№546 あれから10年たっちゃった 大阪近鉄バファローズ パ・リーグ優勝

 東日本大震災の影響で開幕が遅れた日本のプロ野球もいよいよ大詰め。
 パ・リーグについては、ソフトバンクがクライマックス・シリーズ(CS)一番乗りを決めて、このままリーグVまで一直線でしょうか。
 それ以下は…日本ハムの2位は堅いと思っていたのにここへきて失速。
 オリックス、西武、楽天も交えたCS争いが激しくなってきて、やっぱりパ・リーグは一筋縄ではいかない感じ。
 ただ、唯一ロッテが元気ないですね。
 昨年の日本一が、このままだと最下位ですよ…!

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 さて、ちょうど10年前の今日、パ・リーグの優勝を決めたのが、今はなき大阪近鉄バファローズ。
 これはその時に近鉄が発行した「スルッとKANSAI」の優勝記念カード。
 胴上げされているのは、北海道日本ハム・ファイタース監督の梨田昌孝監督。
 現役時代は捕手でしたが、「こんにゃく打法」とイケメンマスクで人気があった方です。

 何しろこの年のバファローズは神がかっていました。
 優勝決定試合のオリックス戦からして、9回表終了時点で2vs5のビハインドだったのに、その裏に代打北川が逆転サヨナラ満塁ホームラン。
 テレビで見ていましたけれど、こんな事ありか?とか思っていました。
 改めてこの年のデータをひっくり返してみると、はっきり言って極端な「打高投低」。
 チーム防御率はリーグ最低で、規定投球回数以上投げた投手は前川勝彦ただ一人。
(しかも防御率5.39と図抜けて悪かった)
 それを補って余りあったのが、未だに語り草の「いてまえ打線」。
 チーム打率280.はもちろんリーグ一、何よりチーム本塁打が211発と、圧倒的な破壊力を誇りました。

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 その「いてまえ打線」を引っ張ったのがこの2人。
 まずはシーズン55本塁打を放った、タフィー・ローズ。
 これは、あの王貞治と並ぶ、プロ野球タイ記録でした。

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 もう一人、中村紀洋。
 こちらもシーズン46本の本塁打。
 何より優勝決定の2日前、追いすがる西武の松坂大輔から逆転サヨナラホームランを放ったのが強烈でした。
 はっきり言って近鉄は、巨人や西武のような横綱相撲で優勝争いをできる(最近はそうでもないか)チームではありませんでした。
 そういう所が優勝を勝ち取るには、もちろんチーム力の底上げも大事ですが、プラス何か神がかりなものが必要なんだろう、そう思わせる優勝劇でした。

 しかし大阪近鉄バファローズは、日本シリーズではヤクルト・スワローズに1勝4敗で敗退し、悲願の日本一はならず。
 そしてこのわずか3年後の2004年、近鉄は突如オリックスとの合併を発表、スポーツ界のみならず国全体、政治までも巻き込んでの大騒動に発展します。
 球界再編成の論議まで絡み、終盤には史上初の選手によるストライキ突入という事態に至りましたが、結局流れは変わらず、大阪近鉄バファローズはその生涯を閉じる事となったのです。
(その代わりに参入したのが、東北楽天ゴールデンイーグルスだった)
 結局近鉄は12球団で唯一、日本一を経験しないまま終わってしまいました。

 近鉄消滅からももう7年経ってしまいましたが、かつては南海(ホークス)や阪急(ブレーブス)もプロ野球チームを持っていました。
 両者がそろってチームを手放してからもう23年も経っていて、もう知らない、っていう若い人も多いでしょう。
 ソフトバンクやオリックスが数年来行なっているユニフォームの復刻で、初めて知った方も少なくないのではないでしょうか。
 私鉄がプロ野球チームを持つのは(かつては国鉄や東急も持っていた。ライオンズも昔は西鉄だった)デパートや遊園地などと同じく、観客に自社の電車を利用してもらうという事があったと思いますが、もはやそういうビジネスモデルは通用しなくなってきているという事なのでしょう。

 それにしても、もし大阪近鉄バファローズが残ったまま阪神なんば線の開業を迎えていたら、交流戦の近鉄vs阪神は盛り上がったんだろうなあ。

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《今日見た・聞いた・思った事》
 さて、一方のセ・リーグはヤクルト独走か?と思われていた所、中日が猛追し、CS進出の争いも絡んでこちらも一波乱ありそう、と思われている所ですが、その最中、その中日で落合監督が今シーズン限りで退任、後任に高木守道氏が就任すると発表がありました。
 落合監督については、コメントが少ない上にぶっきらぼうな所があって、正直イメージがあまり良くなく、私自身も「もう少しは考えてもいいんじゃないの?」とは思ったりもします。
 まあ現役時代からアクが強い方でしたから。
 しかし中日監督史上最長8年の就任、しかもリーグV3度に53年ぶりの日本一という功績は到底否定できるはずがありません。
 とりあえずはご苦労様でしたと申し上げたいと思います…と言ってもまだ先あるけれど。
 問題は後継の監督人事。
 もちろん高木守道さん自体が良い悪いというのでは決してないけれど、70歳という年はどうなんだろう?
 楽天の星野仙一監督(64歳)を上回る最年長監督という事になりますが、プロ野球はこの数年で監督も大きく若返りを見せています。
 今の12球団の監督の内、10人は平成になってからも現役でプレーしていて(広島の野村監督は2005年まで現役だった)、昭和のうちに引退していたのは星野監督と、上に挙げた日本ハムの梨田監督のみ。
(梨田監督も今シーズン限りらしいですが)
 これを見ると、「新しい風を入れる」というフロントの発言は、正直説得力を欠く気がするのですが、実際の所はどうなのでしょう。

 ダイハツからのOEM供給、という事のようです。
《今日のニュースから》
トヨタ自動車 軽自動車市場への参入を発表