「私鉄の車両シリーズ」、今回は 東京急行電鉄の池上線・東急多摩川線で運用されている7000系です。
東急7000系と言えば、1962年に日本初のオールステンレスカーとしてデビューし、現在も一部がVVVF改造されて7700系として運行されている初代が有名ですが、ここではそれらを置き換えるために2007年にデビューした、2代目について記します。
田園都市線や東横線・目黒線で運用中の5000系シリーズを基本としていますが、池上線・東急多摩川線専用のため18m3ドア車として設計されました。
3両固定編成で、駅間が短く、加減速が多い両路線の性格を考慮し、2M1T構成としています。
正面は柔らか味を帯びた、どこかユーモラスな表情の流線型となり、非常扉を車掌側にオフセットして設置。
側面はドア間に大型の1枚窓を2つ配置しています。
車体は無塗装のステンレスですが、緑系のアクセントをあしらっています。
行先表示は白色LED。
床面高さも低くして、ホームとの段差が縮小されています。
制御方式はIGBT素子のVVVF制御で、シングルアームパンタを中間車に2台搭載、台車はボルスタレス方式、運転台はワンマン運転に対応し、ホーム監視用のモニターはデスク面に設置されています。
車内が大きく様変わりし、化粧板は全面木目調となりました。
座席はバケット式のロングシートを基本とし、中間部にはスタンションポールを設けています。
また、中間車の車端部には2-1配置のクロスシートが設けられています。
車椅子スペースは中間車に1箇所配置。
ドア上部には「TOQビジョン」と呼称する液晶モニターを2台ずつ配置し、次停車駅や乗換え案内、動画広告等を配信できるようになっています。
UVガラス使用のため、カーテンは省略。
東急車輛によって製作され、2007年年末より営業運行を開始。
2010年4月現在では5編成15両が就役しています。
今後も7700系・7600系・1000系置換え用として増備が進む見込みです。
【編成】
←五反田・多摩川方 蒲田方→
Mc 7000 - *M 7200* - Tc 7300
* パンタグラフ
今回の記事は
「鉄道ピクトリアル2008年10月臨時増刊号 鉄道車両年鑑2008年版」(鉄道図書刊行会)
を参考にさせて頂きました。
次回のこのシリーズは、50年以上の長きにわたって活躍して一時代を築き、先日ついに引退した京浜急行電鉄の名車、1000形です。
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