昨日の事ですが、ルフトハンザのA380がいよいよ成田に就航しました。
早く撮りに行きたいのも山々ですが、いよいよ本格的な梅雨のシーズンに入り、関東地方も明日には梅雨入りしそうで、しばらく撮影には行けなさそうですね…。
当面は週3回のみの乗り入れですし、毎日就航になる8月を待つ事にしましょうか。
今日は旅客機ではなくて鉄道、「私鉄の車両シリーズ」です。
小田急のロマンスカーを取り上げます。
3100形は、昭和30年代らしいシンプルかつ優雅な曲線美が出ているような気がして、個人的にも小田急の中では好きな系列でした。
3100形は1963年にデビューしたロマンスカーで、
“New Super Express”=「NSE」
の愛称があります。
高運転台方式で最前部に展望席を設け、冷暖房完備・固定窓の採用など全体的なグレードアップが図られており、ロマンスカーの方向性を決定付けた名車です。
1964年の鉄道友の会ブルーリボン賞を受賞。
車体は3000形「SE」と同様、中央部を低床構造とした低重心の連接車としていますが、車体数は8→11となり、輸送力の増強も図られています。
最大の魅力は先頭部にあります。
運転室を2階に上げてその真下を展望席とし、10人分の座席を設けました。
製作に関してはあらかじめモックアップが製作されて形状を決定しています。
側窓はSEの一段下降窓から大型の固定窓となり、眺望性が向上しました。
また、当初から冷暖房が完備し、当初は床下のヒートポンプのみで冷暖房を兼用していました。
3次車より冷房専用となり、暖房は床下のヒーターが専用になっています。
制御方式はSE同様の抵抗制御。
台車は空気バネのミンデンドイツ式になりました。
12台車中4台がTですが、全車両をM車としています。
車内は、当初はWC・洗面台部分を除いて仕切りを設けずに開放的な雰囲気を出し、車内のインテリアは、3ブロックに分けて変化をつけていました。
喫茶カウンターは3・9号車に設置されて「走る喫茶室」のサービスが提供されていました。
WC・洗面所は4・8号車に設けられています。
1967年にかけて7編成が川崎車輛と日本車輛で製作されてロマンスカーの主力となり、<はこね><あしがら><さがみ>など、箱根直通特急を中心に運用されました。
その後1977~1978年にかけて冷房能力増強のため屋根上に冷房装置を増設。
さらに1984年~1988年にかけて体質改善工事が行われました。
車内では仕切り扉の増設、喫茶カウンターの拡大、座席モケット(全車両で統一)や化粧板の交換などが行われました。
外観では正面の愛称表示装置の自動化が行われ、五角形のプレートから長方形の幕に変わっています。
1995年の30000形「EXE」デビューにより、翌1996年から廃車が始まり、1999年までには1編成を残して全廃。
その1編成(3161F)は1997年に小田急開業70周年を記念したイベント列車「ゆめ70」に改装。
定期検査期限の2000年4月までの期間限定でイベント列車や臨時特急で運用されました。
外観は人間を模したデザインとなり、先頭車の車内はサロン風のフリースペースとしていました。
現在は喜多見検車区に1編成(6連化)、開成町(開成駅前・通常はカバーに覆われて見えない)に先頭車1両が保存されています。
【編成】
←新宿方 小田原・藤沢方→
Mc1 3100 = M2 3100* = M3 3100 = M4 3100 = *M5 4300 = M6 31000 = M7 3100* = M8 3100 = M9 3100 = *M10 3100 = Mc11 3100
= 連接部 * パンタグラフ
今回の記事は
「私鉄の車両2 小田急電鉄」(保育社) ※現在はネコ・パブリッシングによって復刻
「鉄道ピクトリアル1991年7月臨時増刊号 【特集】小田急電鉄」(鉄道図書刊行会)
「鉄道ピクトリアル1999年12月臨時増刊号 【特集】小田急電鉄」(鉄道図書刊行会)
「鉄道ピクトリアル2010年1月臨時増刊号 【特集】小田急電鉄」(鉄道図書刊行会)
を参考にさせて頂きました。
次回のこのシリーズは、東急の目黒線用3000系について書きます。
ただし、明日は違う事を書く予定です。
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また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。(名前は公表しません。)