№306 私鉄の車両シリーズ70 西日本鉄道6000形

 昨日までの4日間更新をお休みし、「青春18きっぷ」を使って西の方へ行ってきました。
 成果としては、阪急の7000系更新車、阪神の8000系更新車、京福電鉄の新塗装、養老鉄道の「ラビットカー」といったあたりでしょうか。
 バスもたくさん撮ってきました。
 特に阪神バスについては、次回更新時より本体で掲載を開始する予定です。
 残念ながら撮れなかった、というものもあるのですが、その辺も含めて明日以降書きたいと思います。

 今日は「私鉄の車両シリーズ」、西日本鉄道6000形です。

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 6000形は、天神大牟田線用に製作された通勤車両です。
 5000形をベースとはしつつ、在来車両との連結は行わない事を前提としていて、今後の車両の標準となるべく、当時の西鉄としての新基軸が取り入れられています。

 デビュー時の背景として、混雑の緩和に加え、ターミナルの西鉄福岡駅が改良工事のため1線を使用停止として2線となり、折返し時分を短縮する必要があった事があります。
 このため西鉄では初の4ドア車となりました。
 側窓も通勤車では初めて1段下降窓を採用し、すっきりした外観になっています。
 正面は5000形と同様、運転台側をパノラミックウインドウとした左右非対称型ですが、屋根のカーブの大きさやスカートの形状に違いが見受けられます。

 制御方式自体は抵抗制御を踏襲していますが、ブレーキは電気指令式としています。
 4連においては、中間のMMユニットに重量を集中させ、牽引力の向上を狙っています。
 また電連併用の廻り子式密着連結器を初めて採用し、連結・解放の時間短縮を図っています。
 運転台は8000形同様のワンハンドル式で、モニターを併用しています。

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 車内は全てロングシートで、仕切り板が設置されました。
 各編成の福岡方車両の連結側に車椅子スペースを設置。
 この部分には2人掛の折畳み式座席が併設されています。
 非常通報装置も、双方向通話が可能な新型になりました。
 冷房は集約分散型で、空調はマイコンによる自動制御になっています。
 屋根構造も8000形同様の平天井とし、扇風機に代わってラインフローが採用されました。

 1993年に4連×6本・2連×3本の合計30両が川崎重工によって製作されました。
 以降の編成単位の増備はVVVF制御を採用した6050形に引き継がれていますが、両者の併結も可能です。
 2連については1999年になって、中間にT車を新製して組み込み、3連化されました。
 MMユニットの中間に組み込まれたため、高圧の引き通し線を設けています。
 この両者の単独、または両者を適宜組み合わせる事により、3連~7連までの各編成を組成して、主に福岡(天神)口の各種列車に使用されています。

【編成】
←大牟田     西鉄福岡
 *Mc1 6000* - T 6000 - Mc2 6000
 Tc1 6000 - M1 6000 - *M2 6000* - Tc2 6000
* パンタグラフ

 今回の記事は
「鉄道ピクトリアル1993年10月臨時増刊号 新車年鑑」(鉄道図書刊行会)
「鉄道ピクトリアル1999年4月臨時増刊号 【特集】西日本鉄道」(鉄道図書刊行会) 等
を参考にさせて頂きました。

 次回からは5回連続で、大手以外の西日本の事業者を取り上げます。
 まず次回は名古屋市営地下鉄鶴舞線の3000系です。

 申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。