№270 新交通システム乗り比べ
昨日の「私鉄の車両シリーズ」では、埼玉新都市交通「ニューシャトル」の1000系について書きました。
ただ、その最後にも書きましたが、新交通システムやモノレールは、各形式について詳細に記した文献が、他の一般的な鉄道と比べて少ないようです。
それで休みになった先月の24日、テキスト作成の参考にすべく、散歩もかねてニューシャトルに乗ってきました。
別に初乗車というわけではないのですが、この機会にニューシャトル自身も改めて見直して見ました。
午後には同じ新交通システムの「日暮里舎人ライナー」にも乗車。
同じ新交通システムでも随分違うと感じさせられました。
その辺の事を今日は書きます。
ニューシャトルの大宮駅。
JRの橋上駅舎のコンコースに直結しています。
大宮駅の走行路沿いの看板。
「高圧の電気に注意」の文字は、この後もそこかしこで見かける事になります。
もちろん感電したら、泣くだけでは済みません!
ニューシャトルの走行路。
全線に渡って上越新幹線の高架橋と一体に整備されています。
ただその割に、ニューシャトルの方はアップダウンや小刻みなカーブが意外と多いなあと感じました。
途中今羽で下車してみます。
駅名票は以前から駅ごとに異なるカラーの帯が入っていたのですが、最近になって新デザインに交換されています。
鉄道博物館の開館があったからでしょうか。
今羽駅の脇を通過していく<つばさ>+<MAXやまびこ>。
この付近は東北・上越新幹線の複々線になっています。
吉野原を出ると、さいたま市を離れ、緑も多くなってきます。
丸山駅は車両基地があり、3線になっています。
東北・上越新幹線が分岐する地点で、上越新幹線の高架下にホームがあるので、少々薄暗く感じられます。
ニューシャトルは三相交流600Vを採用しているので、送電線が縦に3本並んでいます。
終点の内宿駅。
一つ手前の羽貫までは1983年に開業しましたが、この1駅間は色々スッタモンダもあって、開業が1990年になりました。
ホームは上越新幹線の高架橋の脇にありますが、駅事務室は高架下にあります。
ニューシャトルではほとんどの駅で高架下に駅事務室があり、売店のおばさんが駅務係を兼ねています。
乗客がそれ程多くないので、その方が合理的でしょう。
駅施設はホームも含めて全体的に簡素な印象を受けました。
ニューシャトルの最新鋭2000系。
この第1編成は2007年にデビューし、実績の検証を重ねてきましたが、いよいよ昨年より本格的に量産が始まり、1000系を置き換えていく事になります。
(第2編成はオレンジ)
内宿に到着する1000系。
この電車の到着を待って発車する事になります。
ニューシャトルは丸山~内宿間は単線で、中間の志久・伊奈中央・羽貫駅でも交換が頻繁に行われます。
ちなみに日本の新交通システムで単線区間があるのは他に神戸新交通「ポートライナー」、山万、西武山口線とここの4路線。
ただ、「ポートライナー」と山万は一方通行のシャトル運転。
また、西武山口線で途中交換が行われるのは、野球開催時等の臨時増発時のみ。
従って、恒常的に単線区間で上下列車の行き違いが行われる新交通はニューシャトルだけになります。
この辺にもニューシャトルの異色さが出ている気がします。
話題の「鉄道博物館」駅に降りてみます。
博物館自体はまた別に機会があったらという所で、ここはニューシャトルの駅の観察。
この駅は博物館開館時に「大成」から名称を変更しました。
ただし、駅名には括弧書きで「大成」と書き加えられています。
参考までに、改築前の大成駅。
他のニューシャトルの駅は、今でも大体こんな感じです。
鉄道博物館駅のコンコース。
さすがにかなり広くなりました。
天井部がドームになっています。
大宮以外では初めて本格的な改札機が並びました。
(他の駅では簡易型のカードリーダーが立っているだけ)
コンコースの傍らには、新交通に関わる展示がありました。
それにしても今日は平日(木曜日)なのに、家族連れの姿が多かったです。
上り大宮行のホーム。
さすがにエスカレーター・エレベーター完備です。
入線してきた1000系で大宮へ帰ります。
改めてニューシャトルで往復してみて、気になった点としては駅のバリアフリー対策がほとんどなされていない事。
鉄道博物館以外でエレベーターがあるのは沼南と内宿だけ。
後はいまだに階段しかありません。
2000系には車椅子スペースが設けられていますが、これではあまり意味がないのでは…。
あと、鉄道博物館の開館のためか土休日は日中も10分間隔で運行されていますが、そろそろ平日も10分間隔に増発する頃ではないかと思いました。
次は「日暮里舎人ライナー」ですが、大宮からだとどう行くか。
もちろん日暮里から往復が一番手っ取り早いですが、ここはその途中の駅から見沼代親水公園駅を目指してみようと思います。
といって、京浜東北線の駅から直接同駅に行く路線はないので、川口駅から国際協業バス〔川04〕系統で舎人団地を目指し、終点から歩いていく事にします。
舎人団地の終点。
川口駅東口から30分程度でしょうか。
バス停は離れた位置の道路沿いにあり、その先にバスの休憩所が設けられています。
駅名にもなっている、見沼代親水公園。
ところどころ、紫陽花がきれいです。
左手に見える屋根の下では、おじさんたちが碁にいそしんでいました。
見沼代親水公園駅。
さすがに立派な造りです。
というか、少々立派過ぎるのかも。
手前のバスターミナルの東武バスは、手前のポンチョが〔見21〕系統・草加駅行、後ろのエルガCNGノンステップが〔竹03〕系統・竹ノ塚駅行。
見沼代親水公園駅に進入する「日暮里舎人ライナー」。
ホームドア方式でガラス張りになっているので、待ち合わせは快適ですが、写真は撮りづらい。
加えて開業後に駅名を記したフィルムが張られたので、余計撮りづらくなっちゃったかなあと思います。
これは最新の第13編成の車内ですが、シートが柄入りの緑系になっています。
また、写真の3号車はオールクロスシートですが、前後2両ずつについては、片側がロングシートになっていました。
在来の他の編成も同様に改装されているようです。
荒川を横断すると、「東京スカイツリー」も遠くに見えます。
東京タワーと違ってまわりに高層ビルがないので、余計に目立ちます。
これで新交通システムは終わりですが、ついでに日暮里から京成で上野を目指してみました。
下り線が3Fに移動した後の上りホーム。
「0番線」となっています。
京成上野駅4番線に停車中の新「スカイライナー」の試運転。
うん、やっぱり「Cool」。
4番線は、日中は新「スカイライナー」の試運転の折返し専用になっているようでした。
3600形特急を間に挟み、新旧「スカイライナー」の並び。
AE100は7月17日以降も「シティライナー」として走るので、この並びはしばらくは見られるのでしょう。
3600形は種別幕が交換されています。
昨日の「私鉄の車両シリーズ」でニューシャトル1000系の編成を書き添えるのを忘れていましたので、付け加えておきました。
なお、大宮駅がループ構造なので、編成の向きは特定されません。
申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。(名前は公表しません。)