№539 「嵐JET」と「藤子・F・不二雄ミュージアム」シャトルバス

画像


 今日は午前中だけですが、朝方は羽田空港へ「嵐JET」を、その後は登戸まで「藤子・F・不二雄ミュージアム」シャトルバスを撮影してきました。
 今回は枚数少なめにいきます。

 羽田空港第1ターミナルの展望デッキは、南北に7Fもリニューアルが完成していました。
 ただ、全体的にスペースはかなり狭くなってしまいました。
 海に面した第2ターミナルに広々した展望デッキがある事、加えて国際線ターミナルにも広い展望デッキができた事があるでしょうか。
 ただ、JAL機は少々撮り辛くなったかも。
 それにしてもJALはB737-800が多くなったなあ。
 SKYの存在もあり、第1ターミナルはB737-800の割合が非常に多くなったと言えます。

画像


 そんな中、JTAは一世代前の400型で乗り入れてきて、6時25分発の石垣島行071便は新カラーでした。
 個人的な意見ですが、JTAの場合は尾翼は鶴丸ではなく、南西航空のようなツバメのマークを描いても良かったと思いますが、どうでしょう。
(機首に描かれている)

「嵐JET」は7時を過ぎて、2機が相次いで出発していきます。
 まずJA8982が福岡行303便として出発。

画像


 もう一機、JA772Jが札幌行503便として出発して行きました。
 平日の早朝だったので、さすがに若いファンがキャーキャー騒ぐという事はありませんでした。

画像


 ここでファンの皆様にサービス(?)。
「嵐」のラッピングです。
 今年の「嵐JET」もB777-200でした。
 №387でも書きましたが、JALのB777-200は3クラスなので就航路線が限られ、地方のファンは見る機会がほとんどないといえます。
 まして今年はせっかく2機になったので、もう1機はB767-300あたりにして、もう少し地方でも見る機会を増やした方が良かったかな、と思います。
 まあそうなると羽田といえども撮影は難しくなるかも知れませんが…。

画像


 そのB767-300。
 実はこれ、国内線ですがB767-300ER新造機(JA655J)なのです。
 ERでないB767はもう製造が終わっているので、国内線にもER型が投入されるようになっているのです。

 本当はもう1機、「JJカラー」の「one world」タイトル機を撮りたかったのですが、9時過ぎに姿を見せたものの、ターミナルの前には来てくれず、撮影は出来ませんでした。
 早く何とかしないと…。

 ファミレスで朝食の後、JRを乗り継いで登戸へ。
 今度は川崎市営バスが運行する、「藤子・F・不二雄ミュージアム」のシャトルバスを撮影します。
 ミュージアムの近くの長尾橋交差点で撮影。
 幸い、4種類全て撮れました。

画像

W-1877
 エルガミオ・ノンステップ車は2台。
 これは「空」をイメージしているようです。
「タケコプター」をつけた「ドラえもん」のキャラクターが並んでいます。

画像

W-1878
 こちらはどのようなイメージなのでしょうか。
「オバケのQ太郎」と「パーマン」のキャラクターが並んでいます。
 車内は、座席のモケットには藤子コミックに出てくるアイテム(「アンキパン」とか、パーマンのバッジとか)があしらわれていて、降車ボタンはドラえもんがデザインされています。
(広告は一般の市営バスと同じ)

画像

W-3434
 ポンチョも2台用意。
 川崎市営バスでは初のポンチョです。
 こちらはハイキングがテーマでしょうか。
「キテレツ大百科」のキャラクターが描かれています。
(リアのエンジンルーム上はのび太)

画像

W-3435
 もう1台のポンチョは海がテーマになっているようです。
「パーマン」と「オバQ」のキャラクターが並んでいます。

 市営バス4台については、10月1日予定の本体の更新時に改めて公開いたします。

 それにしても昨今は旅客機にしてもバスにしても、もちろん鉄道も、本当に多彩なキャラクターをあしらって運行されているものです。
 これを全部追いかけるとしたら、時間がいくらあっても足りませんね…。

 申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。

******************

《今日見た・聞いた・思った事》
 ここへ来てまた熱中症の被害が相次いでいるようです。
 特に学校の運動会の練習の最中に被害が集中しています。
 注意して事を進めて欲しいと思いますが、この数年どうにも猛暑がしつこいので、運動会のシーズン自体を、大幅に遅くしなければならなくなるのかも知れません。

《今日のニュースから》
宇都宮工業高校 渡辺貞夫作曲の新校歌を披露

№538 乗り物目線で読むコミック プラネテス(幸村誠)

 前回は「ふたつのスピカ」を、ちょっとひねって乗り物の視線で読んでみました。
「スピカ」は2003年11月にアニメ化され、NHKで放映されたという事も書きましたが、この1ヶ月前、同じくSFコミックを元にしたアニメ化作品が同じくNHKで放送を開始していて、話題になっていました。
 今回は、そのコミック「プラネテス」(原作:幸村誠)を取り上げます。
 これも最初はアニメから入り … サンライズの製作なので、、NHKで放映されるサンライズ作品とはどんなものだろうと思っていた … それから原作全4巻を揃えたという流れです。
 こちらははっきり2060~70年代を主な舞台とした、本格的なSFコミックでした。

あらすじ:作品概略
 2068年、高々度旅客機「アルナイル8型」にスペースデブリが衝突、多数の犠牲者を出した大惨事は、人類にデブリの危険性を改めて認識させる事になり、デブリ回収業が職業として認知されるようになった。主人公・星野八郎太(通称「ハチマキ」)もその一人。夫と息子を地球に残して単身デブリ回収船の船長を務めるフィー・カーマイケル、アルナイル8型の事故で妻を失ったユーリ・ミハイロコフと共に、危険と隣り合わせのミッションを日々淡々とこなす毎日を送っていた。しかし、木星往還船「フォン・ブラウン」号の建造や、新人・田名部愛(タナベ)の出現は、ハチマキの人生を少しづつ変えていく。
 原作は「コミック・モーニング」(講談社)1999年7号~2004年6号の間で、全26話が不定期に連載された。
(別に番外編1本)
 単行本全4巻。
 前述の通り2003年にはアニメ化もされているが、アニメ版については後述します。

 物語の発端となった大惨事を引き起こした「アルナイル8型」は、大気圏外の高度150㎞まで上昇する事で超音速飛行を可能とする、スペースプレーンでした。
 №485で書いた、ヨーロッパで開発の可能性が取りざたされている超音速旅客機とは異なり、大気圏外を飛行する事で空気抵抗をなくし、超音速を可能にするというものです。
「宇宙ごみ」スペースデブリは現実世界でも問題になりつつあり、2009年2月にアメリカとロシアの人工衛星が衝突して大量のスペースデブリが発生した事は記憶に新しく(「プラネテス」の世界を連想した人々は少なくなかったはず)、最近でも今年の6月、ISSにデブリ群が接近、古川航宙士を初めとするクルーが一時非常用カプセルに避難したという出来事もご存知でしょう。

 それにしても、高々度旅客機も宇宙へ行くシャトルも、日本での玄関口は成田(国際宇宙港)のままなのか…。
(PHASE4:単行本第1巻)

 月面の都市ではモノレール的(札幌市営地下鉄みたい)な新交通システムも運営されている。 
 コミックにおいて他に小道具的に出てくる乗り物としては、PHASE13(単行本第3巻)に出てくる路線バスとか。
 2050年代後半なのにモノコックっぽい。
 リアの「成田-月、18時間。」の広告には笑った。

 乗り物というとだいたいこんな感じ。
 このコミックでは宇宙空間における日常生活をベースとしているためか、エネルギー源に関わる描写が多く、現状を踏まえてみるとさらに興味深く思えます。
 この時代では既に核融合発電が主流であり、地上のバイクなども電力で走行しているようです。
 PHASE3(単行本第1巻)における宇宙防衛戦線のテロリストの戦線布告には、クリーンエネルギーに転換されても、それが大国の奪い合いに明け暮れているだろう事が示唆されている。
 PHASE8に登場するハキムの祖国は中東にあり、かつては石油で潤っていたが、枯渇してしまったため貧困にあえぎ、内戦状態に陥ってしまった。
 PHASE13のタナベの故郷は風力発電が盛んだ。
(ちなみにタナベの(実は血のつながりがない)父は電力会社の社)
「デブリ」もそうなんですが、原作者の幸村誠は一見ボーッとしているように思えて(失礼!)、実は先見の明が非常に高いと感服せざるを得ません。

 …と、乗り物(やその動力源)の目線で読むと、こんな感じでしょうか。
 全編が終始読み切りの寄せ集めで連続性があまりなく(何しろ不定期連載)、多少戸惑う部分もあると思いますが、日常生活を踏まえて地に足が着いた、これまでなかったスタイルのSFコミックですから、エネルギー源のようにむしろ今読むと面白い部分もありますし、一度手にとってご覧になるとよろしいのではないでしょうか。
 ちなみに原作は「星雲賞」を受賞しています。

アニメ版について
 アルナイル8型の事故から7年後、宇宙開発産業の最大手・テクノーラ社の新入社員 田名部愛が、宇宙ステーションISPV-7にある「デブリ課」に配属された。しかし社内でも「ハン課」と仇名されるデブリ課は、部屋は倉庫の改装、課長と係長補佐は昼行灯、事務は「ハケン」、オマケに目の前に現れた宇宙飛行士は、下半身オムツ姿という有様だった。
 2003年10月4日~2004年4月17日にNHKのBS2にて初回放映。その後教育テレビ(Eテレ)やBSハイビジョン(BSプレミアム)でもリピート放送されている。読み切りの寄せ集めの感が強かった原作を連続TVシリーズとして成り立たせるために「サラリーマン物」の切り口でアレンジ、オリジナルエピソードを多く取り入れ、原作エピソードも順番をかなり入れ替えている。キャラクターもオリジナルを数多く設定、原作キャラもタナベやハキムなど、多少役割が変わっている者がいる。前半は会社を舞台にした笑いあり、涙あり、カタルシスありのバラエティ編、後半はフォン・ブラウン号を巡るハチマキとハキムの対決を最大の山場に据えた連続編となる。JAXAへの実地取材も踏まえ、宇宙空間の描写にはかなり力が入っていた。
 監督は「無限のリヴァイアス」で注目を集め、後に「コードギアス」をヒットさせる谷口悟朗。シリーズ構成・脚本は「あずまんが大王」「オーバーマン・キングゲイナー」などの大河内一楼。CVはハチマキ=田中一成、タナベ=雪野五月など。
 DVD・ブルーレイがバンダイビジュアルより発売。

 何度か書いていますが、このアニメ版は土曜の朝方に「BSアニメ劇場」の枠で、前回書いた「ふたつのスピカ」と同枠で放映され、(ベクトルは全然違うけれど)同じSFコミックのアニメ化作品としてアニメファンの話題を集めました。
 その事もあるのか、アニメ版では「スピカ」をパクった描写があり、特にPHASE20の閉鎖環境試験には相当驚かされました。
(ちなみに両作品はNHK側のプロデューサーとSF考証が同じ人、またCVも1人、両方に出演している人がいる)

 アニメ版にはさらに魅力的な乗り物が多数出てきます。
 アニメ版の主な舞台となる宇宙ステーション「ISPV-7」は、企業のオフィスやショッピング街、ホテルなどがある一方、地球と月面を結ぶ交通の中継点としての性格もあり、「TOY-BOX」を初めとするデブリ回収船などの事業用の宇宙船も頻繁に出入する。
 だから「六本木ヒルズ」+「成田空港」+「東京へリポート」をミックスしたようなもの、と言えば解かりやすいでしょうか。
 ここから地球に向かう往還型シャトルと、月面まで3~4日間の航海に臨む「ルナ・フェリー」(携帯電話みたいな形だった)が出発する事になります。
(蛇足だが、チェンシン(ハチマキの同期のパイロット)がこの両者の乗務を掛け持ちしているのは疑問だった)

 それと、谷口監督は何でもプチ「鉄」なのだそうで、それを反映してか、鉄道状の乗り物がいくつか出てきました。
 PHASE1、ISPV-7内の専用軌道を走るゴムタイヤ状の輸送システム(貨物の操車場みたいに、最後部車両に係員がしがみついていたりした)とか、PHASE25ではハチマキのバイクの脇を、東北新幹線のマグレブが追い抜いていったりしています。
 月面では懸垂式のモノレール的な乗り物も確認。
 月面の各都市の間はシャトルバスが運行されているそうで、物語の終盤に重要な役割を果たす事になります。

 以上、2003年に放映されたアニメ版を踏まえ、単行本をそろえて読んだコミックを、乗り物の目線で振り返ってみました。
 まあこんな読み方をするコミックファンは少ないでしょうし、本筋からはたぶんかなり外れているはずですが、こういう見方もあるのではないか、と思いまして。
 これからももし紹介できる機会がありましたら、取り上げてみようと思います。
 と言っても、そんなに作品は多くないのですが。

 申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。

******************

《今日見た・聞いた・思った事》
 関東地方はまた連日真夏日です。
 夜吹く風はさすがに涼しくなってきましたが…。

 このブログや本体のHPは「XP」で作っているのですが、遠からずフォローなくなっちゃうのかなあ…。
 まだ購入して10年経っていないのだけれど…。
《今日のニュースから》
マイクロソフト 「ウィンドウズ8」はタッチパネル方式に刷新と発表

№537 乗り物目線で読むコミック ふたつのスピカ(柳沼行)

 №526で書きました通り、当ブログではこれからコミック・アニメ・特撮ヒーロー等にも範囲を広げ、特に劇中で出てくる乗り物に注目してみようと思います。
 まあ、特にコミックの場合は、あまりメジャーなタイトルはほとんど出ないかなとは思いますが。
 今回は「ふたつのスピカ」(原作:柳沼行)です。
 ベースとなる読み切りからカウントすると9年に渡る長期連載となり、その過程でアニメや実写ドラマも制作・放映されました。
 私は8年前のアニメで初めてこの作品を知り、それから原作単行本全16巻を揃えたと言う経緯があります。
 一応「SFもの」というくくりになるのでしょうが、ありきたりのSFとは大分赴きが違う、少し不思議な作品でした。

あらすじ:作品概略
 宇宙飛行士を夢見る少女・鴨川アスミ。産まれてまもなく遭遇した、国産有人ロケット第1号「獅子号」の墜落事故で母親を5年間の闘病生活の末に亡くす。その葬儀の日、アスミは神社で幽霊の「ライオンさん」(実は獅子号の乗組員の若者)と出会った事で、宇宙への憧れを強く抱く事になる。幾度の出会いと別れを繰り返しながら成長したアスミは、国立東京宇宙学校の「宇宙飛行士養成コース」への入学を志望し、厳しい試験に合格。保育園の頃からの幼馴染の府中野新之介や、試験を通じて出会った近江圭、宇喜多万里香(マリカ)、鈴木秋と共に、宇宙飛行士になるための厳しい講義や訓練に明け暮れる日々を過ごす事になる。
 原作は「月刊コミック・フラッパー」誌(メディア・ファクトリー)2000年7月号~2009年9月号に於いて連載。まず、幼少時代~中学生の間のアスミのエピソードを、読み切り形式で5話掲載、それを踏まえて2001年10月号より、本編となる宇宙学校入試~卒業までを連載で描いている。単行本全16巻。
 また、2003年にはアニメ版、2009年には実写ドラマ版がいずれもNHKによって製作・放映されている。
 アニメ版については後述します。
 実写ドラマ版は未見(桜庭ななみが主演だった)。

 この作品の舞台の一つ、アスミの故郷の「唯ヶ浜」ですが、多くの方々が神奈川県の鎌倉にあると思っているようです。
 しかし、原作ではそんな事はどこにも書いていないのです。
「唯ヶ浜」=江ノ電の「由比ガ浜」を連想されると思いますが、原作者によれば単なる偶然との事。
(ただし、後述するアニメ版では1箇所だけ、唯ヶ浜を神奈川県鎌倉市にあるとする描写があります)
 なのになぜ多くの読者が舞台を鎌倉と連想付けるかと言うと、作中のスケッチのかなりの部分が鎌倉市内で描かれていると思われる事にあると思います。
 ここから本題ですが、その中に間違いなく江ノ電を描いたものがあるのです。
 先日、その箇所を実際に訪れて写真を撮ってきました(プチ「聖地巡礼」?)ので、ご覧頂きましょう。

画像


 稲村ヶ崎駅の構内踏切。
 初期の読み切り短編の第3話「カムパネルラの森」(単行本第2巻)の扉絵の場所。
 下の方に見える、駅舎とホームをつなぐ踏切の歩道に、小学1年生のアスミがチョコンと立っているわけです。

 もう1箇所。

画像


 こちらは長谷駅の構内踏切。
 単行本の最終16巻の扉絵は、ここを描いています。
 左側、階段を降りた所に、宇宙学校学生のアスミが立っていました。
 車道の踏切の向こうに見える食堂は、作品の宣伝になっておりました。
(著作権保護のため、原作の絵はお見せできません。興味があれば自分で単行本を買って確認してください)

 それから町の玄関口である「唯ヶ浜」駅は、駅舎は極楽寺駅、ホームは鎌倉高校前駅の折衷と思われます。
 駅員が常駐していて、連載第1話の「MISSION 01」では、セクハラを働いたライオンさんを追い掛け回すアスミを見て「一人で何騒いでいるんだ?」と不思議がっています。
(ライオンさんは幽霊なので、他の人には見えないから)

 この鉄道そのものは、江ノ電とは大違いの完全なローカル線のよう。
 車内もクロスシートだし。
 乗客も普段から少なさそうで、「MISSION 75」(第14巻)では乗り合わせた府中野が「大丈夫なのか?唯ヶ浜鉄道」と余計な心配をしています。
(この直後に列車が土砂崩れに巻き込まれてしまう)

 この作品では、「ロケット形の秘密基地」に通じる「廃線跡」が、登場人物の出生にも関わる重要なエピソードの舞台として何度も現れます。
 相当な長距離の路線のようですが、旅客線の廃線ではないでしょう。
 貨物線か、どこかの工場の専用線だったのでは?
 第9巻の書き下ろし読み切り「ジョバンニの森」では、手漕ぎ!のトロッコが出てきます。

 この他の乗り物の描写では、「MISSION 55」(第11巻)で、学校帰りに乗り合わせた通勤電車(E231系っぽいが)の運転室をアスミと圭が覗き込むと、運転士がいない無人運転になっていた、というのもあります。
(圭のセリフでは、バスにも無人運転があるらしい)
 でも、作品世界の2020年代後半としても、「ゆりかもめ」的な、最初から無人運転を前提とした新交通システムはともかく、在来の通勤電車で(ワンマン化は解からないが)無人運転になったりするかなあ?
 さすがにそうはならないだろうし、なって欲しくはないなあと思います。

…という感じで、乗り物を中心にして作品を眺めてみました。
 原作は絵柄もはっきり言って相当地味だし、ストーリーは多少スローペースな所もあります。
 しかし、「SF」とはいってもオタク的な考証は必要とせず、難しい事は何も描かれていません。
 丹念に読んでいけば、最近ではあまり描かれる事がなくなった、アスミを中心とした少年少女達のシンプルな青春ドラマを堪能できるでしょう。

アニメ版について
 2003年11月1日~2004年3月27日の間、全20話がNHKのBS2で放映された。その後教育テレビ(Eテレ)やBSハイビジョン(BSプレミアム)でも何度かリピート放映されている。単行本の1~3巻及び4~5巻の内「サバイバル訓練」の部分を描き、オリジナルの描写も適宜加えて、独自の完結を見た。アスミとマリカの友情関係の構築をメインに据えて描かれている。監督・シリーズ構成は「海が聞こえる」「勇者指令ダグオン」「セラフィムコール」、後に「絶対少年」「ポルフィの長い旅」等のベテラン、望月智充。キャラクターデザインは望月監督の奥様でもある後藤真砂子(オールドアニメファンならこの2人はよくご存知でしょう)。アスミ役は、「クレヨンしんちゃん」でお馴染みの矢島晶子。
 放送終了後、キングレコードよりDVDが発売されている。

 アニメ版は構成が独特で、原作の読み切りの内の2~5話は、本編の宇宙学校が舞台の連続したエピソードに挟み込む形態でした。
 唐突な感じを与えるので、多くのアニメファンが戸惑っていたようです。
(原作を読んだ感触では、連続TVシリーズにするにはそれしかなかったとも思える)
 アニメ版における乗り物の描写としては…

1.第3話「星への一歩」で、アスミや府中野達を2次試験の会場へ運んだ観光バスのモデルは、明らかに国際興業(グループ)のスーパークルーザー。
2.第7話「宇宙学校入学式」では、都心の駅のサインがリアル。電車は201系っぽい。新宿で乗り換えようとしたアスミは、原作同様スカートの裾がドアに挟まれてしまっていて、降りられなくなってしまいます…。

 アニメ版の初回放送は、1ヶ月早く放映が始まった、同じくSFコミックのアニメ化作品と同じ放送局・曜日・時間帯だった事でさらに話題になりました。
 次回はこのコミックを取り上げます。

 申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。

******************

《今日見た・聞いた・思った事》
「電力使用制限」終了に伴い、東急東横線の渋谷駅も明かりがほぼフルに点灯するようになりました。
 渋谷駅って、こんなに眩しかったっけ?
 関東地方はここへ来て暑さがぶり返してきているようですし、少々時期尚早かなとも思います。
 何回も書いていますが、「定期ダイヤ」と「バリアフリー」は早く震災前の体制に戻すべきですが、電力供給事情が劇的に改善されていない現状では、その他の部分の節電は継続した方が良いと思うし、長期的にも電力をあまり使わずに済むような体制とすべきでしょう。

《今日のニュースから》
ハングル表記の不審船 石川県輪島市の沖合いで発見