№482 JR東日本 特別ダイヤ概要発表
JR東日本は今日、首都圏の夏の特別ダイヤの概要を発表しました。
平日の12時台~15時台の本数を削減するというもので、急な話ですが来週の金曜日・24日から始まるそうです。
(9月22日までの平日)
本来JR東日本は自前の大規模な発電所を持っていて、現在は快速・普通列車はほぼ通常通りなのですが、一部の電力を東京電力に売却するという事で、削減になるという事のようです。
削減は全路線という訳ではなく、7日のプレスリリースにある通り、1時間当たり4~5本以上の運行がある15路線が対象になっています。
全体で10%程度を削減、運転率は90~最大で70%(南武線60%だが、3月12日改正で増発になっているので、昨年と比較すると85%)。
まだ具体的な時刻の公表はこれから順次という事ですが、一応、削減対象の路線の1時間あたりの運行本数も記されています。
特に総武線各駅停車の津田沼~千葉間(運転率70%)は、削減後は1時間当たり3~4本という事で、これは平均するとだいたい16~17分毎(通常は11分毎)という事になり、快速が停車しない幕張や検見川あたりの方々はしんどいだろうなあ。
前述した南武線は快速運転が取り止め、横浜線や、<アクティー><むさしの><しもうさ>の快速も一部が取り止めになるという事。
しかし、こういう発表を見ると、何だか全然世の中がいい方向に向かっているという感触が得られません。
もちろん他地域、特に鉄道路線そのものを失っている被災地の方々からすれば「何を贅沢な」というお叱りを受けるでしょうが。
前にも書いたけれど、やっぱり現代の人々の暮らしは電力次第で、それは公共交通にも非常に重大な影響を与えているのを実感します。
今東京電力の電力使用率というのが公表されていて、最大で80%位になっているようですが、しかし鉄道などがダイヤの間引きなどの節電対策を講じてなお80%というのは、もし鉄道が通常ダイヤで運行していたらあっという間に大停電という事態は容易に想像できます。
エネルギー政策に関して様々な意見が飛び交い、特に原子力は反対運動が(イタリアの国民投票の結果もあって)さらに活発化してきていて、まあ反対を叫ぶ事自体はこういう事態ですから当然という事でしょうが、まずは右も左も上も下も、もう少し現実を見据えるべきではないでしょうか。
本来優先されるべき公共交通が犠牲になっているという事を思い知るべきです。
自由主義の日本では、個人の暮らしを束縛できないわけですから。
ところで、これは今現在の私鉄・地下鉄も含めてですが、節電ダイヤの案内の時によく「○割」「○○%」という言い方をしますけれど、これは元のダイヤが解からなかったら、どの程度の本数、間隔になるかも解からない訳です。
もう少し具体的な案内はできないでしょうか。
東急東横線だったら「特急を15分→30分間隔に削減、日比谷線直通は休止」、東武伊勢崎線では「久喜行区間準急は東武動物公園折返しに短縮」というように。
もちろん削減はサービスダウンだからあまり大きくは言いたくないでしょうが、そうでないと安心して利用できないと思うのです。
いずれにしろ、この夏は本数は少ないわ、冷房も効かないわで、鉄道の利用は相当忍耐を強いられる事になるのは間違いありません。
被災地の方々の苦労も考えたら今は黙って受け入れるしかありませんが、最低でも定期ダイヤは一日も早く元どおりになる事を期待したいと思います。
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《今日のニュースから》
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