№393 正念場のJR特急 一期生

 新年明けましておめでとうございます。
 拙いブログ、そしてWebサイトですが、今年も一年「I LOVE トランスポート」「日本の路線バス フォトライブラリー」をよろしくお願いいたします。

 それにしても新年早々国道だけでなく、<やくも>も雪で立ち往生ですか…。
 今年の冬はきつそうですねー。

 さて、<やくも>の381系はリニューアルが完了したばかりだから当分は活躍が期待できるでしょうが、本年3月12日のJRグループのダイヤ改正では、西日本では特急<雷鳥>の全<サンダーバード>化、<北近畿>改め<こうのとり>に新車両287系導入、九州でも787系による<にちりん><ひゅうが><きりしま>の485系置き換え、東日本では253系改造転用に伴う<日光><きぬがわ>の485系及び189系「彩野」置き換えがアナウンスされています。
 という事で引き続き国鉄型特急車両(485系・183系など)の置き換えに関心が集まりそうですが、実はこの影でもう一つ静かに、しかし大きな出来事が起きつつあります。

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 「JRになってから開発された特急車両の置き換えが、既に始まっている」という事です。
 考えてみれば来年は、1987年の国鉄分割民営化から25年、四半世紀という節目の年。
 初年度は様子見だったJRグループ各社ですが、翌1988年のJR九州の783系を皮切りに、それまでの国鉄色を払拭するような新型特急車両が続々開発されていきます。
 しかし、それらの車両も早いものでもう実働20年以上。
 特急車両である事を考えれば(しかもワン・オブ・ゼムだった国鉄時代末期と違って、ストレートに各社の看板を背負う事になる)、もうそろそろ置き換えの対象になっておかしくないわけです。

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 現に、今回東武直通の485系等を置き換える253系自体、1991年3月のデビューから20年も経たずに、本来の用途の<成田エクスプレス>からは、あっさり全滅してしまいました。
(京成の新スカイライナーへの対抗のためとはいえ)
 最終増備の2編成が東武直通用に転用、他に3連×2本が長野電鉄に譲渡される以外は、団体用の189系とかを置き換える事もなく、あっという間に姿を消してしまいました。
 そして、九州では新幹線開業に伴い787系が他の特急に転用。
 その対象が485系使用の南九州に留まらず、一部<かもめ>に転用され(実はデビュー直後一時期<かもめ>運用の実績あり)、運転形態を変更の上で783系を置き換える事になりそうです。
 783系はJRになってからのデビューで、しかも短期間で改造が繰り返されており、個人的には今回は置き換えはないと思っていたのですが…。

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 さらにご存知の通り、来年には常磐線系統に新型E657系が導入される事が発表になっており、上野口の<ひたち>系統(「スーパー」「フレッシュ」は残るのかな?)は全車置き換えになります。
 E653系はいわき~仙台の特急に転用されるそうですが、現在の運行本数からして72両全車両とは思えず、651系に至っては常磐線から完全に撤退のようです。
 恐らくは<北越><いなほ><つがる>や団体用で運用されている485系を置き換えるのだろうと思われますが、そうだとしても、これも99両全部ではないでしょう。
(E653系になる可能性だってある)
 走行システムが古く、130㎞/h運転でこき使われている651系ですから、ここでも一気に大量の廃車が発生するのかも知れません。

 そうなると、東日本では1990年デビューの251系<スーパービュー踊り子>も、大改装されているとはいえ20年経ってしまっているし、E351系<スーパーあずさ>もまだ新しい方とはいえ、特殊な機構の振り子車で少数派に終わってしまったから案外早く置き換えかもしれない。
 同様に同い年の255系も、房総特急全体の不振がたたって、存在が怪しくなる可能性もあります。
 さらにはJR東海のキハ85系や、JR北海道の785系あたりも20年以上経っているので、今後は案外油断ならないのではないでしょうか。

 今年の改正でもまだ国鉄型特急車両を使用した特急は残る事になり、当面ファンの関心はそちらにいくでしょう。
 しかし民営化以降のJR特急車はほとんど例外なく大幅なスピードアップが図られて酷使されているし、昨今は他の交通機関(特に無料・値下げの高速道路)との激しい競争を強いられていますから、対抗のためには少々早目でも新型車両への置き換えのペースが早まっていく事になるかもしれません。
 営業政策にも絡む事なので容易には推測できませんが、今後もJR各社からのプレスリリースには注意を払うべきでしょう。

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