№667 「さよなら明石市営バス」の旅 1.江ノ電バス夜行便

 明石市営バスの運行終了が、3月16日と発表になりました。
 昨年までにすでに数度明石を訪れて何枚か撮っていて、一部は当ブログでもご覧頂いていますが、まだ三菱ふそう車を撮影できていません。
 何とか運行終了までの間にどこかで撮りにいかなければならないと思っていた所、2月20日(月)の関西は晴の予報。
 仕事に復帰した今、今後いつ行けるか解らず、行くなら今だとばかり明石行を決定。

 ところが問題は、明石への足をどうしようかという事。
 最初は<サンライズ>を考えていたのだけれど(姫路まで行って、明石まで折返し)、「ノビノビシート」は満席という、「みどりの窓口」の返事。
 高速バスも、京王・神姫の路線(三宮まで)は満席という、電話の返答。
 JRは<青春エコドリーム9号>は三宮が7時55分と遅く、7時15分着の<プレミアドリーム3号>は少々お高く、どちらにしろ日曜の夜だから満席の可能性も大。
 翌日の新横浜始発<ひかり493号>まで考えたけれど…。

 まてよ、地元戸塚から江ノ電の高速バスがあるじゃんか!
 もちろん神戸には行かないけれど、京都で降りてJRに乗り換えれば7時過ぎには明石到着。
 時間とコストのバランスを考えたら、現状ではこれがベストの選択のように思えた。
 それで戸塚駅東口の案内所で取り次いでもらったら、空席が充分に残っているという事で即乗車券をゲット。
 早速21時前、戸塚駅東口の乗り場に向かったのでした。
 それにしても同じ日曜の夜の夜行とは言っても、「地方都市」発着だとこうも乗り具合も違うものか。
(なお、戸塚に関しては私が知る限りでは、「会員制ツアーバス」はまだないようですが、実際はどうか)

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 さて、2月19日(日)戸塚発京都・大阪経由堺行は、江ノ電バス藤沢の810号車。
 3番乗り場には5分前に現れました。
 いつもは大船駅・平島行の通勤路線が発着する場所で、路線がスタートした時は、「まさかここから夜行バスが出発する事になろうとはねぇ」と思ったものでした。
 そのバスに、いよいよ自ら客として乗る事になります。
 もっとも、戸塚からの乗客は結局私1人だけ…。
 予約を入れなかったら、戸塚までは結果的にムダな回送になった事になります。
 乗車すると、ペットボトルのポカリスエットがサービスされました。

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 車内はこんな感じで、オーソドックスな3列シート。
 オーディオは、やはりついていません。
 中央部の4A席につきます。
 座席備え付けの、使いきりタイプのスリッパは持ち帰っていいそうです。

 定刻に戸塚駅を出発したバスは一路南下、大船駅、鎌倉駅と乗客を拾っていきます。
 鎌倉駅経由とは遠回りなのですが、もちろん鎌倉での集客もありますし、何より大船~藤沢には横須賀線のガードがあり、制限高が低いのでSHDは通過できないのです。
 鎌倉駅には、先発で金沢行の北陸鉄道のエアロクィーンがいました。

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 正面のモニターでは路線案内の他、文字放送のニュースや天気予報が流れています。
 乗車は、やはり藤沢駅が一番多くなりました。
 それでも全体の半分弱でしょうか。
 京都・大阪は大都市ですが、藤沢や鎌倉は小都市なので、この手の路線の場合、いかに小都市側の事業者(この場合は江ノ電バス)が集客に努められるか、というのが勝負でしょう。
 江ノ電バスだけでなく、小田急電鉄や神奈中バスなど、他の小田急グループの協力も必要だろうし、小田急グループのエリアに入らない逗子や横須賀の人々にこの路線の存在をどう知らせ、利用につなげるかも考えるべき事だとおもいます。

 この先、江ノ島から国道134号線、さらに西湘バイパスを経由して小田原駅東口に向かいます。
 日曜の昼間は渋滞の名所の134号線も、さすがにこの時間はスイスイ。いつもこうならいいのに。
 漆黒の相模湾は星空がきれい。
 もう23時なのですが、羽田空港に向かう旅客機らしき明かりがポツンと見えました。

 小田原駅東口で1人乗車して、乗客が全員そろいました。
 この先はしばらく一般道を北上、大井松田ICから東名に乗ります。
 小田原経由になったのは比較的最近の事で、それまではどこから東名に乗っていたのだろう。

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 鮎沢PAで早々に休憩の停車です。

 この後御在所SAで停車していたのはおぼろげながら覚えていますが、次にはっきり目が覚めたのは、京都駅に近づいてから。

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 京都駅八条口にはほぼ定刻の到着になりました。
 ここは都ホテルの前。
 他にもバス停のポールがいくつも並んでいます。
 日本中央バス、豊鉄バス、岐阜バスなど。
 路上のバス停で降りる分にはまだいいけれど乗車のために待つには少々つらそうで、「新高速バス」との対抗のためには、改善が必要かも知れません。
(1社だけではできないのがつらいが)

画像日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。

 中国の観光客の呼び込みが主な役目になりそうですが、日本人としても是非利用してみたい航路だと思います。
 なおJTB時刻表2012年3月号には記載がありません。
 詳細はハウステンボスクルーズへ。
《今日のニュースから》
長崎~上海 新航路 第一便長崎港到着