№411 JTB時刻表2011年2月号(JTBパブリッシング)

 噴火災害に大雪、アトラクションからの転落事故、海外では大規模デモと、どうにも慌しい日曜日の一日。
 戸塚でも午後には雪が舞いました。
 夜空の星々は美しいのですが…。

 いよいよJTB時刻表2月号が発売され、黄色のページでの速報ではありますが、九州新幹線のダイヤの全貌が明らかになりました。
 表紙も当然九州新幹線のN700系(新大牟田~新玉名)。

 グラビアも全て九州新幹線がらみになりました。
(「鉄おとめ」は前号予告通りお休み)

◆ 新乗り物風土記シリーズ121 3月12日、全線開業! 九州新幹線 鹿児島ルート
 特にN700系のについて詳しく取り上げられています。
 車内の写真もありますが、隣に掲げられた800系と比べると、車内のインテリア自体は多少おとなしいかな。
 普通車指定席の2-2シートは「ひかりレールスター」譲りか。
 後はビジネス対応はどうなっているのか、というあたりの記述はありませんでした。
(JR九州のHPにも、特にその点については触れられていなかった)

◆ 九州新幹線・ 撮影ポイントガイド
 時刻表としては異色の企画かな、と思いますが、沿線5箇所のの撮影地ガイドがアクセスと共に取り上げられています。
 5箇所とも駅(在来線や肥薩おれんじ鉄道を含む)からいける所になっています。
 九州らしいと思えたのは、既に開業している区間だけれど、新水俣~出水でしょうか。

◆ 駅旅本線 第59駅
 豊肥本線の宮地駅。
 ここも20年以上前に経由した事があるのだけれど、正直ほとんど記憶なし。
 大きなオレンジ色の屋根がとても印象的です。
 今はダイヤ上、普通列車でここをスルーする列車は2往復のみで、乗換駅としての役割が大きいようです。
(肥後と豊後の境にも近いし)
 なお囲み記事で特急<あそぼーい!>についても触れられていますが、<あそぼーい!>は改造内容の変更とかで、運行開始の延期がJR九州よりリリースされています。
(私が勘違いしていたけれど、<あそぼーい!>運行開始までの特急<阿蘇ゆるっと博>は185系による運行だそうです)

◆ 駅弁細見 282
 博多駅で新発売の「九州新幹線 さくら辧當」。
 N700系タイプの容器に入っており、ソーセージやエビフライ、ミカンが入っていたりして、多分にファミリー向けという感じがします。
「売切御礼」の「鶏檸檬すてーき辧當」もおいしそうで、値段もリーズナブルになっているので、こちらにも食指が動きそうです。

◆ 黄色のページ
 3月12日のJRグループのダイヤ改正のあらましが5ページに渡って取り上げられていますが、既にプレスリリースの時点で書きましたからここでは省略し、新幹線を中心にダイヤを分析してみます。

<九州新幹線>
 一応<みずほ><さくら><つばめ>の3本立てではあるものの、主役は完全に<さくら>。
 九州新幹線内の追い抜きが初めて発生、下りで5回、上りで4回あります。
(両者定期列車のみで)

下り
 みずほ601号 ⇔ つばめ333号 (熊本)
 さくら543号 ⇔ つばめ339号 (新鳥栖)
 さくら429号 ⇔ つばめ365号 (筑後船小屋)
 みずほ605号 ⇔ つばめ367号 (新鳥栖)
 みずほ607号 ⇔ つばめ375号 (筑後船小屋)
上り
 みずほ600号 ⇔ つばめ328号 (新鳥栖)
 みずほ602号 ⇔ つばめ334号 (新鳥栖)
 みずほ604号 ⇔ つばめ360号 (新鳥栖)
 みずほ606号 ⇔ つばめ368号 (熊本)

<山陽新幹線>
 新大阪~鹿児島中央直通は1時間に1本の設定で、山陽区間では<みずほ>と<さくら>が同時間帯に走るわけではなく、<さくら>枠の前後に<みずほ>が走る形になります。
「ひかりレールスター」は新大阪~博多10往復、新大阪~広島1往復に削減されています。

 ここでは<こだま>に注目してみます。
 新たに設定の700系8連の<こだま>は次の通り。

下り
こだま859号 小倉 7:54 → 8:13 博多
こだま823号 広島 6:49 → 8:21 博多
こだま731号 新大阪 6:05 → 10:37 博多
こだま733号 姫路 7:15 → 7:46 岡山
こだま739号 新大阪 7:41 → 12:24 博多
こだま741号 岡山 10:02 → 13:24 博多
こだま743号 新大阪 9:38 → 14:25 博多
こだま753号 岡山 15:51 → 19:23 博多
こだま767号 新大阪 18:38 → 23:52 博多
こだま769号 新大阪 19:33 → 22:09 広島
こだま771号 岡山 21:11 → 22:38 広島
こだま775号 新大阪20:40 → 21:55 岡山
上り
こだま720号 福山 6:09 → 7:41 新大阪
こだま722号 広島 6:36 → 9:20 新大阪
こだま746号 博多 13:20 → 18:05 新大阪
こだま748号 博多 14:20 → 19:05 新大阪
こだま752号 博多 15:20 → 18:52 岡山
こだま754号 博多 15:46 → 20:27 新大阪
こだま764号 博多 18:44 → 23:19 新大阪
こだま770号 博多 21:47 → 23:58 福山

 また100系は岡山~博多のみの運用となり、新大阪では見られなくなります。
下り
こだま821号 広島 6:00 → 7:39 博多
こだま855号 小倉 7:32 → 7:51 博多(休日運休)
こだま857号 新山口 7:10 → 8:01 博多
こだま721号 岡山 6:00 → 7:04 広島
こだま725号 岡山 6:29 → 7:38 広島
こだま749号 岡山 13:51 → 17:23 博多
こだま751号 岡山 14:45 → 18:23 博多
こだま755号 岡山 16:51 → 20:33 博多
こだま825号 広島 17:49 → 19:51 博多
こだま757号 岡山 17:51 → 21:23 博多
こだま827号 広島 18:50 → 20:58 博多
こだま765号 岡山 19:45 → 23:27 博多  
上り
こだま730号 博多 6:24 → 9:53 岡山
こだま852号 博多 7:03 → 7:22 小倉(休日運休)
こだま736号 博多 8:12 → 11:53 岡山
こだま738号 博多 9:12 → 12:53 岡山
こだま740号 博多10:20 → 13:56 岡山
こだま762号 博多18:15 → 21:35 岡山
こだま820号 博多19:12 → 21:08 広島
こだま766号 博多19:46 → 22:48 岡山
こだま864号 博多23:28 → 23:47 小倉

 一方で<こだま768号>(博多 20:20 → 23:32 岡山)がN700系8連なのが注目されます。
 それにしてもこれで山陽区間では列車が在来の<のぞみ><ひかり><こだま>に加え、<みずほ><さくら>と5種類ですか。
 これは東北新幹線・上野~福島の6種類に次ぐ多さとなり、東北と違って方面別(新在直通がある)という訳でもないから少々ややこしく感じられるでしょう。
<ひかり>が「レールスター」削減もあって中途半端になってきていて、あるいはそう遠くない将来、<ひかり>の名は山陽新幹線からは消えてしまうかも知れません。
 何度も書いてきた事ですが、やはり東海道と山陽はもう時刻表を分離すべき時です。

<在来線特急>
 これも勘違いだったけれど、肥前山口で<かもめ>と<みどり>が相互に接続を取り合うわけではないようです。
 肥前山口は分岐駅だけれど結局は小駅なので、787系の<かもめ>はほとんどが通過。
 787系は<みどり>にも2往復入ります。
(下り29・31号、上り4・6号)
<有明>の内、熊本発着の1往復は、つまり新幹線のダイヤを設定できない時間帯の運転という事になり、なんだか最近特に首都圏で多い、最終電車接続の深夜バスみたい。
<有明>の内、小倉~博多は<きらめき>として残りますが、同じ新幹線並行区間で博多以南がほぼ全廃なのとは対照的。
 大半が787系であり、<かもめ>と統合して小倉~長崎の運転とするのもありなのではと考えますが…。

 JRダイヤ改正・新幹線以外ではJR253系「スノーモンキー」デビューに伴う、2月13日からの長野電鉄の改正ダイヤを掲載。
 「スノーモンキー」はどう運用されるのかと思ったけれど、「ゆけむり」と併用のようです。
(両者1本ずつ運用)
 また、土休日運休の設定がなくなり、全列車を毎日運転。
「B特急」は停車駅を変更した上で全区間特急として運行、さらに一部普通列車の減便も行われるとの事です。


「ノリノリのりもの情報局」で横浜高速鉄道みなとみらい線の新キャラクター「神繍皇女」の台紙つき記念入場券を発売とありましたけれど、この「神繍皇女」のマークをつけたY500系が今月20日位まで走っていたのは、ご覧になられた方々も多いでしょう。

◆ 本文
 東北新幹線では1週間前の3月5日に<はやぶさ>が運行を開始します。
 これは本文中の修正に留まっています。
<はやぶさ>は当面東京~新青森2往復、東京~仙台1往復の設定。
 これに伴い、<はやて12号>は盛岡~東京に運行区間を短縮しています。

 これで新青森から鹿児島中央まで新幹線だけで行けるようになる訳ですが、興味がもたれるのは、一番早い乗り継ぎだと所要時分がどの位になるかという事。
 その日の内の乗り継ぎが成立するのは新青森→鹿児島中央の南行では8回、逆の北行では7回ありました。
 最速は10時間21分でした。
(乗り換えは最低5分取って計算)

<みずほ600号> 鹿児島中央 6:58 → 8:17 博多
<のぞみ16号> 博多 8:30 → 13:33 東京
<はやて29号> 東京 13:56 → 17:19 新青森

 全体的には11時間前後はかかるようです。
 特に東京で<はやて>と、鹿児島接続の博多<のぞみ>がうまくリンクしないので。
<はやぶさ><みずほ>とも当面は本数が少なく、運行時間帯が偏っている事もあります。
 この両者が今後増発され、運転時間帯も拡大されれば、コンスタントに10時間台で行けるようになるでしょう。

 また、JR最北端の稚内と最南端の西大山の間は、指宿枕崎線の詳細がまだわからないからはっきりとした数字は出せませんが(特急<指宿のたまて箱>は貢献しない)、南行で26時間程度になるようです。

 航空はサマースケジュール移行(3月27日)を控えて、国内、国際とも目立った変化はないようです。
 ANAのマニラ線就航(2月27日)が目につく程度か。
 また、羽田発着の北米路線の就航(アメリカン・デルタ)が皆2月後半にずれ込んでいます。
 JALのB747-400がついに2月一杯で終わりとなり、最後のホノルル線は3月1日からB767にリプレース。
(A300-600Rも3月26日まで)

 今月は速報ダイヤを中心に、新幹線についてこだわってみました。
 3月号では在来線の確定ダイヤも発表になりますので、在来線についてもチェックしてみる事にしています。

 申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。

 今日唯一の明るいニュースではないでしょうか。
 李忠成のボレーシュートのゴール、見事でした。
《今日のニュースから》
サッカー・アジア杯 日本が2大会ぶりの優勝