№956 バスマガジンvol.59(講談社ビーシー/講談社)

「バスマガジン」59号が今週発売になりました。
 表紙はYRP野比付近を走る京急バスのBRC。

◆ 創刊10周年企画 観光バス定点観測
 関東は東京スカイツリー、近畿は京都の金閣寺で観光バスの定点撮影。
 創刊直後の人気企画だったが、この10年で業界全体が大きく様変わりしたため、改めてやってみようという事。
 正直貸切専業だと疎いし、乗合バス兼業は少なくなったかなあ。
 小規模と思われるのに、かなり分散して事業所を設けている事業者が目立つ気がします。
 丹沢観光の同一車両が両方に現れているのは、私も少々ビックリ。
(大型車は6台しかないそうだが)
 スカイツリーは、東北の事業者が意外に少ないかな。
 磐梯東都バスは東都観光が福島県で乗合バスを運行するために作られた事業者、だと思っていたから、首都圏にも東都観光と並んで営業所があるとは思わなかった。
 金閣寺は、少々遠いとは言え、九州が1台もなかった。
「インバウンド」となると中国・韓国の団体さんがメインだろうが、昨今の日中・日韓関係の極度な悪化は、経営に影響が大なのでは?
(昨年の関越ツアーバス事故も、インバウンドの不振が遠因にあるともされている)
 伊豆箱根バスは、練馬に観光バスの営業所ができたそうです。

◆ ヘッドマークとしての「社章」大考察
 この記事はかなり興味深く読めた。
 義務ではないから、大手でも最初からない所も少なくなく、関東では京成や東武、東急、臨港バスあたりは最初からなかったようだし、相鉄バスでは、以前は社紋・シンボルマークをつけていたが、分社後の新CI導入時点で、旧塗装車もマークを撤去し、何も描かれなくなりました。
 昔のバスだと、「社章」の代わりにメーカー(いすゞの五角形とか、日野のウィングとか)のマークがつくケースも少なくなかったと思います。
 鉄道で線路(の断面)を記したマークが多かったように、バスはハンドルを模したマークが多いようです。
 高槻市のマークの由来は、なんとなく国分寺市と立川市にはさまれた国立市を思い出してしまった。
(国立市のマークは隣接市とは関係ないが)
 コスト削減の要請が強いから、ステッカーが中心になるのはやむを得ない傾向でしょうか。

◆ ひたちBRT 3月25日運行スタート!
 2005(H17)年に廃線になった日立電鉄の廃線跡を利用して、BRTを整備したという事。
 先輩格の「かしてつバス」や、三陸のJR代替の路線と違い、廃線からかなり経ってから実現したというのは興味深い。
 広い歩行者帯が並行して整備されているようだが、日立電鉄は単線だったから、どうやって確保したのだろうか。
 シェルタータイプのバス停は、三陸のBRTの「駅」よりは若干簡素かなと映った。
 専用車両は2台だけとは少ないと思ったが、当分は短区間で、2台で足りるよう。
 これを見て、「ウチでもBRTを」という動きが出るかも知れない。
 ただ、バスとは言え専用道路を走る以上は、ある程度の利用者・運行本数が確保できないと難しいのではないだろうか。
 JR気仙沼線・本吉~気仙沼等の30分に1本のダイヤは欲しい所。

◆ おじゃまします バス会社潜入レポート vol.59 京浜急行バスグループ

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 京浜急行バスはこれまでも数多くの媒体で取り上げられてきたから、今更多くを語る必要もないでしょう。
 あくまで私的な意見だが、一般路線車・夜行高速車(元は<キャメル>専用色)は今のままでよいが、短距離空港・高速車と貸切車については、そろそろカラーを変えても良い時期ではないかと思っています。
「LIMOUSINE」の英文も、空港関係以外の路線がかなり増えていて、実態に合わなくなってきているような気もするし。
(もちろん「LIMOUSINE」=空港バスと限定された意味ではないのだが)
 夜行高速車にセレガが入ったのか。夜行だから撮りにくそうだが。
「田園調布駅」の行先表示は懐かしいなあ。

◆ 路線バス全方位レポートvol.59 福岡県
 全2回で、前編は西鉄グループ。
 地域分社で、当初はかなり独自色が濃かった所、再度の再編成で各社が西鉄グループの一員である事を印象付けようとした、という流れかと見えました。
 福岡近郊は西日本鉄道のバス部門のままだが、このままこの体制で行くのだろうか。
 都市部はまだいいが、郊外はこの2~3年でかなり路線が減り、全く西鉄バスと関係ない事業者が多数入ってきているので、昭和やJR九州、北九州市営などと共に取り上げられるであろう後編が待たれます。

 その他、東名急行バスの生き残りがいるのだったら復元も期待したくなってしまうが、個人ではさすがに難しいだろうか。
「ゆとりーとライン」の新型は、BRCハイブリッドのワンステップか。
 
 創刊10周年で今後、様々な企画がありそうだが、長期休載中の連載が多いので、そちらを何とかして欲しいかなあ。

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 明日は本体の更新のためお休み、土日と含めて3連休とします。
 月曜日から、「思い出の海外旅行クロニクル」第7回、1996(H8)年10~11月のヨーロッパ一周大旅行について書く予定です。

《今日のニュースから》
大阪市橋下市長問責決議案 市議会本会議で否決

№955 JTB時刻表2013年6月号(JTBパブリッシング)

 JTB時刻表2013年6月号は、先週の土曜日25日に発売になりました。
 グラビア特集に合わせて、表紙は東京駅を出発した寝台特急<サンライズ瀬戸・出雲>。

◆ この夏のりたい 夜行列車
「乗りたい」言っても、JRでは<カシオペア><トワイライトエクスプレス>を含めても通常は6往復、それに東武の<尾瀬夜行>も含めています。
<尾瀬夜行>は団体臨時の扱いなので性格が若干異なると思うが、今はアメニティなんてあるのか。
 また、夏の臨時の<ムーンライト信州・えちご・ながら>も取り上げられています。
 次のページが「サンライズ瀬戸・出雲の旅」で、車内設備のガイドと、出雲市からのガイド。
 下りで岡山から<みずほ601号>に乗り継ぐと9時熊本着、9時44分鹿児島中央着になるが、既に羽田からの航空の初便が着いている時刻で「ビジネスに強い」と言えるのかどうか。
(元々、航空より早く着くのが夜行の強みと言われていたはずだ)
 むしろ上りの三宮・大阪→東京の方が、実用性が高いのではないか。
 ラストが「夜行列車活用術」でQ&A方式。
 大変申し訳ないのだが、私は朝食に関しては洋食派(パン食)なので、飯物の弁当は重い…。

「ダイヤに輝く鉄おとめ」「のりもの探Q隊」はお休み。
(探Q隊の「博士」と「乗りゾー」が、「夜行列車活用術」の進行役)

「のりもの情報局」は「奥尻島ハートランドフェリー」「長良川鉄道・白鳥交通」「カナック企画 新800系つばめUSBメモリ」「四国の駅弁選手権2012」「第5回 関東の鉄道お宝発見」「ことでん 映画『百年の時計』公開」。
 白川郷へ行くバスは、かつては国鉄~JR東海バスが運行していたものを岐阜バスが引き継いだのだが、いつの間にか白鳥交通に再度移管になっています。
 駅弁選手権の金賞は、今治の「瀬戸の押寿司」。

◆ 黄色のページ
 7~8月航空ダイヤの速報が発表になりました。
 JALとANAは、各区間のマイル数を公表しています。
 同じ区間は両社とも同じマイルだが、JTB時刻表のレベルではそこまで記さなくても良いとも思います。
 ANAは一応B787の通常運航復帰を前提としているようだが、一部の便は「78R」(中・短距離国際線仕様の222席で、プレミアムクラスは設定されない)で運航されます。
 やはり運航があるんだ。
 HACは丘珠~三沢線を開設し、HAC全便でJALとのコードシェア運航を開始。
 会社線では、富山地方鉄道の富山軌道線のダイヤが掲載されました。
 中町(西町北)電停新設によるもので、本線とセントラムの合流部に位置し、大学前→南富山駅方向は停車しない。
 セントラムは中町停車時間を加味したのか、日中の運転間隔が11分と、若干拡大しています。

◆ 本文
 新幹線・連絡早見表・特急・寝台特急のページが、緑色の縁取りになりました。

 夏の臨時列車が発表になりました。
(一部列車は黄色のページに掲載)

九州 <みどり>の増発は今シーズンは、<九十九島みどり>の名称で運行。
<にちりん>の増発分は、一部485系で運行。

西日本 四国 <瀬戸大橋アンパンマントロッコ>を岡山~高松・琴平各1往復ずつ設定。
 7月26日~9月29日の期間で運行(7月20日から8月一杯は毎日)。
(黄色のページに時刻の記載があるが、5月25・26日分のみの設定になっていた)
<SLやまぐち>は、9月7日からはDLと重連で運転(C56160+DD51)。

東海 伊勢神宮式年遷宮に合わせて、快速<みえ91・93・94号>を運転。
<91号>は、通常土休日運休の<1号>とほぼ同じ時刻。

東日本 昨年の大宮発着<お座敷那須野満喫号>を、今シーズンは<リゾート那須野満喫号>として、八王子(既に運転終了)・新習志野(6月1・2日)発着で延長。
 富士山の世界遺産登録を意識してか、富士急行直通が大幅に増強され、小山発着の<ホリデー快速河口湖・富士山号>を新設定。
(横浜線直通の<富士河口湖号>は取り止め)
 烏山線90周年記念で9月14・15日に<烏山線90周年風っこ号>を3往復運転。
(「びゅうコースター風っこ」を使用)

北海道 8月10日~25日、函館本線(山線)で特急<ヌプリ><ワッカ>を運転。

下り
 ヌプリ 函館8:12 → 13:08小樽
 ワッカ 長万部14:08 → 18:27札幌
上り
 ワッカ 札幌6:57 → 10:20長万部
 ヌプリ 小樽14:30 → 18:58函館
<ヌプリ>の名は去年も札幌~函館の山線経由で運行されていて、再登板。

 この他各地でイベント等にあわせた臨時列車や臨時停車が多数あり。

 多少急だが、6月4日に上中里駅付近で不発弾処理があり、新幹線などJR線が一時運休。
<きぬがわ4・5号>は全面運休。
 この日は埼玉スタジアムでW杯予選・日本vsオーストラリア戦があるので、影響が出なければ良いが。
(西ヶ原駅にも比較的近いが、メトロ南北線は通常通り)

 高速バスは、夜行の<ロマン長崎>(梅田~長崎)が今月一杯で廃止。
 比較的歴史は長いと思うが、これで長崎県営バスは本州へ行く路線がなくなります。
 4月28日の圏央道延長開通で、小湊鐵道の高速バスの新設・経路変更あり。
(東雲車庫・)東京駅~茂原線が新設(京成バスと共同運行)、浜松町・東京駅~御宿・安房小湊線、(東雲車庫・)東京駅~白子線(この路線は先月発表済みで、共同運行相手がちばフラワーバスに変更)、横浜駅・羽田空港~茂原線が改正。
 上総牛久駅は通らなくなり、市原鶴舞バスターミナルに停車。
 運休になっていた京成バスの木更津・君津~成田空港線も、系統を分けた上、小湊鐵道・日東交通が入って再開。
 木更津系統は圏央道経由、君津系統は館山・東関東自動車道経由。

 航空はどうやらB787正常運行のメドが立って、国内線・国際線とも一息、でしょうか。
 ANAはしばらく長期運行停止の影響が出そうだが。
 国際線では、JALの羽田~サンフランシスコ線が9月1日からB787で運航、モスクワ線は同日から復帰。
 ANAはシアトル線が9月1日より平日のみB787が復帰。
 ユナイテッド航空のデンバー線は6月11日開設。
 この他羽田空港に、デルタ航空のシアトル線(B767)、エミレーツ航空のドバイ線(B777)が6月就航。
 どちらも深夜発着。

 次号のグラビア特集は富士山らしく、「世界遺産登録」を念頭においているのはまちがいないが、どんなものが出てくるのか。
 富士急グループの「富士登山電車」「KABA BUS」あたりは当然として、静岡県側も何か出てくるのだろうか。 

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《今日見た・聞いた・思った事》
 鉄道友の会の「ブルーリボン賞」が発表になり、東京メトロ銀座線の1000系が選出されました。
「ローレル賞」は該当車両なし。
 確かに昨年は大震災の翌年、という事もあったか、新型車両は今一つ不作だったような気がしました。
 東京メトロ(営団地下鉄)は千代田線6000系・銀座線01系・千代田線16000系がローレル賞を受賞しているがブルーリボン賞は初、地下鉄車両全体でも初です。
 地下鉄車両は通勤型だから、当然そういう傾向になるでしょう。
「最新システム」+「レトロ調のデザイン」の組み合わせが決定打となったようです。
 いすみ鐵道いすみ350型あたりもそうだろうが、今後の新型車両は、システムは新しくても外観はガチガチ斬新にはならず、どこか懐かしさを感じさせるデザインが、しばらくはトレンドとなるのでしょうか。

《今日のニュースから》
ヤフー 約9万4000人分のメールアドレス誤送信判明

№954 ANA B747-400D 今年度退役

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 ANAのB747-400Dは今年度で退役、となりそうです。
 今朝の読売新聞が伝えているもので、現在5機のB747-400Dは来月以降順次退役、当初の2015(H27)年度から2年前倒しし、今年度中に最後の1機がリタイアするという事です。
 ANA自身は、今日現在では確認した限り、公式Webサイト上では何も発表していません。
 フェイスブックにも記されていないようだし。
 ANAのB747-400Dもこの数年は若干もてあまし気味のようだったし、オフシーズンは運用がかなり少なくなっていました。
 手持ちのJTB時刻表2013年6月号に7~8月の航空ダイヤの速報が掲載されているが、これに寄れば、B747運行便は、この期間毎日運航は羽田~新千歳線3往復6便、羽田~沖縄線2往復4便に過ぎません。
 2機あれば十分、という程度の便数です。
(他に新千歳線1往復2便、沖縄線2往復4便が、ピーク時B747運航)
 ANAでは今後、ラストフライトに合わせて記念行事を企画しているとしていて、いずれ公式Webサイトでも特設ページが開設されるなどして、徐々にムードが盛り上がっていくのでしょう。

 私の場合、ANAのB747-400シリーズの初搭乗は1993(H5)年のあの「マリンジャンボ」、国際線では2001(H13)年のロサンゼルス線(なんと「9.11」の直後)でした。
 国際線については今後おいおいと「クロニクル」でも取り上げていく予定ですし(かなり先になりそうだが)、退役が近づいた時点で、当ブログでも記念の企画を考えています。
 後1回位、乗る機会は作れるかな…?

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《今日見た・聞いた・思った事》
 スコットランドには200のSL保存鉄道があるらしいが、それらが危機を迎えていると、今朝のBBCのニュースが伝えていました。
 SLの老朽化ではなく、石炭を供給する会社が経営破綻して石炭価格が高騰、大半の保存鉄道が石炭の確保に四苦八苦しているとの事。
 一部はポーランドやロシアからの供給を当てにしているが、大半の保存鉄道は、イギリスにおいて石炭の供給が潤沢になる事を望んでいるとも伝えています。
 スコットランドを初めとするイギリスはSL保存運転の先進国として知られていると思うが、こんな事で止まってしまったら悲しいなあ。
 日本では石炭は国内ではほとんど確保できなくなっているようだが、SLを運行しているJR各社とか、秩父鉄道とか、真岡鐵道とかはどうしているのだろう。

 北陸新幹線の愛称の公募が始まります。
 JR東日本とJR西日本が共同で発表したもので、31日から6月一杯、ネットと葉書で受け付けるとの事。
 発表は今年の秋以降だが、やはり<はくたか>が有力になるのかなあ。

《今日のニュースから》
「鎌倉」の世界遺産推薦取り下げ 文化庁が決定