№576 富山地方鉄道立山線 上横江駅

 昨日取り上げたJTB時刻表2011年12月号は、映画「RAILWAY」第2弾の特集でもありました。
 今回は富山地方鉄道を舞台としていますが、この鉄道の立山線にかつて、上横江という駅がありました。

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 以前はこの駅が横江駅でしたが、1965年(S40)に隣の駅を横江と改称して、この横江は上横江と改称されていました。
 1997年(H9)4月1日に廃止されています。

 この駅は1995年(H7)年に来た事がありますが、何しろ停車回数が極端に少ないので、横江駅から歩いてきました。

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 線路に並行する道路から分かれる脇道を入るのですが、遠くにポツンと何か看板が掲げられた壁?が見えるだけ。
 よほどの鉄道通でも、あれが駅とは、すぐには解からないでしょう。
 とにかく駅付近はなにもない … というか、原っぱの中に駅がある感じ。

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 ホームには掲示板みたいなものが建っているだけ。
 時刻表がありますが改めて時刻を記してみると、

下り 立山行
 16:47 19:14
上り 電鉄富山行
 7:09 7:53

と、一応富山方面への通勤通学の便をはかった設定にはなっていましたが、利用者がいたかどうかははっきり疑問でした。
 今「秘境駅」というのが静かな?ブームですが、今も残っていたら、間違いなくこの駅も「秘境駅」の仲間入りでした。
 廃止早すぎた?

 申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。

 先日の旅行については、現在画像を作成中です。
 もうすぐスタートさせる予定ですから、もうしばらくお待ち下さい。

 この運動のシンボルは「オレンジリボン」ですが、その旅行の最中でも、あちらこちらで見かけました。
 茨木市(大阪府)の市役所でも見かけましたし、バスや路面電車のラッピングにもありました。
 例えば呉市営バスのリアとか、土佐電氣鉄道の電車まるまる1両分とか。
《今日のニュースから》
児童の虐待死を悼む市民集会 東京都内で開催

№575 JTB時刻表2011年12月号(JTBパブリッシング)

「JTB時刻表2011年12月号」が、今日発売になりました。
 2011年としては最終号になります。
 今号は映画「RAILWAYS」公開に合わせて、グラビアを中心に「まるごと富山大特集」という形になりました。
 表紙は越中三郷~越中荏原間の常願川を渡る、富山地鉄の16050系(西武5000系「レッドアロー」)。

●カラーグラビア
 全て富山がらみになっています。

◆ 大自然の恵みあふれる 富山にこられ!
 今はお休みしてしまっているのですが、以前は泊りがけで北アルプスに登山に行ったこともあり、特に剣岳はいい思い出にもなっています。
 アルペンルートを初めとする乗り物も楽しいし。
 不勉強だったのですが、「ますの寿し」は色々な所で作られているのですね。
 私は富山駅の駅弁「ますの寿し」と、ミニの「ます弁当」しか知らなかったのですが。
 おいしいです。
 富山に限らず、北陸は冬になると平地でも天気があまり良くなくなるのですが、また行ってみたいと思います。 

◆ 博士とノリゾーののりもの探Q隊 vol.6

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 万葉線のMLRV1000型のメカニズムを探っています。
 MLRVは新潟トランシス製ですが、最近ちょくちょく出る路面電車のムック本はアルナ車両を取り上げる事がほとんどで、新潟トランシスについて書かれる事があまりありません。
 なので、新潟トランシス車両のシステムを知る上でも恰好なのではないでしょうか。
(アルナとの比較がある訳ではないが)

◆ ダイヤに輝く鉄おとめ 第57回

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 富山ライトレールのアテンダントさん。
 東京からのUターンですか。
 未だ女性乗務員がアイドル視される風潮は疑問ではあるけれど、とはいえこういう若い女性が鉄道(しかも地方の路線)を就職先として選択してくれるというのは、もちろん悪い事ではないです。
 ライトレールのキャラクターの存在は初めて知りましたが、「とれねこ」という名前なのだそうで、
赤…「ここくん」
オレンジ…「もぐくん」
黄…「はなちゃん」
ライトグリーン…「ゆうくん」
緑…「えこくん」青…「るーくくん」
そして紫が一番のお気に入りの「すーぴーくん」
なのだそうです。

◆ RAILWAYS ロケ地を巡る

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 12月3日公開という「RAILWAYS」の映画の第2弾の舞台、富山地方鉄道のロケ地の紹介。
 主人公が運転士を目指す第1作とは逆で、今度は定年を間近に控えた運転士が主役になっています。
 いくつか改築された駅もあるけれど、地鉄もまだまだ魅力的な駅が多く残っています。
 ロケ地を巡るツアーも用意されているという事です。

「のりもの情報局」では、伊豆箱根鉄道の1100系が引退を前に旧塗装に復刻して運行するという事で、運行区間が限られているので、運行されてさえいれば補足は容易だと思います。

◆ 黄色のページ
 JR九州の小倉~西小倉の橋梁切替工事のため、1月1日の深夜に臨時ダイヤが施行されます。
 博多駅の2度に渡る改良工事もそうでしたが、JR九州は1月1日を選ぶ事が多くなっています。
 日豊線は西小倉折り返し。
<ソニック><にちりんシーガイア>は博多~小倉と西小倉~大分方面に分断され、西小倉で乗換という形になります。
(特急料金などは通算できる)
 
 いよいよ大みそ日の終夜運転のダイヤが発表になりました。
 また若干運行区間が縮小傾向にあり、関東では武蔵野線が取り止め。
 他の路線でも昨年度より若干減便になっている区間があります。
 横須賀線も減便なのか…。
 関西は運行区間自体は変化はないものの、末端区間では片道1本の臨時の設定にとどまっている区間があります。
 地方では、昨年度11月号では発表がなくて12月号になって追加になった札幌発4方向(手稲・江別・千歳・あいの里教育大)への列車が、今年は11月号の時点で掲載されています。
(1時30分・3時00分の同時発車)
 東北は心配だったものの、不通区間以外に竹駒神社初詣(仙台~岩沼・大河原)を除けばほぼ例年通りの設定かと思われます。
 鹿児島本線では博多~熊本の<有明>の設定がなくなりました。
 12月号でまた若干の追加があるかも知れません。

 私鉄時刻表特集は12月17日改正の名鉄の特急。
 大田川駅の高架化工事の進捗に伴うものなのですが、肝心の名鉄の公式Webサイトにはどうした事か、今の所ダイヤ改正の詳細は記されていません。
 
◆ 本文
 大震災による不通区間は、残念ながら今年はこれ以上の復旧はなさそうで、このまま越年となりそうです。
 大震災関連以外では、<ふじかわ>は引き続き全列車・全区間で運休。
(現在の身延線は内船~身延が不通)
 紀勢本線は12月3日に全線で運転を再開し、通常ダイヤに戻るとの事です。
 臨時の<南紀>も紀伊勝浦まで運転。
 
 裏表紙の広告は関水金属(KATO)ですが、特集に合わせて<トワイライトエクスプレス>に<サンダーバード>、富山県内のLRTの模型が勢ぞろいしました。

 これで今年(2011年)分の発売は終わりました。
(来月に2012年1月号の発売がありますが…。)
 当ブログでは「JTB時刻表大研究シリーズ」(題名は変えるつもり)として、2011年については今年のブログ更新の最終日(いつになるかはまだ未定)、内容を整理したうえで取り上げます。
 正直気が重いんですが、震災関連以外だと、九州新幹線鹿児島ルート全線開業、<はやぶさ>運行開始、大阪ステーションシティ開業、C6120復活などが挙げられるでしょうか。

 来年は特に東北地方において引き続き震災の影響を引きずる事は避けられない上に、寝台特急<日本海>や十和田観光電鉄・長野電鉄屋代線の廃止など、あまり明るくない話題が多くなりそうで、いまから少々憂鬱というのが本当の所。
 東海道・山陽新幹線では100系・300系が全廃、東北新幹線からも200系が撤退と、世代交代が進む事が予想されます。
 なんとか暗いムードを吹き飛ばしてくれる乗り物の出現を待ちたいと思います。
 
 申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。

《今日のニュースから》
石巻市 折り鶴をつなぎ長さ世界記録を達成

№574 戦後史の中の国鉄労使(升田嘉夫/明石書店)

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 今回は、1949年6月の発足から、1987年3月一杯で幕を閉じた日本国有鉄道(国鉄)の労働運動について考察した当初をレビューとして取り上げます。
 今のJRは女性の登用も多くなり、「JTB時刻表」の名物グラビア連載「鉄おとめ」ではついに女性の駅長まで登用されるなど(№570)、まもなく四半世紀を迎えるJRの現場に、かつての凄惨な労働運動の影を(少なくとも表向きには)見る事が出来なくなっています。
 恐らく、そのJRを常日頃利用されている今の利用者が当書籍を読んだら、「こいつらバカじゃねぇの?何考えてやっていたんだ?」と思うような出来事ばかりでしょう。
「まえがき」にもありますが、今後の労使関係や、ひいては組織の持続のあり方を考える上では(反面教師的ですが)大いに参考になりうるでしょう。

 私は私鉄の乗務員を経験し、その鉄道会社の労働組合(ちなみに総評→連合・私鉄総連加盟)が親国労の立場をとっていたため、特に国鉄末期の動乱にはいやおうなくひきずりこまれ、 … 私は出来る限り無視するように務めていましたが … その事もあって国鉄、ひいては労働運動全体にある程度関心はありました。
 しかし不満だったのは、提供される情報は全て、当事者の都合の良い事を書き並べた者ばかりだった事。
 要は第三者の立場から見た、客観的な資料が何一つなかった事でした。
 しょせん当事者は自分自身に都合のいい事しか並べず、対立するものは罵倒するばかりですから。
 そんな状態が延々続きましたが、ようやく今年の秋になって当書籍を見つけました。
(鉄道書のコーナーで、ではなかったはず)
 当書籍では、1946年3月の国鉄総連結成に始まり、動労(当初は機労)の結成、鉄労の分裂、EL・DL一人化闘争、「マル生」、スト権スト、そして国鉄分割民営化を巡る当局(+政府)vs労組・労組vs労組、さらには労組内部の抗争を、膨大な参考文献を元に、ある程度淡々と、出来る限り第三者的な立場から記しています。
 といっても著者は国鉄OBでJR西日本の関連企業にも勤めていたという事で全くの中立という訳でもないでしょうが、国鉄時代は現場の管理職の経験もあったようで、特に「マル生」以降数年は現場管理職が一番虐げられていましたから、その立場にあったものが書いたものであれば、中立的に記されているといって良いのではないでしょうか。
 基本的には教科書的な記述がなされていて、一つ一つの出来事は復習的にまとめがなされている上、「スト権スト」及び「国労修善寺大会」についてはそこに至るまでの経緯もおさらいしてあって、親切な構成になっています。
 とはいえ時々あっちへ行ったりこっちへ行ったりという部分もなくはないのですが、それだけ国鉄時代の労働運動が、本来の役目から逸脱して複雑怪奇だった事の現われという事も出来るでしょう。
 ともあれ、どの勢力からの干渉も受けず、中立に国鉄時代の労働運動を考えて見たいという方には、まずはオススメできると思います。
「まえがき」では「後半期に関心がある方は第五章から、末期に関心がある方は第九章から読んでもよい」と書かれていますが、やはり多少辛くても第一章から読んだ方が良いと思います。
 出だしのつまづき(特に仲裁裁定の不履行)が、ドロドロとした国鉄労働運動の始まりになっていますから。

 ここから先は簡単に感想文。
 色々な立場があれば色々言いたい事もあるのは解かるが、それにしてもどうにも疲れる。
 右も、左も、上も、下も、(ついでに言えば傍観者=マスコミも)「自分勝手」「自己満足」「自画自賛」のオンパレードで、「ご都合主義」で、「人をけなし、陥れる事で自分を美化する事しかできない」連中ばかし。
 労組の抵抗運動で「人らしく生きる」とかカッコよく叫ぶけれど(特に国鉄末期の国労がそうだった)、ではマル生直後の職場管理=現場管理職への陰湿ないじめや、敵対する労組の組合員への暴力事件は、相手を「人として」扱った結果なのだろうか?
 私は私鉄労働者時代、活動家からの一方的な思想しか聞かされず、そこではまるで「闘う」労働者が権力に対するレジスタンスで、「闘争」=「聖戦」であるかのようだった。
 しかし実態はまるで違っていて、しょせん「組合による差別」「労働者全体への挑戦」と泣き叫んでも、スト権ストや相次ぐ不祥事で国鉄を見放していた大半の国民の関心は全く得られなかったし、しょせんただの組合内部の権力闘争でしかなかった事も解かった。
(この書籍を読んでよりはっきりした)
 国鉄、というより日本の労働運動は、「労働運動」ではなかったのだろう。
 本来は労働者の雇用を護り、労働条件や権利を維持・向上させるために労働組合はあったはずだが、それよりはトップの活動家の思想を組合員一人一人に行き渡らせ、思想を画一化するために存在しているのではないか、とさえ思えるのだ。
 あえて言えば、宗教的とさえも言えるだろう。
 国労においては、現場の活動家が一番、現場を取り巻く状況からかけ離れた事ばかりやっていた。
 国鉄の、ひいては日本の労働者、労働運動の不幸だと思う。

「雇用の保障の前提に(国鉄の)すべての運動が成り立っていた。だからウソの首切り(合理化)には対抗できたが、雇用の保障がホントウになくなった時、なすすべもなく瓦解するほかはなかった」

 この言葉は痛い。
 ただ単に「親方日の丸」の一言で片付けてはいけないだろう。
「闘争闘争」と活動家たちは軽々しく煽るが、それは会社・役所等の「土俵」があればこそ。
「土俵」の存在が社会により否定され、そうでなくても危うくなってしまったら、闘いなんてはなから成り立たないという事。
 それは日本航空から中国バスまで、官も民も、大も小も何も変わらない。
 特に現場の活動家たちは、今後はっきりこの事を戒めなければならないだろう。
 活動家には、組合員を護る義務があり、組合員は活動家のコマとして存在しているのではないのだから。

 申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。

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《今日見た・聞いた・思った事》
 大阪~青森の寝台特急<日本海>が来春のダイヤ改正で廃止の道を辿る事になりそうです。
 今朝の読売新聞が伝えたもの。
 JRからの公式な発表はありませんが、3月のダイヤ改正(3月14日?)の概要の発表(12月9日か16日だろう)で正式に明らかになるのでしょう。
 これでJR西日本エリアでは<トワイライトエクスプレス>を除けば、「ブルートレイン」は完全に姿を消す事になります。
(後は電車の<サンライズ瀬戸・出雲>と急行の<きたぐに>のみ)
 夜行列車のあり方についてはまた機会があれば書きたいと思いますが、<日本海>に関しては、夜行とはいえ所要15時間はもはやかかりすぎだし、特に大阪側では<サンダーバード>の運行時間帯にかかっていて長時間の待避も強いられており、イメージ的にあまり良くないなあと感じていました。
 本当は現在夜行の客車列車を運行するJR東日本・JR西日本・JR北海道が共同で新型客車を開発する位の意気込みも欲しいかなあと、思っていた所ではありましたが…。
 LCCの相次ぐ就航、会員制ツアーバスの台頭、宿泊特化型ビジネスホテルの進出など、夜行列車を取り巻く情勢はさらに厳しくなりつつあるようです。
 
 依然として厳しい状況が続く時、労働運動は自分たちの利益の獲得だけにあくせくしていていいのでしょうか?
《今日のニュースから》
大学生就職内定率 59.9%とやや改善