№386 乗り物中心のフランス旅行記 8

 一昨日は来年3月12日のJRグループのダイヤ改正について書きましたが、JR西日本の一部のPDFファイルによるリリースが読めません。
 読めないのは「詳細」「金沢支社」「福知山支社」で、他と比較してファイルのサイズが大きいからかな?
 他の支社のリリースを呼んだ感触では、大阪駅の「OSAKA STATION CITY」オープンに合わせたアーバンネットワークの快速の増発と、関連した線区の運行形態の改定、そして一部線区の始発繰り下げ・終発繰上げなどが行われるようです。
 何とか全部読めるようになったら、改めて書きます。
 
 フランス旅行記を続けます。
 かなり不本意な一日になりました。

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11月2日(月)
 今日はこの旅の最大の目当ての一つ、ピレネー山脈を走る「トラン・ジョーヌ」に乗る予定、になっていたのですが…。

 ペルピニャンのYHの朝食は7時30分、これでは7時47分に出発するヴィルフランシュ・ヴァネット・レ・バイン行に乗れず、その先の「トラン・ジョーヌ」にも乗れなくなってしまう。何しろ今の時期のラ・トゥール・ド・キャロル行「トラン・ジョーヌ」は1日2本しかない。7時になってレセプションに降りても真っ暗で、別室で朝食の準備が進んでいるようだったが、昨日とは別のお姉さんが出てきて、会員カードを返してくれた。
(ここは7時30分より早い出発の時は早めに申し出ておかなければならない。注意を)
 南に位置するためか、パリなどより朝は早いようだ。

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ペルピニャン駅

 通りに並ぶ建物やYHと同様、ペルピニャンの駅舎もこれまでのSNCFの駅と異なり、南国風の建築になっている。パリからの夜行が到着していて、通勤客と旅行客が行きかう。TGVデュプレクスの夜行も姿を現した。

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SNCF 877653列車
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1等室 車内

 ペルピニャン7時47分発のヴィルフランシュ・ヴァネット・レ・バイン行は、2日目にメッスからストラスブールまで利用した時と同型と思われる。フランコラーユ社・1984年製、らしいが、この電車に関しては、車内は新型超低床車両と同タイプに更新されていてキレイだ。
 遠くに山々が連なっているのが見えて、これからの行程に期待を抱かせる。沿線は宅地開発をしている場所も目立つが、それらもまた南欧スタイルで、邸宅では庭にプールがある所も少なくないようだ。

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イルシュルテ駅
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イルシュルテ駅構内

 ほぼ中間のイルシュルテでペルピニャン行と行き違う。向こうもこちらと同型。それにしても架線柱がなんともユニークだ。電化が早かったのだろう。
 やがてバインの街に差し掛かると、丘の周囲を民家がへばりつくように並んでいる。そのてっぺんに掲げられている大きな旗は何を意味するのだろう。

 さて、定刻にヴィルフランシュ・ヴァネット・レ・バイン駅に着いた。構内には「トラン・ジョーヌ」の電車(新旧)に日本風に言えばトロッコ客車の姿が見え、大いに期待を抱かせた。
 ところがどうも様子がおかしい。誰も専用ホームに向かわないのだ。まさか…。駅員に聞くと一言…。

「Broken」

 エエーッ!?何がブロークンなのか解からないが、「トラン・ジョーヌ」は運休!ラ・トゥール・ド・キャロルまでは代行バスが運行されるという話だが、今回に関しては代行バスは何の意味もない。
 トホホ。何のためにこんな辺鄙な所まで朝メシを抜いてきたんだ…。
 あるいはペルピニャン駅にはお知らせがあったのかも知れない。見落としがあったとすれば、自分の迂闊さが一番いけないのだが…。

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「トラン・ジョーヌ」代行バス

 ラ・トゥール・ド・キャロル行の代行バスは10時25分出発。鉄道で3時間の所、バスは約2時間で走るようだから、代行バスの方が鉄道より早くなる。珍しいケースとは思うが、これに乗ったってしょうがない。黙って見送り。

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ヴィルフランシュ・ヴァネット・レ・バイン駅
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ヴィルフランシュ・ヴァネット・レ・バイン駅構内

 この駅は山間部にあるため、快晴ではあったが、太陽の光を浴びるのは10時を過ぎてから。構内の入れ替えは行っていて、旧型電車が行き来する。ヴヴーン・シュワシュワと吊り掛けサウンドがあたりにこだまする。これを聞いてしまうと本当に乗りたかったよ…。

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トラン・ジョーヌ」100周年

 今年は「トラン・ジョーヌ」100周年。駅には他にもノボリが立っていたりして、ムードが盛り上がっていたと思うのに、肝心の電車が走らないのでは…。

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「トラン・ジョーヌ」新型車両

 構内には、上に書いたクラシカルな吊り掛け電車と共に、2車体連接の新型車両が留置されていた。フランス各地の都市のLRTに範をとった、バリアフリー対応の低床だ。先の代行バスに乗り換えていった乗客の大半がご高齢の方々だったから、サービスの改善になるだろう。ただ、個人的には乗るならやっぱり旧型車に乗りたいなあ。
 とにもかくにも、フランス旅行最大の目的の一つだったはずの「トラン・ジューヌ」に乗れなかった事は、ミュールーズの鉄道博物館と合わせて最大の悔いになった。いずれ何とか両者を訪れたいものだが、その機会は来るのだろうか。

 さらに困った事が。こうなった以上はさっさとパリに戻りたかったのだが、TGVがペルピニャン発はもちろん、トゥールーズやモンペリエからの始発もことごとく「パス・ホルダー」枠が埋まってしまい、残るのは、リヨン・パールデュー駅21時発しかない。ここまで在来線列車を乗り継いで行く事になる。それにしても、駅の窓口のお姉さんが英語が流暢で助かった。もし彼女がフランス語しか話せなかったら、もっと混乱してしまっただろう。感謝。

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ヴィルフランシュ・ヴァネット・レ・バイン駅構内

 この駅の標高は423.43mらしい。駅の裏には砦の跡が残されていて、観光資源の一つになっているようだが、駅前にははっきり言って何もない。せいぜい安ホテル兼カフェがあるのみ。朝食を食べて来なかったから、ここでサンドイッチとカフェオレで朝食兼昼食にする。オフシーズンの今は、一般の観光客はあまり来ないだろう。むしろ、鉄道職員の憩いの場となっているようだ。
 結局3時間近くの滞在の後、折返しの電車でペルピニャンへ戻る事に。

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 ペルピニャンで「とんでもない」を見た。

 カ、カタランタルゴだっ!

 もう18年も前の話だが、1992年10月、初の海外旅行で欧州を訪れた時、当時はバルセロナ~ジュネーブ(シャンベリ・グルノーブル経由)で運行されていた<カタランタルゴ>に乗り、予約制の食堂車のランチを楽しんだ、という経験があった。今の<カタランタルゴ>はモンペリエで折り返しになり、この先はTGV(リヨン経由)接続になってはいるのだが、それにしても車両は全く変わっていないなあ。

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風力発電

 ペルピニャンからはナルボンヌ・アヴィニョンと乗り継いでリヨンへ向かう事になる。右手は時々地中海が見られるが、一方で左手には発電用の風車が並んでいる所も見られた。海からの風が強いのだろうか。フランスの電力というと原子力というイメージが強いが、クリーンエネルギーによる発電の追求も積極的なようだ。

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ナルボンヌ駅

 ナルボンヌ駅もドームだ。フランスでは、特に南部にドームの駅が多いような気がする。
 ここで、最終日4日のパリ→ミラノのTGVの予約を入れる。満席だったらどうしようかと心配だったが、予定していた昼過ぎは満席だったものの、15時24分発の2等が空いていた。とにかく「パス・ホルダー」枠で入手できたのが幸い(イタリア国内でも適用)。ただ、これで「フランス・レイルパス」の7日間の枠は全て使い切る事になるので、明日はまたパリ近郊を巡る事になるだろう。それはパリに帰ってからの話だ。

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SNCF 876205列車車内
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地中海
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アヴィニョン駅
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アヴィニョン城壁

 ナルボンヌからアヴィニョンまでは、トゥールーズを始発とするTERで向かう。2等のみの客車列車。TERとはいえかなり早く、150㎞/h強は軽く出ていた。左手にはやはり、度々地中海が現れる。途中モンペリエではLRTの基地が見えた。最初はここに泊まるプランだったのだが、残念ながら見送り(こんなのばっかりだな…)。
 その先は居眠りしていて、ニームはボンヤリとしか覚えていなくて、次にはっきり意識が戻ったのは、もうアヴィニョンの手前だった。
 アヴィニョンもドーム駅。駅前の市街地は城壁で囲まれ、レピュブリック門に市内バスが乗り入れていくのが見える(一方通行)

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高速道路

 アヴィニョンからのリヨン・パールデュー行は、マルセイユからのプッシュプルトレイン。1等車が1両あるがガラガラだ。アヴィニョンを出て30分位すると、右手には高速鉄道線。TGVが猛スピードで通過していく。17時を過ぎたらもう真っ暗。

 パール・デュー駅を21時に出発するTGV6634列車は、10分遅れの表示が出ている。すぐ隣のペラーシュを始発としているのに、なぜ早々に遅延なんだ?この列車ばかりでなく、リール行は30分遅れ。パリ方面からの到着の列車も遅れが激しい。とにかく乗客の皆が大荷物なのには驚かされる。ビジネスユースの列車だと思うのに…。TERもかなりの遅延だし、例によって出発のホームは直前にならないと表示されない上に、時々出発の番線の表示が変わるので、ホーム上は混乱気味だ。

 何とかTGV6634列車は、パール・デュー駅を19分遅れで出発。日本の新幹線と異なり全席指定のはずだが、飛び入りの乗客も少なくない。荷物スペースも荷物で一杯。デュプレクスに限らないが、TGVはこれだけの大荷物に対応するため、床面積のかなりの部分を荷物スペースに当てているが、それでもいつもあふれるほどの大荷物だ。

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TGV BAR 夕食(サーモンリゾット)

 もうこんな時間だ。出発早々BARで夕食。夕食といったって、かつての食堂車のような豪華なものはもう出ない。はっきり言って、「レンジでチン」というレベルだと思う。
 参考までに、デュプレクスで提供される食事や飲み物、その他をまとめたメニュー(無料配布)があるので、それをご覧頂きます。

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TGV BAR メニュー表

 旅行記から少々脱線するが、列車内の供食体制のあり方について。
 日本では食堂車が皆無に近くなり(予約不要の食堂車はもうないに等しい)、列車内の供食体制が縮小していく事を嘆く声は多い。ただ前回書いたように、これは何も日本に限らずフランスにおいても同様で、TGVにしても開業当時からこのようなBARしかない。今のBARで提供されるのは一部のホットフードの他はサンドイッチやお菓子、アルコールも含めたドリンク類、その他。
 この程度であれば、あるいは日本の新幹線でもやれるかも知れない。私も、ローカルはともかく東京~博多通しの<のぞみ>位は何とかならないかとは思っている。
 ただし、今度は私たちがこのTGVのBARのレベルで満足できるか、という事は少し考えるべきだろう。
 それにこのTGVのBARは基本的に1人勤務のようで、日本では労働強化という問題もありえるし、例えばある程度参考材料になるだろうスタバとかドトールとかは、従業員はバイト・パートの割合が多そうで、長時間の拘束が余儀なくされる列車食堂やBARでは従業員を確保できないかもしれない。

 もう夜中で、車内は静かに眠っている乗客が多いようだった。結局リヨン遅れを取り戻せないまま、パリ・リヨン駅の到着は23時を回ってしまった。
 今晩は宿も確保できておらず(夜行にするつもりだったから)、駅近くのホテルにしちゃおうかとも思ったが、安易すぎるか。先日泊まった「ジュール・フェリー」YHに地下鉄を乗り継いでいく。もう24時で、ちょうどレセプションの明かりが消される所。ギリギリだった。(YH自体は24時間オープン)ベッドに空きがあったのは幸い。助かった…。

 今日までで、今回購入の「フランス・レイルパス」で有効の7日間のうち、6日を使用した。あと1日は最終日のミラノへの移動で使わなければならないから、明日はまた1日券を購入し、パリ市内及び近郊を巡る事になるだろう。LRTのT4系統なども残しているし…。

 申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。

《今日のニュースから》
バンク・オブ・アメリカ ウィキリークスとの取引の全面停止を発表

№385 JRグループ 3月12日(土)ダイヤ改正(PART1)

 昨日も書きましたように、来年3月5日・12日(共に土曜日)のJRのダイヤ改正の概要が一部発表になりました。
 しかしプレスリリースは、JRグループ各社が一斉に出すものだと思って今か今かと待ち構えていましたが、実際は結構バラバラになり、16時過ぎにまずJR東海から発表がありました。
 九州新幹線・博多~新八代開業で最大の焦点となるJR九州は、17時30分過ぎに発表。
 なお、5日改正の東日本・北海道からの発表がありませんでした。
 また、JR西日本は21時頃発表になりましたが、私のPCの調子が悪いのか、詳細を記したPDFファイルが一部の支社で読めませんでした。
(新幹線や特急はほぼ事前の発表の通りですが、他は大阪圏では快速の増強があるものの、ローカル線では縮小傾向にあるようです)
 なので今回は12日改正の九州・四国・東海・貨物についてチェックしていきたいと思います。
 今日読めなかったJR西日本と、発表のなかった2社は、後日チェックします。

JR九州 12日改正
新幹線
◆新大阪~鹿児島中央<みずほ>運行
 朝晩に2往復ずつ、合計4往復で最速3時間45分。
(途中新神戸・岡山・広島・小倉・博多・熊本に停車)
◆新大阪・博多~熊本・鹿児島中央<さくら>運行
<さくら><つばめ>の違いはどうなるかというと、
<さくら>…博多~熊本に通過駅があるタイプ
(新鳥栖・久留米のどちらかに停車)
※新大阪~熊本の1往復は博多~熊本間各駅に停車
 新下関折返しの2往復が注目されます。
<つばめ>…博多~熊本の区間運転で各駅に停車
<つばめ>は<さくら>を補佐する、<こだま>的な役割を担う事になるのでしょうか。
 なお博多折返しの<さくら><つばめ>は、博多で<のぞみ><ひかりレールスター>と原則同一ホームでの接続が確保されます。
◆博多~鹿児島中央は最速1時間19分
 それにしても博多~鹿児島が1時間強とはすごいなあ!
 新幹線一部開業前の在来線特急<つばめ>は、博多~西鹿児島で3時間50分程度かかっていましたから、1/3に短縮される事になります。
◆<みずほ><さくら>に客室乗務員が乗務
 客室乗務員は、在来線の一部の特急にも新たに乗務します。
 なお800系は自由席1~3号車・指定席4~6号車に変更すると共に、公衆電話をソフトバンクからNTTに変更。
 また、<さくら>にも運用される事で、マークの意匠の変更を行うと、同時にリリースされています。

在来線
◆特急<リレーつばめ>廃止・<有明>は博多~長洲・熊本3.5往復運転
 門司港~博多は<きらめき>として存続、<ソニック>と共に小倉~博多毎時3本を確保。
 この区間の新幹線はJR西日本の運営で競争関係になるからでしょうが、片方で相互乗り入れ、片方で競争とは妙な関係になる気がします。
◆博多~佐賀間で特急を増発・全列車新鳥栖に停車
 なお、<かもめ>と<みどり><ハウステンボス>の併結は取り止め。
 運行イメージ図を見た限りでは、<みどり>は博多を先に出発、肥前山口で<かもめ>を待つ事になるのか?
 具体的なダイヤまでは公表されていないのでなんともいえないが…。
◆<ドリームにちりん>廃止・博多~大分は<ソニック>、延岡~宮崎空港は<ひゅうが>で運行。
 ああ、やっぱりね。
 これで、JR九州から夜行列車は全滅となります。
◆特急<きりしま>は宮崎~鹿児島中央10往復に増発 最速1時間59分
 一方で、国分~鹿児島中央の区間運転は1往復に削減。
◆特急<あそぼーい!><指宿のたまて箱>運行開始
<あそぼーい!>のファミリー車両は計画を前倒しして今改正でデビュー。
 なお4月28日までは<阿蘇ゆるっと博>号として運転。
◆<さわやかライナー><ホームライナー>を全て特急として運転
 延岡~宮崎空港は<ひゅうが>、西都城~宮崎は<きりしま>、川内~鹿児島中央は<川内エクスプレス>で運転
◆豊肥本線・熊本~肥後大津に快速<豊肥ライナー>新設
 特急<有明>の代替。
◆<かもめ><みどり>(一部)<にちりん><ひゅうが><きりしま>に787系投入
 在来線で最大の焦点は、787系の処遇でした。
 当然485系は定期運用を終了。
 また、783系も置き換えが行われる事になるようです。
 個人的には783系の置き換えは、今回に限っては考えにくいと思っていたのですが。
◆その他、特急<九州横断特急><くまがわ><かいおう>見直し、JR博多シティ開業に合わせた博多発着の快速等の増発、大牟田~熊本に快速<くまもとライナー>設定、など

 なんだか、在来線はより特急偏重になった気がします。
 一方で普通列車は博多近辺を除くと「見直し」の単語が多く、現に新幹線と並行する鹿児島本線区間では、普通列車は毎時1本に削減される区間があります。
 第3セクターとはならず、JR九州直営で残る鹿児島本線ですが、前途はどうなるものやら。

JR四国 12日改正
◆特急<あしずり>を朝夜に、<宇和海><しまんと><うずしお>を朝方に増発
◆特急<ホームタウン阿南>を牟岐始発に延伸し<むろと>に変更
◆特急<しまんと><宇和海>一部廃止、<しおかぜ>1往復運転区間短縮
◆快速<サンポート>の一部を普通列車化
◆阿波池田駅新1番線運用開始、鳴門線に新型1500形導入

 特急の喫煙ルームは廃止になります。
 ここも一部列車「見直し」があるんだなあ。

JR東海 12日改正
◆ 東海道新幹線<のぞみ>の9割をN700系で運転
◆ 東京8時50分着臨時<のぞみ300号>設定
◆ 300系・700系の3号車を禁煙車に設定 <のぞみ><ひかり>自由席は完全禁煙
◆ 快速<みえ>平日1往復増発・全列車4連で運転し指定席拡大

 山陽・九州と合わせ、N700系が完全に新幹線の主役に躍り出ることになります。
<のぞみ300号>は「臨時」としていますが、運転日の記載はなく、毎日運転と考えてよさそうです。
 航空との対抗のため完全禁煙化を渋ってきた東海道新幹線ですが、これで700系・300系指定席の設定はグリーン車の10号車と、普通車指定席の15・16号車のみ。
(<こだま>は15号車は自由席)
 快速<みえ>は キハ58・65で運行を開始した当初、なにしろ近鉄特急に真っ向から対立する形になるため実際どうなのよ、と思っていたのですが、近鉄の方で数年後に特急が大幅に削減、という噂が流れていて、これをチャンスと見たのかも知れません。
 なお、上り2号は<ホームライナー四日市>の立て替えになります。
 それから今回のリリースにはありませんでしたが、東海道本線の幸田~岡崎に建設中の新駅の開業が予想されます。

JR貨物 12日改正
◆ 北九州ターミナル~福岡ターミナルで26両編成化
◆ 梅田~札幌ターミナル直通列車設定
◆ リードタイム短縮・大型コンテナ輸送ネットワーク拡大 など


その他
 既にリリース済みですが、3月5日よりICカード「TOICA」「ICOCA」⇔「SUGOCA」の相互利用を開始。
 なお「TOICA」「ICOCA」は姪浜~西唐津は不可との事。
(福岡市「はやかけん」とは相互利用をしないからでしょう)

 残るJR東日本・北海道はどうなるのでしょうか。
 東日本は東北新幹線<はやぶさ>運行開始、既にリリース済みですが南武線の快速運転開始、他にどれだけの改正点があるのか。
 北海道は<はやぶさ>運行開始による新青森接続の修正程度で終わるかも知れません。
 早い発表が期待されますが、早くて20日(月)になりそうです。

 申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
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《今日のニュースから》
菅首相 仲井真沖縄県知事と会談も基地問題で平行線

№384 乗り物中心のフランス旅行記 7

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 中3日開きましたが、フランス旅行記の続きです。
 後半は色々あって、当初のプランをかなり変えざるを得ませんでした。

11月1日(月) 諸聖人の祝日
 色々考えた結果、まずはクレルモンフェラン・ベジェ経由でペルピニャンへ、翌日「トラン・ジョーヌ」に乗り、トゥールーズから夜行でパリに戻るというプランに組み直す。
 ところが、出だしでつまづく。パリ・リヨン駅からのクレルモン・フェラン行「コラーユ・テオス」5955列車は、例の「パスホルダー」枠がもう一杯で、普通運賃も支払う必要があると、窓口で言われた。クレルモン・フェランからベジェへ行く列車に乗るには選択肢がなく、泣く泣く52.4EUR(約6,000円)を支払う事に。やはり休日なので旅人が多い。窓口は列を成す。
 5955列車は13番線から出発するのだが、リヨン駅の5~23番線はホームの入口が駅舎からかなり離れた所にあり、係員から乗車券のチェックを受ける必要がある。切符売り場の窓口もそうだったし、エスト駅のコインロッカーの件もあるし、どうもフランスのターミナル駅はいちいちうっとおしい。加えて時々マシンガンを構えた軍人3人ユニットが構内を巡回している。
 「コラーユ・テオス」は特急各の客車列車で、TGVのネットワークから漏れたルートをフォローして走る列車のようだ。(パリからは他にオーステルリッツ駅からリモージュ経由トゥールーズへの列車がある)かなり派手な外観だが、ラッピングのようだ。

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コラーユ・テオス」2等車車内

 車内は大改装されていて、2等車は両端が2-2、中央部が1-3という変則的な座席配置。シートピッチは窓の間隔と合っておらず、指定された席は窓際ながら思いっきり太い柱の真横。ボックス部の反対側がパリ出発時点では空いていたから移動。パリ出発時点では空席もいくらかあったから多少釈然としない部分もあったのだが、乗客が皆「パスホルダー枠」ばかりではたまらんという事なのだろう。

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車窓

 パリを定刻に出発すると、グングン加速し、早くも140㎞/hを出る。外は霧が出ているかのように遠くがボンヤリしている。うまくは言えないのだが、同じ田園地帯でも、北部や東部とは違う気がする。牛や馬が多い。路線は直線が長く、急なカーブは少ないのだが、意外に揺れる気がする。複線でもすれ違う列車が少ないのはいつもの事。祝日という事もあるかも知れないが。祝日といえば、沿線は意外に国旗を全く見かけない。欧州だと祝日っていったらどの家庭でも国旗を掲げるものだと思っていたのだが。
 列車内を一回りする。この列車は1等4両、2等10両の合計14両編成と長い。1・2等とも一部にコンパートの部屋があるが、仕切りに扉がない。2等には子供の遊び場や自転車の置き場も見られるのが欧州ならではか。午前中ながら居眠りする乗客が多いようだ。とにかく皆大荷物なのにはビックリさせられる程だ。

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車内販売

 この列車には車内販売が乗っている。午前中で、YHで朝食を食べてきたばかりでもあるし、ここはコーヒーだけ注文。2EUR。本格的なコーヒーバック式。残念ながら食堂車はおろかBARの類もこの列車には連結されていない。TGVもBARしかないし、食堂車衰退はなにも日本だけの話ではない。

 工事の影響なのか、途中から遅れが生じ始める。ヴィシーは14分の遅れになった。これ以上の遅れは困るなあと思っていたが、その後は速度を上げ、クレルモン・フェランは12分の遅れで済んだ。駅近くの墓地は花々がきれいだった。

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コラーユ・テオス客車
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クレルモン・フェラン駅

 ホームのすぐ反対側にDCがいる。ヌサルグ行で、ベジェへはこの列車に乗ってヌサルグで乗り換える事になる。クレルモン・フェラン~ベジェの直通運転だと思ったのだが。乗り換えの時間が短くなった。この街にもLRTがあるらしいのだが、それどころか駅舎を観察する間さえなかった。
 この列車は中央部が低床になった3連接のDCで、車椅子スペースや自転車置き場、カウンター、折り畳み式のシート、そして連接部にサロン風のシートと、最近の欧州では標準的な、多機能の仕様を持つ。でも、空席は少なくないと思ったのだが、通路のステップに座り込む乗客も珍しくない。
 車掌が端末を使って接続の列車を教えてくれる(便利だなあ?)が、その後は、隣のボックスで同僚と延々おしゃべり。何をそんなに長々と語り合うような話題があるんだ?残念ながら1等のほうが2等よりやかましいかも。1等と2等はシートピッチや頭もたせにある程度違いはあるものの、設備に関しては決定的な差は見受けられなかった。
 やがて山の中腹の森の中に数本列車がみえて、ヌサルグ着。待っていたのは1本がベジェ行、もう1本、オーリャック行の単行のDCがいる。

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ヌサルグ駅
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発車案内板

 駅付近は人家がほとんどない。構内はかつては3面5線だったと思われる程広いのだが、2線撤去されている。曇り空のせいもあり、非常に寂しい。ホームの列車発車案内表示は、昔ながらのホーロー板差し替え方式。

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SNCF 15941列車(DC)
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SNCF 15941列車(EC)

 意外な事に、ここからベジェへ行く列車は電車となる。ボンバルディア製で、動力源以外は今乗ってきたDC編成と全く同型だ。ただし4車体。それにしてもここからベジェへ行く列車は、この14時37分発が今日最初の列車だ。現行のダイヤではヌサルグ発は1日1~2本しかない(曜日により若干異なる)。一番本数が少ない区間が電化されている。
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1等室
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2等室

 ヌサルグ出発時点での乗客は1等…自分含め2人、2等…19人、合計21しかいない。この列車の座席定員は194だから1割強しかいない…。
 超ドローカル線だが、この路線では「橋」の見所が2箇所ある。まず、№381の第4回のエッフェル塔で少しだけ触れたガラビ橋。最初の停車駅サンフルル・シャウデ・エギュを出てしばらくすると、恐ろしくノロノロになり、ガラビ橋をノッソリノッソリ渡っていく。

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ガラビ橋からの展望

 列車の乗客という立場だから、残念ながら橋の外観を眺めるという訳にはいかないのだが、同じ位のレベルに位置する高速道路E11・A75号線「ラ・メリディエンヌ」にはSAみたいなものがあるようで、何人かがこちらを見ているようだった。それにしても、あれほどスピードを落とさなければならないとは、それ程老朽化が進んでいるというのか?いずれ、餘部のように架け替え、という話も出るのだろうか。もっともこの程度の運行本数では廃止になってしまうかも知れないが。

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田舎町 

 列車は丘陵地帯を、思い出したように現れる田舎町に立ち寄りながら走る。車掌はヒマそうだ。何しろ乗客も駅も少ないから。大聖堂が見えるマルジョバルで同じSNCFの職員が乗り込み、車掌とおしゃべり。列車内で一番やかましいのが鉄道職員とは、いかがなものだろうか?

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ミヨー橋

 この路線のもう一つの橋の見所がミヨー橋。これは高速道路の橋で、先にあげたA75号線の途中に位置している。はるか遠く山腹に見えていた橋がだんだん近づいてきて、ミヨーの駅を出ると真下をくぐる事になる。夕暮れ時になっていたが、橋はライトアップされるようだ。
 残念ながら車窓はここが限界。18時を回ってほとんど暗くなってしまった。淡々と時が流れる。

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ベダリュー駅

 ベジェが近づいてきたが、ベダリューで反対方向の列車が25分程遅れるそうだ。車掌が、例の端末でペルピニャンまでの接続を教えてくれるが、TGVだ…。この駅は田舎駅のはずだが、ホームはドームで覆われれいる。

 結局ベジェは20分遅れで到着。この駅もホームはドームだ。ペルピニャン行TGVはホームのすぐ脇に止まっていたが、ここは在来線の列車で、ナルボンヌで乗り換えて行く。ナルボンヌ行はPC編成で、コンパート車を利用する。もっともここも整備状態が良くない。ナルボンヌ~ペルピニャンは先の路線と同じ電車を2編成併結していた。
 ペルピニャンもまたドーム駅。駅前は夜目にもこれまでのフランスの各地方とは明らかに違う、南国チックなムードが漂っている。風が大分強い。そんな中探し当てたYHもまた、南国風の建築。随分寂しい所にあり、お兄さんが一人でレセプションにいる。朝食7時30分とは、残念ながら翌日の「トラン・ジョーヌ」への接続の列車には間に合わない。しょうがないか。でも館内は他に人気がなく、今日の泊り客は自分一人だけ?と思っていたら、やがて若者グループ数人が大声を上げながら帰ってきた。
 さて、明日は「トラン・ジョーヌ」、楽しみな1日だ、と思いながら床に就いたのだが…。

 申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。

 さて明日なんですが、例年通りのパターンなら、来年3月5日及び12日のJRグループダイヤ改正の概要がプレスリリースされると思われます。
 九州新幹線(鹿児島ルート)が全通し、青森~鹿児島が新幹線だけで行けるようになるという、極めて重要な改正です。
 もし発表になりましたら、非常に簡単になるとは思いますが、ダイヤ改正について書く予定です。

《今日のニュースから》
日産自動車 ブレーキ欠陥で救急車約1600台をリコール