№504 韓国46時間弾丸旅行 4

 今日は江戸東京博物館で開催中の「東京の交通100年博」に行って来ました。
 それについては後日書きます。
 また、これに合わせてなのか、都電やひいては路面電車についての書籍類が多数発売されていますが、それらについてもおいおい取り上げて行く予定です。

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 名残惜しいが、もうソウルへ帰る時間だ。
 いよいよ「韓流高速鉄道」、KTXを利用しよう。

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釜山駅

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出札窓口

 始発の釜山駅は、KTXの運行開始に合わせて改装されたのだろうか。駅前の円形のモニュメントが印象的。
 少々甘く見ていたが、やはり土曜日の午後なので、KTXの切符を求める乗客は相当多い。自動券売機(英語可)
を利用しようと思ったのだが、クレジットカードの支払いの所で「Number of Manthly Installer」と表示されるのは何だ?結局カウンターの行列に並ぶ事になる。幸い15時50分発146列車に空きが残っていた。52,700ウォン(約4,000円)。

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釜山駅構内

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釜山港

 駅は海に面していて、釜山港を望む事ができる。
 それにしても多少不謹慎ながら、もし釜山港に今回の日本のような大津波が押し寄せたらどうなるのだろう?国の経済に対する悪影響は、恐らくは日本とは比べ物にならなくなるだろうなあ。

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釜山駅に並ぶKTX

 KTXは、フランスのTGVの技術を元に造られ、列車も良く似ているが、顔つきがなんとなく韓国風?という感じがする。客車は18両で、内4両がファーストクラス、1両がシネマカー(ファーストクラス専用か?)、他13両が普通車。
 146列車は、途中東大邱(トンテグ 16時30分)と大田(テジョン 17時18分)に停車し、ソウルに18時08分に到着する、最も早いパターンの列車。定刻に出発すると、いきなり長大トンネルに突入する。かなり長い。

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KTX普通車車内

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車窓
 車内は本家フランスのような、中央部を向かい合わせにした集団見合い型。シートポケットにはかなり分厚い車内誌も入っている。最もほとんどが韓国語で、日本語など全くないのだが。
 指定された座席は通路側だったが、とりあえず窓際は空いている。最も蔚山(ウルサン)までは7割以上はトンネルと言う感じ。その合間合間には、のどかな田舎町が見えたりするのだが。蔚山までは意外にスピードが出ない気がした。東大邱までの区間は昨年秋に開業したばかりなのだが、まだ一部未整備の所があるのかも知れない。途中蔚山・新慶州を通過したのだが、どちらもなぜか通過線ではなく、ホーム側を速度を落として通過して行く。
(どちらも東海道新幹線の静岡のような、真ん中にホームに接しない通過線があるタイプ、のように見えたのだが)
 車内販売が回ってきたのでコーヒーと言ったら、スターバックスのマーク入りの瓶の飲料を渡された。3,000ウォン。

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KTXインフォメーション

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車窓

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セマウル

 東大邱はいつの間にか10分程の遅れ。特に何かあったわけではないのだが。東大邱は引き続き在来線の駅に発着する。どっと大勢の乗客が乗車、窓際の席も、少々太目の女性が座る。
 東大邱からしばらくは在来線。デッキのドアの窓から外を眺めている。15分程で再び新線に入り、やがて在来線に「セマウル」を見る。合間合間に小集落も見られる。どこかからバスが通じているのだろうか。
 大田が近付くと、また在来線。どうも煮え切らない感じがする。大田でも遅れを取り返せず。東大邱もそうだったが、大田もまた構内は工事中。新ホームを造っているようだった。DLの貨物列車を見かける。

 車内を一回りしてみた。ファーストクラスは立ち入れなかったが、普通車はほぼ満席で、デッキ部の補助席が皆ふさがっているのもなんとなくTGVに似た雰囲気だ。意外にノートパソコンは少なかった。もうスマートフォンだとか、電子書籍という時代なのだろうか。

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ソウル近郊

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ソウル近郊電車

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漢江

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車内モニター ソウル終着案内

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ソウル駅ホーム

 席に戻ってウトウトしている間に、列車はソウルの郊外に差し掛かり、近郊電車とも出会う。漢江を渡り、ソウル駅に到着した。12分の遅れだった。乗客がまだゾロゾロ降りている最中なのに電源が落ちて、車内が暗くなるのはどんなものだろうか。この列車はすぐ、18時40分発(亀浦経由)釜山行313列車で折り返すらしい。

 KTXに初めて乗車した印象だけれど、座席は窮屈だと事前に聞かされていたが、そんな事は感じなかった。本家TGVと違ってリクライニングもするし、ピッチ自体も若干広いかも知れない。
 それよりも供食体制が多少問題かなと思った。所要時分がせいぜい2時間強だから食堂車やBARがないのはまあいいとして、車内販売もスナック菓子とかドリンクばかりで、弁当やサンドイッチといった、食事になるような物は販売していない。自動販売機もあるが、やはり同じ。車内で食事を取りたい場合は、あらかじめ乗車前に入手しておくべきだろう。
 全体的には、まだ在来線を走行する区間も多く、そのためか前日乗車した高速バス(4時間20分)とは、ルートやターミナルの位置の違い(特に釜山)を考えても、所要時分の差が意外に小さい。まだ本来の実力は出し切れていないかもしれず、今後どの程度高速新線の整備が進むかだろう。
 なお、次世代のKTXとして、韓国が独自に開発した「KTXサンチョン」というのがあるらしいが、何でも不具合があって運行を停止しているらしく、今回は全く見かけなかった。

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ヌリロ

 ソウル駅構内に停車していた新型電車「ヌリロ」。水原の方へ運行されているようだ。

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ソウル駅

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ソウル駅構内

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ソウル駅旧駅舎

 ソウル駅もまた斬新な装いだ。中も広い。東京駅を模したとされる旧駅舎は閉鎖されていて、この後文化会館とすべく改修工事が行われている。

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韓流映画広告

 韓国映画の広告。左が「ママ」、右が「サクチ」、と読むのだろうか?
(間違っていたらゴメンナサイ)

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韓流観光列車

 旅行代理店の前を通り過ぎたら、日本語が目についたのでビックリ。こんな列車が走っているんだ。今年から運行が始まったようだ。申し込みは現地で(日本語でもOKみたい)。

 ところで、上のKTXの所で、車内で食事をするなら乗車前に調達をと書いた。
 ではソウルから乗車の場合、こんなのはどうだろう。

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焼肉店プルコギブラザーズ

 駅構内には焼肉店「プルコギブラザーズ」が入っているが、ここで調製している弁当(ドシラク)を乗車前に購入する。値段も(日本人の感覚からすれば)かなりオトク、韓国の味がコンパクトに詰まっているのでこれはオススメだ。

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プルコギ弁当

 これはプルコギ弁当。11,900ウォン(約850円)で、ペットボトルのミネラルウォーターがサービス。
 参考までに店頭で配布しているメニューの画像を公開しておきます。

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弁当メニュー

 明日はもう午前中の便で帰国の途につかなければならない。帰りは仁川から成田への便になるが、仁川の近くの雲西(ウンソ)のホテルに予約を入れてある。雲西までは空港鉄道「AREX」に乗って行くが、次回は簡単ですが、そのAREXについて書きます。

 申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。

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