「私鉄の車両シリーズ」、今日は京阪電鉄の(新)3000系です。
大阪市内に開業した地下新線の主役として期待された意欲作ですが、来る5月28日のダイヤ改正で、運用方法が大きく変わる事になりそうです。
2008年10月19日に中之島新線が開業、新たに快速急行が設定される事になりました。
主にこの快速急行に運用されるのが3000系です。
「コンフォートサルーン」の愛称を持ち、新たな京阪電車のリーダーとなる事が期待されています。
2009年の鉄道友の会ローレル賞を受賞。
京阪で初めて外部からのデザイナーを起用、「風流の今様」をコンセプトに、「月」のモチーフが正面デザインを初め各所に用いられています。
特に後部標識灯は弧を描く独特の形状になりました。
車体はセミダブルスキン構造のアルミニウム製3ドアで、ドア間は戸袋窓も交えた連続窓風の固定窓が並んでいます。
カラーリングは京阪の新CIに伴い、快速急行用として設定された、上部=紺色・下部=白に銀帯という、これまでの京阪に無かったデザインになりました。
京阪ではあわせて特急用、一般列車用にも新デザインを採用しています。
3M5Tの8連を基本としていますが、4・5・7連での運用も想定しています。
レベルIGBT-VVVFインバータ制御で(3300V-800A)、ブレーキは全電気指令式電磁直通空気ブレーキ方式。
前面・側面の行先・種別表示には京阪初のフルカラーLEDを採用。
運転台は横軸式2ハンドルで、昨今の女性乗務員の増加に対応し、低位置に設けられています。
車内は、ドア間は1-2配置(運転台直後は2-2配置)の転換クロスシート、車端部はロングシート。
生地には最高級スェードのマイクロファイバー素材を本格採用。
半間接照明の採用や扉・床敷物のデザインもあって、かなり落ち着いたインテリアになっています。
ドア上部には液晶ディスプレイを1台ずつ設け、鉄道利用情報の他、ニュースや天気予報なども表示できるようになっています。
車イススペースは各車両に1箇所ずつ設置。
貫通扉はセンサー方式の自動扉。
8連×6編成の合計48両が川崎重工によって製造され、中之島線開業と同時に営業運転に入りました。
開業以来快速急行・通勤快急に専用で運用されていた他、特急・急行で運用される機会もありました。
しかし中之島線の利用は、再開発の遅れもあってか思った以上に不振で、今年5月28日のダイヤ改正では、日中の快速急行の運転は取り止めとなり、特急が淀屋橋~出町柳間の全区間で10分間隔の運転を行う事が発表されています。
3000系の具体的な運用はどうなるか、ここでは不明ですが、特急の10分間隔運転に伴う8000系及び8030系((旧)3000系)の不足分に、優先的に充当される事になるのではないかと予想されます。
【編成】
←出町柳方 淀屋橋方→
Mc1 3000* - T0 3500 - T1 3600 - T2 3700 - M1 3700* - T3 3500 - T4 3600* - *Mc2 3050
* パンタグラフ
今回の記事は
「鉄道ピクトリアル2009年8月臨時増刊号 【特集】京阪電気鉄道」(鉄道図書刊行会)
「鉄道ピクトリアル2009年10月臨時増刊号 鉄道車両年鑑」(鉄道図書刊行会)
「京阪電車 車両の100年」(京阪電気鉄道/ネコ・パブリッシング) 等
を参考にさせて頂きました。
次回のこのシリーズは、阪急京都線の3300系です。
申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
今月は更新回数が非常に少なくなっている当ブログですが、今後について。
まず、明日勤務が終わった後、すぐのJAL便で北海道に行きます。
天気次第ですが、新千歳で旅客機と、今の所小樽や旭川でバスの写真を撮りたいと考えています。
帰ってくるのが19日の午後。
ここで帰宅の報告の記事を入れる予定ですが、その後また間隔が空いて、次に本格的な更新を行えるのは、24日(火)になる予定です。
ここからは、先日4月30日~5月1日にかけての青森旅行のリポートを書く予定です。
それからなんと!来月早々、韓国に行く事になりました。
といっても滞在48時間未満の弾丸旅行ですが、乗り物大好きサイトらしく?ソウル~釜山間で高速バスと高速鉄道KTXを乗り比べてみようと思っています。
どうぞ、お楽しみに!
《今日のニュースから》
菅総理大臣 第2次補正予算は夏以降の提出を示唆