3.縦軸・横軸の線を記入
昨日はダイヤのスジを引くための用紙を、方眼紙から作成しました。
今日はこれに縦軸となる駅及び横軸となる時刻を表す線を書き込み、スジを引けるようにします。
時刻表とボールペン、定規、それに電卓を用意します。
昨日も書いたように、私の場合は営業キロから単純に比例させて駅の線を引きます。
なので、時刻表に書かれているキロ数を見て、線を引いていく事になります。
まず、終点の成田空港まで京成上野から64.1km。
ここでは1㎞=2㎜として作成しますから、128.2㎜必要。
まあ0.2㎜の差など気にならないですから、ここでは方眼紙の上から12.8㎝の位置に、横線を引いていきます。
長いのでちょっと大変ですが、途中でずれたりしないよう気をつけながら引きます。
次にどちらが先でも構わないと思いますが、ここでは先に時刻を表す横軸の線を引きます。
まず、駅名を記入するスペースを2㎝。
次に(これは好き好きですが)線路種別(単線・複線・複々線)を記入するスペースをやはり2㎝取ります。
そして1分=1㎜、つまり1時間=6㎝になりますから、6㎝毎に縦線を引いていきます。
そしてその線の上の余白部分に時間の数字を入れます。
そして中間の駅を表わす横線を引いていきます。
といっても全部の駅を引く必要もありません。
昨日書いたとおり、運転に直接関わるような駅の線を選んで引いていきます。
中間の折返し駅、優等列車の待避駅、車両基地のある駅、単線区間では行き違いをする駅、その他その路線の中の主要な駅です。
今回の京成上野~成田空港間(スカイアクセス)経由では、次の駅の横線を引いていきます。
日暮里・千住大橋・青砥・京成高砂・矢切・東松戸・新鎌ヶ谷・千葉ニュータウン中央・印西牧の原・印旛日本医大・成田湯川・新根古屋(信号所)・空港第2ビル。
日暮里と千葉ニュータウン中央はポイントがない、いわゆる「棒線」の駅ですが、特に日暮里は<スカイライナー>等が長めに停車する駅ですし、千葉ニュータウン中央もアクセス特急の停車駅なので線を引く事にします。
(千葉ニュータウン中央は以前は終点だったので渡り線があったが、撤去された)
一方、小室駅はスカイアクセス開業に合わせて下りのみに待避線が新設されているのですが、通常は使用しないようで現行のダイヤでは待避がないので、ここでは敢えて省略してあります。
他の路線でも、ポイントがあっても旅客列車のダイヤには影響を与えない所も少なくないので、この点は時刻表をじっくり観察する必要があります。
(もちろん引いてもいいです)
それと大幅に省略するとはいえ、多数の横線を引くので錯覚で列車のスジを間違えて引いてしまう事もあります。
それを少しでも防ぐため、一部の線は色を変えてメリハリをつけます。
(実際にはたびたび間違えましたが、対処方法は次回書きます)
ここではアクセス特急の停車駅の線を赤にして引いてみます。
まず日暮里は京成上野から2.1㎞なので、上から4㎜の所に赤い横線を引きます。
次に京成上野から5.9㎞の所にある待避駅の千住大橋は、アクセス特急は通過(快速が停車するようになりましたが)なので、上から12㎜の所に黒い横線を引きます。
さらに青砥は11.5㎞なので2.3㎝の所に赤線。
京成高砂は12.7㎞なので、2.5~2.6㎝の中間あたりに赤線を引きます。
ちょっと青砥に近くなってしまいますが、仕方ありません。
この先、スカイアクセス各駅のキロ数は京成高砂からの値になっていますので、京成上野~京成高砂間の値(12.7㎞)を加える必要があり、ちょっと面倒くさいですが、辛抱して計算していきます。
矢切は京成上野から12.7+3.2=15.9㎞になるので、上から3.2㎝の所に黒く線を引きます。
以降もこんな感じで線を引いていきます。
ここまできて「あれ、ここはどうしよう?」と思った場所があると思います。
お分かりの通り、成田湯川~空港第2ビルの間にある新根古屋信号所です。
単線区間の中間にあり、行き違いが頻繁に発生するのでどうしても引かなければならないのですが、乗客が乗り降りする駅ではないので、当然時刻表を見てもキロ数は書いてありません。
また私の知る限り、今の所正確なキロ数を記した資料はどこにも公になっていないようです。
ただ、№280でも書きましたが、アクセス特急で通過した時にキロポスト(起点からの距離を記した、線路際に設置されている標識)を観察した感じでは、京成高砂からは46.3㎞だと思われました。
誤差は100mもないはずだから、ここは自分の観察眼を信じて計算する事にします。
京成上野から12.7+46.3=59.0㎞になるので(うわー遠いなあ)、上から11.8㎝の所に黒の線を引きます。
他の路線でもこういうケースが発生する事があるでしょう。
ただ、昔の路線であれば資料もある程度出回っていますし、Webサイト上で公になっている事も多いですから、それらを何とか探してみるか、近くなら実際に列車に乗って、乗務員室の後部から観察する必要もあるでしょう。
(「日本鉄道地図帳シリーズ」(新潮社)には、「駅名一覧」のページに信号所のキロ数も記されているので、とりあえずこれを薦めておきたいと思います)
最後に空港第2ビル駅の赤線を引いて、スジを入れる準備が整いました。
次回はいよいよ列車のスジを入れていきましょう。
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