№995 私鉄の車両シリーズ113 多摩都市モノレール1000系

「私鉄の車両シリーズ」、今回は多摩都市モノレール1000系です。
 気がつけば、第1期路線開業から、今年11月で早15年になります。

画像

 多摩都市モノレールは、都心から西に延びるJR・私鉄各路線を東西に連絡する外環状線的な路線として計画され、1998(H10)年に第1期路線として立川北~上北台、2000(H12)年に多摩センター~立川北が開業した。
 1000系は開業当時から使用されている系列で、開業に先立つ1997(H9)年、最初の1編成が先行して製作された。


 車体はアルミニウム製で無塗装だが、多摩地域の都市景観にマッチするよう、オレンジを基調としたコミュニケーションカラーをドア間に配した。大型窓と戸袋窓の配置で、開放的な車内を演出している。
 IGBT素子のVVVFインバーター制御装置をモノレールとしては初めて採用、編成に6箇所の105kwの電動機を制御する。
 台車は先頭部を付随台車、他を電動台車としている。
 当初からワンマン運転を行うため、乗務員室は機器の配置をワンマン運転に適したものにし、自動列車運転装置(ATO)を導入している。


画像

 車内は、当初は4両全てが、中央部にボックス席を配置した、ブルーを基調としたセミクロスシート構造だった。
 運転台の直後には床面を高く取った展望席を配置している。
 各車両に優先席、編成に1箇所車椅子スペースを設けた。
 開業時点で6編成、多摩ニュータウン開業時に9編成、合計15編成60両が川重と日立で製造されている。
 1107Fより車椅子スペースが編成2箇所に増設された。


画像

 2005(H17)年より、混雑緩和対策としてロングシート化改造が順次行われた。
 1102F・1103Fの2編成はイベント対策を兼ねて全車両をロングシート化、他の編成の先頭車両はセミクロスシートで残している。
 いずれもオレンジ系のバケットシートとして、袖仕切りの形状も変更されている。
 展望席は残され、背もたれを低くした。
 1106F以前の編成も車椅子スペースを増設している。
 イベント対応の2編成は、100Vのコンセントを各所に設置した。
 改造は2006(H18)年に終了、この過程で全車ロングシートの1116Fが増備された。
 正面にアクセントカラーを配置してシンボルマークを窓上に配置、行先表示をLEDとした。
 アクセントカラーは他の編成にも配置している。
 この後行先表示のLED化等の改造工事が継続して行われている。
 多摩動物公園の動物のラッピング編成の他、最近では大河ドラマやアニメ作品などとタイアップした、ラッピング広告車運行の実績が多くなった。


画像

 その中から、『とある魔術の禁書目録』タイアップ編成。
 2月に劇場版が公開されたアニメで、今年の春先に運行されていました。
 記念乗車券も発売されています。

【編成】
←多摩センター方     上北台方→
 Mc1 1100 - M2 1200 - M3 1300 - Mc2 1400

 今回の記事は
「鉄道ピクトリアル1997年10月臨時増刊号 新車年鑑」
「同2005年10月臨時増刊号 鉄道車両年鑑」(鉄道図書刊行会)
「週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 公営鉄道・私鉄30」(朝日新聞出版) 等
を参考にさせて頂きました。

 次回からは関西の大手私鉄になります。
 まず、名鉄の中部国際空港「セントレア」のアクセス特急車、2000系「ミュースカイ」です。

 当ブログでは、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 なお、当ブログに寄れない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。

 明日は更新をお休みし、本体の更新を行います。
 とは言うものの、休みの日が少ない上、先日関西(奈良・関西空港)に行って以降は天候不順な日ばかりで、バスの撮影に使える時間が全くありませんでした。
 しかし表紙画像の交換(千葉県のバスの終点です)だけではミもフタもないので、豊鉄バス(豊橋鉄道時代)で走っていたエアロクィーンK貸切車のアーカイヴ画像を追加します。
 また、更新履歴には加えないが、西東京バスと関東自動車でデータの追加を行います。
 豪雨被害を受けられた方々からすれば何を贅沢な、と怒られるだろうが、そろそろ1日丸まる存分に使って、バスや鉄道、旅客機の撮影に行きたいです。
 晴れてくれれば、少しぐらい暑くても我慢できるから…。
 
********************

《今日見た・聞いた・思った事》
 ANAホールディングスが、中期経営戦略の進捗についてリリースを出しました。
 注目されたエアアジア・ジャパンの今後については、年末に新ブランド名で運航を開始するとしています。
 新ブランド名は8月半ば、運航計画は9月下旬に発表との事。
 就航予定路線が「成田・名古屋を中心とする国内・海外リゾートを中心とした路線」と謳っているので、現行のエアアジア・ジャパンとは若干異なった路線網が展開されるものと思われます。
 この他、アメリカのパイロット訓練会社の買収(パンナムのパイロットの訓練を行っていたらしく、社名に名を残す)、B777-300ER×3機の発注、B767-300F×1機の調達(中古導入か?)なども発表。
 なお、同時に発表された決算では、円安で燃料費が上がった事で、今年度第一四半期の営業損益は、2年ぶりの営業赤字とか。
 円安も、決して良い事ばかりではないです。

《今日のニュースから》
7月の熱中症患者 2万2363人 昨年比24%増

№994 恒例の関西 今度は奈良・関空 4.ひかり532号

 まだ16時を過ぎたばかりで、もう少し撮っていたかったけれど、今日は新幹線で帰るので、多少早目に関西空港を後にします。
 夏の関西はまだまだ存分に明るくて、もったいないけれどね…。

画像

 16時30分発、関空快速4188M。

画像

 連絡橋上で、南海「ラピート」とすれ違う。

画像

 ところが、次のりんくうタウン駅で、いきなり6分停車。
 後から来た南海<ラピートβ58号>に、先を越されてしまいました。

画像

 日根野では、和歌山から先に着いた紀州路快速4588Hの後部に連結。
 さらに熊取で後続の<はるか28号>に抜かれました。
 結局僅か13㎞・3駅先を出発するのに26分もかかった事になります。
 色々な理由(阪和線のダイヤ構成や、南海と線路を共用している事など)があるのだろうが、良い事ではない。
 以前成田空港の鉄道アクセスについて書いたが、関空についても、JR・南海共有料特急偏重ではなく、一般列車についてもさらにレベルアップが望まれます。
 関空は何しろピーチのベースだし、国際線もLCCの就航が増えつつあるようだから。

画像

 東海道・山陽線からコンバートされた205系と2本すれ違いました。
 阪和線も2年ぶりだったが、改めて見直すと、戦争前まで私鉄だっただけに、特に駅のたたずまいが他のJR線とかなり違うように感じられました。
(特に信太山)

画像

 まだ真新しい高架線で283系と出会います。
 セレッソ大阪のホーム「金鳥スタジアム」も、すぐ右に見えたりしました。
 前日はセレッソvsマリノス戦が行われていて、さぞや賑わっていたのだろうなあ。

 そのまま大阪まで乗り通せば良いのだが、阿部野橋駅の近鉄の時刻表が欲しかったから、天王寺で途中下車。
(今回の旅は、これも目的)
 従って、新大阪までは多少タイトになってしまいました。

画像

 いつもお馴染み、小田原に停車するので重宝する<ひかり532号>。
 700系。
 ホームに上がると、ちょうど入線する所でした。
 行列は少々長かったが、始発駅ともなれば、後方車両まで行けば窓際の確保はまだ可能です。

画像

 京都を過ぎると、長い1日もさすがに終わりが近づき、夕陽が西の空に沈み行こうとしています。

画像

 米原で<のぞみ46号>の通過待ち。
 下り<ひかり521号>も700系。
 ついにリタイアも発生した700系、この光景もいつまで。

画像

 700系車内。

画像

 岐阜羽島でも<のぞみ138号>通過待ち。

画像

 新大阪で発車間際に買っておいた「じゅうじゅう弁当」を、名古屋をすぎてから食します。
 この内容で850円とは、オトクではありませんか?

画像

 小田原到着。
 皆さん多少急ぎ足で、大半は東海道線のホームに向かいます。
 私も東海道線で、戸塚に帰りました。

 最後に、前回は近鉄のPASO利用履歴印字を御覧頂いたが、改めて南海、JR西日本、そして帰ってきて横浜市営地下鉄のPASMO履歴印字を御覧頂きます。

画像
画像
画像

 上から南海(関西空港)、JR西日本(関西空港)、横浜市営地下鉄(戸塚)。
 お解かりのように、この3枚における利用の内容は全く同じだが、これだけの違いがあります。
 前回の近鉄同様、他エリアでは鉄道は駅名、バス等は事業者名の印字がありません。
 興味深いのは南海で、同じPiTaPaエリアの近鉄も、駅名が印字されていませんでした。
 PiTaPaで乗っていたらどうだったのだろう?
 PiTaPaを利用した事はなく、簡単には入手できないから解らないのだが。

 以上、本当に駆け足で奈良から関西空港まで駆け巡ってみました。
 クソ暑いのは構わないから、やっぱりもう1日欲しいなあ。
 お金がない事もあるし、現状では原則週休1日なので、簡単に長めの休みが取れず、しかも休みの日が決まるのは遅い事、天気に左右される部分があるので、航空券を早目に入手、という事もやりづらいんですよね。
(この点本数が多くて自由席がある新幹線は気軽、とも言える)
 とりあえず、次に遠くにいけるのは、いつ。

 当ブログでは、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 なお、当ブログに寄れない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。
 
********************

《今日見た・聞いた・思った事》
 山陰地方は週末に記録的豪雨になってしまって、山口線は宮野~益田が不通になってしまいました。
 特に地福~徳佐が酷いようで、現場の映像を見ると、路盤が完全に押し流されてしまっています。
 鉄橋も3箇所流出して、JR西日本に寄れば、復旧は数ヶ月かかる見込みとか。
 陰陽連絡路線だから、速やかに復旧作業に取り掛かるものだとは思いますが。
 山陰本線も益田~長門市が不通になっていて、こちらも復旧には時間がかかりそうです。
<SLやまぐち号>は当分運転取り止めとプレスリリースもあったが、今シーズン残りの運転は恐らく絶望でしょう。
 それ以前に地域の足が失われる事が大問題だし、<スーパーおき>も走れないから、島根県北部の鉄道ネットワーク全体が大打撃です。
 来月早々には豊肥本線が1年ぶりに全線で運転を再開するが、どうもこの数年、全国的に豪雨による長期不通と運転再開のイタチごっこになってしまっている傾向が顕著です。
 山口に限らず山形も酷いみたいだし、北陸でも避難勧告が出されている所があります。
 韓国もソウルなどで豪雨被害が甚大だそう、中国もそう、極東アジアの天気はどうなってしまっているのだ?

 スペインの列車事故で、裁判所が運転士に出廷を求めたそうだが、まだ一週間も経っていないのに、いくら何でも早すぎないか?

《今日のニュースから》
女優アンジョリーナ・ジョリー 監督映画試写会で性暴力根絶を訴え

№993 恒例の関西 今度は奈良・関空 3.北米ジャンボ機競演

画像

 松塚から近鉄と南海を乗り継いで関西空港へ。
 一昨年9月以来、約2年ぶり。
 展望ホール行のバスは無料になっていたが、平日の展望ホール行バスは20分間隔(ターミナル発00分、20分、40分)と少ないので注意。

画像

 関西空港ターミナル。
 ひところに比べると、機体の数がかなり少なくなっているような…。

画像

 チャイナ・エアライン(CI)とエバー航空(BR)、台湾の2大エアラインの競演。
 CIのB747-400はニューヨーク行。
 BRは先日スター・アライアンスに加盟したが、このA330にはまだマークが書き込まれていませんでした。

画像

 今の関空の主役は、ピーチなんでしょうかねぇ。
 B滑走路(24R)は、ピーチの着陸オンリーで使われているようでした。
(少なくとも、昼間は)

画像

 離陸はA滑走路(24L)を使うが、(全部ではないが)このようにインターセプションする事が多い。
 LCCの短距離便が、重いはずがないからねえ。
 ピーチに限らず、JALの上海行B737-800もインターセプションだったが。

画像

マレーシア航空 B737-800
 40周年記念の旧塗装復刻機で、これはラッキーだった。
 コタキナバルからB737とは、フライトオペレーションはきつそうだなあ。

画像

チャイナ・エアライン B747-400F

画像

中国東方航空 A319-100

画像

日本トランスオーシャン航空 B737-400
 これ、未だJEX「Arc of the Sun」カラーのまま。
 SWAL旧塗装復刻機とか、「ジンベエザメ」とか来て欲しかったなあ。

 フライトインフォメーションに「C8」の表示が現れて、何だったっけ?と思っていたら…。

画像

カーゴルクス・イタリア B747-400F
 イタリアに作られた、カーゴルクスのグループ会社。
 日本乗り入れは少ないようで、これもラッキー。

画像

ユナイテッド航空 B747-400
 前から撮りたいと思っていた、UA新カラー(コンチネンタルカラー)のB747-400を、ここで撮る事ができた。
 これは嬉しい。
 今サマースケジュールから、サンフランシスコ線に就航しています。

画像

 屋内にある、フライトインフォメーション。
 外がとにかく暑いので、お目当ての機体が来るまで中で涼むファンも多く見られました。
 モニターには離陸していったエア・インディアのデフォルメされた機体のアニメーションが映っているけれど、ウィングチップが描かれていて、A320みたいだった。
(本当はB777-200ER)

画像

中国東方航空 B737-800
 後部に「雲南公司」の文字があります。
 他の機体でも見られるが、緑の羽根にはどんな意味があるのだろう。

画像

デルタ航空 B747-400
 ホノルルからの便。
 北米3強の内、2社がB747-400で関空に乗り入れています。

画像

大韓航空 B747-400F

 他にも敢えて撮らなかった機体もあったのだが、全体的に眺めると、地元日本勢が今一つ元気がないかもなあ。
 LCC誘致も良いのだが、やはりJALやANAとかが、内際とももうちょっと頑張って欲しいと思う。
 甘いですかね。
 来年は開港20周年、今一度元気を取り戻して欲しいKIXです。

画像

 メインホール4Fの屋内。
「スカイビューカフェ」があります。

画像

 訪れた時には、「ハワイアン航空フェア」が行われていました。

画像

 3Fの「スカイミュージアム」。
 1/72のターミナルのジオラマがあります。
 旅客機の尻を追うだけでなく、屋内で展示を見たり、食事を楽しんだり(一昨年はGAのフェアで、ビジネスクラスの機内食を食べた事もあったっけ)、グッズのショッピングをしたりと、多角的に楽しむのが賢い過ごし方なのだろうけれど。

 一昨年は夕方のJAL便で帰宅の途に就いたのだが、今回は新幹線で帰ります。
 そのため、まだ存分に明るいのに少々早くてもったいない気もするが、16時過ぎに展望ホールを後にします。
 続きは次回だが、明日・明後日の更新はお休みし、月曜日に書く予定。

 当ブログでは、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 なお、当ブログに寄れない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。
 
********************

《今日見た・聞いた・思った事》
 昨日の続きになるが、スペインの事故。
 事故現場の様子をグーグルで地図検索してみたけれど、高速新線が長い直線で来て、高速道路と交差する地点で急カーブ連続(かなりの蛇行を繰り返している)の在来線と合流、そのまま事故現場の急カーブに連なる、という形態になっていました。
 3複線になっていたが、外側2線が高速新線?内側1線が在来線のように見えました。
 他者さまのブログを参考にすると、この列車は「AVE S730」と称し、機関車・客車以外に非電化区間用の電源車を連結していたそう。
「急カーブにおけるスピードの出し過ぎ」が直接の原因とされそうだが、それだけと決め付けず、車両の構造とか、保安システムの有無だとか、総合的な視点で原因の究明がされるべきでしょう。
 スペインは多彩で特殊(特にゲージ)な線路条件から、様々なタイプの高速列車が開発されているが、フランスTGVの、基本的な構造が動力集中式オンリーという所と違って、技術面でテンデバラバラになっている所も、ひょっとしたら若干影響しているのかも知れない。

《今日のニュースから》
中国 世界一の超高層ビル計画 工事の中止命令

 もし完成すれば地上202階建て・高さ838mで、横浜のランドマークタワーの2.82倍。