№964 思い出の海外旅行クロニクル 7.1996年ヨーロッパ一周大旅行6

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 一回お休みしましたが、「クロニクル」再開です。
 パリを拠点にして、4日間かけて、スペインとポルトガルを訪ねます。
 国境のラ・トゥール・ド・キャロルでローカル列車に乗り継ぎ、バルセロナでは観光用のクラシックな小型路面電車に乗ります。
 翌日はマドリード経由でリスボンに向かいます。

1996年10月27日(日)

 欧州ではこの晩にサマータイムが終了し、1時間遅くなります。
 どこかで時間調整の停車をしたはずだが、全然気付きませんでした。

 途中から乗り心地が悪くなったような感覚はあったが、次に目覚めると、もう山間部のローカル線を走っている。  ノロノロ高度を上げていきます。

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 7時30分過ぎにラ・トゥール・ド・キャロル到着。
 山間部のひっそりした田舎町、のたたずまい。
 外は寒い。
(画像は機関車付け替え後)

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 ラ・トゥール・ド・キャロル駅。

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 トランジューヌ。
 去年のちょうど今頃、この列車に乗ってこの駅に着いた事は、№762で書きました。
 佇まいは1996年も去年も、ほとんど違いませんね。
 ホームにはパスポートコントロールらしき小屋はあるが、バルセロナ行が出発するホームへは全くフリーパス。

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 バルセロナへ行く、RENFEのローカル列車。
 当初の予定より1本早い。
 欧州では珍しく、転換クロスシートでした。
 山間部を下っていきます。

 約3時間でバルセロナ・サンツ駅に到着。
 元々ここに泊まる事にしていたので、滞在時間が増えた事で観光に余裕ができました。
 観光用の路面電車「エル・トランビア・ブルー」に乗ります。
 通常は土休日のみ(クリスマスやイースターの期間、夏のシーズンは毎日)運転。
 Av.TibidaboとPl.del Funicularの間を、15分間隔で走っています。
 多くの観光客の利用がありました。
 さすがにブルブル震えるような揺れがあって、乗り心地は良くないです。

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 終点のPl.del Funicular。
 10分もかからない。
 ケーブルカーの駅があります。

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 この電車の乗車券。
 往復で375ESP。

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 今はLRTも走っているそうだが、当時のバルセロナは、地下鉄とカタルーニャ鉄道が公共交通の主力でした。
 カタルーニャ鉄道の電車。

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 こちらは新型。

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 地下ホーム。

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 カタルーニャ鉄道には地上区間もあります。
 バイシャドア・デ・バイビドレラ駅は、公園の中という感じ。

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 バルセロナの地下鉄には4年前、初の海外旅行の際にも乗っているが、その後新路線も開通しています。
 当時の最新路線、L2号線。

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 その車内。
 黒と白のモノトーン。
 座席はプラスチック、ほとんどベンチ。

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 地下鉄のサグラダ・ファミリア駅。

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 地下鉄の自動改札機は、なぜか左側に切符を投入する仕組みなので、かなり戸惑う。
 右側に投入してさて通過、と思っても、当然バーが回転せずに通れない。
 何故なんだろう?

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 もう一度、サグラダ・ファミリア。

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 バルセロナ・サンツ駅。

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 駅のコンコース。

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 駅のホーム。
 サンツ駅は欧州の一般的なターミナルとは異なり、スルー式の地下ホームになっています。

 夜行が続いているので少々疲れちゃって、この晩の宿泊は、少々安易だったが昼前の到着早々、駅ビルのホテル「バルセロ・サンツ」に決めてしまいました。
 少々値は張って痛い事は痛い。
 でも駅直結で便利だし、きれいだし、レセプションの応対もソフトだし、早くから部屋に入れてホッとさせられる。
 それに、鉄道ファンには楽しいと思えた部分がありました。

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 ロビーにはSLの模型。

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 部屋にはSLの絵画までありました。

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1996年10月28日(月)

 マドリードまではもちろん直行もあるが(もちろん当時はAVE開業前)、サラゴサ経由で列車を乗り継いで行きます。

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 サラゴサ行のローカルはサント・アンドレウ・コンタル駅を始発駅とします。
 この駅は近郊電車のターミナルという感じで、ホームが多い。

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 近郊電車には、このような新型も走っています。
 サラゴサ行は旧型の6両編成。
 最後部の車両に乗るが、キチッと制服を着こなした車掌から、後部の3両はSant Vicenç de Caldersで切り離しだと教えられました。
 サンツ駅で、学生が大挙乗車。

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 ヴィラノバ・イル・ヘルトル駅で、学生達が降りていきます。
 駅前に大学があるよう。
 駅舎はどこか東洋風。

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 改めて、サラゴサ行ローカル。
 ラ・トゥール・ド・キャロルからバルセロナへの電車と同型だが、こちらは3両ユニット。

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 アスコで急行と交換。

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 タラゴナまでは海岸沿いを走っていたのだが、その先のレウスから単線になると車窓は一辺、茶色の乾いた大地が広がる。

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 サラゴサ・ポルティージョ駅。
 駅舎内は改装工事中。

 ホームから撮影した、RENFEの列車の画像を数点。

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 EL。269形?
 なんとなく、日本のEF60に雰囲気が似ています。

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 貨物列車を牽いてやってきたDL。
 319形、でしょうか?

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 もう一枚、別形式のDL、333?
 今気付いたのだけれど、雰囲気は日本のDD54に近くないですか?
(DD54はドイツの技術を入れていたのだが)

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 ローカル用のディーゼルカー。
 旧型電車と共通性があります。
 日本で言えば、115系とキハ47形に近い関係、でしょうか?

 サラゴサからその日の内にローカル列車だけでマドリードに到達するのは不可能と判明、ハーカ始発のICに乗り継ぎます。
 予約が必要だったようで、何も買わずにそのまま列車に乗り込むと、車内で600ESPの追加料金を請求されました。

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 夕陽が、西の山の向こうに消えていく…。

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 マドリード・チャマルティン駅に着いた時には、もう真っ暗。
 この駅も頭端式ではなく、スルーのスタイル。

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 チャマルティン駅のコンコース。
 皆、夜行列車の出発を待っている様子。
 リスボン行タルゴ332列車の出発が12番ホームから、と表示されると、大勢の乗客がゾロゾロとホームへの階段を下っていきます。

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 22時35分発のリスボン・サンタ・アポローニャ行タルゴ332列車。
 やや新しくなったタルゴだが、御覧の通り車高が極めて低く、DL(333形だ)の運転台からだと、客車の屋根を見下ろす格好になります。
 段差がなくて乗り降りがしやすいのは、ホームが低い欧州大陸ではありがたい。

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 寝台車にも乗りたかったけれど、この晩は座席車利用。
 1等車は1-2配置。
 屋根にはTV(夜行だから放映はなかったが)、肘掛に音声受信用のスイッチがあります。
 半年前にバダホス→マドリードで乗った、旧型タルゴとこの点は同じ。

 定刻に出発、反対側のレールが窓のすぐ下に迫るのが面白い。
 フワフワした乗り心地。
 食堂車・BARも連結されていて、かなり遅い出発ながら、食堂車では夕食の提供もあった様子。
 BARはビールが良く出るようだった。

 検札を受けた後、取りあえず就寝体制に入ります。

 翌日はリスボンからポルトへ、そして再び夜行に乗って、パリへ戻るルートに乗ります。

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