鉄道の高速バス(浜松~横浜線)がいます。
 本来は2台なのだが、訪問時は東名道の集中工事の影響で、1往復が計画運休になっていたのでした。

 さて、今後の保存館のあり方だけれど、この後にロンドン市の交通博物館を訪問した時の印象も合わせると、そろそろもう一段、横浜市の交通博物館としてパワーアップできないかと思います。
 今回は縮小された地下鉄コーナーだが、その地下鉄も開業から40年経ち、一度歴史を振り返ってみる時が来ていると思います。
 お子さんはもちろん、お子さんを連れてくるパパさんママさんでさえ、そろそろ開業の頃などLIVEでは知らないよ、という方が大半でしょう。
 新羽に保管されている1000形も引っ張り出して、恒久的な展示がなされる事も必要でしょう。
 もちろん、バスも必要で、本当はモノコック車両が車体だけでもどこかに残っていて、レストアできれば良かったのだけれど、現役ではCNGノンステップバスあたりが候補か。
 ただし、そうなると当然今の滝頭ではスペース不足で、どこか広いスペースへの移転も検討されるべき。
 みなとみらい地区あたりが第一候補かとは思われます。
 もっとも、あまり敷居が高くなって、今のように、ちょっとした時間に親子で公園感覚で来る事ができなくなってしまってもいけないかなあ、とジレンマもありますけれどね。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。

 私鉄各社の年末年始ダイヤが続々発表になっています。
 東急東横線は終夜運転を実施(副都心線とも相互直通)。「ミレニアム」以来になります。
 西武・東武から企画列車の運転があるかと思ったが、なさそう。

 明日・明後日の更新はお休みです。
 横浜は風が結構強いです…。明日は良い天気になるように。

《今日のニュースから》
キャロライン・ケネディ新駐日大使 石巻市の小学校を訪問