「バスラマインターナショナル130」が先月末発売になりました。
ちょっと遅くなりましたが取り上げます。
★各地の新車から
名古屋市営のエルガ・ノンステップは、先日の本体の更新時に公開しましたのでそちらをどうぞ。
合計77台の大量投入ですか。
西鉄の「ライオンズ・エクスプレス」は、どこかで西武車両と並ぶ機会が作られるといいのだけれど。
そしてこれを機に、西鉄と西武で包括的な提携(鉄道とかでも)をやってくれると、いいなあと思っています。
★三菱ふそうエアロミディ、4年ぶりの復活!
昨年末に新発売になった、エアロミディMKの試乗リポート。
全体的なスタイルは先代とはあまり変わらないけれど、ちょっと見ただけで違いが良く出ていて、判別は容易でしょう。
ワンステップ車は最初からラインナップはされていないとの事。
記事では京成バスシステムの写真がありましたが、西武バスが練馬区のコミュニティ路線に、ラッピングを施して運行しているという情報があります。
★1932年のスミダM
東京モーターショーで出展された、スミダM形のレストアの経緯が記されています。
貴重な車両なのに、敷地の片隅に放置されて雨ざらし…って、鉄道でもよく聞く話。
いい加減なものにはしないように、と意気込むと、やはり年単位の歳月を必要としてしまうようです。
あくまで勝手な意見ですが、何度も書いていますけれど、エンジン部分は無理して直さなくてもいいと思っています。
どの道公道は走れないし。
それより、他の歴史的な車両(バスじゃないけれど117クーペやエルフもあるらしいし)と並べた博物館を造って、多くの人々に見てもらう機会を作った方が良いとも感じました。
もちろん、熱意は充分買えますけれど。
でも車体はとても美しいです。
★バス事業者訪問 153
最初が静岡県の東海バスグループ。
約20年前の創刊間もない6号の「ユーザー訪問」でも取り上げられていました。
この時は再編成前で、東海自動車の1社で運行を行っていました。
当時のカラーグラビアには、伊東~名古屋線の高速バス「伊豆スパー」(短命に終わった)や、左右色違いの「スーパーロマンス号」、「伊豆の踊子」号2種にリンガーベルなど、多少翳りもあったろうが、それでも観光輸送に活躍する姿が見られました。
翻って現代では、もちろん観光重視は変わっていないのだろうが、むしろ新宿行の高速バスや沼津・三島・熱海付近の一般路線に力を入れているように感じられます。
ロマンスカー<あさぎり>+「スーパーロマンス」戦略は、結局うまくいかなかったように思います。
東京からは遠回りに思えたかもしれません。
「伊豆の踊子」号は大震災の影響で乗客が激減して運休になっているのは、悲しいといえば悲しい。
ただ、元々製造からまもなく50年なので、西東京バスの如く、いずれ去就が気になる時期ではあったかも知れません。
また下田では「くろしおくん」が走っていたのですが、カラー写真でないという事は、もう退役しているのか。
大震災といえば、伊豆半島自体が地震多発地域で、かつては伊豆急行線も長期運休に追い込まれたりしているし、大変な場所だと思います。
今後は小田急グループの内輪にとどまらず、各鉄道網とも連携した総合的な観光客誘致が求められるでしょう。
JR・東急(伊豆急)・西武(伊豆箱根)との垣根も、はっきり撤廃しないといけません。
(その意味でICカードはどうするのか。少なくともPASMOとTOICAの相互利用が始まる来年以降までは動きはないだろう)
なお路線概要で大瀬岬と戸田がつながっているのは間違い。
半島の東海岸では、微妙に路線がつながっていなくて、残念ながら東海バスだけで伊豆半島一周はできません。
★バス事業者訪問 153
もう1社は満を持して、ウィラー・エクスプレス。
そういえば横浜駅西口でも、朝10時を過ぎると姿を見せます。
まず車内の仕様から見ると、車種によっては、夜行にしては「カラフル」過ぎて、乗る人を選んでしまっている部分もあるのではないかなあ。
特にもう少し落ち着いたデザインの方がいいとは思います。
それは明日書く予定の江ノ電バス、来週取り上げる予定の国際興業の夜行バスに乗って余計そう感じた部分でもあります。
個人的にはそれらの夜行バスでも昔(いわゆる「高速バスブーム」の前)に比べたら飛躍的に良くなっていると思うのだけれど、最近の特に若い人は、それでも満足できない部分もあるのかも知れません。
ただパーソナルTVは夜行ではいいけれど、昼行便では必要かなあ?
鉄道だと、JR北海道や小田急RSEのグリーン車が採用しながらすぐに使用を中止したという前例もあるし。
運行の部分では、要は旅行業界という「外部」から高速バス業界を眺めてきたウィラーが、これでいいのかと感じる部分があって、会員制ツアーバスに参入した、という流れなのでしょうか。
高速バスから乗り換えた南部バスの件について、聞いてみたかったのですがありませんでしたね。
いよいよ全面定期路線化が見えてきているようですが、JTBの時刻表にも時刻が載ったりするのでしょうか。
(以前ウィラーの広告がJTB時刻表の裏表紙を飾った事があった)
それと、今後は在来の高速バスばかりでなく、同じように定期路線化を目指すであろう、同業他社(前号の平成エクスプレスなど)との競争も当然激しくなるだろうと思われますが、どのような戦略を練っているのか。
それにしても、バスがこれだけ競争して、利用者を獲得すると、はっきり言って鉄道の夜行はもはや「用なし」なのかも知れない。
★特集 改めてバスの安全を問う
次号との2回連載企画との事なので、次号まで見ないとはっきりどうとは言えない部分もあります。
ただ、この号では運行中のドライバーと乗客のあり方に大半が費やされている感があるが、当然実際の問題はそれだけでなく、運行ダイヤとか、地上設備(バスターミナルなど)とか、総合的に見る必要もあります。
たとえば私が利用する戸塚駅東口は神奈中バスと江ノ電バスが乗り入れるが、明らかに飽和状態で、きちんとした降車場がないため乗車扱いで停車中のバスの隙間から降車の乗客を降ろさなければならないというシーンが日常茶飯事、バスの待機場所も少ないため無駄にグルグル回る車両も少なくなく、いつか事故にならなければいいなあとヒヤヒヤしながら見ています。
こういった所も、次号で取り上げられる事を期待します。
コルトレイクのバスのショーのリポートは後半で、興味深く思えたのはオトカールのセントロC。
ポンチョと被るのかなあと見えましたが、日本でも走れそうな場所が多いのではないでしょうか。
ノヘチタニウムの写真がピンボケ気味だったのは残念。
★特集 東日本大震災とバス PartⅢ
もうすぐ1年という東日本大震災で、特に甚大な被害をこうむった、岩手県北自動車・岩手県交通・新常磐交通の現状のリポート。
宮古市沿岸部の道路の写真は、これだけ見たら被災地という感じもしない。
しかし「106急行」は未だに特急便が運行を再開できていません。
新常磐交通は、ひょっとしたら日本のみならず、世界のバスの歴史でもかつて例のない異常事態を経験しているのかもしれない。
(チェルノブイリは、路線バスはあったのだろうか)
いずれにしても、過去の震災関連の記事の時にも書いたけれど、あまりにも現場を知らない連中が好き勝手な事を言い過ぎる、もっと現場を見て物を口にしろと言いたいと、改めて実感。
あと、この3社程ではないにしろ、震災の被害にあった事業者は少なくなく、以前には千葉の事業者も取り上げられていましたが、今後落ち着いた時点で他の東北の事業者(仙台市営とか、八戸市営など)も触れられればと思います。
次号では、今月をもって運行を終了する公営バスについても取り上げられるようです。
(「2つの」と予告にあるけれど3市(苫小牧・明石・呉)では?)
申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
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《今日見た・聞いた・思った事》
「バスラマ」の国内ニュースにもありましたが、墨田区の区内循環バスが今月より運行を開始する事になり、今日お披露目があったとニュースが伝えていました。
「すみまるくん」の愛称があり、墨田区にゆかりのあるモチーフが各車両に施されているという事です。
ポンチョがベースで、天窓もあってどこからでもスカイツリーを楽しめるという事です。
なお「バスラマ」のニュースによれば1台は電気バスとなり、ニュースの画像に現れたのがおそらくそうだと思いますが、ニュースでは特にその事については触れられていませんでした。
(なお運行は京成バスになるらしいが、今日現在では墨田区・京成バス共に公式リリースなし)
スカイツリー付近ではすでに東武バスがスカイツリーシャトルを運行していますが(「バスラマ」にも写真あり)、こちらもいずれ新タイプの車両が入るでしょうか。
バス・鉄道とも今後の展開が大いに楽しみです。
《今日のニュースから》
北朝鮮キム・ジョンウン氏 戦略ロケット部を視察