№286 鉄道ピクトリアル2010・8月臨時増刊号 【特集】阪急電鉄(鉄道図書刊行会)

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「鉄道ピクトリアル」の1社を特集した臨時増刊号、今月発売の2010年8月臨時増刊号は阪急の特集でした。
 1998年12月以来12年振りです。
 本当は阪神電鉄を期待したのですが、前身の箕面有馬有馬電気軌道の開業から100周年、という事もあるでしょう。
 ここでは前回の小田急特集と同様、各記事を横断して阪急について感じた事、思った事を綴ってみたいと思います。
 といっても関西の私鉄の事ですから、実態と多少違う事を書いてしまっているかも知れませんが…。
 上の画像は言うまでもなく、阪神・淡路大震災で被災する前の名駅舎・三宮駅と出発する7000系。
(1991年の撮影)

★ 輸送と運転 近年の動向(阪急電鉄㈱都市交通事業本部運輸部)
 まず記載内容以前に体裁としておおっと思ったのが、この記事がカラー化されていた事。
 阪急電車の走行写真はもちろん、運転系統図や、さらには各路線のダイヤまでカラーで記載されていて、非常にわかりやすくなっています。
 いずれも朝・昼・晩が掲載されているのも親切で、各路線のダイヤ体系がよりいっそう理解しやすくなった気がします。
 冒頭に輸送人員の推移のグラフがありますが、合計では1991年位をピークに右肩下がりになってしまい、2008年では20万人近くも減少して1968年あたりと同レベルになってしまっています。
 もちろん阪神・淡路大震災の影響も大でしょうが、定期外客は1990年からほぼ横ばいなので、定期客の落ち込みがそのまま響いています。
 1991年というと、JRの新快速に221系がデビューして2年目で、そろそろJRの改善の影響が出てきていたのでしょうか。簡単には言えませんが…。
 最近のダイヤの変遷というと、外野から見るとなんだかどの路線も「○○特急」というのができたり消えたり、快速急行とか急行もそうで、改正毎にあわただしいなあと思ったりもしています。
 特急は神戸線もそうですが、特に京都線は大幅に増えて、ひところの急行とほとんど同じになってしまいました。
(大宮・西院が通過になっただけ)
 なんだかダイヤ改正の度に、停車駅の選定にものすごく苦慮しているように思えます。
 阪急のダイヤの最近の急激な変化は、一般的には阪神・淡路大震災が発生した事、そしてその復旧がJRに先を越された事が主な要因と認識される事も多いようです。
 しかし今にして思えば、それより遥か前にその兆しがあったような気がするのです。

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 これは1989年12月にダイヤ改正を行った京都線の梅田駅発の時刻です。
 それまでの京都線は長らく特急・急行・普通・千里線直通が15分サイクルで運行されていました。
 それがこの改正で、平日の日中だけですが特急と千里線直通が20分間隔、急行と普通が10分間隔となりました。
 神宝線とサイクルをそろえ、十三での乗り換えの便を図ったという事でした。
 まだJRの脅威はそれ程ではなかったはずで(特急もノンストップのまま)、この頃から外野とは関係なく、阪急のダイヤ編成の思想が内部で変わってきたように思えるのです。

 関連して。
 阪急におけるダイヤ作成のポリシーや方法を記した別記事もあります。
 全体的な流れは阪急に限らず何処でもそうだろうと思いますが、ダイヤに合わせて信号機の位置を決めるなんて初めて知った。
 運転手の取扱が変わったりするので誤扱いとかなければいいのだけれど。
 その辺の所はうまくやるのでしょうが。
 素人考えですが、いっそのこと車内信号でも採用したらいいのではないかと思いますが。

★ 阪急電車での半世紀(山口益生)
 この記事がいちばん興味深かった。
 車両の設計とかアクセントとか、さらには阪急内部の事情まで垣間見えて面白く読めました。

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上 … 神宝線用7000系
下 … 京都線用7300系

 例えば神宝線用と京都線用の車両の仕様の違い。
 生まれ育ちの違いから同じように見えてマスコンやカルダン方式の違いとか色々あって、それが少しずつ統一が重ねられてきたものの、車体の寸法がどうにも統一できないというあたりが興味深い。
 私など、他の私鉄の18m車と20m車のような決定的な違い(例えば東急)じゃなくて、数㎝程度の違いが、どうして何年かかっても統一できないのかと、いつも不思議に思っていたのですが。
 例えば上の7000・7300系の場合、同じ界磁チョッパに同じ出力の複巻電動機を採用、台車もブレーキも同じ、なのに車体の寸法は7300系は7000系と比べて長さは10㎝短く、幅が10㎝広くなっています。
 なぜこの程度の差を克服できないのか?
 中津駅の構内の線路間隔の影響らしいですが。

 マルーンを変えようかという話も内部にあったという話は興味深いですが、能勢電鉄の一時のカラーリングは、ケーススタディとはならなかったのか。
 運転台の後の窓がないという下りは、あの程度でクレームがつくようだと、名鉄のモ1384(事故復旧車)なんてどうなるのよ、大窓1個分付けられそうじゃんとか思った。
 6300系のデザインは今の目で見たら随分おとなしいと思うけれど。
 貫通扉のガラスが縦長になった理由が笑えた(いるんだよね…)。
 8000系については来月「私鉄の車両シリーズ」で取り上げる予定ですが、言われてみると同じ形式なのに顔つきが細かく変わるケースはあまりないですね。

 9000系・9300系の固定窓については、見た目を重視したのかもしれない。
 外面のデコボコが少なくなるので見栄えが良くなるから。
(特に9300系は特急中心になるので)
 ただ、エアコン故障時の懸念は確かにある話で、現に関東では京浜東北線で停電のため満員の列車が長時間駅間に立ち往生した事で大問題になり、だから当時の209系が多少みっともなくなったけれど窓を開閉可能にするという工事が行われたりもしました。
 京急の新1000形や東武の50000シリーズも設計変更で窓が開くようになったし。
 もっともそうはいっても今はマイコン制御全盛だし、客の立場からすると走行中に窓を開けていると騒音や風がガンガン入ってくる(髪型が乱れる)のであまり歓迎されないみたい。
(昔は冷房シーズン前に車掌が「窓開けにご協力下さい。」という放送もあったが、あまり効果がなかったような気がする)
 また、安全上でも窓から手や顔を出されたりするのも危険。
 先日の成田湯川駅でも、その設計変更で窓が開くようになった京急新1000形(ステンレス)がスカイライナー退避中、「通過列車は高速で通過するので、窓から手や顔は絶対出さないようにしてください。」と車掌のアナウンスもあったりしました。
 だから開閉可能にするとしても、昔のように積極的に外気を取り入れるのではなく、あくまでエアコン故障時の非常用、という位置づけになるでしょう。

 欲をいえばあと2点。
神宝線用の8000系の一部にクロスシートを導入したのはどうしてか。
(京都線とのバランスを気にしたのか?)
逆に神戸線の8200系が初期は座席収納タイプになったのはなぜか。
といった当たりまで踏み込んで記してもらえればもっと良かったとも思います。
 山口氏のあずかり知らぬ部分だったのかもしれませんが。
 最後に、仕事上とはいえ、TEEに乗れたなんてうらやましいなあ。

★ 能勢電鉄の近況
 経営的にちょっと苦しいみたいですが、そのせいか車両の老朽化が心配。
 いちばん新しい車両でも45年程度経っているので、そろそろ一部でも車両の入れ替えが必要な時期ではないかと思いますが…。
 営業の面では、行楽シーズンに梅田から妙見口への直通列車は設定できないか。
 阪急側に4連を組める編成が少ないから難しいかも知れないけれど、観光客誘致のためにも是非。

★ その他
1.能勢電鉄に限りませんが、阪急は本線と一日中直通運転する支線が千里線しかありません。
 伊丹線なんて、塚口の渡り線を変更して日中だけでも直通運転が可能にならないか。
 本当は8両編成がそのままは入れれば良かったのだけれど、震災から復旧した(新)伊丹駅はもう4両編成のみの入線と割り切ってしまっているのが残念。
2.臨時増刊号では2007年3月の京成電鉄から、OBへのインタビュー記事が載るようになりましたが、どの会社の特集でも、「昔は労働組合が強かった」みたいな話が出てきます。
 そういえば、阪急では駅のホームに労働組合の専用の掲示板があるのですが、こんなの多分阪急だけ。
(労組全盛時代の国鉄でさえ、そんなのはなかったと思う)

 巻末に線路配線略図が折込で入っています。
 一応各線とも梅田を出発して、神戸・宝塚・京都へ向かう方向の外側から1号線・2号線とついていきます。
 しかし、本文にもありますが、梅田は完全に逆。
 京都線から1号線・2号線 … で神戸線の一番端が9号線になっています。
 どうしてこうなったのだろう?
 基本的に「停留所」(ポイントのない駅)には番号が振られていませんが、岡本・三国・山本・摂津市・南千里は番号が振られています。
 この辺の基準は?
 逆に富田は、待避線がある京都方面行は1・2号線と振られているようですが、待避線がない梅田方面行には番号がないようです。
 これもどうしてだろう?
 
 次の臨時増刊号の特集は、こんどこそ阪神を期待したい所だけれど、京成→東武→南海→名鉄→京阪→小田急→阪急ときたので、次は関東になるのかなあ。
 となると関東では一番開いている京急(1998年7月が最後)でしょうか。
 羽田空港国際線ターミナル駅開業、(旧)1000形引退というエポックもありますから。

 申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。(名前は公表しません。)


 さて、明日は本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」の更新のため、当ブログはお休みを頂きます。
 正直公私色々あって、月前半は雨が続いた事もあって非常に低調でした。
 画像の追加は6枚・交換も3枚という有様。
 あとは6月1日にバス事業を茨城交通に譲渡してタクシー専業となった茨城オートの画像を「アーカイヴ」でご覧頂く事にしています。
 8月もどうなるのか解らないですが、「青春18きっぷ」を手に入れてあるので、8月こそ遠出をして画像を大幅に増やしたい所です。

№285 JTB時刻表2010年8月号(JTBパブリッシング)

 JTB時刻表8月号は20日に発売になっていましたが、お休みを頂いたり、スカイアクセスなどについて先に書いたりしたので少々遅くなってしまいました。
 表紙は函館本線の洞爺~有珠間を走る<北斗星>で、DD51の重連。
<北斗星>といえば、本州側の牽引機はついにEF510に交代しましたが、北海道はいつまでDD51でいくのだろう?

◆ ダイヤに輝く鉄おとめ 第47回
 くま川鉄道のアテンダント。
 なかなかキュートな方。
 第3セクター鉄道というと、国鉄・JRから転換した路線が多いので基本的には合理化一辺倒、列車もワンマン運行が普通(ラッシュ時の長編成列車では車掌が乗る事もあるが、たいていは運転士が兼務)ですが、最近では観光路線を中心に若干軌道修正が図られているように感じられます。
 まあ「KUMA」の場合、今の所基本的には土日の日中1往復だけなので、アテンダントの方にお会いする機会は少ないでしょうが。
 旅行代理店との掛け持ちは忙しそうだ…。

◆ 駅旅本線 第56駅
 東北本線の白河駅。
 この駅は降りた事がありました。改装前ですが…。

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(2006年3月5日撮影)
 駅前に発着するJRバス(福島県だが「東北」ではなく「関東」)や福島交通バスを撮影するためです。
 東北新幹線がこの駅ではなく、隣の駅(磐城西郷駅)に発着するようになった事が、むしろ駅舎が残るには幸いだったのは間違いないでしょう。
 ただそれゆえ駅舎も含め、広大な駅構内がどこかもてあまし気味というのは、降りた時にも感じました。
「駅長含めJR社員3名」とは、1日の出面なのか、白河駅所属のスタッフの総数なのかはわかりませんが、どちらにしろ少ない。
 今は普通列車しか停車しないし、現在の1日の乗降が800人(!)というのでは仕方がないでしょうか。
 でも、駅舎のあたりには意外に建物が少ないので、駅舎の存在感はより高まって見えると思います。

 東北新幹線開通直前の1982年4月の時点では、急行はもちろん全列車、特急も<ひばり>2往復と<あいづ>が停車していました。
(この夏臨時の<あいづ>が走るが、白河は通過)
 普通列車は大半が客車でした。
(電車が始発で2本あるが、どちらも途中から急行になる)

◆ 新乗り物風土記シリーズ116 開業!成田スカイアクセス スカイライナー
 先月少し書きましたが、やはり今月のグラビアで<スカイライナー>・スカイアクセスが取り上げられています。
 どちらも各種メディアでも大々的に取り上げられているし、スカイアクセスは私自身№280及び№281で書いていますから、今更ここで書く事もないです。
 路線図にもありますが、スカイアクセスは北総鉄道・千葉ニュータウン鉄道・成田高速鉄道アクセス・成田空港高速鉄道が線路を区間に分けて保有しており、京成は全区間他社から線路を借りて運行する形式になっています。
 1つの路線において4社から借りるというのは、多分初めてのケース。

◆ 駅弁細見 277
 「ワンコインとチョット駅弁」シリーズはもうレギュラーなのか。
「がんばってます宮崎!!」の見出しと共に、西都城駅の「かしわめし」。
 580円というのは去年発売開始になったミニ版の方らしいけれど、本文の欄外を見ると、発売されているのは西都城だけで、都城駅では通常の720円のものだけみたい。
 西都城では「特製かしわめし」もあるようだけれど、これはどんなものなのか。

「ノリノリ乗り物情報局」には、富士急シティバスの「みしまコロッケ号」運行開始というのがあります。
(三島~渋谷・新宿線 京王バス東との共同運行)
 食い物の名前がついた高速バスは「ヤキソバEXPRESS」(東京~富士宮 富士急静岡バスとJRバス関東)に次ぐ第2弾。
 新宿~三島は小田急箱根高速バス・沼津登山東海バスの路線も3月に開業しており、最近首都圏と静岡県東部各地を結ぶ高速バス路線の開業が相次いでいるようです。
 ETC割引の影響はないかと、多少心配ではありますが…。

◆ 黄色のページ
 コンサート開催によるJR九州の臨時特急の時刻が掲載されています。
 8月19日~22日のヤフー・ドームはSMAP。
 28・29日の大分銀行ドームはEXILE。
 28・29日の<にちりん92号>(たぶん787系)は博多着が2時05分。
 特にEXILEのライブはJR九州が協賛で、883系の「EXAIL EXPRESS」というラッピング列車も走るらしいので、観客輸送にも力が入るのでしょう。

 また、先月号では発表されていなかった花火大会の臨時列車の時刻も、いくつか追加されていました。
 大曲全国花火競技大会(8月28日)では<こまち>の臨時が走り、365号・372号が大曲を日付が変わってから出発するというのが、在来線を走る新幹線らしい所です。
 でも花火大会の存在自体は知っていますが、そんなに遅くまでやるのか。
 「熊野花火大会」の急行<熊野市花火3・2号>(なぜ1往復しかないのに数字が入っているのだろう?)はグリーン車付だからキハ85系以外考えられないはずだけれど、特急<南紀>の臨時も走るのだし、どうして同じ形式で差がつくのだろう?
 津発着だから?

「長野電鉄活性化協議会」による「長野電鉄屋代線実証実験」が行われているらしく、7月一杯は電車を増発、8~9月は並行する臨時バスを運行する形になるようです。
 臨時バスを運行するとは、どういう事なのだろう。
 まさか鉄道廃止→バス代替という選択もあるのか?
 長電のWebサイトでは「電車・乗務員の不足」を理由にしていますし、行き違いの駅が少ないのでダイヤ設定上の問題もあるのかもしれません(特に朝の便)。

「本文の訂正」にあった事ですが、先月書いた(旧)片上鉄道代替の備前バスは、8月12日~14日(お盆の期間)は運休になるそうです。
 この路線に限らず、お盆の期間に運休になるローカルバス路線は全国的に多そうです。 

◆ 本文
 先月「<ドリーム号>は便を選択する時に解りづらくなってしまった、分けて記載した方が良いのではないか。」みたいな事を書きましたが、早速今月号から運賃種別毎に分けてかかれるようになりました。
 それにしてもバス停もかなり増えて、特に谷保駅(南武線)とはずいぶんマイナーな停留所もできているものです。
 中央道の国立府中インターを一旦降りて立ち寄るようです。
 また7月15日から、千葉・TDR・上野~大津・京都線が京成バスから千葉中央バスの運行に変わり、再び毎日運行される事になりました。

№66 JTB時刻表大研究 1995年」の大幅な加筆・修正を行っています。
 項目の入れ替え、画像の追加・交換も行っています。
 宜しければ、今一度ご覧下さい。

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№284 二股かけてる京浜急行

 京浜急行の割引きっぷの中に、「京急羽得きっぷ」というものがあります。
 これは、羽田空港から品川(泉岳寺)または横浜までの往復割引乗車券で、大人600円・小児300円。
 通常では羽田空港~品川間片道400円、往復では800円になりますから、25%の大幅な割引になります。
 但し、この切符は地方の旅行代理店が航空券とセットで発売するもので、首都圏では買えません。
 地方在住の航空便利用者に、京急線を利用してもらおうというわけです。

 そして、これと似たようなもので「羽得2枚きっぷ」というものがあります。
 「京急羽得きっぷ」との違いは、前者が1人の往復であるのに対し、後者は2名が片道で使用できる、また後者は品川駅でも購入できるという事のようです。
(横浜への往復でも利用できるが、横浜駅では発売されない)

 この切符は一昨年、羽田空港駅開業10周年記念をしてANAと組んで発売が始まったようです。
 ANAの航空券(あるいはそれに代わるもの)を提示する事で発券されるものです。
 期間限定のキャンペーンで、期間によって対象路線が異なっているようでした。
 一昨年だけでなく、去年そして今年も4月からキャンペーンが始まりました。
 ところが…。

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 今年からは同時にJALとも組んでキャンペーンが始まりました。
 京急は国内航空大手2社と二股かけちゃった訳です。

 駅によってはポスターも並んで貼ってあったりするのですが、ANAからもJALからもクレームって来ないものなのかな。
 まあ京急の立場としては、いつまでも片方(ANA)だけ、という訳にはいかないのだろうとも思います。
 でも右のJAL版の方は第2ターミナル側に置いてあった物を持ってきたのですが、いいのかなあ?
(第1ターミナルにANA版があったかどうかは未確認)

 なお、両方とも全路線対象と言うわけではありません。
 特にANAの方は6月30日までの第1弾と、7月1日からの第2弾とでは、対象路線が異なっています。
 対象路線を比較してみると、ANAはさすがに路線が多いですが、九州は福岡県の2空港(北九州・福岡)だけ。
(第1弾では九州は全空港対象だったのだけれど)
 一方JALは北海道は新千歳のみで、東北・北陸・山陰は全て対象外。
 そしてどちらも沖縄は対象になっていません。
(ANAは第1弾では対象路線だった)
 このあたりどういう基準で決まっているのだろう?

 ところで、ANAの方はB787のイラストが描かれていますが、なんだか今年中の納入に関して、また雲行きが怪しくなってきたようです。
 はたして日本で実物を見られるのはいつになるのか。


 まったく関係ない話ですが、これは今日渋谷駅前で撮った1枚。

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 鳩にも熱中症って、あるんだろうか。

 申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。(名前は公表しません。)