№472 私鉄の車両シリーズ92 阪急電鉄3300系

「私鉄の車両シリーズ」、今回は阪急電鉄3300系です。

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 3300系は、1969年に開始した大阪市営地下鉄堺筋線との相互直通運転に対応して製作された、京都線用の通勤車です。
 同時期の神宝線5000系との共通点が多く見られます。

 車体は当時の阪急スタイルを踏襲していますが、車体の寸法がそれまでの阪急標準と比較して幅は100㎜広く、長さが100㎜短くなり、市交60系と同寸法になっています。
 正面には直通運転時に使用する手動の行先方向幕が初めて設けられています。
 1C8M制御方式で、堺筋線内の急勾配に対応するべく電動車の比率を高める(2/3以上にする)必要があったため、モーターの出力の方は130kw(5000系は170 kw)に押さえられています。
 当初は非冷房で、ファンデリアによる強制通風を行っており、屋根上にモニターが設けられていました。
 乗務員室の仕切りでは初めて車掌側にも仕切り窓が設けられました。

 車内は阪急伝統の木目調の壁面+緑のシートを踏襲しています。
 1967~1968年に当初必要とされていた120両が製作され、1979年には長編成化に対応したT車6両が増備されて合計126両の大所帯となりました。
 現在でも京都線では最大の勢力です。

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 1981年より冷房化改造が開始、合わせて正面の形態が7000系に準じたものになり、側面にも行先・種別表示幕が新設されました。
 1986年に全車両の冷房化改造が終了した事で、阪急の冷房化率が100%に到達しています。
 また、直通列車の長編成化(当初の5連→1979年より6連、1993年より8連化)に合わせて大規模な編成替えが行われ、乗務員室の撤去やT化改造も行われた事で、組成内容が編成毎に異なってきています。
 これに対応して1985年には大規模な改番が行われました。

 2003年より大規模工事が始まり、外観では冷房装置の交換やドアの窓の大型化、車内では袖仕切りや荷物棚、床デザインの変更などが目につきます。
 現在は8連12編成と7連4編成(2両休車)が、堺筋線直通を中心に、京都線各種列車で運用されています。

【編成】
←梅田・天神橋筋六丁目     河原町・北千里
 Mc 3300* - M'0 3400 - Tc 3350 - M0 3300* - M'0 3400 - M' 3800 - Tc 3350
 Mc 3300* - M'0 3400 - Mc 3300* - M'0 3400 - M0 3300 - M' 3800 - T 3950 - Tc 3350
* パンタグラフ ※代表的な編成例

 今回の記事は
「私鉄の車両5 阪急電鉄」(保育社 ※現在はネコ・パブリッシングによって復刻
「鉄道ピクトリアル1989年12月臨時増刊号 【特集】阪急電鉄」(鉄道図書刊行会)
「鉄道ピクトリアル2000年12月臨時増刊号 【特集】阪急電鉄」(鉄道図書刊行会)
「鉄道ピクトリアル2010年8月臨時増刊号 【特集】阪急電鉄」(鉄道図書刊行会)
「HANKYU MAROON WORLD 阪急電車のすべて2010」(阪急コミュニケーションズ) 等
を参考にさせて頂きました。

 次回の当シリーズは阪神の急行車として運用された、8901形+8801形+8701形を取り上げます。
 わずか1編成の存在でした。

 申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。

 明日はブログの更新はお休みし、本体の更新を行います。
 車両の画像の追加は残念ながら少々ショボく、5枚の追加のみです。
 それと、№466~№468で連載した、先日の青森旅行の際の記録を反映して、八戸市営バスで「終点の記憶」として金浜小学校を掲載、「ア・ラ・カルト」の「県庁所在地を走るJRバス」では青森で画像を追加しています。
 今月半ばの北海道旅行の際の画像は7月に公開します。
 ご了承の上、公開を楽しみに?お待ち下さい。

 台風2号は温帯低気圧に変わりましたが、東北・三陸地方の震災の被災地は、これから雨・風とも強くなると聞いています。
 どうか皆さん、お気をつけて…!
 ちなみにこの町にも原子力発電所がありますが、大雨・強風への対策は万全でしょうか?
《今日のニュースから》
福井県おおい町 24時間雨量が観測史上最大の370㎜を記録

№471 JTB時刻表2011年6月号(JTBパブリッシング)

 震災復興も大事ですが、今目の前に台風2号が迫っています。
 既に沖縄などで被害が出ていて、今後も注意が必要でしょう。
 少なくとも震災被災地直撃はご勘弁。

 先日脱線事故を起こした<スーパーおおぞら14号>の編成がトンネルから運び出されましたが、全車両が焼けてしまって凄まじいですねぇ。
 一歩間違えれば大惨事でしたから徹底的な真相究明が望まれます。

「JTB時刻表2011年6月号」が、25日に発売になりました。
 表紙はキハ261系の<スーパーとかち>(石勝線 川端~沼ノ端)。
 また「がんばろう日本!がんばろう東北!」のマークが入りました。
(ちなみにJR版は「つなげよう、日本。」のマークが入っています)

 まずカラーグラビアは、今号は「駅旅本線」に代わる新連載のスタートはなく、「エキュート上野をズームUP」と題して、上野駅構内の「エキナカ」を紹介しています。
 やはり上野動物園に久し振りにパンダが来たことで、関連の商品が多くなっているようです。
 67店舗を加えて全82店舗とは一気にスケールアップしたものですが、うーん、どうなんだろう?
 以前少し書きましたけれど、今の電力事情や、災害発生時の乗客の滞留を考えると、もうエキナカはホドホドにしたほうが良いとも思うのですが…。
(節電の影響は出ていないのだろうか?)

◆ ダイヤに輝く鉄おとめ 第53回
 連載も長期になると、鉄道でも女性の管理職はもう珍しいものではなくなってきました。
 今回もJR北海道・新千歳空港の助役さんです。
(新千歳空港駅はこの前通過したばかりだけれど、いらしたかな?)
 入社が2001年で、女性を積極的に採用するJRとしても黎明期だった頃で、当初は札幌駅のみどりの窓口、その後営業を経由して今の地位になったという事でした。
 昆布駅は、札幌からの直通もあるとはいえ、本数が極端に少ないからなあ。
 入社当時は女性の泊まり勤務がなかったというのも、時の流れを感じます。
 毎回の事ですが、女性の登用がごく当たり前になった今でも、鉄道業界における女性職員は未だアイドル視される風潮があるので、いかに定着して働いてもらえるかという事ではないでしょうか。

◆ 新のりもの風土記シリーズ125 南九州を走る観光特急 『指宿のたまて箱』
 これも最終回ですか。
 3月12日改正で運行を開始した <指宿のたまて箱>と、関連して<はやとの風><いさぶろう・しんぺい>が取り上げられています。
 しかし、コンセプト・アイデア自体はいいとしても、これも何回も書いてますが、キハ47系改造で「特急」という種別は適当なのか?
 東海道線の185系<踊り子>がかなり手厳しい批判を浴びているのを見ている者としては、やはり今ひとつ納得できないものがあるのですが…。
 思えば、JR九州は民営化時点ではDC特急がなかった、という事も車両計画上影響があるのかも知れません。
<あそぼーい!>の183系は北海道の同系がベースで、1編成4両に終わって<オランダ村特急>に始まって何度も転用や改造が繰り返されており、<ゆふ><あそ>はJR四国の余剰の185系を購入、という事で、本格的なDC特急が開発された事がありませんでした。
 とはいえ、やはり特急として運用したいのなら、せめて一から新設計の新型車両を望みたいと思います。

◆ 駅弁細見 286
 第三セクター鉄道としては珍しい駅弁の「さくらどんこ弁当」(天竜浜名湖鉄道天竜二俣駅)。
 やはり浜名湖が近くだから、うなぎがメインになっています。
 駅弁はこれ一種類だけなので『売切御免』はなく、代わって『天竜の珍味』と題して「あゆの桜いぶし」が紹介されています。

「ノリノリのりもの情報局」では、北総鉄道が発売する「5社スクラムきっぷ」が目につきました。
 東日本大震災で大きな被害を被った、三陸鉄道・阿武隈急行・鹿島臨海鉄道・ひたちなか海浜鉄道に北総鉄道を加えた5社の車両の写真をあしらった5枚一組の貢献セット。
(乗車できるのは、それぞれの鉄道の一部区間)
 1,400円(通販1,500円)との事。
 北総鉄道自体は震災の大きな被害はなかったようだが、節電対策で、平日夕刻に一部列車の運休が発生しています。

◆ 黄色のページ
 先ずお遊び的なページとして、昭和51年6月号から、最盛期の寝台特急の時刻表が(下りだけだが)掲載されています。
 大阪発着の寝台特急が14本もあったんだ。
(<明星4号>は座席車のみで当時は運休中)
<ゆうづる3号>も583系ながら寝台はなく全座席車ですが、これは折返し間合いの確保のためだと、どこかで聞いた事があります。
(座席⇔寝台の転換は時間がかかるため)

「群馬デスティネーションキャンペーン」関連のSL列車の時刻表も掲載されています。
 全て高崎~水上の設定ですが、客車や牽引するSLで違いを持たせています。
 9月24・25日は秩父鉄道<パレオエクスプレス>のC58 363も起用されるとの事です。
 目玉はなんと言ってもC61 20になるでしょうが、C61形は東北地方に縁がある形式なので、今後は復興支援で東北本線を走る事も期待したいと思います。

 会社線では、震災対策の臨時高速バスもいくつか掲載されていますが、福島交通と岩手県北自動車が運行する2路線は、23日から郡山・福島~盛岡線に統合して運行されているそうです(2往復)。

◆ 本文
 東北新幹線は4月29日、全線で運行を再開しました。
 但し当分の間は臨時ダイヤで、緑のページにはその臨時ダイヤが掲載されています。
 しかし、上越・長野新幹線もだけれど、臨時列車の記載が全くないのでスカスカ!
 いかに両新幹線の臨時列車のウエイトが高いかという事を感じました。
(上越・長野は金~日曜日に設定があるが、掲載されていない)

 在来線は不通区間も含めて、震災前のダイヤが引き続き掲載されていますが、運行を再開している路線でもダイヤがかなり異なっており、そのまま掲載し続けるのはどんなものか?
 特急時刻表でも、<成田エクスプレス>が節電で午前中3時間程度運休になっている時間帯があったりするのに、詳しい情報は記載がありません。
 現在の不通区間は復旧まで相当長期化する見込み(先日の読売新聞や今朝の朝日新聞では、仙石線の再開問題が取り上げられていました)で、もう欄外の注釈だけでは不十分でしょう。
 読者に誤ったメッセージを送ってしまうより、はっきり今現在の状況・ダイヤを掲載した方が良いのではないでしょうか。
 そして代行バスの運行が始まっている区間もあるので、その情報も欲しい所です。
(現在は黄色のページに八戸線代行バスがあるのみ)
 時刻表編集の内部でも、まだ混乱している部分があるのかも知れませんが…。

<こうのとり2・4.5・9・16・19・20・23号>が6月1日に新型(287系)に置き換えになります。
<2・4・19・23号>が7連(新大阪~福知山)、<5・9・16・20号>がグリーン車込みの4連。

 私鉄では十和田観光電鉄が電車(21日)・バス(16日)ともにダイヤ改正を行い、どちらも土・休日が大幅な減便。
 鉄道は9時以降1時間20分~2時間間隔になり、終電も繰り上げ。
 バスは十和田市~十和田湖路線が土・休日運休になってしまいました。
(公式HPにバスの新時刻表がありますが、土・休日運休ばかりなのでまっ赤っ赤なのには驚かされます)

 次号ですが、予告では「私鉄時刻表特集第1弾 近畿日本鉄道①」とあります。
 という事は、もう「私鉄時刻表」の出版はない、という事でよろしいでしょうか?
 それとカラーグラビアの新連載はどのようなものになるでしょうか。

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《今日のニュースから》
競馬・日本ダービー オルフェーヴルが22頭目の2冠達成

№470 バスで行くバス 24.亀遊館(神奈川県横浜市金沢区)

 早期の就航が期待されながら導入が大幅に遅れているボーイング787ですが、ようやくここまで来たかというニュースが相次いで入りました。
 まず、ANAはB787の日本初飛来を7月4日と発表。
 当面は国内線で使用されるため、羽田や伊丹・広島・福岡を往復し、各種テストを行うという事です。
 今の所引渡しは8月位、営業運航開始は1ヶ月位後という事なので、9月~10月位になるのでしょうか。
 一方、ANAより2~3ヶ月位後になるJALは、来年4月22日、B787-8を使用したボストン線を開設すると発表しています。
 そうか、東海岸へも直行で飛べるのか。
 まだ1年近く先の話で、国内外の情勢次第でどうなるかはわかりませんが、いずれにしてもANA、JAL双方にとって大きな期待がかかる所です。

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 全然話が変わって、今回は「バスで行くバス」。
 横浜市金沢区の「亀遊館」さんです。
(訪問日:2011年5月11日)

<アクセス>
 一番近いバス停は、県道原宿六浦線上にある六浦。
 京浜急行バスでは〔鎌24〕(金沢八景駅~鎌倉駅)、〔追20〕(追浜駅~金沢八景駅~大道中学校)、〔八21〕(金沢八景駅~三信住宅)、〔文5・6〕(金沢文庫駅~白山道~金沢文庫駅〔循環〕)など。
 神奈中バスでは〔船08〕(金沢八景駅~大船駅)、〔金25〕(金沢八景駅~上郷ネオポリス)など。
 金沢八景駅方面から乗車した時は、下車して後方のラーメン店が入っているビルの角を右に曲がればすぐに見える。
(逆方向の場合は目の前の信号を押しボタンで渡る)

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(左側、車が2台出てくる所を入る)
 京急逗子線六浦駅からは徒歩約10分。 
 当ブログの性格上あまりオススメしないが、駐車場もある。
 右斜めの内の左側、8・10・11・12が亀遊館指定。
(右側は月極)
 なお、軽自動車は亀遊館右手のスペースに駐車できるが、2台程度。
 詳しくは問い合わせを。

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<営業時間・休業日>
 火曜日から金曜日は13:00~23:30、土・日曜は10:00~23:30。
 月曜日は定休日(祝日になった場合は営業するが、13:00~23:30になる)
 いずれも23:00が最終受付。

 元は番台方式だったと思われるが、カウンターとサロン部を新設した。
 しかし、浴場は昔ながらの湯屋建築。
 付近は比較的新興の住宅地と思われるのだが、その中にあっては異色の建築物かも。
 昔の門構えはさぞ厳かだったんだろうなあ。

 入口には傘箱がある。
 自動販売機で入浴券を購入し、カウンターで渡す。

<脱衣場>
 TVはなく、ラジオ(たぶんニッポン放送)が流れている。
 コイン式ヘアードライヤーは20円で3分。
 なお、スロットマシンもあるのだが、訪れた時には節電対策で休止していた。

<浴場>
 浴場自体は昔ながらの湯屋建築だが、全面タイル張りに改装されている。
 名前とは裏腹に、壁面には、鶴が3羽羽ばたいていくのが、タイルで表現されている。
 ジェット風呂・泡風呂があり、炭酸温水を使用しているとの事。
 女湯にはジャグジーもあるらしいのだけれど…。
 サウナは300円。

<その他>
 カウンター前はサロンになっていて、TVあり。
 飲料も販売していて、コーヒー牛乳(森永110円)の他、缶ビールやチューハイもある。

 整体マッサージの予約を受け付けている。
 金~日曜日の銭湯の営業時間内。
 15分1,000円、以降60分まで15分毎に1000円ずつ加算。
 詳しくは問い合わせて下さい。

 これからも少しずつではありますが、バスで行ける銭湯をご紹介していきたいと思いますので、お楽しみに。

 申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。

《今日のニュースから》
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