№459 ありがとう、ジャンボ JAL BOEING 747-400 (イカロス出版)
今年3月1日を持ってJALのB747-400が全機退役した事は、航空ファンにとって大きな衝撃となりました。
私も当ブログ(№426から6回連続)で特集させていただきましたが、今回イカロス出版より、記念の写真集が発売になりました。
JALにおける導入から退役までの経緯には触れられておらず(年表のみ。個人的には発注時にボーイングから公表された、80年代鶴丸カラーの想像イラストは見てみたかったが)、747-400が飛ぶ風景を2期に分けて、それと退役記念フライトの模様とメカニック的な解説、そして全44機の履歴で構成されています。
さすがに全ページがカラーで見ごたえ満点。
おお、石井竜也の姿もありますねぇ。
個人的に印象的なのは、やはり先代鶴丸時代の、香港カーブ(旧空港での名物アプローチ)でしょうか。
関係者へのインタビューもあるが、特に(多分私より10~15位は若い)副操縦士のラストメッセージは、無念さがそこかしこに滲んでいるようでした。
圧巻だと思ったのは、69種類にも及ぶコンフィギュレーションのカタログ。
一番少ない「C84」の264席と、一番多い「R40」(D)の568席では、同じサイズ・形態の機体なのに倍以上違う。
それだけB747の懐が大きかったとも言えるし、半日がかりの長距離路線から1時間程度の国内線まで、恐らくは世界で一番就航路線のバラエティが富んでいたJALが、その懐の大きさを生かしきった結果といえるのでしょう。
最後に全44機のプロフィールがありますが、Fの2機以外は全て先代鶴丸、JJカラー時代の両方を経験していることがわかります。
Dは短距離の国内線で酷使されたためか、少なくとも5機はもう解体されてしまったようです。
なお、今でも撮れなかったことが個人的に悔やまれる「one world」機(JA8913)は、トランスアエロ航空に移った後の画像がWeb上などで公開されています。
ひいきのひき倒しかも知れないけれど、この一冊を眺めると、「JALのB747-400は、世界で一番美しいB747-400だったんだなあ」って感じます。
何度か書いているように、私的には先代鶴丸カラーが一番思い入れがありますけれど、JJカラーも、改めて見直すとシンプルで良いカラーリングと感じました。
色々な事情に翻弄された挙句、最後は対外的には不当に白眼視されて姿を消す羽目になってしまいましたが、ぜひこの一冊が、「日本にはこんなに美しくて、カッコイイ旅客機があったんだよ」と後世に伝える役目を果たして欲しいですし、そうなりうる1冊だと思います。
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《今日のニュースから》
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