№365 バスグラフィックVol.8(ネコ・パブリッシング)

 これも大分遅くなってしまいましたが、「バスグラフィックVol.8」が先月発売になっていますので今日取り上げます。
 日野のポスト新長期規制モデルのセレガ及びブルーリボンシティ・ハイブリッドの紹介の後は、《ヨコハマ路線バス80’s》

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 横浜市臨港バスについては私も本体で取り上げていますが、ここではプラス川崎市営バスの過去車両も多数取り上げられています。
(本当は川崎市営バスは「ヨコハマ路線バス」ではなく、臨港バスも横浜市は鶴見・港北区と郊外なのでこのタイトルは若干苦しいとは思いますが…)
 他の方の写真やそのキャプションを拝見すると、また違った発見があるもので、いすゞK-CDM370Vが全国でも横浜市営バスの6台のみとか(72系統と言うのは誤りで、18系統と31系統)、臨港バスにも北村ボディがあったんだなあとか思ったり。
 川崎市営は川崎区殿町にいすゞ、中原区大倉町に三菱ふそうがあった事でこの2社の選択になっていたのですが、いすゞは川崎からはなくなってしまいました。
(今の臨港バスの「殿町」行が、以前の「いすゞ自動車」行だった。なお、日産ディーゼルと日野の採用は平成に入ってから)
 臨港バスも鶴見区尻手に日野の車体工場があって(J-BUS発足と同時に廃止になり、現在はマンションを造成中 JRからも見られます)、だから路線車はいすゞと日野の選択だったのかも知れない。
 行先表示が「回送」が多いのは、車庫内での撮影が中心だから仕方ないとは思いますが、この時代の臨港に既に「教習車」の幕があったのは興味深い。
 他にいくつか行先の表示があり、多少解説もありますが、例えばよそ者から見たら不思議な「鶴見駅 富士銀行前」の表記はどういう事かと言う解説もあれば良かったかと思います。
(親会社の京浜急行電鉄の取引先の関係だったと言う事です。現在の表記は「鶴見駅西口」)
 なお、横浜市営(49系統)と臨港にある「競輪場」とは花月園競輪場の事ですが、今年の3月一杯を持って廃止になっています。
(臨港は川崎駅~川崎競輪場と共用なので、駅名も記されない簡易な表記になっている)
 特に横浜市営では廃止になったり、民営バスに移譲した系統も多く、懐かしく感じられる所です。

 先日総選挙が行われたミャンマーを走る日本の路線バスについては、他誌や他サイトでも取り上げる所が多くありますが、最新事情と言えるのが、《異国で走る日本のバスたち》
 そうか、もうノンステップ車とか、「PASMO」導入後の車両が走るようになっているんだ。
 ちょっと疑問に思ったのは、元・横浜市営バスとされるK-MP107Mで、確かに側面のプロポーションからは横浜市営バス(本牧〔営〕)の「ブル」だとは思います。
 ただ横浜市営バスには後部の屋根上に冷房ユニットがない「ブル」は存在せず、ミャンマーでは冷房は使わないそうだから、撤去してしまったのでしょうか。
 こうして見ると同じ日本の路線バスでも、事業者によって改造の内容が相当異なるようです。
 本当はこれも含めてミャンマーのバス事情そのものがわかるといいのですが、現状でそこまで調べるのはかなり困難だろうなあ。
 そもそも行く事・滞在する事自体大変な国だし。

《高原バス慕情》の車両も、私自身当ブログでいくつか取り上げました。
(写真の車両そのものではないが)
 松本電鉄や諏訪バスの旧塗装、千曲バスのBU05Dはやはり印象的です。
 あちこちで何度も書いていますが、松本電鉄の北村ボディが残っていないのが本当に惜しまれます。
 持込のスキー板のスペースを天井に確保した川中島バスなども、路線バス黄金期を髣髴させる気がします。
 その後は、これはいまだ現役で頑張っている、丹後海陸交通のボンネットバスを取り上げた《平成ボンネットバス物語 -岬めぐり-》
 それから白黒ではありますが、これまた結構貴重な写真が多い《思い出の西工車体》
 ライセンス生産の東浦ボディの日本交通バスなんてあったりします。
 最後にカラーに戻って新潟交通の北村ボディの特集で、昔のモノコックと、ついに2台のみになった「なまず」。
 巻末に「なまず」折込ポスターの付録付。

 今回の号では全記事を眺めてみて、昔はなんてたくさんのボディメーカーがあったんだろうと、つくづく感じました。
 私が物心ついた頃には、大型車に限っても川重・北村・富士重・日野・三菱・呉羽・西工と7社あり、合併前の金産も現役で走っていました。
 いまやMBMとJ-BUSの2社だけですからねぇ…。

 申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。

《今日のニュースから》
中国・胡錦涛国家主席 APEC出席を発表