№530 JTB時刻表2011年9月号(JTBパブリッシング)

「JTB時刻表2011年9月号」が、20日に発売になりました。
 表紙は阿蘇をバックに走る特急<あそぼーい!>。

◆ 九州の新ランドマーク JR博多シティがスゴかぁ~!
 九州新幹線鹿児島ルート全通にあわせてオープンした、博多駅の新駅ビル。
 全体的には鉄道ファンを意識したものが多くなっているようです。
 それにしてもプロデューサーが前号の大阪ステーションシティと同じですか。
 ひょっとしたら、鉄道業界のデザイナーやプロデューサーはまだ人材不足なのでしょうか?

◆ 博士とノリゾーののりもの探Q隊 vol.3
 早雲山~大涌谷~桃原台を走る箱根ロープウェイを、「複式単線自動循環式(「循環式フニテル」と呼ぶそう)を採用したメカニズムを中心に見ています。
 複線自動循環式を使用していた旧型と比較して、最高速度が倍(混雑していない時は展望サービスで若干スピードを落とすそう)、定員は5人増(しかも全員座れるようになった)で最大輸送人員が1時間当たり500人弱の増、さらに風による運休日が大幅に減ったと、いい事づくめみたいです。
 この改良の効果もあるのか、ギネスの記録を2年連続で打ち立てたのはすごい。
 姥子駅の構造が面白い。
 ロープウェイは正式には「鋼索鉄道」と呼びますが、普通の鉄道のような構造も持っているわけです。
 このロープウェイはPASMO・Suicaが利用可能(「物販」の扱いになる)。
 JTB時刻表では施設見学体験のツアーを開催するそうです。

◆ 矢野直美のダイヤに輝く鉄おとめ 第55回
 青い森鉄道のアテンダントさんで、本来は5月号の予定だったみたいですが、震災の影響があってかこの号になりました。
(取材対象が同じ方か変わったかは解からない)
「息子が電車好きで、いつの間にか私も好きになっていました…」もろ『ママ鉄』じゃないですか!
 それが就職にまで結びつくのだから本格的。
 12月4日と言ったら、東北新幹線の新青森開業=東北本線・八戸~青森の青い森鉄道移管日。
 確かにあの日は新幹線が開業したものの、午後は強風でダイヤがメチャクチャになったんですよね。
 青い森鉄道もただでは済まなかったようです。
 アテンダントは年齢層の幅が広いようで、そういえば№467で青い森鉄道に乗った時の事を書きましたが、途中下車した野辺地駅にもおられました。
 何度も書きますが、彼女たちに長く働いてもらえるような体制作りが求められます。
 それにしても元幹線とはいえもはや大半の列車が通勤型、沿線に大した観光地もあまりないのにアテンダントとは、やはり最近の第3セクター等は、合理化一辺倒から軌道修正が図られているようです。 

◆ 駅弁細見 289
 福山駅の「厳選 松茸めし」。
 やっぱり秋は松茸かな~。
 しかしそれ程大きなサイズではないように見えますが、1,200円とは、さすがに「松茸」でしょうか?

「ノリノリのりもの情報局」では、南海の新特急車「サザン・プレミアム」の運行開始が掲載されています。
 ただ、時刻表本文では運用の区別はつかず(平日はランダム、土休日は固定)、2往復ある全車自由席の特急も当分はそのままのようです。

◆ 黄色のページ
 私鉄時刻表特集は、一転してローカル私鉄、福島交通飯坂線と、ひたちなか海浜鉄道湊線になりました。
 湊線は震災から全線復旧したばかり。
 金上の交換設備が完成して、平日のみ運行の区間運転列車が使用しています。
 臨時列車では<木曽路クルーズ号>が名古屋~奈良井に設定されていますが、飯田線の<秘境号>同様、一部入れ替えのため全員降りる駅がいくつかあります。
 実際はこの間を利用して散策してもらうという事もあるのかもしれませんが、特急はおろか普通列車にまで抜かれるようでは「急行」とは言いがたいのでは…。
(長時間停車の駅で列車番号が変わる)
 なおこの列車については、今の所JR東海からのリリースがありません。
 会社線では、上毛電鉄のデハ101の臨時運転、上信電鉄のデキ牽引列車の時刻が掲載されています。
 デスティネーションキャンペーンに合わせているのでしょう。 

◆ 本文
 東北新幹線は9月23日より震災前のダイヤに戻る事が発表になっていますが、今月号では間に合わず掲載がありませんでした。

 被災路線では、ようやく全ての路線が、実態にあった現行のダイヤの掲載になり、不通区間は原則空欄になりました。
 悲しい話ではありますが…。
 常磐線の<スーパーひたち>のみ不通区間も掲載されていますが、指定席を連結している列車なので、注意喚起のためわざと掲載しているのかも知れません。
 仙石線は矢本~石巻が運行を再開しています。
 1時間に1本程度で、列車番号末尾は「Y」とついていますが、ディーゼルカーとの事。
 仙台(あおば通)~高城町はほぼ震災前と同じダイヤのようですが、土休日運休の列車の運行がありません。

 ニュースには告知がありませんでしたが、三角線の特急<A列車で行こう>のダイヤと編成が公表されています。
 10月8日から運行開始で、土休日と11月3~6日、12月23日~1月9日運転。
 下り
 1号 熊本 10:36 → 11:14 三角
 3号 熊本 14:08 → 14:46 三角
 上り
 2号 三角 11:20 → 11:59 熊本
 4号 三角 14:52 → 15:32 熊本
 全て途中宇土のみ停車
 2連の全車指定席で、1号車にビュッフェあり。

 航空関係では、JRバスと防長交通による山口駅~山口宇部空港の空港バスが運行を開始。
 今年の2月にANAで飛んで山口に向かった時は新山口から列車乗換になり、「直通便があればいいな(というかないのが不思議)」と思っていたのですが、ようやく実現です。
 HACはJALグループからの事実上の離脱により、9月1日より独自の予約電話を持つ事になりました。

 さて、この号では当然間に合いませんでしたが、今月22日から、首都圏のJR線の一部は、通常ダイヤに戻ったり、そうでなくても本数が増えたりしています。
 また、<成田エクスプレス>は9月3日(土)より、全面的に通常ダイヤに戻る事になっています。
 前述した東北新幹線もそうですが、少しずつではあっても、元通りになりつつあるようです。
 次号10月号では、そんな明るい雰囲気が少しでも伝わる内容だといいのですが。
(7月末の水害で一部区間の不通が続いているのがちょっと心配)
   
 申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。

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《今日見た・聞いた・思った事》
 昼間は相変わらず暑い事は暑いのですが、それでも木陰で吹く風には涼しさが感じられるようになってきました。
 電気の使用制限も前倒しで終了する事になりそうですし、お彼岸までもうひと我慢です。

 9月3日、川崎市に「藤子・F・不二雄ミュージアム」がオープンする事は何度か書いていますが、今日はそのオープンを記念した市営バスのラッピング車を撮影できました。
 川崎市営バスでは8年ぶりの三菱ふそう車となる、ポスト新長期規制のエアロスター・ノンステップです。
 開館日の9月3日に取り上げてみたいと思います。
(車両そのものの本体での公開は10月更新時の予定)
 それと、いまさらなんですが、南武線から東京スカイツリーが見える事を、今日初めて知りました。
 武蔵中原~武蔵新城の高架線です。
 しかも思いの他はっきり解かるというのも意外でした。

《今日のニュースから》
医療機関の「ヒヤリ・ハット」 過去最高の年間56万件

№529 バスジャパン・ハンドブックシリーズR74 アルピコ交通

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「バスジャパン・ハンドブックシリーズR」第24弾はアルピコ交通。
 今年の4月、松本電気鉄道と諏訪バス・川中島バスの合併により発足したバス事業者です。
 1997年に「ニューハンドブックシリーズ22」で、合併前の3社(+それぞれの子会社6社)を並行して取り上げていて、14年ぶりになります。

◆ 初夏のさわやか信州紀行
 14年前は定期観光バスを加えて、アルピコグループの主要エリアをほぼ一周する形態になっていました。
 ライターが2人に分かれていて、松本からの後半が富田康裕氏でした。
 今回は諏訪バスのエリアはなし。
 本当はここも加えればバランスが良くなるはずですが、もう諏訪バスエリアと、他2社を直接結ぶ路線がなくなってしまっているのです。
 諏訪からは美ヶ原高原には行かなくなったし、高速バスもないし、定期観光バスも、諏訪・霧が峰に関わるコースは廃止になってしまいました。
 このエリアだとやっぱり上高地は外せないでしょうが、上高地~長野の高速バス<せせらぎ号>は、JTB時刻表には掲載がありません。
(「黄色のページ」の会社線の時刻表にもなかった)
 最後の長野→新宿の高速バスは京王バスでしたが、アルピコ担当便は長野発午前・新宿発午後に集中しているからでしょう。

◆ 終点の構図 渋の湯
 上の紀行とのバランスを取ったのか、終点は14年前(後山)と同様、諏訪バスエリアからになりました。
 折返しの15分弱で入浴というのは相当厳しく、カラスの行水程度でしかなくなると思いますが、何しろ本数が平日2往復、土休日3往復と少ない…。 

◆ アルピコ交通の路線エリア
 14年前と比較してもさらに路線の縮小が進み、エリアが千切れ千切れ。
 何回も書いていますが、塩尻〔営〕は一般路線が全滅し、地図だけ見ると営業所だけ孤立してしまっています。
 塩尻はJRの幹線の分岐駅で、特急も大半が停車するのに、どうした事だろう?
 大町〔営〕もアルペンルート以外はコミュニティだけ。
 この他、JR大糸線沿線も全滅してしまって悲しい限りです。
(穂高駅~中房温泉の路線や安曇野の観光周遊バスは地元のタクシー会社が運行しているが、JTB時刻表には掲載なし)
 確か若い頃は、いすゞDBRで運行されていた安曇野の路線バスに乗った事があったのですが。
 少しでも観光の利用があればまだいいのでしょうが、それもない純粋な生活路線は、長野・松本市内を除いたらもはや通常の形態では維持不能なのでしょう。

◆ アルピコ交通のあゆみ
 14年前は松本電気鉄道・諏訪バス・川中島バスを並行させる形で別々に記していましたが、今回は3社を一体にして記しています。
 諏訪バスに関しては、国鉄バスとの軋轢はかなり昔からあったみたいで、それが高速バス諏訪・岡谷線の免許争奪にまで尾を引いたのでしょうか。
 もっとも今はそんな事も言っていられず、コミュニティバスはJRバスと共同で運行しているようです。
 川中島バスについては、昔は長野から戸倉・上田・大屋まで運行されていて、それも1時間間隔で運行されていたのがウソのよう。経営破綻も経験していますしね…。
 上の「路線エリア」でも現れていますが、3社はいずれも、一般路線は比較的大都市を除いて縮小に歯止めがかけられていないようです。
 やっぱり北村ボディの旧カラーはいいなあ。

◆ 車両の現況

1. まず、14年前と比較してみます。
(長野五輪のための格納車両31台は、ここでは除外)
 14年前は、アルピコグループ全体の車両数は735両で、そこから比較すると29.3%の減少になっています。
 特に貸切が70%近く、諏訪バスのエリアでは90%弱の大幅な減少になっています。
 逆に高速バスは73.8%の増、松電と川中島はほぼ倍増で、経営の重点が高速バスに移りつつある事が伺えます。
 3社毎のトータルでは、やはり諏訪バスの減少がきつく、41%強のマイナス。
 それにしても14年前はグループ会社が相当多く、バス事業者だけで9社もありました。
 これも後々、グループの経営の足を引っ張る要因となったのでしょうか。

2. 平均車齢は12.04年。
 高速9.42年、貸切9.53年に比べて、乗合が13.66年と、やはり地方らしく、一般乗合車が高齢化しています。
 全体的には1998年式が最も多く、乗合車では1992年式が一般乗合の10%以上を占めています。
 3社別では、松電は2003・2004年に新島々〔営〕にHM-RU2PPERを集中して投入している事もあるのか11.03年と比較的若いのに対し、他2社は15年以上。
 車種別ではハイブリッドなどの低公害車を積極的に導入している日野が半分以上。
 日産ディーゼルは14年前も今も存在していないが、歴史編の写真を見ると、川中島バスは一時期でも使っていた事があったのかも知れない。
 
3. 乗合車は中古車の割合が48.4%と、もはや全体の約半分。
 特に諏訪バスは大型車は1両を除いて全て中古車両になっています。
(残る1両も松電から移籍したU-LV318N(32168。松電時代は10324))
 逆に上高地や乗鞍を控えて低公害車が集中して配置されている新島々〔営〕は0。
 譲渡元は35社局とかなり多様化しています。
(東武鉄道と東武バスは1社としてカウント)
 信州地方なのだから関東からの移籍が多いと思いきや、関西からの移籍がかなり多く、8社局から55台が移籍、中古車全体の3分の1以上を占めています。
 特に山陽電気鉄道が28台あって中古車全体の約2割、乗合車全体でも約9%と一大勢力になっています。
「高出力」+「前後ドア」というのが買われたのかと思いますが(自社発注車も経年車では前後ドア)、関西も前中ドアへの移行が進んでいますから、今後は横浜市営バス(中古車の1割に到達している)など、関東地方の事業者からのシフトが進むかも知れません。

 今後のアルピコ交通ですが、やはり一般の旅客をいかにつなぎとめ、加えて観光の旅客を増やすかでしょう。
 特に諏訪バスエリアは松本・長野のような有力な大都市がなく、他地域以上に乗客の減少が進んでいるためか、車両の面でも格差が目立つようです。
 諏訪エリアも自然豊かな観光地が多いだけに、特に低公害車の積極的な導入が期待される所です。
 松本や長野の市内路線では、ノンステップ車の導入の推進が待たれる所で、これからは中古車でもノンステップ車がかなり出回ってくるだろうから、それらで置き換えが進められる事になるでしょうか。

 次回はジェイアールバス関東と予告されています。
 JR関東は比較的ローカル路線が維持されてきたのですが、さすがに持ちこたえられなくなってきたのか、特に21世紀になってからは一般路線の削減が進んでいます。
 一方でSuicaの導入や高速専門の佐野〔営〕の新設といった動きも見られます。
 高速中心になりつつも、会員制ツアーバスの台頭などに苦慮するJRバス関東の現状は、車両面ではどのように反映されているのでしょうか。
  
 申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
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 正直何の関心も沸きませんでした。
 明日30日は、政権交代を決めた総選挙から2年になります。
 震災等があったとはいえ、どうしてこんな事態になってしまったのでしょうか。
 政治ゲームはたくさんだと思います。
《今日のニュースから》
民主党代表選 野田財務大臣を新代表に選出

№528 日本の旅客機 2011-2012(イカロス出版)

 毎年恒例の「日本の旅客機」のの2011-2012版が先月末発売になりました。
 少々遅いのですが、ここで取り上げます。
 表紙はANAのB787-8、裏表紙はJALのB777-200(新鶴丸カラー)。
 構成は例年通りで特集記事が2つ、その間にメインとなる各社毎の運行機種カタログが挟まるスタイルになっています。
 巻末に白黒でシートマップと全登録リストというのも変わらず。

 ようやく日本にANAのB787-8がやってきました。
 先月初めに来日、羽田を初めとして日本の各地(主に西日本)空港に試験飛行(「SROV」といって、地上側の施設の確認がメインになる)を行なった事は、一般のニュースでも大々的に取り上げられたからご存知と思います。
 巻頭特集の『ボーイング787見参!』はその時のルポと同時に、改めてではありますがB787のポテンシャルについて記されています。
 中部空港への飛来は、当初のANAのリリースにはなかった地点でしたが、部品のかなりの部分が中部地方で製造されているので、そのお披露目という意味があるようです。
(全然関係ないけれど、中部空港の写真のバックの入道雲が凄まじいなあ)
 ただ勘違いしてはいけないのですが、この機体(N787EX)自体はANAのフリートとして乗客を乗せる事はありません。
 本文にもあるけれど、重量オーバーになってしまって、ANAが引取りを拒否した機体なのです。
(この辺のいきさつは、№17で取り上げた「2009-2010」版で詳細に記されています)
 だからこのフィーバー振りは、冷静に見ると多少こっけいにも見えるのですが…。
 ここにはありませんが、これとは別にANA納入1号機が先日、シアトルにおいてスペシャルカラーをまとって公開されたというのは一般のニュースでご存知でしょう。
 サービス昨年就航したB767-300ER新造機と同等以上のものになるようです。
 就航路線も発表になりましたし、今後のリリースには注目でしょう。

『旅客機最新データ』
 機種毎の紹介は昨年と同じ構成で、JAL、ANAともB777-200ER・300ERがトップバッターに据えられています。
 JALからB747-400シリーズを初めとしてフリートが大幅に整理され、ANAからもB747-400が退役した事、一方で共にB787の就航が間に合わなかった事で、他のフリートの動静は多少静かだったかも知れません。
 JALの路線網の整理・再編成、ANAのグループ会社の統合が目立つ所でしょうか。
 B777は、JALは予約発注がキャンセルになった事、ANAもB777-300ERは全て受領した事で、ANAに200型(ERではないみたい)の発注が若干残ってはいますが、日本でのB777の導入はほぼ終わったのかなと感じます。
 両社とも、当面はB787に全力投球という事なのでしょう。
 ANAの「ピースジェット」が早くも公開されていますが、これがB747-400Dの遠くない将来の退役を見据えての事は間違いないでしょう。
 B737-800は各社で導入が進み、ソラシドエア(SNA)で就航した他、JALはもう39機もあるのか。
 特に国内線(30機)では完全に主役と言い切っていいでしょう。
 JAL・ANA共まだ導入が続きそうですが、「スカイ・インテリア」になるのかどうか。

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 この他の機種についても、できるだけ最新の状況を交えて記されています。
 北海道エアシステム(HAC)の新ロゴも発表されていて、後は機体デザインがどうなるか。
(当然の如く「鶴丸」にはならない)
 動静とは全然関係ないけれど、SNAのB737-400(ありがとう700万人)のバックは新燃岳ですか?
 
 なお、この1年で退役した機種については、第2特集の後にカラーグラフで紹介されています。
 改めて、JALのB747-400シリーズの全面退役は衝撃的でした。

〔2011-2012版で初登場の機種〕
 ソラシドエア(SNA) B737-800
 新日本航空 BN-2B「Islander」
(この他新中央航空のドルニエ228-200の新規登録が「ニュージェネレーション」になっている)
 
〔2011-2012版で姿を消した機種〕
 JAL B747-400/400D/400F/400BCF B767-200/300F A300-600R MD-81
 ANA B747-400

 第2特集が『日本にエアバス時代は来るか?』
 SKYがA380を長距離国際線機材として発注した事は世間を驚かせましたが、加えてANA等が設立して来年就航を予定しているLCC「Peach」がA320を選定した事という事もあってか、日本とエアバスの関係に関するこれまでの経緯を踏まえつつ、今後エアバス機が日本でシェアを獲得できるかどうかを展望しています。
 ANAのA340-300の想像イラストがあるけれど、これ、アムステルダム・スキポール空港の模型ショップでスケールモデルを見た事があるんですね。
(しかもお流れになったシンガポール航空のMD-11と並んで)
 本書の刊行後になりますが、JALがカンタスグループなどと組んで「ジェットスター・ジャパン」を設立すると発表しましたが、機材がA320になるそうで、JALグループと呼んでいいかどうかは解からないけれど、JALの出資比率がある程度高い航空会社としては、初のエアバス機新規導入となるかと思います。
(その前にANAがもう一つ、エアアジアと組んで「エアアジア・ジャパン」を設立すると発表しているが、今の所機材は明らかではない)
 この流れを見ると、日本でもエアバスはシェアを伸ばしつつあると見ていいのかも知れない。
 ただ、ジェットスター・ジャパンの場合は、カンタス側の事情が濃いと思えます。
 カンタスも自身がA320NGを相当数導入すると発表していますので。
 あくまで個人的な見方ですが、JALグループはエアバス機、特にA320以降のいわゆる「サイドスティック」機には懐疑的なのではないかと見えます。
 なのでANAなども含めてですが、A320やA380もですけれど、A330や開発中のA350あたりがB777やB767を差し置いて導入されるようでないと、「エアバス時代が来た」とは言い切れないと思いますが、どうでしょう。

 巻末に『日本の旅客機 全航空会社全機種シートマップ』
 キャビンの中で特徴的な部分に、新たにフキダシで簡単な解説が入るようになりました。
「Fixed Back Shell スタイル」「スカイ・インテリア仕様」とか。
 ANAの「IOJ」仕様は拡大が続いて、秋以降パリ・サンフランシスコ・ロサンゼルス線にも導入と発表がありましたが、いまだプレミアム・エコノミーのサービスが始まっていません。
「IOJ」のサービスが発表になったのは一昨年の話なので、時間が経ちすぎて一から開発をやり直さなければならなくなっているのかもしれません。
 あと、羽田-香港線(CY2クラス)はどういう仕様なのだろう?

 最後に『全登録記号リスト』
 5月を持って全機退役したJALのA300-600Rですが、大半は海外で貨物機に転用されているようです。
 同型はJALに限らず世界的にも旅客機としては役目を終えつつあるようで、多少辛い出来事ではありましたが、旅客用として使命を全うしたと思っていいのではないでしょうか。
 旅客機ではないのですが、海上保安庁のビーチクラフトが大津波の直撃を受け、全損してしまいました。
(もう1機大津波の被害を受けた機体がいる)

 来年(2012-2013)の焦点はズバリ、「B787」と「LCC」に尽きるでしょう。

 申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。

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《今日見た・聞いた・思った事》
 久し振りに江ノ電に乗ってきました。
 今コミックやアニメとかで現れた、モデルとなった場所を巡る事を「聖地巡礼」とか言うそうですが(「エヴァンゲリオン」の箱根とか)、今回はその「プチ・聖地巡礼」をしてきました。
 何のコミックかは、後日書きます。
 ところで、江ノ電は言うまでもなく湘南の海岸沿いを走る区間があり、海が見えてくると車内からも歓声が上がりますが、もし真夏の昼間に相模湾で東日本大震災クラスの大地震が発生、大津波が押し寄せてきたらどうなるのだろう?
 ひょっとしたら、江ノ島近辺のごく小さいエリアだけでも、今回の大震災と同等以上の犠牲者が出てしまうかもしれない。
 何しろ海水浴客は多いし、国道134号線も大渋滞なので車で逃げる訳には行かないですから。
 でも対策は容易ではなさそうだ…。
 
 津波も怖いですが、これも彼の地ではいつも恐怖の対象になっています。
 ニューオーリンズの被災も記憶に新しい所。
 JFK空港も閉鎖になったため、今日成田を出発するはずだったANA便は欠航、JAL便は明日朝8時前の出発に変更になったようです。
《今日のニュースから》
 ハリケーン「アイリーン」 ニューヨーク州ロングアイランドに上陸