昨日は成田空港のA滑走路・R/W34Lの脇にある、通称「畑ポイント」からの旅客機の撮影について書きました。
今日はこの「畑ポイント」への公共交通アクセスについて書いてみたいと思います。
はっきり言って、電車・バスで行くには少々辛い場所ではありますが、今の時期の成田は北風になりますから、冬場には何とか訪れてみたい場所ではあります。
今回は成田空港の第1ターミナルから行ってみます。
成田空港交通の博物館線を利用しますが、始発が9時35分で、以降2時間間隔と少ないので注意。
(平日のみ、最終を除いて航空科学博物館経由南三里塚行になります。博物館までは曜日に関係なく同じ)
第1ターミナル始発で第2ターミナルを経由します。
第1ターミナルは1F(到着階)の30番。
第2ターミナルは3F(出発階)の2番(一番北寄り)と17番(一番南寄り)から出発。
空港を抜けると芝山鉄道の芝山千代田駅前も経由します。
終点の航空科学博物館。
第1ターミナルからだと所要約20分。
運賃200円。
なお直行で「畑ポイント」へ向かうのなら、一つ手前の航空博物館北で下車します。
(後でもう一回触れます)
この博物館の敷地の入口には、最近展示を開始したというB747の先頭部が保存されています。
開発スタート時の発注航空会社のマークがズラリ並んでいますが、今も同じなのはKLM位でしょうか。
航空博物館北バス停からは、そのまま道なりに真っ直ぐ、右にANAの格納庫を見ながらS字カーブを行くと、右手にはR/W脇の空き地、そして左手には駐車するマイカーが列を成す畑が現れます。
航空博物館北バス停からだと徒歩で約15分。
ちなみにこの道路は、以前は北よりを走って滑走路の下を通っていたのですが、その道路は構内に取り込まれ、柵の外に付け替えられたものです。
なおこの付近にコンビニどころか、飲み物の自動販売機もありません。
またトイレもありませんので注意。
(さらに先に行った「さくらの丘」に販売機・トイレあり、南三里塚にはコンビニがあるようだが未確認)
飲食物はバスに乗る前に購入しておいた方が良いでしょう。
(第1ターミナルだと、展望デッキのすぐ近くにローソンがあります)
航空博物館北には他にJRの路線バスと高速バスも発着します。
JRの路線バスは以前書いた「さくらの山」へのアクセスである、成田駅~三里塚~多古~八日市場の多古線が通過します。
成田からの場合は、一つ手前の住宅入口で下車。
降りたら進行方向へ真っ直ぐ、やはり10~15分程度でしょうか。
(途中右手に「さくらの丘」がある)
ただしこちらの場合は八日市場行でないと行かないのですが、本数が少ないので注意。
比較的多い三里塚行にのり、三里塚から歩くと30分位でしょうか。
なお日中の一部の八日市場便は芝山千代田駅を経由します。
高速バスは東京駅八重洲口~富里~芝山千代田駅・八日市場(匝瑳)線が経由(千葉交通と共同運行)。
こちらも住宅入口に加え、昨年3月のダイヤ改正で三里塚終点の便を芝山千代田駅まで延伸したのと同時に、航空博物館北にも停車するようになっています。
従って東京駅からダイレクトなら、この高速バスが一番便利という事になるでしょう。
東京駅からは1,630円。
ここでは成田空港ターミナルへ戻る事にします。
これが航空博物館北バス停。
成田空港・JR・高速の全てのバスが停車します。
なお以前は千葉交通の京成千葉駅~七栄~成田空港という路線も経由していましたが、廃止になりました。
成田空港へはもちろんここから乗ってもいいですが、せっかくだから帰りも博物館の前から乗る事にしましょう。
敷地内には数多くの航空機やヘリコプターが展示されています。
その中から、YS-11。
博物館の前にあるバス停。
最終は17時10分。
帰りも芝山千代田駅・第2ターミナルを経由して第1ターミナルに向かいますが、昨日も書いた通り、成田空港ではローカル路線バスも例外なく検問を通過する事になるので注意。
身分証明書がない場合は、芝山千代田駅を利用した方が良いでしょう。
という事で簡単ですが「畑ポイント」への公共交通アクセスについて書いてみました。
上にも記した通り、バス路線は高速バスも含めていくつかありますが、いずれも本数がそれ程多くないので、あらかじめ成田空港交通やJRバス関東の公式Webページをチェックして、プランニングするようにしてください。
繰り返しになりますが、食料・飲料をあらかじめ確保しておく事を忘れないように。
申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
《今日のニュースから》
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№605 寒空の成田空港「畑ポイント」
少し前になりましたが、今月の11日(日)、成田空港に旅客機の撮影に行ってまいりました。
成田空港の撮影のレポートは何度か書いていますが、今回は初めて、A滑走路の南側の通称「畑」ポイントと呼ばれる場所に行ってまいりました。
今回はその前の第1ターミナル展望デッキからの撮影も含めて書いてみたいと思います。
また、「畑」ポイントへのアクセスや、ポイントのロケーションは次回書きます。
「ホリデーパス」を購入して横須賀線の成田空港行に乗り、まずは第1ターミナルの展望デッキへ。
しかしデッキに着いた時は、アンラッキーな事にCXのB747-8Fが離陸していく所でした。
残念。いつかは…。
話題になった、スカイマークのB737-800の離陸。
ANA B767-300BCF
中央にOCS、後部にALLEXのロゴが大きいマーキング。
この日はこの便を含め、ANAの貨物機が比較的数多く発着していました。
機体によって書き込まれるロゴはいくつかパターンがあり、OCSマークは大小2種類あります。
ところで、今日は目の前にKEのA380-800がいました。
夏場はB747-400の運行で、№515では大英博物館マーキングの機体をご覧頂きましたが、ウィンタースケジュールでは2月15日までA380-800で行くようです。
これだけ近くで見るのは初めての機会になりました。
確かに大きい。
フランクフルトからの、LHのA380-800が到着、KE機との競演になりました。
今の所こういうツーショットが見られるのは、世界でも成田だけ?
なおAF便は、この日はB777-300ERでした。
トーイングカーを良く見て下さい。
なぜかANAのマーキングになっています。
KEの日本でのハンドリングはJALが行なっているはずで、現に中の運転手に指示を出していたのはJALのスタッフだったのですが、どうしたのでしょうか。
そのANAのトーイングカーに押されて出発します。
ソウルに向かって出発、グランドスタッフの見送りを受けます。
こうして見ると、全2階建てはまるで壁みたい。
この時間はまだ発着が多くはなく、しかも以前撮ったタイプが大半なので、これは、というものはありませんでした。
それで次にいよいよ「畑」ポイントを目指す事になりますが、その前に。
航空科学博物館ショップ。
ここで、今年はANAのカレンダーを購入しました。
1Fの30番乗場より、9時35分発の成田空港交通バス航空科学博物館行のバスに乗り、終点へ。
終点の航空科学博物館バス停。
ここから「畑ポイント」に向かいます。
なお詳しいアクセスについては明日書きますが、博物館に用がなければ、1つ手前の博物館北バス停で降リることになります。
A滑走路、R/W34Lの脇にある空き地。
実は今回訪れて、初めてこの存在を知りました。
空き地の真上を、着陸機が横切って行きます。
だから着陸機の撮影には向かないです。
(これはSKのA340-300)
ベトナム航空 A330-200
スカイチームカラー。
VNはこのウィンタースケジュールから、成田空港は第1ターミナル北ウィング発着に変更になっています。
このポイントは、小型のA320とか、B737はかなり小さくなってしまいます。
これは300㎜レンズをめい一杯伸ばしたものですが、これが精一杯でした。
JAL・ANAからの退役もあり、さすがの成田でもB747-400を見る機会は相当減りました。
後方のDLはずっとあの場所に駐機したままでしたが、何かあったのでしょうか?
シンガポール航空 B777-300ER
№516で「撮れなくて、次こそは」と書いた機体を、ここで撮る事ができました。
良かった。
以前のSQはB747-400=「BIG TOP」などと愛称があったのですが、最近は愛称をつけないようです。
日本航空 B767-300ER
「Arc of the Sun」カラーベースの「Endress Discovery」機。
日本航空 B777-300ER
JALからもう一機、国際線の「エコ・ジェット」。
どちらもいつ新鶴丸になってもおかしくなく(現に国内線の「エコジェット」は新デザインになっているし)、ここで撮れてよかった。
それにしても12時前後はJAL・ANAの欧州・北米東海岸路線の出発ラッシュという事もあって、離陸機はほとんどがB777-300ERになっていた。
完全に成田の主役になったようです。
昼過ぎに「畑」に移動。
これがその「畑」ポイントです。
左の畑の中の道路に、マイカーがずらりと並んでいるのが解かるでしょうか。
右は航空博物館の方から、三里塚へ向かう道路。
道路に並ぶ駐車のマイカーは、こんな感じ。
このすぐ左手に車道へ向かう小道があります。
言うまでもないですが、絶対に畑には入らないように!
(そもそも入る必要もない場所だ)
車道から見た、R/W34L。
離陸機も撮れますが、障害物がいくつかあるので、いかに交わして機体を捕らえるかがポイントでしょう。
ここは着陸機もある程度横から撮れます。
エティハド航空 A340-500
ANA B767-300ER
「Forward together as one Japan」の英文タイトル機はB777-300ERだけでなく、B767-300ERにもありました。
「Air Japan」のロゴは後部に書かれています。
エア・カナダ B777-300ER
畑には木が一本あって、これをうまく着陸機と組み合わせると、一見成田と思えないようなのどかな雰囲気が出せるかもしれません。
さらに駐車の道路の奥に入る農道を入ると、ビニールハウスと組み合わせてこんな感じの写真も撮れます。
しかしこちらでも以前に撮ったという機体がほとんどだったし、特に午後はDLばっかり来て少々食傷気味。
DLには「Sky Team」カラー機はないのだろうか?
なお遠くにB滑走路、R/W34Rに着陸する機体も見えます。
両者を見比べてみた感触では、… あくまで訪れた時期の話ですが … 着陸はRの方が若干多く、離陸は大半がLだったような気がしました。
もちろん例外も少なくありませんが。
だから撮りたかった機体・カラーが向こうの方に見えて悔しい、と思う場面もあるでしょうが、平行滑走路を持つ空港での撮影の宿命と割り切る以外ないでしょう。
まして私たちは電車・バス利用で簡単に移動できる環境ではありませんから。
15時を過ぎたら急にあたりがオレンジっぽくなってきました。
何しろ冬至が近づくと、日が暮れるのが一気に早くなって撮りづらい。
という事で、再び航空博物館に戻って、成田空港交通バスでターミナルに戻ります。
芝山千代田駅前には、芝山鉄道の早期延伸を求める看板が立っています。
緑の帯の3700形が描かれています。
(実際に現在京成からリースされているのは3600形)
でもどうなんだろう…。
近隣の路線バスさえ次々に廃止・減便になっている現況で、鉄道の延伸などありえるのか?
ターミナルに向かう前の検問は、ローカルバスでも例外なく行なわれます。
(車内でも、身分証明書を用意しておくようアナウンスがあります)
係官の応対自体はスムーズだけれど、やはりこういう事が必要以上に成田のイメージを悪くしている面は否めないと思う。
帰りのJRは正直かったるくなっちゃって、<成田エクスプレス>にしてしまいました…。
確かに特急料金が戸塚まで2,290円(通常期)とは少々高い。
特急料金を徴収する事自体はいいが、せめてB料金(それでも1,810円)適用、できれば1,500~1,600円位まで料金を引き下げられないでしょうか。
次回は前述の通り「畑」ポイントへの公共交通アクセスについて書きます。
申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
《今日のニュースから》
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№604 年鑑バスラマ2011→2012(ぽると出版)
毎年恒例の「年鑑バスラマ」ですが、今年も少々遅くなりまして今日取り上げます。
まあ今年はあんな大震災があり、直接的にも間接的にも業界にとっては一大事でした。
そして個人的にも、色々考え直さなければならないかも知れない事が多いかも知れないなあと感じました。
巻頭のカラーグラフがその東日本大震災で、瓦礫の中を走る路線バスがかえって異常に見えて胸が痛い。
走っているバス自体は傷を負っていなくてまともなので。
◆2011年 国内バスハイライト
富士急の「KABA」を初め、水陸両用バスが4ヶ所で走り出しました。
連接バスはJRバスの導入が意外でしたが、レギュラーの号で何度か取り上げられていたはずのいわさきバスの方は、まだ営業運行には入っていないようです(どこで使うのだろう?)。
後は新幹線の色をまとった、東西のJRバスでしょうか。
(前の年の松本電鉄の旧塗装は、撮れずに終わってしまいました…。もう一回やってくれないかなあ)
「巻頭言」として和田由貴夫編集長より、3つの視点から日本のバスを展望しています。
1.東日本大震災ではバスの機能が評価された。
2.UDの事実上の撤退もあり、バスの選択肢がさらに狭まっている。
3.ノンステップバスは議論ばかりでいっこうに改善が進まない。
4.高速バスと会員制ツアーバスはどう共存するか。
5.貸切バスの認定制度の問題。
「良いノンステップバスづくり」について誰がリーダーになるべきか?という事ですが…。
もう少し一般のジャーナリズム(新聞・TVなど)が取り上げてもいいのではないかと思います。
感心を持たれない事が、バス業界の問題を反映しているのかも知れないが。
究極的には日常バスを利用する乗客がメーカーにとっても間接的にはお客様になりうるので、乗客の立場から訴えてみるという事のありうるのではないか?
LRTを造ろうという運動は全国各地にあるようだけれど、その10分の1位でも既存のバスの在り方について世に問う運動があってもいいのでは?
(「バスマップ」のように、ない訳ではないのだろうが、LRT程は声が大きくない)
例年同様に国内で発売されているバスのカタログが並びますが、ラインアップがさらに少なくなった事で、個々の車種について例年より多くページが割かれています。
(なお刊行直後の12月7日、三菱ふそうより新エアロミディ発売のプレスリリースあり)
◆海外編
国産のバスのラインナップが少なくなっている事もあってか、コルトレイクのバスショーのリポートに続いて、初めてヨーロッパのノンステップバス5種(スカニアは想像図)が並びました。
設計図を見て思ったのは、100%ノンステップバスを実現するに当たっては、タイヤハウス上の後ろ向きの座席をどうするのか?という事。
5車種とも前後輪全てのタイヤハウス上に後ろ向きのシートがあり、合計6~9席が後ろ向きになっているようですが、これが日本で受け入れられるかどうか。
日本でも初期のノンステップバスは後部に後ろ向きがあり、今でも京成・神奈中・岐阜バスで運行されているノンステップバスには後ろ向きシートがあるので、一度乗客の意見も聞いてみた方が良いでしょう。
鉄道でもそうですが、日本では後ろ向き(ボックス)シートがあまり歓迎されない傾向があるので。
◆新時代を迎えた高速バス
いよいよ高速バスと会員制ツアーバスの共存の問題が避けては通れなくなってきたようです。
しかし「高速バスマーケティング研究所」という「株式会社」があるのはまず少々驚きでしたが。
そのツアーバスの車内の写真がたくさん並んでいて、どれも航空機のファーストクラスとか、ビジネスクラスを連想させるものになっています。
シートテレビまであるとはねえ。
個人的にはそこまで必要じゃないですけれど、それが今の特に若い人が求める部分なのでしょうか。
大手はともかく、海部観光なんて(失礼ながら)田舎の会社がこれほどのグレードの車両を走らせるとは、少々ビックリ。
それにしても、四半世紀前の「高速バスブーム」(本文でいう所の「第2フェーズ」)では、電話予約で乗れるのが、窓口まで指定券を買いに行かなければならない鉄道に比べてそれでも画期的とされていたのに、今やそれすら時代遅れになりつつあるようで、この部分は少々考えさせられました。
ただし、仮に予約・発見のルートがネットだけになってしまうと、ネットに不慣れな人(電話だったらオペレーターが誘導してくれる部分もあるが、ネットは基本的に全部一人でやらなければならない)を遠ざけてしまう事になるので、その辺の配慮は必要でしょう。
「お客がバスを選ぶ時代」というのはいいけれど、「選び方が難しい…」という人、バスに限らずまだまだ多いと思います。
◆歴史編
北から南までの定点撮影で、鉄道、特に路面電車では盛んで出版物もたくさんありますけれど、バスはまだ珍しいですね。
名古屋のJR高速バスは、「復活」という点が興味深い。
一方で鹿児島は、キャプションが市電の方にも向いて欲しかった。
(センターポール・芝生軌道が整備されているので)
鹿児島は今でも、地方都市としてはまだバスの運行回数が多い方だと思いますが、30年前は数珠繋ぎですね。
また前年と同じ事を書いてしまいますが、どうか次の(2012→2013)こそ、バス業界全体が明るい話題で占められる事を願わずにはいられません。
といって特に東北はどうしても震災の影響は拭えないですが、バス(を初めとする公共交通)が先頭に立って、本当の元気をもたらして欲しいと思います。
申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
今日は昼になって国際社会の一大事が起きましたが、とりあえずここでは触れません。
でも3時頃に届いた夕刊には1面にデカデカ記されていて、恐ろしく早かったですね…。
話を変えてこの話題、去年については№387で取り上げましたが、今年はさらに寡占化が進んでいるようです。
あくまで個人的な見方として認めて欲しいですが、ここまで進むと何だか異常というか、何か裏で意図するものがあるようで不気味なものさえ感じます。
ソロシンガー、もっと頑張れ!
《今日のニュースから》
AKB48 オリコンチャート上位5位まで独占
まあ今年はあんな大震災があり、直接的にも間接的にも業界にとっては一大事でした。
そして個人的にも、色々考え直さなければならないかも知れない事が多いかも知れないなあと感じました。
巻頭のカラーグラフがその東日本大震災で、瓦礫の中を走る路線バスがかえって異常に見えて胸が痛い。
走っているバス自体は傷を負っていなくてまともなので。
◆2011年 国内バスハイライト
富士急の「KABA」を初め、水陸両用バスが4ヶ所で走り出しました。
連接バスはJRバスの導入が意外でしたが、レギュラーの号で何度か取り上げられていたはずのいわさきバスの方は、まだ営業運行には入っていないようです(どこで使うのだろう?)。
後は新幹線の色をまとった、東西のJRバスでしょうか。
(前の年の松本電鉄の旧塗装は、撮れずに終わってしまいました…。もう一回やってくれないかなあ)
「巻頭言」として和田由貴夫編集長より、3つの視点から日本のバスを展望しています。
1.東日本大震災ではバスの機能が評価された。
2.UDの事実上の撤退もあり、バスの選択肢がさらに狭まっている。
3.ノンステップバスは議論ばかりでいっこうに改善が進まない。
4.高速バスと会員制ツアーバスはどう共存するか。
5.貸切バスの認定制度の問題。
「良いノンステップバスづくり」について誰がリーダーになるべきか?という事ですが…。
もう少し一般のジャーナリズム(新聞・TVなど)が取り上げてもいいのではないかと思います。
感心を持たれない事が、バス業界の問題を反映しているのかも知れないが。
究極的には日常バスを利用する乗客がメーカーにとっても間接的にはお客様になりうるので、乗客の立場から訴えてみるという事のありうるのではないか?
LRTを造ろうという運動は全国各地にあるようだけれど、その10分の1位でも既存のバスの在り方について世に問う運動があってもいいのでは?
(「バスマップ」のように、ない訳ではないのだろうが、LRT程は声が大きくない)
例年同様に国内で発売されているバスのカタログが並びますが、ラインアップがさらに少なくなった事で、個々の車種について例年より多くページが割かれています。
(なお刊行直後の12月7日、三菱ふそうより新エアロミディ発売のプレスリリースあり)
◆海外編
国産のバスのラインナップが少なくなっている事もあってか、コルトレイクのバスショーのリポートに続いて、初めてヨーロッパのノンステップバス5種(スカニアは想像図)が並びました。
設計図を見て思ったのは、100%ノンステップバスを実現するに当たっては、タイヤハウス上の後ろ向きの座席をどうするのか?という事。
5車種とも前後輪全てのタイヤハウス上に後ろ向きのシートがあり、合計6~9席が後ろ向きになっているようですが、これが日本で受け入れられるかどうか。
日本でも初期のノンステップバスは後部に後ろ向きがあり、今でも京成・神奈中・岐阜バスで運行されているノンステップバスには後ろ向きシートがあるので、一度乗客の意見も聞いてみた方が良いでしょう。
鉄道でもそうですが、日本では後ろ向き(ボックス)シートがあまり歓迎されない傾向があるので。
◆新時代を迎えた高速バス
いよいよ高速バスと会員制ツアーバスの共存の問題が避けては通れなくなってきたようです。
しかし「高速バスマーケティング研究所」という「株式会社」があるのはまず少々驚きでしたが。
そのツアーバスの車内の写真がたくさん並んでいて、どれも航空機のファーストクラスとか、ビジネスクラスを連想させるものになっています。
シートテレビまであるとはねえ。
個人的にはそこまで必要じゃないですけれど、それが今の特に若い人が求める部分なのでしょうか。
大手はともかく、海部観光なんて(失礼ながら)田舎の会社がこれほどのグレードの車両を走らせるとは、少々ビックリ。
それにしても、四半世紀前の「高速バスブーム」(本文でいう所の「第2フェーズ」)では、電話予約で乗れるのが、窓口まで指定券を買いに行かなければならない鉄道に比べてそれでも画期的とされていたのに、今やそれすら時代遅れになりつつあるようで、この部分は少々考えさせられました。
ただし、仮に予約・発見のルートがネットだけになってしまうと、ネットに不慣れな人(電話だったらオペレーターが誘導してくれる部分もあるが、ネットは基本的に全部一人でやらなければならない)を遠ざけてしまう事になるので、その辺の配慮は必要でしょう。
「お客がバスを選ぶ時代」というのはいいけれど、「選び方が難しい…」という人、バスに限らずまだまだ多いと思います。
◆歴史編
北から南までの定点撮影で、鉄道、特に路面電車では盛んで出版物もたくさんありますけれど、バスはまだ珍しいですね。
名古屋のJR高速バスは、「復活」という点が興味深い。
一方で鹿児島は、キャプションが市電の方にも向いて欲しかった。
(センターポール・芝生軌道が整備されているので)
鹿児島は今でも、地方都市としてはまだバスの運行回数が多い方だと思いますが、30年前は数珠繋ぎですね。
また前年と同じ事を書いてしまいますが、どうか次の(2012→2013)こそ、バス業界全体が明るい話題で占められる事を願わずにはいられません。
といって特に東北はどうしても震災の影響は拭えないですが、バス(を初めとする公共交通)が先頭に立って、本当の元気をもたらして欲しいと思います。
申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
今日は昼になって国際社会の一大事が起きましたが、とりあえずここでは触れません。
でも3時頃に届いた夕刊には1面にデカデカ記されていて、恐ろしく早かったですね…。
話を変えてこの話題、去年については№387で取り上げましたが、今年はさらに寡占化が進んでいるようです。
あくまで個人的な見方として認めて欲しいですが、ここまで進むと何だか異常というか、何か裏で意図するものがあるようで不気味なものさえ感じます。
ソロシンガー、もっと頑張れ!
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