№366 私鉄の車両シリーズ83 相模鉄道5000系

 これもかなり久々になりますが、今日は「私鉄の車両シリーズ」をやります。
 今回は既に引退済みですが、相模鉄道の5000系です。

画像

 5000系(5050番台)には、1972年に製作された5100系をベースに、VVVF制御化等の改造を施して生み出された通勤車です。
 5100系は、1955年にデビューした(旧)5000系が礎になっています。(旧)5000系はボディマウント構造の軽量車体に直角カルダン駆動の全M構造という、相鉄初の画期的な高性能車両でした。
 しかし18m3ドアのため急増する需要に対応できず、20m4ドア、1段下降窓のアルミ車体に乗せ替えたものです。
 20両全車が東急車輛によって改造・製作されました。

 走行装置等は(旧)5000系のものをそのまま使用しており、全M方式は変わらず、相鉄では唯一の電気ブレーキ方式でした。

画像

 車内はアイボリーの化粧板にオレンジ色の座席と暖色系にまとめられています。
 側窓は相鉄独特の油圧式パワーウィンドウを採用。
 窓脇のボタンを操作する事で開閉させるようになっています。
 5101~5104は他車と比較してモーターの出力が小さく、このため更新後は予備車扱いとなってほとんど運用されなくなりました。
 5105以降は4連×2の8連を2本組成して運用されました。

 1988年より下回りを更新し、予備車の4両も交え、10連(5連×2)2本への編成替えを実施しました。
 制御装置は7000系(14次車~)で採用されたVVVF制御とし、全M→4M6Tとなりました。
 ブレーキも空気式のHSC-Dに変更されています。
 台車も新製品に交換されました。
 なお5151・5153の2両は中間車に改造されて運転台が撤去されました。
 側窓が小さい事、妻窓も小型の上に補強板が残されている事で容易に判別ができました。
 営業で5連ずつの分割運用は行われていません。

 改造・編成替えの後は他系列と共通で線内の各列車で運用されてきましたが、2005年度に5552Fが廃車、残りの5554Fも2009年2月11日のさよなら運転をもって引退しています。

【編成】
←横浜     海老名・湘南台
 Mc 5000* - T1 5600 - M 5100 - T2 5600 - Tc1 5500 + Mc 5000* - T1 5600 - M 5100 - T2 5600 - Tc1 5500* パンタグラフ

 今回の記事は
「私鉄の車両20 相模鉄道」(保育社)※現在はネコ・パブリッシングによって復刻
「鉄道ピクトリアル1986年8月臨時増刊号 【特集】相模鉄道」(鉄道図書刊行会)
「鉄道ピクトリアル1999年7月臨時増刊号 【特集】相模鉄道」(鉄道図書刊行会) 等
を参考にさせて頂きました。

 私鉄の車両シリーズ、次回はまたかなり先の話になる予定ですが、東京メトロ東西線の05系のうち、初期の1~7次車について取り上げます。
 デビューはそんな昔の話ではないはずですが、標準ドア車両は15000系への置き換えが始まっています。

 申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。

《今日のニュースから》
ミャンマー 拘束の日本人ジャーナリスト開放